2014/12/23 - 2014/12/23
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Yoheiさん
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□イランと言えば
イランについて私が知っていた事と言えば、①世界有数の原油産出国で、②日本では「過激」という印象のあるイスラム教シーア派を国民の殆どが信仰する国である事。③米国と仲が悪く、Rogue State(=ならず者国家)と呼ばれ、世界有数の反米国家であるという事。経済大国でありドラえもんで言うジャイアンであるアメリカを敵に回している為、大国から援助が受けられずに孤立しており、いわば鎖国の状態であるという事。湾岸諸国の大国で戦争が絶えず、何だかとってもとっても危ない国という印象があるが、敵(米国など)を完全に国内からシャットアウトしている為に、逆に国内の治安は良いのだとか。
そんなイラン、2013年に開放路線を押し進めるロウハニさんが大統領に就任して以来政策転換し、空港で簡単に観光ビザが取得できる様になり、今や素晴らしいイランの魅力を求めて世界中から観光客がやってくるという。
今回イラン旅行を企画したきっかけの1つに、アメリカとの国交断絶のきっかけとなった、アメリカ大使館占拠事件を題材にした映画「アルゴ」を見た事がある。スリル溢れる大使館員達の脱出劇も去る事ながら、テヘラン市内の美しい風景に私は魅了されてしまった。
□せっかくならペルシア湾の国を...
イラン以外にビザなし若しくはアライバルビザで入国できるペルシャ湾諸国を調べてみた。ペルシャ湾岸でその様な国は、イラン、カタール、オマーン、UAE(アラブ首長国連邦)くらいだった。意外と少ない。サウジアラビアなんて、観光目的で渡航する事すら出来ないという。まだそんな国があるのか。世界は知っている様で知らない国が多い。世界には沢山の国があるが、まだまだ容易に旅行できる国は少ないのかも知れない。結局今回の旅は、カタール→オマーン→アラブ首長国連邦→イランを巡る事とした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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□バッタバタで旅の始まり
羽田空港深夜0時10分発、カタールドーハ行きの便に乗り込んだ瞬間、爆睡して機内食も取り損ねた。この日赴任先から一時帰国した私は、夕方から上司と飲みに行き、羽田空港のカウンターに到着したのは出発の45分前で、「チェックインは出発60分前に完了させなければならない」と、カタール航空の地上職の女の人に軽く怒られてしまった。大変申し訳ないことをした気持ちでいっぱいだった。
数日前に持ち物リストや旅行前のTODOをまとめたリストを作っていたにも関わらず、その準備の時間もなく、手当たり次第必要なものをザックに詰め込んできた。とても不安。ジャケットは焼鳥屋臭いし、時間があれば羽田でシャワーを浴びたかった。
せっかくのB787ドリームライナーでの長距離飛行だったのに、眠っている間にあっという間にドーハのハマド国際空港に到着してしまった。映画もドリンクも機内販売も全てをスルーしてしまった自分が恐ろしい。それだけカタール航空の乗り心地が良かったという事でもある。ハマド国際空港 (新ドーハ国際空港) 空港
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オマーンマスカットへの乗り継ぎ時間が1時間しかなかったため、今回カタールに入国することはあきらめた。だがカタール航空は、もっとも多くの国に就航しているエアラインの一つだし、中東アフリカ方面へ旅行をする際に、必ず利用する機会があると信じている。日本の大成建設などが手がけた広大なハマド国際空港内を歩き回り、マスカット行きのカタール航空便が出発するゲートへ。A320に搭乗する。
ハマド国際空港 (新ドーハ国際空港) 空港
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機内は驚くほど空いていて、これで大丈夫なのかと心配になるほどだった。軽食として出されたハーブの練り込んだパンとお菓子が空腹を満たしてくれた。
ハマド国際空港 (新ドーハ国際空港) 空港
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窓から見える景色は雲一つ無く、ハジャル山地の険しい渓谷の様子もよくわかった。砂漠地帯というより、ハリウッドっぽいというか、はげ山と荒野?その中に白い外壁の建物がポツポツあって、道路が黒い線になってそれらを結んでいる。ともあれ10時30分過ぎ、マスカットの空港に到着した。
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バスでターミナルビルまで護送され、ビザカウンターの行列に並んだ。オマーンは中東の中でもアライバルビザが簡単に取得できる国であり、10日間有効のシングルなら5リアル(約1200円)だった。入国審査の前に両替所が多数あり、100米ドルを差し出すと、ビザ代を差し引いた額を戻してくれるというものだった。無事に入国しタクシースタンドへ。
ホテル名を告げホテルへ向かってもらう。想像していた以上にマスカットの街は大きく、歩いて回るのは到底不可能そうだった。しかも町中には歩いている人が全くおらず、金持ち国家故の事だと思った。マスカット国際空港 (MCT) 空港
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ホテルはルイ地区というところにあった。ホテルに到着したのはチェックイン開始30分前だったが、受付の女性がチェックインさせてくれた。中東&欧米の女性は、大抵東洋人の男を底辺視していると思っていたのだが、とっても愛想良く接客してくれて嬉しかった。日本人が珍しいのか?
チェックインの手続き中に偶然出会ったインド人とフィンランド人のカップルから声を掛けられ、話の流れでマスカット市内の観光案内をゲットすることができた。彼らも日本人が珍しかったらしく、「バックパッカーをしている日本人を見たのは初めてだ!」と言っていた。こちらもこの国籍の組み合わせのカップルを見たのは初めてで少し驚いた。 -
部屋に荷物を起きシャワーを浴びた。とても設備の整っているホテルだった。ベッドに横になるとそのまま眠ってしまいそうなほど心地よい室内だったが、自分に喝を入れて外に出ることに。
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歩いてルイ地区を散策してみる事に。マスカットの見所は大きく3つのエリア、オールドマスカット地区、マトラ地区、そしてルイ地区だ。ルイ地区には有名なルイスーク(市場)があり、まずはそこへ向かうことに。
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マスカットは広く、徒歩で観光地を踏破することは難しい。しかもどの街並みもこれといった特徴が無く、地図を見ていても自分がどこを歩いているのかすぐ分からなくなる。例えて言うなら一面真っ白なジグソーパズルみたい。近隣の建物を目印にしたいが、アラビア語を読めない私にとってそれも難しく、アラビア圏を旅することの厳しさを感じた。
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結局流しのタクシーを止めて「ルイスークまで」と言ったのだが、「ルイスークならここをまっすぐいって曲がって・・・」と運転手のおじさんは私を乗せることよりも道順を丁寧に教えてくれた。他の国ならどんなに近い距離でも、相手が道を知らないと分かればとりあえず乗せて、しっかり料金を請求するものだが。このガツガツしていない感じ、オイルで潤うオマーン人の国民性かもしれない。
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教えられた通りに歩いていく。金融街の間を歩き、地元のモスクの前を通り、ようやくスークへ到着。空は雲一つ無く快晴、だが乾燥していて、ペルシア湾からの風が常に吹いていて、そこまで暑さは厳しくない。「しのぎやすい」という感じ。
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スークで買い物をする前に両替をしておこうと思い、MONEY EXCHANGEと書かれた建物に入る。カウンターの女性に両替を請うも「両替は今はクローズ、16時から開くからまた来て」という。時計を見ると現在時刻は14時を回った所。
「???」と思って地球の歩き方を参照すると、殆どの店では13時~16時までが昼休み、お店を閉めることが多いのだとか。そういえば何となく聞いたことあるかも!と思いつつ退散。 -
スークの中を歩いてみても、殆どのお店にシャッターがかけられており、日本の地方都市ののシャッター商店街の様だった。昼休みに関係なく楽しめる物といえば、街ブラしかないと気をとり直し、カブースグランドモスクという、オマーン最大にしてもっとも美しいと賞されるモスクを見に行くことにした。イスラムの発展と振興のために、午前中ならモスクの内部を見学できたらしいのだが、既に時計はお昼を過ぎている。
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タクシーでモスクに到着、想像以上に広大な敷地にドスンと鎮座しているカブースモスク。
スルタン カブース グランド モスク 史跡・遺跡
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茶色のミナレットが四方から生え、それに守られるように本殿と白い一層高いミナレットが聳える。見事な作り。
スルタン カブース グランド モスク 史跡・遺跡
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一周しながら写真を撮りまくった。そろそろ16時が近づいてきたのでマトラの方へ遊びに行こう。
スルタン カブース グランド モスク 史跡・遺跡
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再びタクシーへ。メータータクシーではないが、マスカットのタクシー運転手は、相手が観光客だからと言って法外な値段をふっかけてくることはないし、暗黙の相場を守っているらしく利用しやすい。マトラ地区はオマーン湾の海岸沿いに延びる一帯で、海岸に面して立ち並ぶ白壁の住宅/商店の景観が見事である。
マトラ 散歩・街歩き
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地区の中心には、マトラスークという定番のショッピングスポットがあり、香水や乳香、銀製品、民族衣装を売る店がひしめき合っている。
マトラ スーク 市場
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スークでは英語で必死に客引きをする店主達の姿があった。トルコのグランバザールや、東南アジアのバザールの商人達のように日本語で「ミルダケタダ~」などと接客する強者はまだおらず、今後東洋人の旅行者の間でマスカット旅行がポピュラーになれば、きっと彼らも勉強し始めるに違いない。
マトラ スーク 市場
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一軒のお店で香水を見ることにした。私にはインドネシアやマレーシアでよく鼻にフワっと香ってくる名前の知らないお気に入りの香りがあって、香水の取り揃えの多いこの店なら、きっとその香り出会えるかも知れないと思った。
マトラ スーク 市場
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香りの特徴を店主のおじさんに伝えると、色々な香水を引っ張り出して嗅がせてくれた。しかし、今ひとつ完璧な解には辿り着かず、仕方なく一番近かった香りを買って帰ることにした。
マトラ スーク 市場
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外に出ると丁度日が暮れ始めてきたところだった。マトラは海岸線の夜景も見所の一つである。完全に日が暮れるまで、ケバブ屋で日記を付けながらケバブサンドを食べ、暗くなったのを確認してから夜景撮りに出発した。
マトラ 散歩・街歩き
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地球の歩き方によれば、マトラフォートという砦からみる夜景がもっとも綺麗らしいのだが、軍の管理下にあるとかで、特別に許可がおりた団体ツアーのみが行けるようだった。土産物屋もケバブ屋も、「下からみるのは良いけど、上にいくのは問題だ」と言っていた。
海岸線をあれこれ場所を変えながら、美しいマスカットの夜景をカメラに納めた。明日は早朝5時10分と言う、とっても早い時間の飛行機でアブダビ経由、いよいよイランへ入る。イランへ無事入国できるのか、緊張で心臓がドキドキした。マトラ 散歩・街歩き
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