2018春、岡山の日本百名城(10/13)：津山城(2)：桜の津山城、里桜、表御門、天守台

2018/04/07 - 2018/04/07

岡山の日本百名城巡りの津山城の紹介です。仮定の話になりますが、もし、津山城が明治以降まで現存していた場合は、姫路城よりも規模が大きな城郭を持ち、日本の国宝レベルではなく、姫路城と同じように世界文化遺産になった可能性があった、日本を代表する城郭の一つです。(ウィキペディア、日本百名城・公式ガイドブック)

エリア 津山(岡山)

• 交通手段: 観光バス 新幹線

津山城址の石垣光景です。往時は外郭を含めて、広島城の76棟、姫路城61棟をしのぐ77棟の櫓が建ち並び、明治初頭にその様子を撮影した写真が残されています。また、近隣の津山郷土博物館には、文献や古写真に基づいて製作された津山城の復元模型があり、往時の姿を窺うことができるようです。(同上)

石垣の上から見下ろした城内の光景です。石段を上り詰めた場所でしたが、まだその上に石段がありました。城郭の形式は梯郭式平山城で、日本三大平山城の一つです。津山盆地の中央部に位置し、城の東部を流れる吉井川支流の宮川及び丘陵の天然の断崖を防御線に取り入れています。城の南部を流れる吉井川と、その支流の藺田川(いだがわ)を外郭とし、その内側に城下町の主要部を形成しています。(同上)

まだ続く石段が前方に見えてきました。明治6年(1873年)の廃城令により、天守・櫓などの建物が破却され、現在は遺構の石垣や建物の礎石が残ります。また、2002年から2006年までに再建された備中櫓と土塀を目にすることができます。(同上)

『表鉄門』のタイトルがあった説明パネルの光景です。『表鉄門(おもてくろがねもん)』は、津山城の本丸入口にあった櫓門です。鉄板で覆われた門扉だったことからこの名前で呼ばれました。1809年(文化6年)に起きた火災により、本丸御殿とともに焼失しました。表鉄門と両脇の石垣が再建されたのは、8年後の文化14(1817)年です。東側にある石垣を観察すると、熱を受けて赤く変色した石を確認できます。(同上)

名前：『シバザクラ(芝桜)』
分類：ハナシノブ科フロックス属の多年草。
分布：北米原産。
その他：『ハナツメクサ(花詰草、花爪草)』の別名を持ちます。(同上)

ここに櫓門である表鉄門が建っていて、一階の門を潜った後、反時計回りに桝形(ますがた)内を回り、二階の櫓部分の城内表玄関を渡って、本丸御殿へ向かうように造られていました。(同上)

石段の脇に立てられた、『城内表玄関』のタイトルがあった説明立札の光景です。『本丸一帯の建物の部屋数は上殿を含めて67室、敷かれた畳の数は1400畳余』と紹介されていました。(同上)

名前：『ヤエザクラ・カンザン(八重桜・関山)』
分類：バラ科サクラ属
原産：日本
その他：サトザクラ(里桜)の1種です。(同上)

名前：『ヤエザクラ・カンザン(八重桜・関山)』
分類：バラ科サクラ属
原産：日本
その他：明治初年、荒川堤の桜として全国に知られたようです。(同上)

名前：『ヤエザクラ・カンザン(八重桜・関山)』
分類：バラ科サクラ属
原産：日本
その他：サトザクラ(里桜)の1種です。(同上)

名前：『ヤエザクラ・カンザン(八重桜・関山)』
分類：バラ科サクラ属
原産：日本
その他：サトザクラ(里桜)の1種です。(同上)

八重桜の『関山(かんざん)』を眺めるために登った石垣の上からの光景です。城内の石垣の様子も観察できました。直角に曲がったこの辺りは、虎口を形成しているようでした。城跡は、鶴山公園(かくざんこうえん)として桜の名所となっていて、『日本さくら名所100選』にも選ばれています。(同上)

名前：『ヤエザクラ・カンザン(八重桜・関山)』
分類：バラ科サクラ属
原産：日本
その他：見頃の花のズームアップ光景です。(同上)

名前：『ヤエザクラ・カンザン(八重桜・関山)』
分類：バラ科サクラ属
原産：日本
その他：サトザクラ(里桜)の1種です。(同上)

『国指定史跡・津山城跡』のタイトルがあった説明パネルの光景です。津山城が国の史跡に登録されたのは、1963年(昭和38年)のことです。また、2006年(平成18年)4月6日、日本100名城(67番)に選定されました。岡山県では、岡山城、津山城、鬼ノ城、備中松山城の四城でした。(同上)

『備中櫓』のタイトルがあった説明パネルの光景です。現在見ることができる『備中櫓(びっちゅうやぐら)』は、2002年(平成14年)、『築城400年記念行事』の一環として復元されたものです。2005年(平成17年)3月に完成しました。本丸御殿の西南櫓に位置します。(同上)

左斜め前から見上げた、『備中櫓』の櫓光景です。軒下も壁面も城漆喰で塗り固めてありました。外回りの防火対策とは関係ありませんが、津山城は1809年(文化6年)、火災により本丸御殿焼失の苦い経験があります。備中国ではなく美作国なのに『備中』の名がついているのは、鳥取藩主の池田備中守長幸に由来します。初代津山藩主の森忠政の長女・於松が嫁いだのが、長幸でした。(同上)

正面から眺めた、『備中櫓』の櫓の光景です。天守に次ぐシンボル性の高い建物だったようです。外観だけでなく、構造や装飾も特殊です。外から見ると櫓ですが、内部は御殿のような造りになっています。於松が若くして亡くなった後は、忠政の四女・於宮が長幸に嫁ぎました。忠政にとって2人の娘婿にあたる長幸が津山城を訪れたのを機に建造された備中櫓です。(同上)

関ヶ原の戦いの後、森蘭丸の弟の森忠政が13年をかけて作り上げた平山城です。いまだ戦乱の世塵が残る時代でしたから、実践的な造りの献上とされます。その雰囲気を残した石垣と狭間を持った塀の光景です。(同上)

同じく、戦国時代を彷彿させる縄張りの光景です。折れが多く、平和な時代になってからは不便も多かったかも知れません。お城が好きな人にとっては、お城らしいお城に見えるかもしれません。(同上)

『五番門と土塀』のタイトルがあった説明パネルの光景です。『五番門』は、備中櫓の北側に位置し、天守曲輪への南側の門であることが紹介されていました。文献では『冠木門』とされていたようですが、発掘調査で、『薬医門』、もしくは『高麗門』と解説されていました。(同上)

『雁木』の光景です。急傾斜の雁木の石段や、密な補強と狭間を持った土塀も、実戦を最優先したつくりの様に見えます。廃城令で取り壊された施設が多いようですが、忠実に再建されているようでした。(同上)

『天守台」になるようです。忠政が築いた当時は五重五階地下一階の立派な天守が聳えていました。独立式の層塔型天守で、小倉城(福岡県北九州市)の天守を模したともいわれ、エピソードも残されています。1615年(慶長20年)にはには完成していたようです。文献によると東西19.7×南北21.7メートル、高さは22メートルとかなりの規模です。(同上)

天守台ではなく、本丸石垣の上から眺めた津山市街光景です。かつての城下町になります。この場所の背後に立つ、津山城の石垣を含めた天守の高さは27.9メートルに及びます。あまりに立派であり、幕府に目をつけられました。忠政は四重目の瓦を破棄して天守を四重六階とし『あれは庇(ひさし)であって四重である』と弁明して難を逃れた、という言い伝えが残ります。(同上)

同じく、本丸を取り囲む石垣の上から眺めた、津山市街の光景です。市街の先には、左に向かって次第に高くなる山並みが見えました。津山城は津山盆地に立地し、瀬戸内海と日本海からは少し離れた場所です。(同上)

本丸石垣の上を廻りながら眺めた、津山市街の光景が続きます。この辺りでは、城下町の背後の小高い山は多層になってきました。手前の赤っぽく見える木は、咲き終えて額が残ったソメイヨシノになるようです。その後に八重桜の花が咲き揃っていました。(同上)

前方に見える高石垣は、堂々とした姿の天守台です。この後紹介しますが、穴倉を持つ、地下1階、地上5階の初期層塔型の天守が載っていた天守台です。江戸時代の初期、あまりに立派な天守ということで、江戸幕府に目を付けられたようです。(同上)

『多門櫓』のタイトルがあった説明パネルの光景です。津山城の『多門櫓』は、天守台の南西側、西側、北西側を取り囲むように造られた櫓であることが紹介されていました。説明パネルには、絵図をもとに割り出された寸法が紹介されていました。右上の写真は、現存した明治初期の天守と多門櫓です。(同上)

現在は建物がありませんから、先が見通せますが、建物が立て込んでいた時代には、まるで迷路のように見えたかもしれない、曲がりの多い通路の光景です。その一つが、先ほど紹介した、天守の要所を囲った『多門櫓』です。(同上)

石垣の角の部分のズームアップ光景です。大きな石材を使った算木積でした。周りは打ち込み接ぎでしたが、間石には細かな石が沢山使われていました。算木積の部分の角はぴったりと合致していました。(同上)