霜寒の候・羽後國　秋田市街の歓楽街・川反外町界隈をぶらぶら歩きの旅－２

2020/11/28 - 2020/11/28

今回楽しみにしていた秋田市内で最も趣きや風情を感じる「川反外町界隈」、いわゆる色街・花街として人が多く集まる県内一栄えた町が川反外町です。

その歴史は古く旧遊里・遊郭を経て、昭和から戦後は赤線・青線として、現在は歓楽街として様々な飲食店が密集する路地裏の横丁や小路が息衝くレトロ感いっぱいの人情・風情が感じられる町といっても過言ではないでしょう～。

しかし、現実は厳しくて川反通りや路地裏の小路には既に廃業した店が犇めき合っているのも残絵ですが事実なんですね…。
これは何も秋田だけではなくて、全国に波及している歓楽街や商店街が抱える問題でなんです。

昼間と夜とでは全く違った顔を持つ歓楽街は、人の坩堝と言うか人の人生そのものですね～、だから佇むだけで愛おしさを感じられずにはいられないのです…。

川反外町界隈も寒い季節を迎える頃には、もっとより美しい風情を持つ秋田美人の様に変わりゆくのでしょうか？…。
秋田を旅すると本当に女性の方が美しいと感じて成りません！。

撮影使用カメラ　キャノン・パワーショットＳ９０

エリア 秋田市(秋田)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• ホテル: 3.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 一休.com

１１/２８（土）　では、繁華街を流れる旭川を渡り「川反外町界隈」をぶらぶら歩きます～、

川反と書いてかわばたとは珍しく、藩政時代はやはり川端と書いたそうです、その後武士からみて川の外に町民が住むことから川反となったそうです、なるほどね～。

川反通り 名所・史跡

三丁目橋を渡り鰻屋の香ばしい匂いを嗅いで川反四丁目を歩きます～、

観るからに料亭の風格が圧倒的な「料亭濱乃屋本店」は大正７年創業の老舗料亭、本格的な数奇屋造り建築は後世に伝えてほしい伝承の技です。

料亭 濱乃家 本店 グルメ・レストラン

真向かいには昭和チックな家屋が残されています、

どうみてもスナックのような店の雰囲気の跡がしますが、既に廃業でしょうね。

また、２階で生活をしているような雰囲気さえもありません～。

入母屋造りで城郭風の高楼木造建築は「旧割烹・寿し 水月」の跡でしょう！、
水月は色々な意味での伝説的な料理店ですが、その後は倒産し閉店に成り時代の移り変りを感じます。

現在は喰処・北洲という店に変わってしまい、中華料理店は既に無くなってます。

ここも民芸調風の「名代秋田きりたんぽ屋」という郷土料理店です、

古民家風の演出に相応しいオブジェが店頭に色々と有りますね～、マタギの道具などでしょうか？、興味がわいてくるようで好いですね！。

大町通りへ向かう手前に「千秋小路」と随分と立派な看板です？、

脇には”大町優良案内インフォメーション”と如何わしいのが在りますね？…、少し考え過ぎでしょうか。

入ってみるとこれは本当に細い路地で、小路の名に恥じない通りです、

それも随分と怪しい雰囲気の漂うバラック建ての飲屋街ですが、夜に一人で来るにはちょっと勇気が入りますね。

突き当たりの雑居ビルはもう逃げ場も無いカオス～、

昼間にして薄暗く、湿った空気はじめじめと漂いはじめ全てを闇へと包み込むところ～、そんなカオスへようこそ！と言った感じでしょうか？。

川反五丁目辺りを来るとレトロ感の凄い路地は「かっぱ小路」、

モルタル造りバラック小屋感が朽ちていくその渋さが好い！…、秋田にも在りましたね！、このような飲み屋横丁がね。

”ここに秋田がありますどぶろく屋”ってキャッチコピーが素晴らしい！、

そして、この奥まった抜けられない雰囲気の袋小路が堪りませんね！…。

秋田にもこのような路地・小路がまだ残っていてよかったです…、
ここも数年もすれば消滅して更地に成って駐車場に成る可能性が高いです？。

どぶろく屋・なつ・サンセット・アマンにかっぱ…、どれも昭和の店名に拍手喝采です！。

どの店が営業しているのかが全く判明しない朽ちかけた雰囲気…、

戦後のバラック小屋の雰囲気が今に残っている風情は昭和の遺構ですね！。

今年の釧路で出会った北鉄センター街と同じ匂いがします。

一番奥から振り返って観たところです～、

夜に一人でここまで来るにはやはり～、ちょっと勇気が入りまね？…、店の前に刺青したお兄さんが立ってるだけでもうびびって…しまいそうです…。

この路地も且つては右側に飲食店が建ち並んでいたのでしょうか？、

更地に成ってしまいもはや路地の雰囲気は損なわれてしまってます？…。
逆に明るく開放的に成って入り易い印象がしますけど？。

空き地から振り返ったところです～、

路地に成っていない分だけ通りが明るいので雰囲気が随分と違ってしまいます。

なんか健全な飲み屋街にも思えてしまいそうですが？。

その奥に在る「川反５丁目小路」はまさにカオスの雰囲気をしてますね？…、

”いつもあなたを待ってます”と泣かせるキャッチコピーですが、怖くて入りずらい印象がします…。

大型商業ビルの「ＮＳビルディング」は完全廃墟に成ってます…、

往時は大型のパブやプレイボーイにディスコまであって社交場としてそれは大層賑わったところだと伺いました。

蔦が絡まる昭和初期の雰囲気が残る和風建築です～、

「居酒屋蘇州」とありますが？…、既に廃業されているのでしょう、通りの半数以上が閉店や廃業に成ってます。

「みきょう小路」と看板が出てますが左側が駐車場に成ってしまい且つての面影が有りませんね？…、

全国の路地や小路などの横丁の風情は更地や駐車場に追いやられて散々な景観に成ってしまってます、何とか出来ないのでしょうかね！？～。

駐車場から美経小路を眺めたところですがこれでは情緒も風情も有りません…、

それでもこれだけの飲食店が片側だけでも建ち並んでいるのは凄い数です。

川反界隈では一番賑やかだった小路ですからね～。

川反６丁目辺りまで来ると飲食店では無く色街・ラブホテル街です…、

大きくはないですが通りにぎっしりとラブホテルが建ち並んでいます、
と言うことは以前は旧遊郭や、戦後は赤線・青線地帯であったことが伺えます。

そして、アーケードには「秋田県特殊浴場協会」とありました…、なるほど…、
すなわちここがソ－プランド街の入口ってことですね～、やはり飲み屋街には必ず付きものの歓楽街です。

無論ですがパスしますよ…、本当に…、もう若くは無いので、お金も無いので…。

川反通りの南外れまで来ると白い蔵が建ち並んでます～、

如何にも醸造所の雰囲気を残す「新政酒造」は嘉永５年創業の蔵元です。
まさに幕末の動乱期に操業を開始した醸造蔵元です。

漆喰の白い酒蔵は趣きがあって実に好い景観を生みますね～、

五代目の卯兵衛（卯三郎）は旧大阪高等工業学校で竹鶴政孝氏と同窓生だとは…、
”西の竹鶴、東の卯兵衛”と言われるほど優秀さを称える言葉があったそうです。

この角を西へ行くと直売所が在りましたが休みで残念…、

他の酒蔵と違い自社ポリシーに拘った酒造りをされてるそうなので是非拝見したかったのですね？～、仕方がありません。

下新橋から旭川沿いに歩いて戻ります～、

川沿いから川反界隈を観ると随分と違った印象を持ちます、廃墟化したビルなども有りますがその雰囲気に風情があって実に好い味してますね。

今夜の宿は直ぐ近くの「ルートイングランディア秋田ＳＰＡ ＲＥＳＯＲＴ」、

名の通りグランディアブランドの天然温泉付きホテルで体を癒しに来ました～。
温泉旅館のような雰囲気を醸し出す街中の温泉ホテルです。

＊位置情報がずれてます！、詳細はクチコミでお願いします

秋田天然温泉ルートイングランティア秋田ＳＰＡ　ＲＥＳＯＲＴ 宿・ホテル

正面玄関は意外にもシンプルなビジネスホテル風はやはりルートイン？、

違うのは”ルートイングランディア”という看板だけです。
グランディアという名前の割にはちっともグランディアでは有りません…、逆にエコノミアにした方が合っているかも知れませんが？…。

玄関を入りと土足厳禁！、靴を脱いでロッカーに入れてから上がるタイプです、

宿泊者はフロントで、日帰り温泉利用者は横のカウンターでと別々にチェックインするようですね。

１階ロビーはゆったりとした広さで余裕です～、

チェックインの用意が出来るまでスタンバイをさせて頂きました、但し、コロナ禍の影響で新聞やＰＣなどは全て撤去されてました。

２階のリラクゼーションルームは誰でも利用が可能です、但し館内着着用とありましたが？…、

個人モニターＴＶ付きなのでリクライニングしながら好きな番組が観られます。

部屋は西館のスタンダードダブルでいつものルートイン仕様です、

設備や備品にアメニティーもきちんと揃っているので安心ですが、何かもう少しブランド別に工夫が出来ないものでしょうか？。

セミダブルベッドはいつもの幅が１４０ｃｍなので２名でも問題有りません、

硬めのマットレスが腰痛持ちには有難くて、腰が楽です。

デスク回りもほぼ同じ感じです、

但し、液晶ＴＶが小さくて創業が古いのでしょうね？…、まぁ映りは同じですが新店のルートインはかなり大型ＴＶが設置されて迫力は違いますからね？…。

ユニットバス＆トイレも同様ですが、やはり古いタイプですね？～、

洗面台とかトイレのシャワーが旧式のようです。
シャンプー類はちょっと良いものを置いてるようで、大浴場の物とは違いがハッキリしてます。

窓からの景観です～、

直ぐ下が日帰り温泉施設です～、宿泊棟よりはかなり広い敷地を取っているんですね？～、その向こうは立体駐車場です。

併設の天然温泉が自慢の「スーパー健康ランド・華の湯」で湯っくりと夕方まで湯を楽しみます～。

広々とした内湯は採光を取り入れたガラス張りの明るい雰囲気です。

追加　Ｈ/Ｐより引用しました。

露天風呂も木枠のみで覆った屋根なので採光が入り明るいです～、

湯もまったりとした感じで気持ち良い至福の一時…、子供が居ないので静かです。

追加　Ｈ/Ｐより引用しました

今夜の夕食は直ぐ近くの焼鳥の銘店「若鳥」に来ました、

秋田産の食材と酒を出す地元では旨い焼鳥屋として人気があるようです！、ルートインでもお薦めで紹介されてますね～。

＊詳細はクチコミでお願いします

若鶏 グルメ・レストラン

店構えも中々好い雰囲気でしょう！～、

焼鳥屋らしく縄暖簾が決まってます、カウンターに腰を落ち着かせて、さっそく旨い地酒・高清水を冷でいただきましょう！。

この日は砂ずり・レバー・ねぎまをいただきました～、

鮮度が好いのでどれも旨い！、続いてハラミ・つくねはタレでいただきましたが日本酒に合う合う！…、合い過ぎるほど旨い。

お薦めの”若鳥もも焼き”はボリュームも在って食感もいい！、

タレ味ですが、薄味あっさり系なので日本酒の邪魔もしません、ご飯でもしっかりとおかずに成る旨さです。
二人で〆て￥３５００ちょっと～、リーズナブルな価格でした。

ほろ酔い加減で店を出ましたが、横の路地も随分と雰囲気が好いでしょう？…、

突き当たりは旭川なので数メートルしかありませんが裏ぶれた寂しさの中に４店舗ほど名前があります。

みきょう小路に来ましたが、意外にも灯りが点いてませんね？…、

駐車場も灯りが無く余りにも暗くて不気味な雰囲気さえして来ます。

かっぱ小路を入って来ましたがサンセットだけ灯りが点いてます…、

他は全く営業の気配すら感じません？…、最早ゴーストタウン化してます。

一番奥まで入る勇気がありますか？…。

昭和レトロ感満載の外観を売りにしている居酒屋「薄利多賣半兵ヱ秋田川反店」、

観る者に圧倒的な昭和感を印象付けますが店内は意外と普通なんです…、昨年も弘前の飲み屋街で見つけました。

薄利多賣半兵ヱ 秋田川反店 グルメ・レストラン

昼間と違って風情のある「秋田きりたんぽ屋」からは民謡が流れてます♪、

観光客が好んで入りそうな店ですが、インバウンドの際には連日大勢の中国人が押し寄せたのではないでしょうか？…。

旧割烹・寿し 水月は以前の中華料理屋撤退したのでこの通りの寂しさ～、

この商家を有効活用してほしいものですが、飲食が駄目ならゲストハウスでもいいから出来ないでしょうか？…。

隣の「食処北州」は営業中の灯りが点いて良かったなぁ！～、

今夜はもし若鶏が満席だったらここに来ると決めていたんですが？…、まぁ楽しみは次へ残しておきます。

川反通りを振り返ったところですが、灯りが少ないです？…、

コロナ禍なのかどうかは判りませんが、以前は灯りが眩しいほど人も多くてそては賑やかな通りだったのに、これほどまでに寂れてしまうなんてね？…。

＊詳細はクチコミでお願いします

川反通り 名所・史跡

唯一の「料亭濱乃屋」は夜に成ると本領発揮しますね～、

奥の玄関までのエントランスには打つ水がされ足灯りが置かれた老舗に相応しい演出が憎いな！…、昨今は随分とご無沙汰してます？…。

料亭 濱乃家 本店 グルメ・レストラン

すずらん通りまで来ました～、本来はもっと賑やかな通りなのですが寂しいほど静かですね？…、

これなら昼間の方が横田屋の鰻の香ばしさで心までちょっと幸せに成るんですげね？。

ぐるっと回って「美酒王国秋田サケナビ」に来ましたが、ここは楽しみにしていたところ～、パンフレットなどを送ってもらった秋田コンベンション協会さんからも是非共のお薦めを頂いてるところです。
立ちのみスタイルで県内の美酒が心行くまでいただけます～。

＊詳細はクチコミでお願いします

美酒王国秋田 サケナビ グルメ・レストラン

お好み効き酒セット３種￥７００はリーズナブルで手軽に楽しめます、

どれも辛口ばかりですが個性豊かな芳醇な味わいは流石、秋田の蔵元に恥じない銘酒ばかりで、旨いです！。
日本酒好きの方々には是非ともお薦めの美酒パラダイスです！！。

夜の大町通りをほろ酔い加減でふらふらと歩きます～、

昼に歩いた蔵元の新政酒造の電飾看板が上がってますね、この時間だともうバスも走って無いので千鳥足でも大丈夫のようです～。

横町通りへ入って来ました～、

ここにも渋い「横町ビル飲食街」を発見しました！、通路は明るいですがやけに奥まってます。
怖いお兄さんに出入口で囲まれたらお終いのような雑居ビルですが？。

隣には「メゾンドむらやま」とこれまた昭和チックなアーケド看板、

マンションの１～２階をテナントとして飲み屋街にしてるよくあるパターンです。

知らないと入り難いぼったくり店があるんでしょうか？…。

偶然見つけた老舗の蕎麦屋「そば処紀文」、

丁度、〆にうどんかそば、それかラーメンと思ってたら有るものですね？～。
外観からして正統派の老舗っぽいのが決め手です。

＊詳細はクチコミでお願いします

そば処 紀文 グルメ・レストラン

店内も正統派のそば屋の雰囲気が安心できますね～、

なのにメニューには”名物中華そば”とあったのでつられて注文しました。
そば屋なのにうどんも中華そばもあるとは余程の自信が有るとみえます！。

まさしく中華そばです！、俗に言う支那そば！、
中華玉子麺に薄口醤油と鶏ガラの出汁スープ、具はナルトに海苔に支那竹と焼豚にネギ＋ゆで卵と王道です！。

流石、そば屋らしい丁寧な仕事が成された味わい深い旨い一杯でした！！。

ほろ酔い気分も好く、ホテルに帰って来ました～、

醒めた体を華の湯でしばし温めに浸かって来ます…、では、おやすみなさい。

＊位置情報がずれてます！、詳細はクチコミでお願いします

秋田天然温泉ルートイングランティア秋田ＳＰＡ　ＲＥＳＯＲＴ 宿・ホテル

この旅行記へのコメント （2）

• 機乗の空論さん 2021/03/07 20:03:30

  初めまして！

  初めまして！、有難うございます。万歩計さんの言われる通り昔ながらの風景は時の流れと共に消滅していくんですね、それがとても残念で成りません。
  今、大阪デープ地区を拝見しました～、西成あいりん地区の赤線・飛田は今も現役風俗地区です。確かにカメラを向けることは憚れる恐れがありますが、かといって袋叩きに合うことはなく、嫌な目で観られるだけ…、その内に一度私も怖いもの見たさで行ってみます。また、ちょくちょく拝見させて頂きますので宜しくね！！。

• 万歩計さん 2021/03/07 18:35:37

  かっぱ小路から川反５丁目小路　この渋さはたまらない！

  　機乗の空論さん、はじめまして。
  
  　かっぱ小路から川反５丁目小路、このレトロ感と寂れ感はたまりませんねー。実に渋い！
  　私の「世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」　大牟田の石炭産業　１」に「いいね！」頂いたことからも、同類の廃墟ファンとお見受けしました。
  　こうした映画のセットのような風景も文化財として保存されることはなく、何時かは取り壊されて味気ない建物に変わることでしょう。せめて写真で残しておきたい昭和の風景です。
  
  　関西ご在住と推察します。ご存じかもしれませんが、大阪ではミナミのトビタ本通り商店街から西成山王辺りが超ディープ地帯です。ただこの辺りは写真を撮れない場所も多いですが。
  　その時の旅行記です。
  　　https://4travel.jp/travelogue/11512887
  
  　　万歩計