2019/07/06 - 2019/07/06
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Earl Greyさん
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定休日に半日社内イベントの仕事をしたあと、気分転換したくて上野まで足をのばしました。
ぼろ雑巾のようにくたくただったので、鑑賞途中で体力の限界がきてしまいました。
ちなみに、来館者はほぼ外国人観光客。
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ecute内のじゃんがらラーメンでさくっとお昼ごはんを済ませます。
ちょっと割高な感じは否めませんが、そこそこ美味しいです。 -
気合いを入れて見たいところですが、すでに体力の消耗が激しい。
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本館1階の常設展が、前回来た時とは入れ替えされていまして…。
ここからじっくり見てしまう。
重要文化財の【金銅火焔宝珠形舎利容器】
密教の観想行に使われる道具だそうです。
基壇の蓮弁上に輪宝をのせ、そのうえに五鈷杵を立てています。
舎利容器としては特異な形式だとか。 -
【桐紋散透鍔】江戸時代作
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【色絵孔雀香合】江戸時代作
孔雀をモチーフにした京焼。
桃山時代は抽象的な造形が好まれましたが、江戸時代になると具象的な造形の香合が作られたそうです。 -
【染付吹墨月兎図皿】江戸時代作
伊万里です。うつくしい。
瀟洒な文様表現が類品とは一線を画すようです。 -
重要文化財 【扇散蒔絵手箱】室町時代作
扇面散らしの文様が変化に富んでいます。 -
重要文化財 【塩山蒔絵硯箱】室町時代作
『古今和歌集』による意匠で、画中に「君・賀」の二文字が隠されているそうです。 -
沖縄の焼き物特集コーナーがありました。
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【チューカー】(色絵線刻丸文水注) 18世紀末~19世紀
沖縄本島の壺屋焼
三つ足のついた注器で、線刻を施した上から藍色と褐色の釉薬で彩られています。 -
【セージャラ】(色絵松竹梅文輪花鉢) 18世紀末~19世紀
沖縄本島 壺屋焼 -
【ジシガーミ】(厨子甕) 18~19世紀
琉球王朝の蔵骨器で、墓室に納められました。
二層の屋根をもつ御殿形の作品で、全体的に濃い紫色の釉薬が塗られています。 -
【スールー】(青花渦文皿) 清朝時代
中国南部で焼かれたと推測される作品。
栗の毬のような文様と、それを埋めるように描かれる渦が印象的。 -
ベランダから日本庭園を望む。
しばし休憩。
東京国立博物館はとにかく広くて、歩き疲れてしまいます。よっぽど体力のあるときでないと、見たいところを全部まわることはできません。
こんなにたくさん見どころがあって勉強になるのに、国立だから入館料はたったの600円!
かなり贅沢な施設です。
許されるなら朝から日が暮れるまで、ずっといたい。 -
近代美術のコーナーにある掛け軸。
【枯木群鳥】奥原青湖筆 明治16年 -
【色絵楼閣山水文孔雀鈕大香炉】綿野吉二作 明治26年
綿野吉二という人物は、父の代から九谷焼の輸出を目指し、横浜などに支店も持っていたそうです。生産も行なっていました。
そして、この作品は明治26年(1893)シカゴ・コロンブス世界博覧会出品作です。 -
今日のお目当の東洋館。
初めて入館します。 -
1階の中国仏像コーナーです。
こちらは重要文化財の【如来三尊立像】
6世紀・東魏時代のもの。
正面性がつよく意識され、顔は細長で、体の肉付きが平板なのは、北魏様式の特徴のようです。
よく見ると光背の部分に絵が彫られているのですが、奏楽飛天だそうです。
飛天とは諸仏の周囲を飛行する天人です。
日本の仏像にも、周囲に飛天が描かれたものがあります。 -
【観音菩薩立像】隋時代
大理石でできています。
台座に刻まれた銘文に、開皇5年(585)に崇光寺というところで三尊像の一躯として造られたとあります。 -
【菩薩頭部】北魏時代
洛陽市にある龍門石窟という遺跡から発掘されたようです。2000年に世界遺産に登録されているのですね。
その石窟の賓陽洞の中洞側壁にある脇侍像がこちらです。アーモンド形の目や笑みをたたえた口元は、北魏様式の典型です。 -
【阿弥陀三尊仏龕】唐時代
岩壁に仏像を安置するくぼんだ場所を仏龕というそうです。1階展示室には様々仏龕がありました。 -
2階 インドなどの西域の展示エリア
【菩薩立像】 クシャーン朝・2世紀
菩薩像は豪華な装身具を身につけた王族の姿で表されることが多いそうです。
エキゾチックなお顔立ちで、日本の仏像とは雰囲気が異なります。 -
【仏鉢供養・菩薩交脚像】アフガニスタン 3~4世紀
中央の鉢は、釈迦が四天王からひとつずつ受け取って重ねたものだそうです。
左右の仏像が脚を組んで座っているから「交脚像」なのですね。
菩薩像の丸いお顔やずんぐりした体つき、正面性の強さから、アフガニスタンで制作されたとされています。 -
【白釉藍彩花卉文大皿】イスラーム時代 16~17世紀
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【イニ像浮彫】古王国第6王朝時代・紀元前23世紀頃
エジプト・サッカーラの出土品。
イニという貴族の墓の浮彫で、もとは彩色があったそうです。 -
【鴇像】末期王朝時代 紀元前664年~332年頃
古代エジプトで鴇は知恵の神トトを表す聖動物でした。トト神自身がトキかヒヒの姿で現れますからね。
トトは知恵の神、書記の守護者、時の管理人、楽器の開発者、創造神など様々な役割を持ちます。 -
【セクメト女神像】新王朝時代 第18王朝/紀元前14世紀
セクメトは、雌ライオンの頭をもつ女神で、太陽神ラーの片目から生まれたとされます。
伝染病を司る、破壊と復讐の神だとか。 -
中国工芸コーナーにやってきました。
【獣帯鏡】 後漢時代
わが国の古墳からも出土されていますが、その多くは副葬品です。
獣像の文様が浮彫りとなっています。 -
【饕餮文鼎】殷時代 紀元前13~11世紀
鼎とは3本足の鉄釜で、古代中国では煮炊きのほか、祭祀でも使用されました。
「鼎の軽重を問う」という故事成語もありますからね。宮城谷作品にも登場しました。
胴部には内巻きの角と丸い目をもつ動物の顔が彫られていますが、これは当時の人々が畏怖した神の姿だそうです。 -
【じゅん于】 戦国時代 /紀元前5~3世紀
青銅製の打楽器の一つ。
頂部が蓋のような皿状になっていて、虎の装飾がついています。 -
【饕餮文瓿】 殷時代 /紀元前13~11世紀
こちらは大型の酒甕でしょうか。 -
【三彩牛車・馭者】 唐時代 7世紀
墳墓の副葬品です。
三彩釉を施した馬、らくだ、人物などの明器は唐代の芸術を代表するもので、明器の制作は漢代から唐代が最盛期で清代まで続きました。 -
【三彩女子】 唐時代 8世紀
三彩女子俑の中でも出色の作品だそうです。
曲線の優美さに加え、衣装に施された三彩の花文様が可愛らしい印象。 -
【五彩花鳥文方壺】 明時代 隆慶年間
中国一の陶磁器生産地の景德鎮で作られたものです。景德鎮は宋代以降の官窯です。
この作品は釉下に青花をあらわしたのち、上絵具で華やかに色を添えています。 -
4階と5階と地下が残っているのですが、体力の消耗が激しく、今日はここまでで断念します。
昨日あまり寝てないしね…。
美術品はある程度の知識がないと、よさがわからないとつくづく思います。(考え方は人それぞれだと思いますが)
大学で日本美術史と中国史を履修して初めてそのことを理解しました。
ぱっと見で他者に感動を与える作品なんてそうそうないです。…というのが美術史の先生の持論。
鑑賞する目を養うために、もっと勉強してもっと美術館や博物館に足を運びたいと思います。まだまだ自分には見えていないものがたくさんありそうですから。
しかし、心身ともに疲れ切っていたので、癒されました。眼福、眼福。
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