2019/03/25 - 2019/03/25
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motogenさん
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今回のテーマは、聖徳太子没後(21年後)に起きたある惨殺事件と、怨霊に対する藤原氏の恐怖だ。
太子の息子・山背大兄皇子(やましろのおおえのおうじ)と太子の子孫25人が塔の中で惨殺された。
その殺害は、日本の歴史上で類を見ないほど無残で卑劣であったという。
日本書紀では入鹿一人の行いとなっているが、大化改新メンバー(中臣鎌足)も、その一味であった可能性が大だ。
仏教は因果応報を解く。
この殺害がどうして亡くなった太子(霊)の怒りを買わないであろうか。
太子の子孫をはじめ、曽我一門の犠牲の上に実権をにぎった権力者たちは、太子一族の怨霊を恐れないことがあろうか。
この時代は、天災や疫病や不幸な出来事は、怨霊のせいだと深く信じられていた時代なのだ。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
-
橘寺への道脇に建てられている石柱。
太子が誕生した館の跡に、橘寺が建てられたとの説があるが、それは怪しい。
太子は用明帝と穴穂部間人皇女の息子であり、皇女の住む宮はここではなかったはずだ。
しかしこの場所は、太子と深い縁があったことは間違いない。 -
西門(裏門)から入った。(拝観料350円)
建てられたのは天智天皇の時代で、太子が没したおよそ70年後のこと。
川原寺建立とほぼ同時期と推定されている。
橘寺 寺・神社・教会
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当時の寺は焼失したが、金堂が建っていた場所は今は本堂となり、太子像が祭られている。
当時は太子の等身の像である救世観音が祀られていたとの記録がある。
等身の像は、その人そのものの像と考えられる。
その救世観音は、法隆寺夢殿にあった国宝の救世観音の可能性がある。 -
法隆寺にある小仏群も、橘寺から移されたとの記録もあるが、どれだけの数だったのかは定かでない。
本堂の前には、太子の愛馬・黒駒の像が立っていた。 -
本堂内の太子像(本尊)は撮影禁止だ。
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広い境内には、経堂、護摩堂、観音堂、本坊、聖倉殿、住生院、塔の跡、鐘楼と数多くの建物があるが、最初の橘寺は東を向いて、中門、塔、金堂、講堂が一直線に並んでいたことが分かっている。
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住生院に入ってみると、
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御殿のような豪華な部屋で、本尊の撮影は禁止となっている。
ここから撮影するのであれば大丈夫だろう。 -
「全国各地より献画された、260点の天井画をお見逃しにならないように」
との張り紙がある。
見上げれば、なるほど豪華絢爛な花の絵が、ずらりと並ぶ姿は見事なものだ。 -
聖倉殿には国宝級のお宝が保管されているが、公開は次期限定で、この日は観ることができなかった。
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桜はまだつぼみ。
「もう一週間遅かったら・・」と女房。
桜もいいが肝心なのは、なぜこの地に天智天皇が、太子を祀る寺を建てる必要があったかということで、
「斉明天皇の奇怪な死、白村江での敗北・・それらは太子一族の怨霊のたたりではなかったのか?」
「このままでは恐ろしいことが、まだまだ起こりそうだ。」
と天智天皇が恐れたのだ、と梅原氏は考える。
そこで川原寺を造って母の霊を厚く弔い、橘寺を造って太子一族の霊を鎮めようとし、母を偲ぶ寺と鎮魂の寺をセットにして建立させたのだ。 -
橘寺に関する記録は、日本書紀と寺伝とは大きく食い違っている。
寺伝では、ここに太子が住み、お経の解説をしたり、政務をこなしていたと書かれている。
かなりの財力を投入して建立した寺なのに、日本書紀では橘寺は無視されぎみで、太子は斑鳩に住み、毎日馬で飛鳥まで通っていたことになっている。 -
境内に二面石があった。
右から見ると善人の笑顔、左から見ると悪人の苦虫顔。
こんな奇怪な石が、この飛鳥には多い。
ユーモアに富み、何かを風刺しているようだ。 -
青い空にドローンを飛ばし、橘寺と川原寺の外周を空から眺めてみる。
https://youtu.be/AVDnO-vq__0 -
明日香の四天王寺巡りをしている。
次に向かうのは飛鳥寺(法興寺)だ。
民族資料館の駐車場に向かうと、惜しくも休館日となっていて駐車場に入れない。明日香民俗資料館 美術館・博物館
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入口の坂道に車を停めて、
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丘の上の資料館は遠目に眺めるだけで、飛鳥寺まで歩く。
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飛鳥寺は、百済や高句麗人の技術で造られた日本最初の寺だ。
曽我氏が宗教戦争に勝ち、仏教が公(権力)に許されたことを内外に示す、象徴の役割もしている。
各豪族がそれぞれの神を祀る政治体制から、同じ世界観や道徳を持ち、同じ仏を祀る統一した政治体制に移ることも意味している。安居院(飛鳥寺) 寺・神社・教会
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曽我氏は、皇室をも仏教勢力とさせて、飛鳥寺(法興寺)を建立した。
おりしも朝鮮半島では、百済は勢力を拡大する新羅に圧迫され、北にあった高句麗は髄の脅威に怯え、日本に援助を求めていた。
そのため百済や高句麗は、僧侶や建築技術者や瓦技術者や画工など、高度な人材を提供し、仏舎利や仏像など多数の宝物を日本に送り届けて、飛鳥政権を懐柔しようとしていたことも幸いした。 -
完成した寺に、各豪族も附近の住民も驚嘆したという。
それまでの建物とは、全く違っていたのだ。
瓦を乗せた異様に高い塔や巨大な建物を仰ぎつつ、人々は全く新しい権力が誕生したことを、実感をもって感じたに違いない。
今の時代に置き換えれば、スカイツリーやあべのハルカスを見るよりも、さらに驚きがあったのだろう。
民衆は竪穴式住居に近い小屋に住み、大豪族でも茅葺屋根の家に住んでいたのだから。 -
当時の飛鳥寺は焼失してしまったが、復元図がある。
塔の心礎には舎利や宝物が埋められたが、このような例は諸外国にはない。
舎利や宝物は柱の上に置かれるものなのだ。
この時代の日本人にとっては、寺が古墳の役割をしていたことを意味している。
仏教はその国に根づいている文化風習と混合し、釈迦の唱えた仏教とは大幅に変貌していく。
そもそも釈迦の教えは宗教でなく、己を見つめる思想であって、如来も菩薩もあの世もない。 -
ちょうど東京から修学旅行生が、お坊さんからの話を聞いているところだった。
私達もそれに加わって寺の説明を聞かせてもらう。
(拝観料350円) -
うん、こんな話が聞けるとは、なかなかタイミングが良かったな!
生徒たちも熱心に聞いている。 -
当初の飛鳥寺は全焼してしまったが、奇跡的にこの銅の大仏(釈迦如来)は、全身に痛手はおってはいるものの、煙立つ廃虚の中に残っていたという。
「そんな本尊様ですので、どうぞ写真に収めていってください・・」
この寺はサービスが良い。 -
これは室町時代に造られた太子16歳の像で、
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庭には、当時の塔の心礎の跡が残されていて、
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金堂の石礎も残っていた。
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寺の西には入鹿の首塚がある。
馬子→蝦夷→入鹿と絶頂期を迎えていた曽我氏も、飛鳥寺建立よりおよそ50年後、内部分裂を利用されて、中大兄皇子と中臣鎌足に討たれてしまう。 -
討たれたのは、ここより600mほど南に離れた飛鳥板蓋宮の大極殿だったという。
復元図によれば、板蓋宮と飛鳥寺は隣接している。 -
入鹿が討たれ、父親の蝦夷が自殺し、東漢氏には裏切られて、曽我氏は滅亡となる。
入鹿討伐事件で中大兄皇子と中臣鎌足が本陣を構えたのは、この飛鳥寺であったという。
後に起こる壬申の乱の際にも、この寺は中大兄皇子の陣として貢献し、元は曽我氏が建立した寺であるのに、飛鳥四天王寺として保護された。蘇我入鹿首塚 名所・史跡
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田園の中のあぜ道を通って車に戻る。
のどかな春の明日香村だ。
写真家がカメラを三脚に乗せて、実に丹念に飛鳥寺をねらっている。
https://youtu.be/nRWc20X4MVY
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車を停めた場所の近くから、丘の上に続く山道を登っていくと、
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竹林の中に酒船石があった。
この石は放置状態で、見るのは無料だった。酒船石 名所・史跡
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いったい何に使った石なのか。
酒をしぼったとか、生贄の血を集めとか、神の水を流して占いをしたのだとか、諸説ふんぷんであるが、よく分かっていない。 -
この石の下(丘の下)には亀形石造物があるが(有料)、シートで覆われてしまっていた。
それなのに、入場料を払って見学する人がいる。亀形石造物 名所・史跡
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