2019/05/01 - 2019/05/02
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ウェンディさん
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令和の初旅は、石川県の雪山へ。
日本三大霊峰として知られるSpring Whiteの白山へ登り、能登半島をドライブで1周してきました。
雪山トレッキングは当初の予定では山小屋1泊の予定でしたが、運悪く初日に雨にたたられ予定は1日延期。
本来ならばお気楽に1泊2日でのんびり歩く行程を、1日で歩くことに…。
翌日は早朝に宿を出発し9時間をかけて霊峰・白山を歩きましたが、雨の日には無理をしない!という選択は間違いではなく、1日待った甲斐のある真っ青な空の下の気持ちのよい令和の幕開け登山となりました。
トレッキングでタップリと体力を消耗した後は旨いものTimeということで、まだ新緑が芽吹き始めたばかりの能登を日本海の幸を満喫しながら2泊3日でドライブ旅。
だから、旅行記のタイトルは「雪山Girlは大食乙女」
大食乙女と書いて「たいしょくかん」。
ちょっと読み方的には無理がありますが、雪山Girlを漢(オトコ)と表現しては、味気ないですからね。
【2019.GW能登・家族旅-1】旅行記は、天候悪化による登山中止で、旅の初日から宿無し!の窮地に陥るところからスタートします。
旅の出鼻をくじかれると、モチベーションのインジケーターがダダ下がりですが、禍と福は表裏一体。
捨てる神あれば拾う神ありの2019G.W.で、旅の女神さまに拾われた私たちは、山奥の秘湯で一晩を過ごすことになりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
平成の最後の1日;平成31年4月30日の夜遅くに自宅を出発した私たちが旅の第一目的地である石川県の白山(はくさん)山麓へ到着したのは、翌朝;令和元年5月1日の朝6時。
令和初日の白山地方の天気予報は夜明けまで雨が降り続き、その後は曇りとなる筈だったのだが、山の天気はそうは簡単に回復しなかった。
朝8時までの2時間。
登山道入口の駐車場で天候回復待ちをしていたが、結局8時を過ぎても天気は回復するどころか雨粒が大きくなり密度も増し、どう見ても悪化傾向。
この日は山小屋1泊つきの、のんびりトレッキング予定だったのだが、冷たい雨の中を歩いては躰が冷えてしまうし、雨の中ではトレッキングの醍醐味の1つの爽快感だって味わえない。
こんな時は無理をせずに中止!が一番安全な選択肢。
白く煙る雨霧の中で方向を見失おうものならば、遭難も有り得る。
春の雪山は晴れていれば最高の気分を味わえる場所だが、歩く方向を間違えたら死を招く山。
せっかく遠くから来たのだから、ちょっと無理してでも…なんて甘えは生命の危機へと繋がる。 -
とりあえず、この日の登山中止を決めた私達。
旅の初日の予定が、1日分ぽっかりと空いてしまった。
空いた予定を埋めるのは私の得意とするところで何の問題も無かったのだが、遊びに行く前に決めなければならない事があった。
それは、今晩の宿をどうするのか?ということ。
2019のGWは過去に例のない10連休に渡るお休みで、何処の観光地の宿も予約で満杯となり、各地で観光客数に対する宿不足が起きていた。
私達がいた石川県も同じ状況で、近隣(片道2時間まで)の宿で当日に宿泊可能なところをネットで探しても見つからなく、白山山麓から車で2時間かかる金沢市内の24時間営業SPAのドミトリールームでさえ、予約で満員だった。
翌日はハードなトレッキングなのに車の中で一晩過ごすことになるのか…と凹んでいたのだが旅の女神の微笑みは健在で、登山口にほど近い山奥の旅館;永井旅館に飛び入りで今晩の宿泊が可能か聞きに行ったら、ちょうどキャンセルが1件出たところで今なら予約可能と云う返事を貰うことができた。
永井旅館は、山奥の秘湯旅館。
旅計画の際にも候補として名前があっていたが、3月後半に宿の予約に動き出した時にはGW中は既に連日満室で、まさか当日予約で宿泊できることになろうとは思ってもいなかった。
(写真:夜の永井旅館外観)白山温泉 永井旅館 宿・ホテル
-
イチオシ
永井旅館は白峰温泉のはずれにある市ノ瀬登山口付近の一軒宿。
観光目的の方が宿泊することは少ない旅館で、此処へと泊まりに来る旅人の目的は秘湯の湯。
営業開始は残雪の状況にもよるが、雪が溶けて道路が通れるようになる5/1(つまり、私達が予約した日)が多い。
その年の営業初日での宿泊だなんて、よほど早期に予約を入れない限りは難しい宿だ。
旅館内の温泉は2槽に分かれていて、写真左が源泉かけ流しで、右が加温槽。
その泉質はほう酸重曹弱食塩泉で、別名;美人の湯とも云われている。
重曹を含む湯は美容効果が高い事で知られているが、永井旅館の場合は更にホウ酸を含み、美白の相乗作用。
温度が低めのかけ流し槽と加温槽を1分ごとに行き来すると、より血液循環が良くなって美白効果も高まると、温泉の説明板に書いてあった。
美白効果だなんてそんなのは気のせいでしょ?と思うかもしれないが、論より証拠だったのが、永井旅館の女将さん達の肌。
年配の方も皆さんツルツルでとっても肌艶が良く、元気な顔色をしていらした。
一晩入った位では効果は望めないが、毎日温泉に入っていたら肌美人になることは間違いないようだ。 -
宿泊は1泊夕食付で12000円+諸税/1人。
元々がこの日の夜は山小屋泊予定していた私達。
夕食は山小屋でレトルトカレーとなる筈だったが、春山の幸がたっぷりの豪華和食膳に早変わり。
和食が大好きな我が家の面々は季節の食材で準備されたテーブルに目がキラキラ。 -
更に、5人前はゆうにありそうな大きな鍋料理も付いていた。
肉はプリプリの鶏肉とつみれ団子。
鍋の中には地元名産の堅豆腐もあり、白山地方の山の幸がふんだんに盛り込まれていた。
和食が大好きな娘は目の前に並ぶ地元の郷土料理に目がキラキラ。
私もかなりガッツリと夕食をいただいたが、娘は多分それ以上に食べていた様だ。
翌日のハードなトレッキングも、これだけのエネルギー量があれば心配ない。
予定外の一泊の宿だったが、夕食も美味しく、たっぷりと休養もとれた。 -
翌朝の起床は4時半。
まず最初に窓の外を見て雨が止んでいることを確認したら、荷物を車へと詰め込み、朝6時前には別当出合(べっとうであい)登山口にある駐車場へと到着。
昨晩の天気予報によれば雨は回復傾向とのことで、天気図を見ても雨を降らせる要因となるサインはなかったので、この日のトレッキングは決行決定!
駐車場では、昨晩から到着し車の中で夜を明かしたであろう登山者の方たちが準備を始めていた。
駐車場は複数個所に分かれていて、最大200台程度が収容可能なメインパーキングは登山センターから若干距離があるので、あまりお勧めしない。
お勧めは山道を登り切った直前(車止め直前)にある小さな駐車場(10台程度駐車可能)で、そこからだと、余計な体力を消耗せずに登山センターへと行くことができる。 -
駐車場から登山口のある別当出合の登山センターまでは徒歩5分。
登山センターのポストに登山届を提出し歩き始める。
登山センターは、私達が訪れた5/2はまだ窓にも板が打ち付けられた状態で、人の気配はなく、トイレも使えなかった。
白山の登山において、特に雪山シーズンに困るのが自然の摂理の問題。
男性ならばちょっとその辺で用を足すことも可能だが、女性の場合は下草さえも雪の下に埋もれ、一面が見晴らしの良い銀世界の時期は、登山中のお手洗いはなかなか厄介な問題だ。 -
白山は日本の三大霊峰の1つで、信仰の山でもある。
登山口には大きな鳥居があり、鳥居の前で山の神様に、今日もヨロシクネとご挨拶。
気持ちの問題に過ぎないのだろうが、山の神さまって本当に居そうだからね。 -
歩き始めは長い吊り橋を渡って。
私にとって橋は昔から苦手なモノの一つ。
何故かは知らないが昔から怖い夢を見た翌日の朝にはいつも、橋のイメージが頭の中に残像として残っている。
だから、私には“恋の吊り橋効果”なんて絶対に無効だろう。 -
春の雪山を歩くのは登山者だけではない。
山スキー、今風に言うならばバックカントリスキーを楽しむ方たちも多い。
スキー板は自分が履いている時はそんなに重さは気にならないが、背に担ぐとズシリと肩に堪える。
雪山登山用の装具だけでも背中が重いと感じている私には、更にスキー板や靴を持つなんて考えられない。 -
歩き始めの登山道には雪は無く、山野草も大きく伸びていた。
-
この日の登山は地図下の別当出合から白山の主峰である御前峰へ登るコースで、その標高差約1400mを半日で登る。
1400mを半日で登りきるという荒業は雪山と言う特殊なコンディションだから出来る登山で、グリーンシーズンの夏山に歩いたら間違いなく登りだけで1日が必要となる。 -
一般的なイメージとしては夏山登山の方が雪山よりも断然簡単に思えるかもしれない。
その考えは基本はあっているのだが、それは比較対象が冬の雪山である場合。
春の雪山は、夏山と冬の雪山のいいとこ取り的な感じで、装備さえしっかりしていれば夏山よりも簡単なことも多い。
春の雪山の良いこころ。
それは、直登が可能と言う点。
登れる程度の雪の斜面ならば登ってしまえ!というのが雪山の基本的な登り方で、最短ルートで登ることができる。
更に山頂からの下りの場面でも、雪山には利点が多い。
雪山の下りでは、斜面のコンディションによっては滑って降りることができる。
でも、それってスキーが必要なのでは?
スキーを持っていれば一番楽だが、スキーが無くともOK。
簡単に尻セード(尻橇)で斜面を滑り降りることが可能だ。 -
歩き始めの別当出合から中飯場までの登りは、準備運動のような道で所要時間は40分程度。
-
中飯場に入る辺りから登山道の雪の量が増え始め、中飯場を過ぎると山の斜度が増してきて、登りが一気に辛くなる。
-
でも、まだまだこれくらいは序の口。
ここで根を上げる訳にはいかない。 -
歩き始めて約2時間が過ぎた午前8時半頃に甚之助避難小屋に到着。
この日の天気は基本的には晴れと予報されていたのでその内に晴れるだろうと思っていたのだが、なかなか目の前の白いガスが取れずに、雪山登山のテンションがいつものようには上がらない。 -
避難小屋のあたりはまだ雪が2m近く残っていて、小屋の1階部分はまだ雪の下だった。
これでは避難小屋としては使えないよ!と思ったのだが、よく見たら小屋の二階部分には冬用の扉も付いていた。 -
この甚之助避難小屋の前で靴に滑り止めのアイゼンをとり付ける。
此処から先は山の傾斜がぐんと急になるので、アイゼン無しでの雪山登山は非常に危険だ。
下を向いて靴にアイゼンを履かせていたら、周囲の色彩が急にクリアになってきた。
首をあげると、空一面を覆っていた灰色の雲が切れ始めそれと共に白いガスも風で飛ばされ、視界には青空の姿。
これぞ、空の青と雪山の白。
私が見たかった春の雪山の色彩だ。 -
アイゼンを装着し終えたら、この先の登りがこの日一番の正念場。
目の前にそびえる雪の斜面を一歩一歩登っていく。
この日の装備は、春の雪山なので比較的軽め。
冬用のズボン+速乾長袖Tシャツ+重ね着用のシャツ+フリース+雨具上下+帽子+手袋。
更に雪山対応登山靴、12本爪アイゼン、トレッキングポール、ピッケル、サングラスを装着している。 -
雪山の斜面を登るのは、ただの平地の雪道を歩くのに比べて何倍も辛い。
特に春の雪山では、柔らかな陽射しで暖められた雪面の表面が溶け始めザラザラとなり、足を前に一歩踏み出しても自分の体重で半歩程足が後へ滑り落ちてしまう。
そんな時、自分の意思で雪山に来たにも関わらず「なんでこんなにつらいことをやっているのだろう。もう登るのは止めて下界に降りて温泉に浸かるほうが楽なのではない?」と心の中の悪魔の囁きが聞こえてくることがある。
惡魔の甘美な囁きは疲れ切った躰には蜜のようにジワリと沁みこんでくるのだが、幻の言葉に騙されてはダメ。
だって、もう少し頑張れば、雪と風が作り出した芸術作品が現れるのだから。 -
イチオシ
雪山の芸術作品とは、氷の華。
冬枯れした草や木に霧氷が育ったものだ。
青空の中に現れる霧氷の芸術は癒しそのもの。
お日様の光を浴びてキラキラと輝く小さな氷の粒の結晶体。
雪山でしか見ることの出来ない不思議な光景だ。 -
そんな雪の華を見ながら雪の斜面を登る。
-
一番の難所の斜面を登りきると、その上は傾斜の緩やかな雪原。
いつのまにか空から雲は姿を消し、青い空が広がっていた。 -
そして、私達が目指す御前峰の姿も目の前に。
この辺りは【黒ぼこ岩】と呼ばれるエリアで、標高も2300mを超え、目指す御前峰までの標高差も100m程度とかなり近づいては来ている。 -
雪山とはいえ5月の太陽。
その紫外線は強い。
風もなかったこのエリアでは、歩いていると汗ばんでくるほどだった。 -
目の前に目標とするサミットは見えているのに、なかなかその距離は縮まらず、時間だけが刻々と過ぎていく。
近くに見えるのだが、目指す頂まではコースタイムで1.5時間かかる。
こんな時は、目の前に見えているだけにもどかしい。 -
登山口から歩き出して3時間半後の10時過ぎに室堂センターの小屋に到着し、軽く小休止。
室堂センターは御前峰へのアタックのベースとなる山小屋で、夏は予約で大人気だそうだ。
この室堂センターはルートの中で唯一トイレを開放している場所で、女性にとっては神な存在。
此処が無かったら、本当に困っていただろう。
(2019年の室堂センターの営業は5/1~) -
栄養ゼリーなどを口に入れたら、ここからがラストスパート。
本日の大本命の御前峰に登る。
室堂センターの裏には白山のご神体を祀る奥宮祈祷殿があり、その前でパンパンと元気に柏手を打ち、神様に「お参りに来ましたよ♪」とご挨拶。
鳥居はまだ半分以上が雪の中に埋もれていたので、神様も未だ冬籠り中かもしれない。
まずは神様にしっかり目を覚ましてもらって、お願い事を聞いてもらわないとね。 -
室堂センターの山小屋から御前峰の山頂までは標高差100mほどなので、それほど大変ではない…と高を括っていたら、そんなことはなかった。
山頂へのルートは風が抜ける吹きさらしルートで、気を緩めたら身体を背後に吹き飛ばしかねない強風が吹いていて、皆が皆、身体を前かがみにし、風に向かいながら山を登っていた。 -
そして、外気温も恐ろしく寒かった。
先程小休止をした室堂センターの気温がマイナス4℃だったのだが、強風が吹き荒れる分登山道上は、体感温度で軽くマイナス10℃は下回っていたと思う。
手袋をしていても指先が凍りつくように冷え、ピアノを弾くように指を動かしていないと指の感覚が分からなくなってしまう凍傷一歩手前の状態。
この寒さは、1年前の冬のネパールABCトレックの時に匹敵する寒さ。
まさか春の雪山でここまでの寒さになるとは、ちょっと予想外だった。 -
山頂が近づいてくると、斜面の雪が消え這松(ハイマツ)の姿が見えていた。
これは、陽射しが暖かいから雪が消えたわけではなく、強風の影響。
あまりに風が強く、目の前の斜面表面の雪がどんどん吹き飛ばされていく。 -
青石と呼ばれるエリアまであがると、その先は岩が露出していて靴に滑り止めのアイゼンを付けたままでは歩く時にバランスを取りにくい。
アイゼンを外すかどうか迷ったが、岩が凍りついていると危険なのでアイゼンは付けたままで山頂を目指した。 -
登山道周囲の下草には雪の華が咲き、ちょっとしたお花畑の様相。
-
岩だって、氷アートの芸術作品に大変身。
岩や木に付着した水滴が凍りつき、風によって1方向へと流れるこの現象は、一般的にはエビの尻尾と呼ばれている。 -
11時過ぎに御前峰の山頂エリアに到着。
登山口の別当出合から歩き始めて4時間半。
けっこう頑張ったかな。 -
まずは山頂の白山奥宮での参拝から。
無事に御前峰(ごぜんがみね)まで歩いてこられたことを感謝し、そして下山も怪我無く下れますようにと白山の山神様にお願いする。 -
白山は、山そのものがご神体の山。
日本古来の古い神様が座す山だ。
神と言っても色々なパターンがあるが、地球上に昔から存在する山や川をご神体とする神。
私にはそのような神様が一番信じられるかな。
実在の人物を神として崇めたりするのは、どうも性にあわない。 -
イチオシ
山頂の奥宮の鬼瓦にも雪の華がつき、ちょっとした芸術作品風。
こんな風景を見られるのもあと数日。
日に日に強くなる5月の太陽は、アッと今にこの氷も溶かしてしまうのだろう。白山 自然・景勝地
-
青い空と白い雪山、そして雪が溶けた岩場の茶色。
夏山にはない潔さを秘めた山の色。
グリーンシーズンも美しいが、刃を思い起こさせるこの色合い、結構好きだ。 -
御前峰2702mの標の前で登頂記念撮影をパチリ。
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イチオシ
御前峰の背後には剣ヶ峰も見えているが、御前峰から剣ヶ峰へのルートは雪山では危険なので、行くことは出来ない。
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時刻は正午近く。
当初の予定では山頂で景色を眺めながらランチタイムとする筈だったが、強風が吹き荒れ、体感気温がマイナス10℃を下回る山の上ではとてもランチなんて無理。
手袋をはずしたら指先が凍ってしまう。 -
すきっ腹を抱えた私たちは山頂でのランチを諦め、山を下りて先ほど休憩をとった室堂センター建物内部でランチタイムとすることにした。
でも、山を下りる前にもう一度、剣ヶ峰の美しい姿を目に焼き付けて…。 -
山頂で滑り止めのアイゼンを靴から外し、山を下り始める。
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雪山トレッキングだったので念のためにピッケルも持ってきたが、今回は活躍の場はなかった。
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登りは50分近くかかった斜面も下りはあっという間で、20分もかからずに室堂センターに着いてしまった。
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下りだから歩く速度が早いのは当然なのだが、今回のスピードアップの秘密兵器の尻ソリ利用♪
ソリといっても用具は必要なく、雨具ズボンのままお尻で滑るだけ。
尻ソリのスピードは歩くスピードの倍は早く、あっという間に距離を稼げる。 -
全ての下り道を尻ソリでは行くことは出来ないので歩く部分もあるが、下りは眼下に雪景色を見ながらなので、歩くのも楽しい。
春の雪山の美しさは、山が白一色ではないところ。
雪が飛ばされ露出したエッジの黒い稜線と残雪の白が描く版画のような景色。
この季節特有の独特の色合いだ。 -
イチオシ
尻ソリはなかなか面白く、二十歳を超えた娘もかなり楽しんで滑り降りていた。
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登る時は真っ白なガスの中だった避難小屋周辺の景色も、ガスが晴れた午後はクリアに見えていた。
木の幹の周りの雪が溶け始め、森が春に向けて動きだしている気配。
マダマダ冬に見える山の中でも、春の息吹が地中から蠢いている感じだ。 -
中飯場を過ぎると登山道には雪が無くなり、もう雪山ではない春山ハイキング。
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今朝歩いた時には雪の下だった登山道でも暖かな日差しのお蔭で雪解けが進み、朽ちた木の葉の下から蕗の薹の赤ちゃんが顔を覗かしていた。
この蕾ならば美味しい蕗味噌が作れるのだが、ここは国立公園なので残念ながら山野草の採取は禁止だ。 -
別当出合の登山口に戻ってきたのは、15時半。
朝6時半から総時間9時間のトレッキングとなった。
昨日の雨のせいで、山小屋1泊2日の予定をギュッと濃縮して1日にまとめたトレッキングだったが、思っていたよりも難しくはなかったかもしれない。 -
イチオシ
雪山トレッキングで頑張った後は、絶景と海鮮三昧のご褒美旅が私達を待っている。
2019GW家族旅のミッションは、4つ。
1. 霊峰白山の雪山トレッキング
2. 剣に会う
3. 能登で海産物をたらふく喰らう
4. 能登のGEO PARKを体感する魚 グルメ・レストラン
-
旅の2日目でクリアしたのは、まだ1-霊峰白山の雪山トレッキングだけ。
続きは続編の旅行記でとなるのだが、能登の海の幸があまりに美味しかったので、先行紹介♪ -
3枚の写真はどれも能登半島各地で食した海鮮丼で、お値段は1000円~2500円と様々。
どの海鮮丼が1000円か、分かるかな?
美味しくって激安のお勧め海鮮丼のお店の紹介は、次回の旅行記;鬼に魅入られた雪山Girlにて。民宿むろや 宿・ホテル
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この旅行記へのコメント (4)
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- ねもさん 2019/08/09 13:34:17
- やりますね
- ウェンディさん あちらへの旅人魂あふれるご返信ありがとうございます。
白山日帰りとはお疲れさまです。物好きのご夫妻(失礼!)は理解できますが、お嬢さんまでとは拍手。3年前の夏に1泊でほぼ同じコースを歩きましたが、当時大学生の娘は筋肉痛が下山後2日間きつかったそう(>_<)
1,000円は最初の丼ですか? 2番目と迷いますが、豪華そうにみえて安いというストーリーで最初に1票。
関係ありませんが、硫黄岳山荘のクチコミ、仰るとおりです。素晴らしい小屋でした。ウェンディさんのクチコミを読んでから行くべきでした。
- ウェンディさん からの返信 2019/08/10 08:35:58
- Re: やりますね
- ねもさん こんにちは。
旅行記へのコメントをありがとうございます。
今回の白山はGWの雪山シーズンでしたので、登山道は雪の下に埋もれ、ひたすら直登ルートで登ったので1日でのトレッキングが可能でしたが、夏の白山は山小屋1泊が標準コースでしょう。私も子供の頃に夏の白山に登りましたが、やはり小屋泊でした。
夏の生命力あふれるグリーン・シーズンの山もその絶景は捨てがたいですが、雪山のモノトーンな色合いも心落ち着くもの。
あと、雪山は登山をしている人の数が圧倒的に少ないのも魅力的です。
夏の混雑している山は、前を歩く方のお尻を見ながら登るなんてことも多いですよね。
狭い日本なので仕方がないのかもしれませんが、自然の中に入ったら、ゆったり自分のペースで散策したい・・・なんて思いますが、贅沢な望みなのでしょう。
ウェンディ
- ウェンディさん からの返信 2019/08/10 10:54:51
- 追伸
- そうそう…
海鮮丼の価格あてクイズ、大正解!
お寿司屋さんがランチにやっている格安海鮮丼!は美味しかったです。
続きの旅行記で、美味しくてリーズナブルなお店の紹介もしたいと思います。
- ねもさん からの返信 2019/08/11 22:33:11
- Re: やりますね
- ウェンディさん ご返信ありがとうございます。
夏の混雑している山は、前を歩く方のお尻を見ながら登るなんてことも多いですよね。←それは私も勘弁です(だから富士山はまだ、笑)。ウェンディさんのハードさには付いていけないけど、その感性は共有したい。
今日は南アルプス外れの山を歩いてきました。山日和の山の日なのに、会った登山者は6人だけ! 近々アップするので眺めてもらえるとうれしいです。
大正解もうれしい。少しは賢くなったかな?
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