2019/01/04 - 2019/01/04
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nanochanさん
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浜名湖の北側は、「浜松の奥座敷」といわれ、平安、鎌倉時代から続く歴史ある古刹や古社が点在しています。その中でも指折りの寺院を「湖北五山」といいます。
コロナによる外出自粛など思いもよらなかった1年半前の御朱印旅「Go! 朱印 Trip to 浜名湖・湖北五山 2019 Jan.」をごらんください。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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-
1<本日のルート>
日本では珍しい黄檗宗「初山・宝林寺」を皮切りに、大河ドラマの舞台となった井伊家菩提寺の「萬松山・龍潭寺」、臨済宗方広寺派の大本山「深奥山・方広寺」、この地を治めていた家康が好んで食べた「浜名納豆」で有名な「瑠璃山・大福寺」、そして最後は京都の名園にも並ぶといわれる平安時代の庭園をもつ「大乗山・摩訶耶寺」を巡ります。
※地図は、Google Mapをお借りしました。 -
2<初山・宝林寺>
ぱっと見、日本の寺院には見えないでしょう?
これは、中国風寺院の黄檗宗「初山・宝林寺」。
この「仏殿」は「明朝様式」を今に伝える貴重な伽藍で、国の重要指定文化財となっています。
※1667年(寛文7年)建立 ※拝観料(400円)初山宝林寺 寺・神社・教会
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3<黄檗宗(おうばくしゅう)>
黄檗宗は江戸時代に中国の明から伝わった宗派で、臨済宗や曹洞宗と並ぶ日本三禅宗の一つです。仏殿の扁額は、禅宗であることを表す「寶林禅寺」と書かれていました。
総本山は、京都府宇治市にある「黄檗山・萬福寺」です。 -
イチオシ
4<明朝様式>
萬福寺同様「卍くずし」がとても印象的です。
隠元禅師(いんげんぜんじ)が伝えた黄檗宗の寺院は、伽藍の建築だけでなく、装飾などの色合いも中国的で、これを「明朝様式」といいます。
とても素敵なデザインだと思います。 -
5<方丈(ほうじょう)>
この茅葺きの建物は「方丈」と呼ばれる住職の住居にあたる建物。
中央仏間には、開山である「独湛禅師」の等身大木像があります。
ここも仏殿と同様、国の重要指定文化財となっています。
※1716年(正徳6年)建立 -
6<水琴窟>
方丈東側の玄関脇に「水琴窟」がありました。
蹲(つくばい)の水を柄杓でくみ、玉石にかけると「キン、キン」という澄んだ音が聞こえました。
境内には、叩くと澄んだ金属音がする不思議な「金鳴石」など見所がいくつもあります。 -
7<宝林寺 限定御朱印>
これは、正月三が日限定の御朱印です。
中央には、福を呼び込む願いを込めた金泥の「萬福」の文字。その下には『仏法僧宝』の四字が篆書(てんしょ)で刻まれた三宝印。
左下の文字は、山号の「初山」。 -
8<宝林寺 通常御朱印>
こちらは、以前いただいた通常時の御朱印です。
中央の文字は、ご本尊の釈迦如来を表す「萬徳尊」。
釈迦如来が全ての徳(萬徳)をそなえた尊い存在(尊)であることからそうよばれます。 -
9<一本道の先>
田んぼの中に一筋の道。そして、その先に史跡らしきものが。
ヒントは、道の脇にある「直虎ちゃん」。
数年前のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に関係する場所ですよ。井伊家発祥の地(井伊共保出生の井戸) 名所・史跡
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10<井伊家発祥の地>
ここは、徳川四天王・井伊直政、幕末の大老・井伊直弼、そしておんな城主・井伊直虎など「井伊家」発祥の地です。 -
11<井伊直弼も訪問>
井伊家は浜松・井伊谷で600年、彦根で400年、合わせて1,000年の歴史があるといわれています。そして、この井戸こそ、井伊家初代の「井伊共保(ともやす)」が生まれたとされる場所です。
ドラマでも、この井戸がよく登場していましたね。
ここには井伊直弼も訪れ、詠んだ歌碑が井戸の横に残されています。 -
12<名勝 龍潭寺(りょうたんじ)庭園>
井戸の北側100mほどの場所に井伊家の菩提寺「龍譚寺」があります。
テレビドラマ放送中は、毎日何台もの大型バスがやってきて大混雑でしたが、実は、以前からこの寺は「小堀遠州」作の庭園が有名で、観光バスがやってくる寺でした。 -
13<山門>
山門は江戸時代前期のもので、境内では2番目に古い建物。
山門にかかっている山号額に「萬松山」と書かれています。
小ぶりながら、気品のある山門です。龍潭寺 寺・神社・教会
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14<仁王門>
本堂の南に建っているのが、迫力のある仁王像がにらみをきかせる「仁王門」。
この門は、1987年に建立された比較的新しい建物です。 -
15<庫裡(くり)>
禅宗独特の大破風が見られる「庫裡」は、1815年に建立されたもの。
間口9間、奥行き14間の大きな建物です。
※拝観料(500円) -
16<龍潭寺>
龍潭寺は、行基によって733年に開創された臨済宗妙心寺派の寺院。本堂は、江戸時代前期に彦根井伊家の寄進により再建されたものです。
ご本尊様は「虚空蔵菩薩」で、秘仏となっています。その代わりといってはなんですが、こちらの丈六の「釈迦牟尼大仏」にお参りできます。
体やお顔のいたいたしい傷は、明治の廃仏毀釈の折につけられたものです。ああ、おいたわしや・・・。 -
17<前庭>
これは、本堂前に広がる枯山水庭園「補陀落の庭」。
地元では、手のひらを広げたようなその形から「浜名湖の庭」とよばれています。
※浜名湖も手のひらを広げた形をしています。Google Earthで見てみて! -
18<左甚五郎の龍>
本堂の廊下は、キュッキュッと音が鳴る「うぐいす張り」で、作者は江戸時代の名工「左甚五郎」。
彼は、寺の名の「龍譚寺」にちなみ、こんな見事な「龍」の彫刻も残しています。 -
19<開山堂>
金閣寺みたいな建物は、歴代住職のお位牌を祀る「開山堂」。
静岡県下では珍しい2階建ての楼閣造(ろうかくづくり)で、塔上に井伊氏の家紋彦根橘、彦根井筒(井桁)が見られます。 -
イチオシ
20<国の名勝 龍潭寺庭園>
本堂裏手にあるのが、国の名勝に指定されている小堀遠州作の「龍潭寺庭園」です。中央に守護石、左右に仁王石、手前正面に礼拝石が配され、その前に心字池という典型的な寺院庭園です。
これは書院からの眺めで、井伊家のお殿様が奥にある御霊屋(おたまや)のご先祖を庭園越しに遥拝(ようはい)するかたちとなっています。
心が落ち着く、何度でも訪れたいすばらしいお庭です。龍潭寺庭園 寺・神社・教会
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21<龍潭寺 御朱印>
以前に訪れたときにいただいた御朱印です。
中央はご本尊の「虚空蔵佛」の文字とその下の三宝印の朱印。
直虎ブームの時には、毎日何十、何百と御朱印を書いたそうで大変だったようです。でも、結構もうかったでしょう・・・。 -
22<龍潭寺 御朱印帳>
これは、ドラマが放送された年にできた御朱印帳です。
甲冑を着た勇ましい直虎と幼い直政を慈しむ直虎が描かれています。
女性に人気の御朱印帳のようですよ。 -
23<初詣>
湖北五山ではありませんが、せっかくなので龍潭寺に隣接した「井伊谷宮」にも参拝しました。
参道に並んだ紅白の提灯や露店が正月らしさを演出しています。井伊谷宮 寺・神社・教会
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24<井伊谷宮>
井伊谷宮は、後醍醐天皇の第四皇子で南北朝時代に征東将軍として関東各地を転戦し、この地で没した「宗良親王」を祀った神社です。
小さい神社ですが、格式高い官幣中社。
この神社の奥に、宮内庁が管理する宗良親王の陵墓があります。 -
25<井伊谷宮 御朱印>
これは、以前初詣の時にいただいた御朱印です。
官幣中社ということで上部に「菊」の神紋が、下に裏神紋の「李(スモモ)」の朱印が押されています。 -
26<奥浜名湖エリアの名物>
奥浜名湖エリアの名物が「みそまん」です。
黒糖を使った表面の色が味噌の色に似ていることから「みそまん」と呼ばれるようになったそうです。イベントで、各店の「みそまん」を集めた「みそまん詰め合わせ」が販売されることもあり、食べ比べできます。
これは、井伊谷地区にある「すぎや」さんの「みそまん」とカステラ饅頭の「いいさま」です。「いいさま」けっこううまい!!
※写真は、「We love 浜松」さまのHPよりお借りしました。
https://enjoy-hamamatsu.shizuoka.jp/tourism/10840/ -
27<方広寺遠景>
井伊谷宮を後にし、次に向かったのは「方広寺」。
方広寺は、京都の建仁寺や東福寺、鎌倉の建長寺や円覚寺などと並ぶ「臨済宗15派」の大本山です。
山の中に大本堂、半僧坊真殿、開山堂、三重の塔など多くの堂宇が点在しています。方広寺(奥山半僧坊) 寺・神社・教会
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28<東海一のお堂>
この寺は、戦火や山火事などで何度か被害を受けました。
現在の建物は、明治から大正にかけて再建されたもの。
間口32m、奥行き27mの東海一といわれるお堂を下から眺めると、その大きさに圧倒されてしまいます。 -
29<深奥山の扁額>
開山は、後醍醐天皇の皇子「無文元選禅師(むもんげんせんぜんじ)」で、この地が中国の天台山方広寺の風景に似ていることから、この寺を「方広寺」と名付けました。
「深奥山」は、幕末三舟の一人「山岡鉄舟」が書いたものです。 -
30<三重の塔>
大本堂の裏手から南を眺めた風景。
大本堂の前は谷になっていて、向かいの山の上に三重の塔がそびえています。
山号の「深奥山」がぴったりでしょう? -
31<奥山半僧坊>
大本堂の脇にあるのが「奥山半僧坊大権現」。
ここは、大本山方広寺の鎮守の神様で、海上安全、火災消除、良縁成就など様々なご利益があります。
「半僧坊」の御真体は、僧侶の姿をした「鼻高天狗」と考えられています。 -
32<方広寺 御朱印>
以前いただいた御朱印です。
右上には、僧侶の形をした天狗=「半僧坊」の朱印がおされ、中央には「奥山半僧坊」の墨書と寺印があります。
普通は、中央にご本尊のお名前が書かれるのですが、それを押しのけ「半僧坊」とは・・・。いかに御利益があるのか、伝わってきますね。 -
33<奥山名物>
奥山名物が門前町で売っている「大あんまき」です。
大あんまきというと愛知県の知立の「大あんまき」が有名ですが、ここのは、もう少し大ぶりで食べ応えがあります。味は、こしあん、いちご、白あんの3つです。
「天狗のうちわ」と「奥山半僧坊」の焼き印がある縁起物なので、奥山に行ったらぜひ買ってください。 -
34<大福寺 仁王門>
「大あんまき」を食べながら車で20分ほど走り「大福寺」へ。
この仁王門は鎌倉時代の建物。昔はここから本堂までずっと参道が続いていたと思いますが、市道や新東名などにより境内が分断され、仁王門だけがぽつんと取り残された格好でとても残念です。 -
35<金剛力士像>
仁王門の中では、これも鎌倉時代の「金剛力士像」が鋭くにらみをきかせています。
とはいっても、長い年月によりお顔ははっきりわからなくなっていますが・・・。 -
36<大福寺 参道>
ここは、左右に石仏が並ぶ大福寺の参道。
大福寺は、貞観17年(875年)開創の歴史ある真言宗寺院です。
参道の先には、本堂のほかに鐘楼、六角堂、護摩堂、大師堂などが並び、大きな寺院であることがうかがえます。 -
37<大福寺 本堂>
朱塗りの本堂に安置されているのは、鎌倉時代に造像された秘仏の「瑠璃光薬師如来坐像」。他にも「聖観世音菩薩」・「千手観音菩薩」がいらっしゃるとのことですが、残念ながら扉がしまっていて拝観できず・・・。大福寺庭園 寺・神社・教会
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38<大福寺 御朱印>
当日いただいた御朱印です。
右上には「浜名湖高野山・・・湖北五山・・・」の長い朱印。
中央の墨書は達筆すぎてよく分かりませんが、下に「濱名薬師」の朱印があるから、きっと「薬師如来」。
右下の「Big Happy temple」の文字がイカしてます! -
39<大福寺 名物>
この寺の名物が「大福寺納豆」。納豆といっても、ネバネバ糸を引く納豆ではなく、まるでネズミの糞のような(失礼)乾燥した納豆です。別名は「浜名納豆」「浜納豆」とも言われます。
領主であった「徳川家康」がよく食したと言われ、足利・徳川将軍家にも献上された歴史ある三ヶ日町の特産品です。
※写真・・・大福寺HPより http://daifukuji.jp/ -
40<摩訶耶寺(まかやじ) 高麗門>
大福寺から車で5分ほど南に行くと「摩訶耶寺」があります。
これは、高麗門。コの字型に三つの屋根で構成された門をいいます。少し低い位置に奥に向かって2つの屋根が延びているのが分かりますか?
もとは、家康が浜名湖に築城した「野地城」の城門でした。摩訶耶寺 寺・神社・教会
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41<摩訶耶寺 本堂>
摩訶耶寺は、奈良時代(726年)に行基によって開かれた静岡県下最古の寺の一つ。本堂は江戸時代(1632)年に建てられたもので、格子天井には極彩色の花鳥図が今も残っています。 -
42<千手観音立像>
本堂左手の宝物殿では、重要文化財の「不動明王」と「千手観音」などが、触れるくらい間近で拝観できます。とても美しい仏様でした。
※仏像は撮影禁止となっていましたので、摩訶耶寺HPの写真を載せておきます。
https://makayaji.web.fc2.com/摩訶耶寺宝物殿 美術館・博物館
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43<摩訶耶寺 庭園>
平安末期から鎌倉初期に作られた庭園は、東海地方最古。
この時代の庭園が石組を含めて良好な状態で残っているのは、京都の西芳寺や天龍寺、浄瑠璃寺などわずかで、とても貴重なものだそうです。
※これは、緑がきれいな時期の写真です。 -
44<摩訶耶寺 御朱印>
1月4日は、住職がご不在だったため後日いただいた御朱印です。
左上には「秘仏厄除観音」の朱印。中央は、「聖観世音」の文字と四角の三宝印。
左側の梵字の朱印が何と書かれているか、どうも気になる・・・。 -
45<濱名惣社神明宮 拝殿>
折角、三ヶ日まで来たので、摩訶耶寺近くの「濱名惣社神明宮」にも参拝しました。
創建から1000年以上の歴史を持つ神社で、伊勢神宮とのゆかりもあり、その古材が鳥居や玉垣に使われています。 -
46<濱名惣社神明宮 本殿>
拝殿裏の急な石の階段の上にあるのが本殿。
この本殿は、浜名神戸より伊勢神宮への貢進品の収納庫として使われた「井籠(せいろう)造」という珍しい建築物で国の重要文化財となっています。
残念ながら階段は立ち入り禁止で、近くまで行けませんでした。浜名惣社神明宮本殿 寺・神社・教会
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47<濱名惣社神明宮 御朱印>
当日いただいた御朱印です。
中央の「神明宮」の文字の下には、「井籠造」の本殿の朱印が押されています。 -
48<天浜線 佐久米駅>
帰り道に、あることで有名な「天竜浜名湖鉄道」の「浜名湖佐久米駅」に立ち寄りました。浜名湖佐久米駅 駅
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49<ゆりかもめ>
それは、冬期の風物詩ともなっている「ゆりかもめ」です。
以前、近所の人が冬に浜名湖に飛来するゆりかもめにえさを与えたところ、いっぱいやってくるようになり「なにこれ○百景」でも取り上げられました。
この日は、列車とゆりかもめのコラボ写真は撮れず。残念!!
以上で「Go! 朱印 Trip to 浜名湖・湖北五山 2019 Jan.」はおしまい。
最後までごらんいただき、ありがとうございました。
19日に県外への移動も可能となり、「旅行」も徐々に行けるようになりそうです。まずは、隣の県から始めようかな?
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