2014/01/31 - 2014/02/01
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Yoheiさん
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シンガポール赴任中のチャイニーズ・ニューイヤー(旧正月)、旅先は世界最大のムスリムを擁するインドネシア。アジア最大のモスクで夜景撮り、加速する日系コンビニの勢いを感じ、クライマックスはJKT48シアターで劇場公演を見学。それにしてもインドネシア人は全員親切だった!
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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□世界最大のムスリム国家へ
シンガポールでの海外赴任生活が始まった。仕事に慣れ初め、生活にリズムが出来始めた1月末、隣の席の中国系シンガポール人のおじさんから、旧正月休みの予定を聞かれた。彼の英語は、無意識だと中国語にしか聞こえない、かなりスタッカートの効いた喋り方で苦労する。
華僑の多いシンガポールでは、中国の旧正月期間に休暇をとるのが慣例らしく、2014年の場合1月31日と2月1日が国民の休日となる。うちの会社も、1月31日~2月2日を休業とするという。「思ってもみなかった3連休がやってくる!」
「3連休なら海外に行ける!」私の中には既に行きたい国があった。それはインドネシアだった。世界第4位の人口を抱え、世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシアには、アジア最大のモスクがある。それに日系資本の進出も近年活況で、特に首都のジャカルタでは、日系コンビニの陣取り合戦が激しいらしい。ローソンはAKB48の姉妹グループであるJKT48を広告塔に抜擢し攻勢をかけている、そんな記事が最近の日経に載っていた。こうなりゃJKT48も見に行きたい!
旅行期間は2泊3日とし、さっそく格安航空券のエクスペィアでチケットを購入した。シンガポールとジャカルタは飛行時間約1時間50分、ジェットスターで往復18000円だった。旧正月期間中で値段が跳ね上がるかと思いきや、案外リーズナブルで安心した。ホテルは市中心部に近い場所をとった。
そして今回の目的の一つであるJKT48、その劇場公演のチケットに応募してみた。すると「超遠方枠」という明らかに日本人ファン向けに設定されたであろう枠の2月1日のチケットが見事当選した。これは案外嬉しかった。2月2日は朝の便でシンガポールに帰るので、最後のメインイベントといったところだろう。日本のAKB48からは、高城亜樹さんと仲川遥香さんがJKT48を兼任している。2月1日は仲川遥香さんが舞台に立つらしい。
□シンガポールからジャカルタへ出発!
かくして1月31日、出発の日がやってきた。前日が旧正月イブということもあり、仕事終わりから同僚と共に、チャイナタウンで晩飯を食い、そのあとマリーナベイのカジノで遊び、コンドミニアムに帰ってきたのは夜中の1時過ぎだった。私はジャカルタ行きの飛行機の出発を9時だと思っていたのだが、酩酊気味で家に帰って翌日の航空券を確認してみると、なんと出発は7時45分だった。
コンドミニアムからチャンギ空港までは1時間は掛かるだろうし、チェックインカウンターには遅くても出発の1時間30分前には到着したい。かくして、カジノから帰って3時間ほど睡眠をとった後、私はタクシーでチャンギへ向かった。まだ呼気のアルコールを感じる。ほとんど着の身着のまま、2日分のパンツと靴下とTシャツだけカバンに突っ込んできた。道路が空いていたお陰で時間に余裕を持ってチェックイン出来た。大分年季の入っているA320の飛行機に乗り込み、シートに座った瞬間爆睡、起きると降下のアナウンスをしているところだった。
隣の親切なおばさんが、入国カードと税関申告書をポケットに入れておいてくれたらしく、感謝を述べる。ガタガタ揺れる機内の中で必要事項を記入し、ふーっと息つく。窓の外を見てみると、一面の雲。この時期雨期にあるジャカルタの天気はやっぱり雨らしい。飛行機は定刻通りに到着した。シンガポールとインドネシアは、経度的にあまり変わらないも関わらず、時差がある。時計の針を1時間遅らせた。到着したのは、インドネシアの首都空港であるスカルノハッタ国際空港。スカルノはもちろんデビィ婦人の旦那のスカルノ大統領に由来している。シンガポール チャンギ国際空港 (SIN) 空港
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□ジャカルタに到着、ビザの取得法&バスの乗り方
首都空港という割に施設は古く思えた。ベトナムのスワンナプームに雰囲気が似ている気がした。ターミナルを歩いて行くと、アライバルビザのデスクがあった。2日前に、先輩から言われて知ったのだが、日本人はインドネシアの入国時にビザが必要であり、取得費用は25米ドルである。支払いはなぜかドル建てと決まっているらしく(日本円だと時間がかかるとか)、チャンギで事前に米ドルを準備していた。パスポートに新たにインドネシアビザが貼られた。ジャカルタ スカルノ ハッタ国際空港 (CGK) 空港
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空港の中にあった両替所で100シンガポールドルを両替し、925000ルピアになった。2014年1月時点で、1円が約0.01ルピアなので、何か買い物をする時は、単純に後ろの0を二つ消して考えれば日本円に換算しやすい。空港から市内までの交通手段は、バスかタクシーとのことだった。しかしタクシーは高い上に、法外な値段を要求される リスクもある。バスで行くのが無難だろう。タクシーの客引きおやじをあしらいつつ、ツーリストインフォメーションへ。ターミナルの端っこにあるバス乗り場を教えて貰った。
ジャカルタ スカルノ ハッタ国際空港 (CGK) 空港
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てくてくバス乗り場へ歩いて行き、ダムリ社のカウンターへ。カウンターの目の大きな可愛い女の子に、「どこまで行きたいの?」と聞かれて戸惑った。地図もろくに見ずにインドネシアへ来てしまった私は、とにかく北西にある空港から市内中心部に向かい、そこにはでかいモスク(正式な名前を知らない)があり、その横に滞在するホテルがある程度の情報しか知らなかったのだ。
ジャカルタ スカルノ ハッタ国際空港 (CGK) 空港
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困った末に「ビッグモスク」を連呼すると、伝わったらしく「ブロックMね!」と教えてくれた。30000ルピアのチケットを買い、すぐにやってきたバスに乗り込んだ。空港シャトルバスはいくつかの会社が運行しているらしく、ダムリ社のバスはFreeWiFiが使えるとのこと。バスは国内線ターミナルなどで人を呼び込み、予想とは裏腹にあまり渋滞していない高速道路を走った。途中でまた眠気に襲われ、目が覚めると最終停留所のブロックMに到着するところだった。
ジャカルタ スカルノ ハッタ国際空港 (CGK) 空港
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□ブロックMに到着!…モスクはどこ?
巨大なターミナルであるブロックMには各方面からのバスが集まっており、さすが首都の中心部だなという感じ。降りがけに車掌のおじさんに「でかいモスクはどこにあるの?」と訪ねると、う~んと1分ほど熟考した後、「ごめん名前を忘れちゃった!確かあっちの方角だった」と指してくれた。指された方向を見てもモスクのミナレットやドームは見えないし、というか5階建て以上の高層ビルが見あたらない。プラザ ブロック M ショッピングセンター
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付近を歩いているうちに見つかるだろうと、ブロックMのバス停を離れ、歩き出す。空は灰色で今にも雨が降り出しそうだった。大きな道路を跨ぐ歩道橋から見渡してみても、モスクらしき建物は見つからない。おかしいな~と思いつつ、朝から何も食べておらず、腹ペコだった私は、辺りにあったショッピングセンターに入った。WIFIを使える喫茶店に入り、モーニングセットと紅茶をオーダー。さっそくGogle Mapのアプリを起動、現在地取得を試みた。現在地として表示されたのは、中心部のモスクから南に約10km程も離れた場所だった。
プラザ ブロック M ショッピングセンター
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□ブロックMはジャカルタ中心部ではなかった!
驚きつつも、地図をよく見てこなかった事を反省する。ダムリ社のカウンターのお姉さんは、ビッグモスクから何を想起してこの場所を教えてくれたのだろう。しかしGoogleMapでよく見てみると、北の方に歩いてゆけば、ASEAN本部やJKT48劇場のテナント入居するショッピングセンターが近いらしい。ご飯を食べ終え、さっそく歩いてみることにした。
シンガポールと比べものにならないほど蒸し暑い。道路は幹線道路でも所々未舗装箇所があったり、陥没していたり。ロードバイクなどが走れる環境ではなさそうだ。平日の昼間とあって渋滞はしておらず、日本製の自動車がすいすい走っていた。意外だったのが、ツクツクが市内を走っていたことだった。今回の旅ではバスかタクシーでの観光を強いられると思っていただけに嬉しかった。ちなみに、日本のODAによるジャカルタメトロが絶賛建設中である。コンサルにオリコン、施工は清水建設と大林組、もう1社恐らく地元のゼネコンとおぼしき会社が入っていた。 -
道路のうち中心の2車線はバス専用レーンになっていて、一般車は流入できない様にハンプが付いていた。ジャカルタのものすごい朝夕の渋滞とあっては、バスが定時運行出きるとは思えない。中心部に向けて北へしばらく歩くと、右手にASEANの本部があった。建物は重厚な感じで、緑に囲まれてひっそりと立っていた。
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□ジャカルタ中心部を目指して歩く!
汗だくだくになりながら、バスレーンに沿いながらひたすら北を目指す。大通りの両脇には巨大な高層ビルが圧倒するように立ち、ジャカルタの成長ぶりを感じる。Superflyの「誕生」が流れ始めれば、完全にNHKで放送中の「島耕作のアジア立志伝」そのもの。途中きれいなモスクの写真などを納めながら歩く。 -
アルアズハル大学横にある、Masjid Agung Al-Azhar
アブダビのザーイドモスクのよう -
Patung Pemuda Membangunという像。リッツカールトンの一層巨大なホテルが見えた。もうかれこれ1時間近く歩いている。自分が歩いている道が正しいかどうか確かめようと、ホテルの近くの警備員小屋を訪ね、地図を広げてみせる。陽気なおじさん3人衆、英語はあまりできないが一生懸命説明してくれる。「~~~モナス、ブス、ブス、ウォーク~~サトゥジャム~~」
ん?サトゥジャム??マレーシア赴任中に、インドネシア人労働者を教育するために少しインドネシア語を勉強したときの記憶が蘇った。サトゥは1、ジャムは時間。つまり歩くと1時間かかるらしい。ちょっと無理そうだ。ありがとうを意味するテレマカシーはマレーシアもインドネシアも共通。お礼を言って別れた。 -
□徒歩を断念、やっぱりバスに乗る
近くの「ガトット・サブトロ」というバス停からバスに乗り、モスクを目指すことにした。バスのチケットの買い方をカウンターで説明して貰い、モスク最寄りのMonas停留所までの運賃3500ルピア(35円)を支払う。何という物価の安さ。バス乗り場は駅のホームのような作りで、やってきたバスに乗り込む。薄暗い車内。途中の停留所で乗り換えし、Monas停留所へ到着した。 -
バス停留所を対面から見るとこんな感じ。 -
バスを降りた瞬間、アジア最大のモスクとおぼしき陰が見えた。独立記念塔で市のシンボルであるモナスもある。だが時間が既に14時を回っていたのと、ホテルに荷物を置きたかったので、先にホテルにチェックインする事に。今回2泊滞在するミレニアムホテルは、モナスから20分ほど歩いたところにあった。上も下も汗びっしょりでチェックイン、9階の部屋に入ってすぐにシャワーを浴びた。
ミレニアム ホテル シリー ジャカルタ ホテル
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□ジャカルタの夜を楽しむ
シャワーからあがりWifiを起動し地図を見る。それを頭に入れ、夜の観光に備えて一眠りする事にした。そういえばジャカルタ市内では中国語の店や看板を一切見なかった気がする。東南アジアにあって華僑の進出していない国なんてあるのか?
まだ外が明るい18時にホテルを出、あたりを散策して頭の地 図を作る。途中スコールが降ってきたのでマクドナルドに避難し、日記をポメラに残す。今回の旅からポメラを日記帳代わりに持参することにした。ワープロ機 能しか搭載しない代わりにとにかく打ち安さを追求したというキングジム製のポメラは、日本のガラパゴスの象徴といった感があるが、使ってみるとすごくシン プルで便利。電源は乾電池である。記者やライター向けに開発されたというが、旅人にも受けること間違いないと思う。単語変換がアップデート出来ないのと、 少し重たいのが難点か。 -
雨がやんだのを確認して外にでる。一層蒸し暑くなった。薄暗い中心部の幹線道路をモナス方面へ歩いてゆく。途中で、声を掛けてきた流しのツクツクを捕まえた。モナスの塔の周辺は大きな公園になっており、その中では地元の人がお茶やコーヒー(コピという)、お菓子などを売っていた。モナスは様々な色にライトアップされていた。上部は展望台になっているらしく電気がついていた。もしかしたら上に登れるかもしれない。塔の近くによってみると、塔へ入場ゲートが既に閉まっており、16時までと書かれていた。明日出直そう。
モナス (独立記念塔) モニュメント・記念碑
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モナスを美しく撮影できるスポットを探しながら、アジア最大のモスクの方へ歩いていく。公園の一角はホームレスが居住しているらしく、国連WFPの車両やテントが設置されていた。
モナス (独立記念塔) モニュメント・記念碑
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□いよいよアジア最大のモスクへ
モスクのドームを目印にしながら、入れそうなゲートを探す。あたりは街灯が無く薄気味悪い。ホームレスとおぼしき人たちの簡素な小屋が、川沿いに並んでいて、何となく怖い雰囲気が漂っている。首から下げたカメラを抱えながら早足でモスクの周りを歩く。昼は解放されているらしきゲートを見つけるも、21時を過ぎているこの時間では、やっぱり中には入れないのかもしれない。それでも門の外側からでも、ライトアップされた美しいモスクの様子は見て取れる。
モスクの撮影は明日の朝にするとしても、せっかくなので1周 してから帰ろうと、モスクの外苑を再び歩き出す。南側に回ってみると、メインゲートと警備員の詰め所があり、開いているゲートから中に入っても良さそうな 雰囲気だった。モスクの外側をパシャパシャ写真を撮っていると、周りに居たローカルのおじさんが、どこから来たんだ?何しに来たんだ?と矢継ぎ早に質問してきた。イスティクラルモスク 寺院・教会
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おじさんと別れ、モスクの入り口の方へいく。モスクもまだ営業?しているらしく、「どうせ中は入れないだろうなぁ」 と思いつつ、ダメもとで中に入ろうとすると、セキュリティの体格の良いローカルのおじさんが、快く中に迎え入れてくれた。インドネシア人は明るくて本当に 親切な人が多い。靴を脱いでおじさんの後をついてゆく。モスクの営業時間は22時までで、おじさんは閉館の見回りにいくついでに、私を案内してくれるらしい。寝ている人や、だべっている若い女性たちに閉館のアナウンスをしながら、私を隅々案内してくれる。メインの礼拝所のドームはため息がでるほど高く、1本のミナレットは美しい。モスク内には、廊下にホワイトボードとイスが設置されただけの、ムスリム学校と呼ばれる寺子屋のような簡易学校もあった。
イスティクラルモスク 寺院・教会
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巨大な礼拝堂
イスティクラルモスク 寺院・教会
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世界最大のムスリム国家のモスクに相応しい、威風堂々とした佇まい
今日一番の美しい写真を何枚も撮り、おじさんと入り口に戻ってくる。入場料もフリーだったし、こりゃあいくらか寄付を渡さなきゃ悪いなぁ~と思い、心ばかりのお金を渡した。この美しいモスクの維持に役立てて欲しい。
最高の気分で、帰りがけにコンビニでビンタンビールを買い、ツクツクを拾ってホテルへ戻った。事前調査では観光資源 の乏しい印象だったジャカルタだが(たいていの観光資源はジョグジャカルタやバリ、テンバザールにある)、アジア最大のモスク、しかも夜のモスクを堪能出来て、最高だった。イスティクラルモスク 寺院・教会
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森閑としたモスクの中だけは、ジャカルタの蒸し暑さを忘れられる
イスティクラルモスク 寺院・教会
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