Thailand　ノスタルジックバンコク(12/14)ククリット・プラモートさんの家 　

2018/12/26 - 2019/01/04

平成最後の年末年始旅行は
約40年前の7年半を過ごした昔懐かしいバンコクへ。

1975～76年に首相を務めたククリット・プラモートさん。
というよりも唐辛子婆にとっては「王朝四代記」の作者として
とても親しみを感じてしまっているククリットさん。
王朝四代記はククリットさんの叔母さまがモデルだと言われています。

唐辛子婆が読んだのはなにしろ40年前なのでうろ覚えなんですけど
王宮内の宮様邸で女官の一人としてお仕えすることになった少女時代
成就しなかった初恋や見初められての結婚とその生活
民主化の波に一族が揺れ動いた時代と晩年
四代の王朝（ラタナコシン朝ラーマ5世～8世）を生きた優しくて賢いプローイの生涯が、お茶目な友人チョーイとの会話とともにとても興味深く面白く、何度も読み返したものでした。

なにせタイの昔の生活って映画「王様と私」でぐらいしか垣間見ることはなかったぢゃありませんか？
当時の暮らしをできるだけ詳しく描写することに細心の注意を払ったというこの小説はとても新鮮でした。キンマ（ビンロウジュの葉に包んだ噛みタバコ）で赤く染まった歯を今風に白くするためにせっせと何十回も歯を磨いたり、自転車の練習をしたり。

プローイが生きていた頃歩いたその道はどのへんだったのだらうと
ゆっくり辿っていけたらどんなに幸せなことでせう。

★Thailand ノスタルジックバンコク(1/14) 14編の目次
https://4travel.jp/travelogue/11456576

エリア バンコク(タイ)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 タクシー 徒歩
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

今日はそのククリットさんの住んでいらしたお宅を訪ねます。

ＢＴＳチョンノンシー駅下車徒歩10分。
駅を背にナラーティワート・シーナカリン通りの左側の歩道を歩くと
ソイ７の看板があります。
そこを左折してしばらく歩くと右側にあります。

こんな標識もあるのでわかりやすい。

着きました。

ここです。
入ってすぐ右手の事務所で入場料50バーツを払います。
観光客がそれほど多くなくてゆっくりと静かに拝見できます。

一番近い建物に

ククリットさんの写真と

仮面人形のマスクがずらりと並んでいて
シバだ

ブラフマだと名前が書いてあるけどみんな同じやうに見えてしまふ。

天井近くでは天女が演奏しててまるでお寺に来たみたい。

お庭の正面の像も

こちらも昔、バンコクの国立博物館でみたことあるやうな

おだやかなお顔

苔むしたガネーシャ

アユタヤから移築したみたいな

高床式のお宅にはオープンエアのリビングセットや

ダイニングテーブル

すみっこに

こんな仏様が隠れてるのでゆっくり子細に拝見せねば。

ガードマンらしき人がおふとんかぶって寝てたりして面白い。

緑いっぱいのお庭は

都市の中心だということを忘れさう。

花の季節だったらさぞや美しかっただらう蓮池

睡蓮が少し咲いていました。

プールもあり、庭の奥の方で犬がごんごん吠えてました。
敷地内に美術館を建てる計画が持ち上がった時にククリットさんの子孫たちが
「昔あったそのままを残したいという気持ちを大事にしたいのと捨て犬を沢山拾ってきているのでその犬たちの運動のためにもこの庭の広さが必要だから。」と反対したという話をどこかで聞きました。

この広いお庭が夜はわんこでいっぱいになるんでせうか？

南国らしい風景

こちらは奥の建物の2階です。

バスケットの蓋のてっぺんに

ブタがいました。

国王の母上に拝謁した時の写真。

コレクションには浮世絵もいくつかありましたけど
おいたわしや唐辛子婆そっくりのシミソバカスだらけ。

ベンヂャロン焼きの豪華な壺

立ち入り禁止のお部屋の奥に

ラオスのルアンプラバンのお寺でであった仏様と
よく似た顔立ちの人がいました。
同じ作者かと思ったぐらい。

それはこちらです。
Laos　メコンの宝石(20/20)　世界遺産ルアンパバン　
眼の離せないブッダたちの寺院　
ワット・マイ・スワンナプーム・アハーン
https://4travel.jp/travelogue/11327255

この方はヒンドゥーの神様かしらん？

バンコクに暮らして間もなく国立博物館のセミナーに参加して
ドラバラティだのスコタイだのクメールだのいろんな時代と地域の
仏像の違いをスライドで詳しく見せていただいたんですけど
特徴と好みは覚えていても名前をす～っかり忘れてしもて。

子供がまだ1歳だったので
ボランティアガイドの講習会に参加しませんか？のお誘いに
乗ることができなくてとても残念でした。

その時に一緒にセミナーを受けた人が日本のお寿司を大好きで
イクラをいっぺんに10個も平らげた話がなぜか鮮明に思い出され。
「リュウマチで手の指が曲がってるのよ」というので
そんなんでコレステロールの高いイクラを10個も食べて大丈夫なのかなあ？と心配になったものです。（科学的根拠なんて知りませんよ）

このっセミナーのおかげで自分が一番好きなのはクメール美術なんだと
ず～～っと思い込んでいたんですけど
ラオスのルアンプラバンで見たブッダたちによろめいてしまって。

この方はどなたでせう？
ククリットさんの少し若い頃？
この館にもガイドツアーがあればいいのになあ。

入場料はタイの伝統的な演劇や音楽のための奨学金や活動資金に使われているそうです。　

門のそばに旅人のための水瓶が2個置かれていました。
さすがに今は使われてないでしょうけど
昔は東南アジアのいろいろな国で門前の素焼きの壺に水がたたえられ
通る人は誰でも飲むことができたそうです。
素焼きなので気化するので熱帯でもなかの水はひんやりなんだとか。

唐辛子婆はこの壺を買って帰りたいのです。
やさしい気持ちになるので。

王朝四代記のことは何もわかりませんでしたけど
ククリットさん、おかげさまでとても素敵な時間を過ごせましたよ。
みなさんも次の訪泰の機会にはぜひ♪