佐助市所有共同墓地に鳥居

2019/10/09 - 2019/10/09

　鎌倉市佐助2の谷戸の奥に「佐助市所有共同墓地」と書かれた看板が落ち、かつて看板が取り付けられていた鉄柱の根元に立て掛けてある。その佐助市所有共同墓地には鳥居が見える。中には何か神社でもあるのかと思い入ると、木製の鳥居の先には石燈籠（常夜灯）が2基並んでおり、奥には社（やしろ）ではなく「葦津家之墓」と刻まれた墓石がある。やはり看板通り墓地だったのだ。
　江戸時代まではお墓に鳥居（https://4travel.jp/travelogue/10395555）が建てられることもあったが、明治以降、特に、現代、おそらくは平成になってからお墓に鳥居が建てられることはないというのが現実であろう。
　結果、ここ鎌倉ではお墓の前に建てられた鳥居としては、源頼朝墓の鳥居（昭和39年（1964年）建立）とその東にある大江広元墓の鳥居（https://4travel.jp/travelogue/10599677）（「新編相模国風土記稿」（天保12年（1841年）成立）の法華堂境内図では島津忠久墓と大江広元墓が入れ子になっていてもその参道は共同で1本しか描かれてはいない（https://4travel.jp/travelogue/11543525）。明治時代（明治10年（1877年））になってからの建立か？）と佐助市所有墓地の鳥居と3基の鳥居を見ることができる。
（表紙写真は佐助市所有墓地の鳥居）

エリア 鎌倉(神奈川)

看板の支柱。

佐助市所有共同墓地の看板。

佐助市所有共同墓地に鳥居が見える。

佐助市所有共同墓地の木製の鳥居。石燈籠（常夜灯）も建てられている。

奥には墓石。神道思想家・葦津珍彦（あしづ うずひこ）（1909年（明治42年（1909年）～平成4年（1992年））氏の家の墓か？そうだとしたら、墓前に供えられた酒は珍彦氏の妻照子さん（昭和45年（1970年）没）へのものか？