2019/03/25 - 2019/03/25
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motogenさん
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飛鳥は山に囲まれた小狭な土地で、大和盆地の南端に位置している。
いわば辺境の地だ。
そんな土地が、なぜ政治の中心となり得たのか?
古代の日本は気候も温暖で、豊かな森や川や海に恵まれ、海を越えてやって来た部族が、何百年という長い間、狩猟採集生活を続けてきた。
縄文人だ。
縄文人は単一民族ではなく、多種多様な文化や言葉をもつ部族で、稲作が入ってきても農耕生活に移行する必要はなく、狩猟生活が続いていたという。
ところが稲作を取り入れた部族が出てくると、彼らは土地の私有権を主張し始める。
そして狩猟民俗を吸収したり駆逐して、勢力を広げていく。
農耕生活は支配階級と被支配階級を誕生させ、豪族(氏族)となっていく。
大陸の技術を持った帰化人の役割が大きかったに違いない。
大和盆地もそうした豪族たちの集まる場所であったが、遅れてやって来た帰化人の東漢氏(やまとのあやうじ)が、まだ未開拓だった大和盆地の南端に住みついたという。
その土地が今の飛鳥の地だ。
東漢氏は最新の技術や政治力を持っていて、曽我氏と結びつき、陰の実権を持つ存在になっていった。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
-
寒さで目覚めると6時だった。
道の駅 吉野路 大淀iセンター 道の駅
-
外に出ると、窓ガラスが凍っていた。
温暖な静岡の地とは大違いで、びっくりする。 -
峠にあるこの道の駅の標高は220mほど。
平地より少し温度は低いのか・・
ここを南に下っていくと、桜で有名な吉野となるようだ。 -
カップ麺と野菜サラダを食べて、
-
明日香村に向かう。
飛鳥駅の前を右折して、飛鳥駅 駅
-
川原寺跡や橘寺のある明日香の中心(どこが中心なのかわからない村だが)を走って、
-
南東の、山に挟まれた傾斜地に向かうと、それらしき場所に出た。
-
石舞台遺跡のある場所ということは一目瞭然で、
無料の村営駐車場を探しだし、
(いつも満車だと聞いたいたが、この朝は空いていた)国営飛鳥歴史公園 公園・植物園
-
すぐに遺跡の入り口に向かうところを、そうはせず、
野原を歩いて裏側に回り込み、ドローンを取り出した。
誰もいない野原なら、叱られないだろう。 -
ここがどんな場所なのかは、空から眺めのが一番。
遺跡エリアに入るのは、その後にする。
驚くべきは、30年前に来た時とは、様子がすっかり変わってしまっていることだ。 -
ドローン撮影を終えて表に回ると、入口があり、入場料を払うことになった。
「このあたり、30年前とはずいぶん変わっちゃいましたね。」
「そうなんですよ。昔は入場料なんて、なかったのにね。」
と受付のおばさんが、すまなそうにチケットを渡してくれた。
「畑ばかりで、何にもない所だったのに・・」
「そう、今はきれいな公園に整備されて、村が管理してます。」 -
今年は暖冬だというのに、桜はまだつぼみだ。
1週間後に来れば、桜の花と遺跡のマッチングを見ることができたであろう。
残念。 -
権力者がその集団を統治するには、武力や財力だけでは永く維持できるものではない。
構成員の誰もが信じる夢や正義、権力者を正統とする自然観や世界観が必要となる。 -
この時代、集団(氏族)にはそれぞれの神があり、権力者は神からの神託や加護を受けて祭り事を行う存在で、構成員から畏敬の念を持たれていたはずで、
そして権力者も、自分が神から託された存在だと心から信じていたはずだ。
神は氏族それぞれにあり、日本は八百よろずの神の住む国となっていた。 -
そこに海外から仏教が入ってくる。
海外通だった曽我氏(東漢氏も)は、この仏教を取り入れようとし、各氏族が祀っていた神との宗教戦争が起こったのだ。
曽我氏に対立した氏族たちの、先頭に立ったのが物部氏だ。
物部氏は河内を拠り所にし、弓矢や刀剣、盾などを製造する軍需産業で力をつけていた。 -
曽我氏が自宅内に造った寺や仏像を焼き討ちする事件もあり、氏族たちをまとめる王(天皇)も困ったであろう。
曽我氏は王との姻戚関係も作っていたからだ。 -
馬子の代となり、物部氏との仏教戦争は激しくなるが、馬子は謀略知略を尽くし、周囲の氏族を味方に引き入れて、物部氏を滅ぼしてしまう。
この時、後に聖徳太子と呼ばれる厩戸皇子(うまやどのみこ)も活躍したという。
厩戸皇子にはカリスマ性があり、精神的な支柱となったらしい。
戦いに勝った馬子と厩戸皇子は、天皇や各豪族にも仏教を広め、政治の中心となっていく。(宗教を制した者が権力の中心なのだ。) -
ここから聖徳太子の活躍する時代となっていく。
豪族の寄り集まりの国を、天皇を中心とする官僚国家に改革することを目指し、その中心哲学を仏教に置く。
聖徳太子が「和をもって尊し・・」と唱えたのは、多種多様な神を祀っていた豪族を、一つにまとめるには和が大切だとしたからで、
官位を生まれ育ちではなく、個人の徳の高さで決めようとする。 -
現在の石棺は、むき出しになっている。
人為的に行う以外には、こうはならないはずで、これは誰かが墓を暴いたのだ。
墓を暴くということは、死者やその子孫に対する最大の侮蔑となる。
権力者が権力を失ったとき、その名誉や成果を否定する行為だったのではないのか・・
梅原氏はそう考える。
石舞台古墳の周辺を動画でご覧ください。
https://youtu.be/K2A5CAic9Ic -
川原寺跡地までやって来た。
すぐ近くに無料の駐車場があった。
跡地は広場となっている。
寺の痕跡が残っているが、何がどうなっていたのか分からない。 -
川原寺は正式には弘福寺という。
馬子の時代からおよそ70年後に建てられた、明日香四天王寺の一つだ。
曽我氏が滅ぼされ、それに代わる藤原氏が権力を握りはじめ、官僚制度(律令制)が整えられつつあった時代のことだ。
時の斉明女帝が、九州遠征中に突然亡くなった。
母を悼み、冥福を祈って、息子である中大兄王子(天智天皇)が建てた寺だと伝えられている。 -
亡くなった斉明天皇は舒明天皇の后で、夫の舒明天皇の死後に皇極天皇となり、曽我入鹿と共に政務を執っていた。
彼女は入鹿と男女関係があったとも言われている。
入鹿が殺された時、その首が彼女を目指して飛び、御簾にかじりついたと日本書紀は言う。
皇極天皇に助けを求める入鹿の執念であったのか、恨みであったのか・・
絵の中の左上の女性が皇極天皇だ。
この後、皇極天皇は退位するが、斉明天皇となって復活し、朝鮮への出兵間際に奇怪な亡くなり方をした。
葬儀の時には入鹿が鬼と化して、山上から見守っていたとする伝説まである。 -
斉明天皇(皇極天皇)の死が怪奇であるなら、その霊は手厚く祭られる必要がある。
かくして息子(天智天皇)は、彼女の宮殿跡に寺を建てた。
宮跡を寺院とするのは異常なことだ。
この時代、主が亡くなった家や土地は、穢れが残ると信じられ、宮殿も次々と場所を変えていく。
飛鳥時代に大きな宮殿(都)がなかったのは、そんな文化風習があったからだ。 -
広場の中央に、光福寺や弘福寺の表札が掲げられている寺があった。
復元模型の川原寺(弘福寺)とはかけ離れている。
元の川原寺とは縁があるのだろうが、観光で入る寺ではなさそうだ。川原寺跡 名所・史跡
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復元模型を見ると、当時の川原寺は、南大門、中門、中金堂が一直線に並び、その両側に塔と西金堂が向かい合っている。
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元の川原寺(弘福寺)は、都が奈良に遷都する時に、藤原氏に乗っ取られて興福寺とり、藤原氏の氏寺となる。
官寺から私営の寺となったが、奈良四天王寺の最大の寺だ。
宗教は政治そのもの。
政治の中心が藤原氏になったことを内外に示していた。 -
道路を挟んで、南の山すそに見えるのは橘寺。
明日香四天王寺でないけれど、川原寺とはペアとなる寺らしい。
それを聞けば行かざるを得ない。橘寺 寺・神社・教会
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