2019/04/14 - 2019/05/10
8位(同エリア17件中)
小心者さん
今回の旅行の3つの目的地『カヤキョイ』『アフラット』ときて、最後は『アニ遺跡』。
幾度となく写真を見てはため息をついた、長年の憧れの地です。
カルスから遺跡までのバスは『Gazi Ahmet Muhtar Paşa Atl』のそばのカフェ横から出ています。
『10時発』だと教えられましたが、日曜日は11時発でした(シーズンのオン・オフによっても違うかも)。
料金は片道9リラですが、乗車時に往復分のチケットを買わされます。
私はツアーが苦手なのでこのバスを利用しましたが、どのみち同じバスで帰ってこないといけないので、時間に制約があり、ツアーで行っても大差ないかもしれません。
ちなみにツアーは、なんちゃらという湖にも立ち寄り、
『HOTEL KENT ANI』では70リラ、『KONAK HOTEL』では50リラ。
料金が違う理由はよくわかりません。ランチとかかな? …もしやボッタ…
アニ遺跡:アルメニアとの国境アフリアン川に面する都市遺跡。10世紀頃に最盛期を迎えたが、その後、地震や侵略により衰退した。
2016年、ユネスコ世界遺産に登録。
【旅程】
□4月14日 機内泊
□4月15日 バス泊
□4月16日 フェティエ泊
□4月17日 フェティエ泊
□4月18日 バス泊
□4月19日 コンヤ泊
□4月20日 コンヤ泊
□4月21日 コンヤ泊
□4月22日 ギョレメ泊
□4月23日 ギョレメ泊
□4月24日 ギョレメ泊
□4月25日 ギョレメ泊
□4月26日 カイセリ泊
□4月27日 カイセリ泊
□4月28日 列車泊
□4月29日 タトワン泊
□4月30日 タトワン泊
□5月01日 タトワン泊
□5月02日 エルズルム泊
□5月03日 エルズルム泊
□5月04日 カルス泊
■5月05日 カルス泊
□5月06日 カルス泊
□5月07日 イスタンブール泊
□5月08日 イスタンブール泊
□5月09日 機内泊
□5月10日 帰国
【為替レート】
1リラ≒20円
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 航空会社
- エティハド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
カルスから南東に45キロ、アニ遺跡に到着。
バスを降りる際に『14時半までに戻るよう』念を押される。
…たった2時間しかない。
気が済むまで歩き回りたければタクシーやレンタカーを利用するしかなさそう。 -
入場料10リラを支払い、ライオンのレリーフのある門から遺跡へ。
イタチではないらしい。 -
トルコの端っこ。
長年あこがれ続けたこの地についに立つことができた。 -
街を囲んでいた『CITY-WALLS』。
長さは4.5キロに及び、7つのゲートがあったという。
もうこれだけで感無量。 -
CITY-WALLに設けられた半円形のドーム。
この風情がたまらない。 -
川や柵によって隔てられるトルコ側とアルメニア側。
あれを超えたらおそらく狙撃される。 -
訪れる日を今日にするか明日にするかでずいぶん迷ったが、
-
天気が良くて暖かかったので、今日で正解だったと思う。
悪天候だと本当に寒いので。 -
美しいアーチと壁の一部が残る。
元はどんな建物だったのだろう。 -
手前の草むらに小動物(極小)。リスかな?
崖の上から撮っているのだが、乗り出していると、近くにいた若者がすかさずやって来て腕を支えてくれた。
この国の人にとって、見知らぬ老人を介助するのはごく当たり前のことらしい。
若者が男前だったので「ぽぅっ」となっている私は、心が穢れすぎだ。
蹴り落とされても文句は言えない。 -
岩肌には多くの岩窟住居が見られる。
あの辺りはアルメニア領になるのかな?
洞窟教会もあるのだとか。 -
北西の角に建つ『SELJUK PALACE』
ここは中も外もあまりにきれいに修復されていたので、さっと見学。
内部は『古さを装った新しい建物』のよう。 -
草地には多くの羊が放牧されていてのどかな雰囲気。
この雄大な景色も一見の価値がある。
それにしても、よくこんな場所に街を築いたなぁ。 -
『KING GAGIK'S CHURCH』
(ガギク王の 聖グリゴール聖堂) -
10世紀初めに建てられたロトゥンダ(円形の建築物)。
-
中心には四つ葉のクローバーの形をした聖堂。
柱が立つ土台はおそらくその四弁のうちの一つだろう。
無造作に転がる円柱の土台には美しい彫刻が残る。 -
その周りを廊下が取り巻き、
-
聖堂と廊下を円形の外壁がぐるりと囲んでいた。
(説明ヘタクソすぎ) -
他の遺構に比べて崩壊が激しいことから、建築構造に問題があった可能性が指摘されている。
-
野良牛?
-
『ABUGHAMRENTS CHURCH』
(アブガムル家の 聖グリゴール聖堂) -
980年頃に建てられた小さな教会。
赤、黒、茶色がかった滑らかな石で造られている。 -
内部。
天井には12個の窓があり、そこから入る光で明るい。 -
ぽつんと佇む小さな聖堂は『アニ遺跡』のシンボリック的な存在。
かつて見た写真では屋根が草生していたが、現在はきれいなものだ。 -
『12世紀の住宅跡』
-
住居跡の壁の上に立ち、丘の上の城塞をのぞむ。
時間があれば行ってみたかったなー。
あそこは間違いなく「たまらん」と思うんだがなー。
バスに置いていかれる覚悟がつかない。
意外と何とかなりそうな気もするんだが… -
反対側にはモスクの塔。
そろそろ方向感覚が狂ってきた。
『歩き方』に載っていた地図(極小かつ超アバウト)は持っているのだが、これで理解できる人間がいるとは思えない…(やんわりディスる) -
『THE MOSQUE OF MANUCHIR』
(マヌッチ・モスク)
1072年築。
アナトリアに建てられた最初のモスクとされている。 -
元々は住居または宮殿として建てられたが、のちにモスクに転用され、ミナレットが付け足された。
-
六角形のミナレット部分はほぼオリジナルらしい。
天辺は垂直に切れていて、現在は保護のための屋根が設けられている。 -
赤と黒の滑らかな凝灰岩で造られた内部。
元々がモスクではなかったため、鳥の巣はあるがミフラーブがない。
ここは人気の撮影スポットらしく、人口密度が高い。 -
モスク内部にある4つの窓の一つから。
高低差のある場所に建っているため、こちら(東)側は高さがある。 -
国境のアフリアン(Akhurian)川に架かる『SILK ROAD BRIDGE』。
9世紀に造られたとされるこの石橋は、かつてシルクロードとアナトリアを繋いでいた。
二階建ての橋の下部はキャラバン、上部は歩行者と兵士が行き来した。
石造りの橋は完全に破壊され、両サイドの大きな足場だけが残っている。
※これらの情報は、翌日に頂いたパンフレットで知った(´・_・`) -
写真左上に小さく見えるのは『マリア修道院』。
あのような辺境(?)にある遺構こそ見たくてたまらないのだが、いかんせん時間と体力が足りず、断念せざるを得ない。 -
大きく蛇行するアフリアン川。
-
『CATHEDRAL(Fethiye mosque)』
(カテドラル)
アニで最大かつ最も重要な建物とされている。
すさまじく修復中。 -
外形は完全な長方形。
足場が写らないように撮るのはほぼ不可能な状態。 -
Smbat2世の命令によって990年に建設が開始され、その後継者であるガギク・バグラトゥニ王の妻カトラニデによって1010年までに完成した。
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設計したのは偉大な建築家Trdat。
コンスタンチノープルのアヤソフィア大聖堂のドームを修復したことでも知られる。 -
セルジューク朝のトルコ人Sultan Alparslanがアニを征服した後、モスクに転用、『フェティエ・ジャーミー(勝利のモスク)』と改名された。
しかしその後の1124年、ダヴィデ王(ジョージア)によってキリスト聖堂に戻された。 -
玄武岩で出来た柱の土台部分。
尚、写ってないが、内部も修復中でとっ散らかっている。 -
柱は大きな『束ね柱』で、非常に存在感がある。
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1319年の大地震で抜け落ちたという中央ドームの屋根。
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修復でここも塞がれちゃうのかな…
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『手つかずな部分』を探して彷徨う。
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後世に残すために修復は仕方ないのだろうけれど、勝手ながら「あまりにもきれいにはしないで」というのが正直な気持ちだ。
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坂道を下りて、次なる場所へ。
しかし方向音痴が炸裂して混乱の極み。
地図、難解すぎて草www -
『TIGRAN HONENTS CHURCH』
(ティグラン・ホネンツの 聖グリゴール聖堂)
アニで最も保存状態のよい建物。 -
東の端、アフリアン川の20mの断崖の上に建つ。
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ティグラン・ホネンツという名の裕福な商人によって寄進された。
1215年の完成。 -
キリスト磔刑を描いたフレスコ画。
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かつてあった屋根が崩れ落ち、白日のもとに晒されている。
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内部に入り、その美しさに目を見張る。
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この教会は『CHURCH WITH FRESCOES』(フレスコ画の教会)という別称を持つ。
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その名の通り、壁はカラフルなフレスコ画で覆われている。
『キリストの生涯』と『聖グレゴリオの生涯』を描いたものなのだそうだ。 -
以前に写真で見た際はもっと色鮮やかだった気がするが…
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天井部分。
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ここもドームの窓から光が射しこんで明るい。
この教会にはぜひ足を運んで欲しい。 -
『TIGRAN HONENTS CHURCH』を後に。
元の道に戻るのが意外と大変。
途中の草むらでのんびり休む人たちが羨ましくてならない。
ここは絶対に弁当持参で来るべき場所だ。 -
『KUCUK HAMMAM』
(小さなハマム) -
「小さな」というからには「大きな」もあるはずだが…
-
『CHURCH OF THE HOLY SAVIOUR』
1291年と1342年に復元されたが、1930年の嵐により東半分が崩壊。
元の建物はほぼ円形だったという。 -
アニ遺跡を象徴する非常に美しい遺構だが、裏も表も足場に覆われしまっている。
私が『アニ遺跡』を『死ぬまでに行きたい場所』の一つに加えたのは、この遺構の写真に心を奪われたから。
(もちろんその写真に足場はなかった) -
7つあったという門の一つだろうか。
彼女たちは確か同じバスの人たちだ。
焦り気味だったが、ちょっと一安心。
…しかし2分後には見失い、ますます焦る。 -
『CITY-WALLS』遠景。
この辺りから本格的に時間の余裕がなくなり、かなりの急ぎ足に。
人より行動がのろいので時間が圧倒的に足りない。
あちこちで無駄足を踏みまくった自分を吊るし首にしてやりたい。
(ついでに地図も) -
先に見えるのは『MOSQUE OF ABU'L MUAMMARAN』
(エブル・ムハメダン・モスク)
11世紀後半に建てられ、先述の『マヌッチ・モスク』によく似たモスクだったが、ミナレットはより高く、より幅広だった。
長方形の1階建てのモスクとミナレットは、20世紀の初めに崩壊。
ミナレットの大きな断片を除いて、このモスクにはほとんど何も残っていない。
(パンフレットより) -
この辺りはちょうど街の中心部に当たり、通りに沿って遺構が残る。
時間が欲しい! -
振り返って 未練の一枚。
焦るあまり、このモスクに近づけなかったことは最大の後悔。
こう見えて意外と距離があるのだ。
あの屋根のようなものは倒壊した八角形(六角形?)のミナレットの残骸。 -
『SURP ARAKELOTS(聖使徒聖堂)』
1031年に寄進された聖堂。
ゲートの装飾はイスラム建築の様式を反映している。 -
ここも修復中で中には入れない。
…まぁ、入ってる余裕もないんだが。 -
もう小走り。
-
こういう遺構の一つ一つを間近でじっくり見たかったなぁ。
-
私にとって 2時間はあまりにも短かった。
-
タイムアップでゲートへと向かう。
この辺りの市壁は非常にしっかり修復されている。
バスに戻るとほぼ一番乗りで、
「まだ10分は見学できたのにぃぃ!!」
と、悔しさのあまり地団太を踏んだ。
滅びの美を堪能できるアニ遺跡。
願わくは、弁当持参でもう一度訪れて、思う存分歩き回りたい。
修復されすぎる前に…
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この旅行記へのコメント (2)
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- 鯨の味噌汁さん 2019/10/22 02:41:32
- なんか物語の中の風景
- ここは…ワシも行きたかったよー。
アルメニア教会って、色が独特なんだよね。
それが国境の草原にぽつんとある。
なんかドラクエの中みたいな風景だなぁ。
>バスに置いていかれる覚悟がつかない。 >意外と何とかなりそうな気もするんだが…
この風景に身を置いてしまうと、気持ちはわかる!
遺跡の近くにホテルがあるならやっちゃうかなぁ。
結局さ、ひとり旅って、自分のワガママをどこまで許せるか、なんだろなー。
とはいえホイホイやっていいのは若いうちで、60にもなって「バスに取り残されて雨の中10キロ歩く」なんてことやると、風邪引いちゃったテヘペロ、どころで済まなくなるから難しいよねぇ。
あと、「どこまで近づいたら国境警備兵に狙撃されるか」なんて「ひとり肝試し」もやめとこうね。命がけも大概にしないと!
- 小心者さん からの返信 2019/10/22 20:44:45
- Re: なんか物語の中の風景
- コメントをありがとうございます!
アルメニアの古い石造りの教会って本当に美しいですよね。
鯨の味噌汁さんのホルビラップ修道院とアララト山のコンボ、めちゃくちゃいいですね。
あそこは私も行きたかったです。
>ひとり旅って、自分のワガママをどこまで許せるか
そのとおりですね。
私は人よりも体力も判断力も低いくせに、そのあたりを加減する能力が欠けているらしいです。
遺跡までの道もその周辺も『The 荒野』という感じで、ヒッチハイクに失敗したら野宿確定です。
あの辺りは夜は相当冷えるでしょうから、しめやかに人生が終了しそうです。
しかしながら廃墟の魅力には勝てなくて、ついあんなことやこんなことや…
いつか廃虚の地縛霊になりそうな予感がしますよ!
狙撃されるのも一興ですが、連行されるのは勘弁してもらいたいところです。
今後は、若い人と同じような行動は慎み、シニアらしい一人旅を心掛けたいです。なるべく。
ところで! ご夫婦でインドに行ってらしたのですね!
続きもめっちゃ楽しみにしています。あ、あと、
マラカス靴は私も3足ほど持っていますが、高値では売れませんよ!
いいかげん新しい靴を買いましょう(主に私)。
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旅行記グループ ’19 トルコ
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