北鎌倉・友野家の待合と長春亭

2019/09/30 - 2019/10/01

　北鎌倉の明月院踏切を渡ると友野家があり、東屋を改修中（https://4travel.jp/travelogue/11543505）だ。2週間近く経って工事が進行し、東屋を覆っていた覆いが取られ、東屋の造作を見ることができるようになった。
　どうやら、この東屋は茶室・長春亭（https://4travel.jp/travelogue/10712737）に入室する前に、茶室の庭にある待合の役割の建物に変更したのであろう。これまでは開放的であり、まさに東屋であったが、これ以降は茶室の前の路地にある待合と呼ぶべきであろう。
　なお、今日地元の人に聞いたところ、この長春亭は日本画家の伊東深水さん（女優・故朝丘雪路の父）が京都から移築したもので、山之内の瓜ヶ谷にあった伊東画伯の邸宅内にあったのだが、亡くなると遺産相続で家財道具は売り払われ、建物は壊されるかし、敷地は3つにされたという。このように友野さんのようなお金がある人が買い取って自宅に移築して残された茶室がある。友野さんがいなければこの長春亭も残らなかったであろうから、友野さんも良いことをしたと思っていると語ってくれた（。この地元の人は金貸しで土地を集めて蓄財した友野家を良くは思ってはいないのだが、今になって思えばというニュアンスが伝わってくる）。
（表紙写真は長春亭の待合）

エリア 鎌倉(神奈川)

バス通り側の黒板塀の意匠。

バス通り側の黒板塀の意匠。

東屋。

東屋。屋根は銅版で葺き、丸味を持たせている。閻魔さまで著名な円応寺の山門も奈良で良く見られるこの意匠の屋根だ。これまでは檜皮で葺いて（檜皮葺き）おり、確か八角形屋根だったと思うのだが…。

東屋が新しくなって「月極駐車場」の看板が無粋だ。

兎。

満月。奥にランプが見える。兎と満月、まるで明月院だ。

バス通り側にレストランの看板とメニュー。

黒板塀には矢柄の浮き彫り。「矢柄の友野さん」と呼ばれているので、ご主人がその意匠にしたのであろう。

東屋。八角屋根に真四角の土壁に変わった。柱はこれまでのものを転用したのだという。

東屋と長春亭との間の黒板塀。ブロック塀の上に載せてある。

黒板塀に梅の透かし彫り。

長春亭の門の脇の黒板塀。下に積まれた3段のブロック塀はまだ新しい。バス通り側の。下に積まれた3段のブロック塀は年期が入り、少し黒ずんでいる。黒板塀に改修する以前から積まれていたブロック塀なのだろう。

長春亭脇の小路。

長春亭の門。昔から檜皮葺きだ。

長春亭脇の小路の板塀。

長春亭。

長春亭横の板塀の向こうに平屋の建物。茶室に付随するものだろう。

長春亭。

長春亭。

長春亭（裏側面切妻部）。

長春亭（裏側面切妻部）の窓。

長春亭付属の厠（トイレ）。勿論、水洗だ。横に裏門がある。

付属の厠（トイレ）と長春亭。

奥の勝手口。