2018/11/13 - 2018/11/15
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2018年秋にオーストリア、ドイツとイタリアを旅行してきました。……と、旅行記が未完のままついつい月日が過ぎてしまいましたが、記憶の薄れないうちに書こう、というわけで最終章のミラノ滞在記です。
【全体の旅程】
日本→ウィーン→インスブルック→ミュンヘン→ヴェネツィア→フィレンツェ→チンクエテッレ→【ミラノ】→日本
※【】内が今回扱う箇所です。
フィレンツェから日本に帰るのであればローマoutとミラノoutはどちらも同じくらいの距離ですが、ぜひ行ってみたいと興味のあったチンクエテッレ(拙稿「2018年ヨーロッパ旅行:チンクエテッレの蒼い海と街歩き」参照)に立ち寄ったため、そのまま北上してミラノへ。せっかくなのでミラノで丸1日観光の日を取って、有名なドゥオーモや最後の晩餐を見てきました。
初めてひとりで飛び出したヨーロッパ――長旅の疲労が出てきたためか、なぜかミラノではトラブル続き。ハプニングには参りましたが、ミラノのダイナミック感には目を見張るものがありました。
最後に一言、レオナルド・ダ・ヴィンチは超人だと思います。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ちょうど日が暮れた18時過ぎ、レバントから乗車した特急列車がミラノ中央駅に到着。
駅に降り立って、博物館にでも迷い混んだのかと思いました。鉄道好きな私としては、これは必見の駅です!ミラノ中央駅 駅
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駅舎の様子を外から。いやあ、壮麗です……!
駅前を歩いている人と比べると、駅舎の巨大さが歴然ですね。 -
駅前には謎のリンゴのオブジェがそびえています。
渋谷で待ち合わせるならハチ公前で、ミラノで待ち合わせるならリンゴ前で(!?) -
夕食時でお腹もすいていたので、ピザのレストランに行きました。
メニュー一面にものすごい種類のピザが並んでいます! -
お店が推していたTuborgのビールで乾杯。ピザによく合いました。
Tuborgはデンマークのビール会社みたいですね。 -
注文したピザがやってきました。一見ジャンボですが、薄めの生地でサクサク食べられました。ごちそうさまです!
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翌朝--この日の特に午前中はどうもトラブルフルでした。。。
ダヴィンチの名画「最後の晩餐」を観るためにサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へ向かいます。
最後の晩餐は教会の付属食堂の壁に描かれていて、劣化防止のため入場が完全予約制となっています。1ヶ月ほど前、公式サイトでの予約開始に出遅れてしまった私は、代理業者に3000円くらい払って朝8時45分入場の券を手配してもらいました。 -
ところが、最寄りの地下鉄駅で降りて、徒歩でそんなに遠くないはずが、道に迷ってたどり着かない。。。Googleマップで調べようとしても、何でよりによって今ネットに繋がらないの!
この旅行、simの機嫌が時々悪くなるという不安要素がずっと付きまとってきたわけですが、よりによってどうして今……。 -
予約時間が迫るなか、がむしゃらに歩き回って、道行く人に教会はどこですかと尋ねるも、Non lo so.(知りません)と突き放されてしまう始末。。。(このあたり、ミラノの人はクールかしらと思いました。まあ朝の忙しい時間帯でしたし、仕方がありません)
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「まじで分からん……。ミラノまで来て、やっとのことでチケットを入手して……観られないで終わるの?そんなのってないよ……」
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正直、私はこの後何を手がかりにして、何をどう歩き回ったのか覚えていません。ただ、藁にもすがる思いでどーう゛ぇ・え・さんたまりあでっれぐらつぃえ……(サンタマリアデッレグラツィエ教会はどこですか)と探し続けました。
そうすると奇跡的に教会の裏までたどり着いて、警備員さんが「入り口はこっちだよ!」と教えてくれたのです。
きっと顔を青くしてみっともない様子だったことでしょう。ミラノの皆さんすみませんでした……f(^_^; -
死に物狂いで教会にたどり着き、事前に印刷してきたチケットを窓口で提示、荷物をロッカーに預けます。何とか間に合った!
壁画が待っている付属食堂の前には、同じ時間帯に見学すると思われる人々がすでに待機していました。サンタ マリア デッレ グラツィエ教会 寺院・教会
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残念ながら中は撮影禁止なので写真はないですが、非常に迫力があり、それでいて、緻密に構成された素敵な壁画でした。画面に吸い込まれそうな、やはり実物を見るのは感無量です。
鑑賞時間の30分は、ひとつの作品を味わうには随分長いなと思っていましたが、そんなことはなくて。じっくり細部と全体を往復するように観察していると、終了時間になって展示室を後にするのが名残惜しかったぐらいです。
とりわけ、壁画ということで現地に来なければ外国の美術館で見られたりする機会のない作品ですからね。私の場合は前述の事情でチケットの手配に3000円かかりましたが、仮にそれだけ支払うとしても間違いなく見ごたえのある作品でした! -
朝から心臓に悪い大騒動となってしまいましたが、朝食もまだでおなかがすいたので近くのカフェでカフェラテとジンジャー風味のジュースを注文。ただ、あまり口に合わず私にははずれでした……。
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パニーニはよかったのですが。
そもそもサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会付近はあまり飲食店が多くはありません。選択肢も多くなると思いますし、カフェは中心部まで戻って探すほうがよいかもしれません。 -
ドゥオーモ前の広場でコーヒー、パイナップルジュースとクリーム入りクロワッサンのセットで気を取り直します。確か10ユーロしない程度の比較的リーズナブルな価格で、今度は美味しかったです。
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ようやっと一息ついて、眼前には堂々たるミラノのドゥオーモ。いやあ……圧倒されそうなほど巨大です!
フィレンツェのドゥオーモと比べると(拙稿「2018年ヨーロッパ旅行:美術、工芸品、そして料理ーー職人技の光るフィレンツェ滞在記」参照)、「フィレンツェは丸くて、ミラノは四角い」って感じがしましたね。ルネサンスとゴシックの違いということなのでしょうか。ドゥオーモ広場 (大聖堂広場) 広場・公園
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拝観のためのチケットを購入して、ドゥオーモの中を見学します。外観の雄大さもさることながら、内部は壮麗さと荘厳さを合わせ備えたような空間が広がっています。見学者の私も洗練された雰囲気に身が引き締まりました。
ドゥオーモ (ミラノ大聖堂) 寺院・教会
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頭上に目をやると、立派なパイプオルガンが。
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ステンドグラスも見どころのひとつ――柔らかな採光を実現しているガラスの一枚一枚に、こうして美しいイラストが描かれているのですから。
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金色の彫像が鎮座していました。
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ドゥオーモの地下は隠れた見どころ。昔の遺構が保存されていて、ミラノの歴史を感じることができます。
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古銭コレクションの展示がありました。珍しいコインが好きな私は、つい嬉しくなって見入りました。笑
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地下から一転して天空へ――ドゥオーモの展望エリアを見に行きます。威容のある尖塔が青空に突き刺さるようです。
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これらの尖塔の先端にご注目。なんと1本1本、聖人の彫像が立っているのです!
壮大さの中にも緻密さがある、そんな象徴的な意匠が、この建築物の魅力を作りだすのですね。 -
像を固定するために背中にワイヤーが伝えられているのは、若干シュールでもありますが。(^ ^;)
遠くには特徴的な形状で有名なビル、トーレ・ヴェラスカ(Torre Velasca)が見えます。 -
展望エリアはこのように、ドゥオーモの屋根を活用した広々とした開放感のある空間です。
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視線を眼下に移すと、ドゥオーモ広場の様子を一望できます。上から見るとこんなおしゃれな模様になってたんですねと感心。
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パリの凱旋門を思わせる大きな門は、スーパーハイスケールな商店街ともいうべきヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレーリアの入り口です。おしゃれな高級店がたくさん軒を連ねています。
ちなみに、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世はイタリア王国初代国王で、19世紀にイタリア統一を実現した人物です。 -
広場に戻って、ドゥオーモを見つめるヴィットーリオ・エマヌエーレの像の写真を1枚。鳩がたくさんいるのがドゥオーモ広場の特色なのですが、ちょうど写真に友情出演してくれました。
ドゥオーモの見学、実に充実していました!ミラノに来たら必見です(^^) -
先ほどドゥオーモから見おろしたガッレーリア、中に入ってみるとこんな感じです。
高いガラスドームの天井と、左右対称の整然とした設計が見事です。ヴィットーリオ エマヌエーレ2世のガッレリア 散歩・街歩き
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ガッレーリアの中心部の床にはイタリア王国の紋章が描かれていました。
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ガッレーリアの反対側の向こうは、ドゥオーモ前とは対照的にちょっと落ち着いた雰囲気の広場。レオナルド・ダ・ヴィンチの像が目印です。
今朝、最後の晩餐を鑑賞してすごさを再認識したダ・ヴィンチですが、工学や音楽などでもたくさんの業績を残しているのですよね。マルチな人、真のジェネラリストというのはこういう人を言うんだろうか……などと思ってみたり。
ところで、噂で聞いていた話ですがミラノの広場にはいわゆる「ミサンガ売り」がいるので注意が必要です。興味がなければ相手にしなければよいと思って黙っていると、ミサンガを腕に乗せられてびっくりしました。相手にしないんじゃなくて、Non, Nonなどと言ってちゃんと意思を示したほうがよかったのだろうか……。うーん、適切な対処法はよくわかりません。 -
小腹がすいたので、マクドナルドでオリーブのフライをつまみました。こういうとき、つい日本にはないメニューを選んじゃうのです。
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ガッレーリアからは少し離れますが、高級百貨店のリナシェンテに立ち寄りました。高級感のある店内に洗練された雰囲気が漂います。ああ、ミラノってなんでこんなにおしゃれなのかしら。
リナシェンテ (ミラノ店) 百貨店・デパート
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……と、このようにドゥオーモ広場周辺を中心に散策したのですが、まだもう少し時間があるということで、貴族の邸宅を用いたバガッティ・ヴァルセッキ美術館に行ってみることにしました。大都会ミラノも一筋奥に入ると閑静な通りが広がっています。
早くもクリスマスムードの飾りもちらほら。 -
バガッティ・ヴァルセッキ美術館は19世紀の貴族、バガッディ家の邸宅を用いたミュージアム。豪華な部屋や調度品が展示されていて、見ていて楽しいです。
バガッティ ヴァルセッキ美術館 博物館・美術館・ギャラリー
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ゴージャスな絵画が並ぶ部屋に、
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寝室も高級感満載で、当時の家主の暮らしが思い起こされます。
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このミュージアムは鎧や槍などの武具のコレクションが充実していることも見どころです。レプリカじゃない、中世に実際に製造された品々を間近に見学することができます。
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鎧が夜な夜な歩き出したりして……いやいや、そんなこと、あるわけない。(笑)
このバガッティ・ヴァルセッキ美術館が今回のヨーロッパ大旅行の最後の締めくくりとなりました! -
宿に戻り、その途中で夕食をとっていこうとの帰路の途中、再びドゥオーモ広場へ。ガッレーリアがライトアップされて美しかったです。
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夜のドゥオーモも、昼間の威容とはまた異なった趣を見せてくれます。地面から生えた建物が夜空に浮かび上がっているような、そんな幻想感が素敵です。
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ドゥオーモの後ろ側を見ると、こんな感じになっています。
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さて、今回のヨーロッパ旅行の文字通り「最後の晩餐」を。
特にどこに行くかは決めていなかったのですが、大通りを眺められるテラス席のあるレストランを見つけて、入店しました。 -
スプマンテ(イタリア産スパークリングワイン)で乾杯!
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そういえば、イタリアに来てラザニアを食べるのはこれが初めてでした。
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お腹もすいていたので、ポテトとカットステーキの盛り合わせも頼んじゃいました。食べ応えばっちりです(^^)
レストランでは、地元ロンバルディア州のラジオ局RTL 102.5による軽快なラジオ番組が流れており、もうすぐイタリア語の会話も名残惜しくなるなあなどと思ってみたり。
旅の最終盤とあって、いろんな気持ちが心地よくあふれてくる最後の晩餐。美味しい食事をじっくり味わいました。
丸1日ミラノを歩き回り、いろいろありましたが、いろいろ見て回ることができました。ひとつ、マークしておらず後からしまったと思ったのは、スターバックス・ロースタリーに行きそびれたことです――それはまた次の機会にぜひ、という風に思っています。
午前中のトラブル続きはなかなかきつかったですが、それでもミラノを訪問してよかったなと思います。ヴェネツィアやフィレンツェとは違った雰囲気の都市で、イタリアに対する理解がより深まったのがうれしかったです。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Pメテオラさん 2020/07/19 17:14:44
- よかったですね感
- 作者さまの最後のコメントのように「ミラノを訪問してよかった」感が、お話の全編を通してあふれていました。ミラノらしい場所やお店をめぐることができた楽しさもにじみ出ていて素敵です。どこに行かれても、街の良さを味わえる旅が続きますように。
- tangentさん からの返信 2020/07/23 20:15:16
- Re: よかったですね感
- Pメテオラさん
こんにちは。ご訪問、また温かいコメントをくださり大変ありがとうございます。
街歩きは好きな旅のジャンルのひとつで、その土地ならではの雰囲気や活気を感じられるのが心地よいです。ヨーロッパの歴史的建造物が立ち並ぶ都市などは特に私好みなので、今回のミラノ訪問も印象深かったですね。
(先日、Pメテオラさんのパリの旅行記を拝見しましたが、私も、いつかはパリにも行ってみたいなと思いました!)
これからも、できる範囲でいろいろな街を歩いてみて、新しい発見ができたらいいなと思っています。
tangent
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