不良夫婦 宇佐美の湯に浸かる

2018/09/15 - 2018/09/16

珍しく奥様が土曜に休みが取れたので、大学生の小僧を捨て置き夫婦で温泉宿に一泊。
美味しい食事と掛け流し温泉をリーズナブルに楽しめる伊豆多賀～宇佐美で宿を探した。
伊豆多賀は何度か経験があるが、今回は少し南の宇佐美温泉。
民宿だが朝夕共に料理が充実しており、文字通り美味しい旅だった。

エリア 宇佐美(静岡)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 2.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

お昼は伊豆多賀で摂る事にした。
夕食が海鮮尽くしなので、網代漁港に離接する伊豆多賀で敢えて鶏料理を選択。
熱海 多賀屋別邸

このお店の名物料理『とりまぶし』を注文。
最初に山葵が提供される。
小振りだが流石に一本まるまるは食べられないので勿体ないなと思っていたが、テーブルに持ち帰り用のビニール袋が置かれているのを発見。
余りは持ち帰り、翌日の夕食で山葵丼になった。

予約なしだとオーダーから20分程度かかるとの事だったが、空いていたせいか10分余りで提供された。
香ばしい匂いに食欲が刺激される。
強火で焼かれた様々な鶏の部位。これが載ったごはんにはたれが掛かり、これをかき混ぜて戴く。

先ずは茶碗に普通に盛って、すった生山葵を載せて戴く。
名物に旨いものなしと言うが、こちらの名物料理は存外美味しい。

次に温泉玉子を落とし、親子丼風で。

最後に鶏白湯をかけた茶漬けで戴く。
白湯が濃厚で美味しく戴けた。
1,980円とお昼には少々お高い価格ではあるし、伊豆多賀で敢えて海鮮を外すなど邪道かと思っていたが、予想以上に美味しかった。
お薦めできる料理だ。

以前、伊豆高原のアンダリゾートで冷茶のぐり茶を戴いて以来、夫婦揃って市川製茶のぐり茶ファン。
この夏も水出ししたぐり茶の冷茶でひと夏過ごした。
折角宇佐美まで来たので、あと数分足を延ばして伊東温泉 湯ノ花通りの市川製茶 湯ノ花通り店を訪れた。

市川製茶 湯の花通り店 グルメ・レストラン

ぐり茶達。
一見皆同じに見えるが、細かくランク付けがされている。
最も安価なものは30号。
冷茶で淹れる分には、水さえ良ければ30号でも十分美味しい。
30号、40号、80号を合計1kg余り購入。

市川製茶 湯の花通り店 グルメ・レストラン

伊東温泉 地元の干物屋、平田屋。
立ち寄る予定は無かったが、店頭に見栄えの良い贈答品の看板があったのでつられて入ってしまった。

ひもの専門店 平田屋 グルメ・レストラン

こちらには過去二度伺っているが、毎回美しい干物のディスプレイに感心する。

ひもの専門店 平田屋 グルメ・レストラン

高級感漂うが、熱海の有名店と比べれば俄然リーズナブル。

ひもの専門店 平田屋 グルメ・レストラン

中央に写っているのが3,000円の贈答セット。
結構大振りな金目鯛が入った干物の詰め合わせだ。
クール便配送料と合わせて4,500円余りだが見栄えも良く、敬老の日などの贈りものに丁度良い手頃な価格だと思う。
両親や叔母などに5セット購入。干物ばかりをこんなに買ったのは初めてだと思う。

ひもの専門店 平田屋 グルメ・レストラン

さて、本日の宿『中島荘』に到着。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

自分達にあてがわれた二階の客室。
意外と広い。
写真に写っていない右側は襖で隣室と仕切られているというダイナミックな造り。
ただ、この日は三連休初日だと言うのに二階には二組しか泊まっていなかったようで、実際は大変静かだった。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

客室からの風景。

多数のサーファー達が波乗りを楽しんでいる。
目の前が車道だが、二重窓で夜は殆ど交通量がない為五月蠅いとは思わなかった。
因みにサーファー達は翌朝5時頃から波乗り三昧。

まずは宇佐美駅まで散策。
駅前通りはこの通り閑散としていた。
連休にこれは流石に寂しい。

宇佐美駅
意外と言っては失礼だが、駅舎が古臭くなかった。

宇佐美駅 駅

駅前には写真に写っている食堂やまふじ、珍味のアウトレット マルカなどが入居する低層のビルとベーカリーカフェSAZANKAの入居するビルがある。

商店街(？)の終わり辺りにある作詞家･故 阿久悠さんの歌碑。
同氏は1976年3月、39歳の時に横浜から宇佐美に転居されている。
2007年、弱冠70歳にして逝去されているが、没後1年余りの2009年にここに歌碑が建てられた。
歌碑には1997年に伊東市の市制50周年を記念して作詞･寄贈された『蜜柑と魚と』が彫られている。

その後ろには刻印石の展示があった。

江戸城を江戸を代表するゴージャスな城に改築する為、徳川家康は諸大名に石垣改築用の石材を運ぶよう命じた。
諸大名は小田原から伊豆に掛けて石丁場を設けたが、伊東はその中心的役割を担い、中でも宇佐美ナコウ山からは大量の石材が切り出されたと言う。
各石材には所有大名の刻印が彫られ刻印石と呼ばれているが、大量に切り出された故に運び切れず、宇佐美には多くの刻印石が残っている。

中島荘に戻りお風呂を戴いた。
これが中島荘の男風呂湯舟。
同時に入れるのは二人が限界。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

70℃以上ある高温の源泉は源泉のまま温調されず注がれる。
湯舟の温調は源泉の給湯料だけで行われるが、そのコントロールは入浴客に任されている。
源泉蛇口を目一杯捻るとこの勢い。
3.2Lの洗面器が一杯になるまで11秒だったから、最大給湯量は約300ml/sec。
結構な給湯量なので、逆にこのまま放置して風呂から上がってしまうと次の入浴者が熱くて入れない事態になってしまう。
･･･実際自分が憂き目に遭ってしまった･･･。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

目一杯注湯した時のフロー。

こちらの湯は塩化物泉のようだが、海沿いの割に塩辛くなく、すぐ傍の伊東温泉とも微妙に違っている。
湯当たりの優しい湯だが、湯上り後の汗引きの悪いところが塩化物泉で、刺激の少ない泉質ながら入った感のある良い湯だった。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

源泉給湯蛇口

入浴者が自由に操作できる。
隣の蛇口やシャワーから出るお湯も温泉だった。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

さて、夕食。
最もベーシックなプランでこれだ。
しかも部屋出し。
配膳室から配膳函で部屋まで運ばれ、後は自分達で配膳するシステム。
このシステムを対応が悪いと言う口コミもあったが、民宿はこれで十分。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

奥は天ぷら
手前は海老グラタン
出来立てで美味しかった ･･･ グラタンは喰い難かったけど･･･。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

茶碗蒸し、茹で海老の酢醤油ところてん敷き
茶碗蒸しは蒸したて。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

お造り
宇佐美のすぐ北は網代漁港。流石の新鮮さ。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

帆立のバター陶板焼き

見た目以上のボリュームで、美味しい上にかなりの満腹感。
満足度の高い夕食だった。

そして夕食後、夜12時前までに更に3回源泉風呂に浸かった。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

さて、一気に夜は明ける。
普段は2時前まで起きているが、前夜は早めに就寝し、この日は早朝からお風呂。
う～ん、民宿だけど贅沢な朝だ。
でもって朝食がこれ。朝からこんなに食えるかな～。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

盛り付けも民宿の食事としては見栄えが良く、部屋出しでゆっくり食事できるのも良かった。

中島荘
率直に言って建屋は古臭く手洗いも共同だったが、清掃状態が良かったので不潔感はなかった。
民宿OKのトラベラーにはお薦めし易い宿だと思う。

地魚とかけ流し温泉　中島荘 宿・ホテル

中島荘をチェックアウトして伊豆多賀方面に北上。
どういう巡り合わせか、長浜海浜公園を通り掛かる度に何かしらのイベントをやっている。
･･･という訳で、ふらっと立ち寄った。

この屋台･･･、何度か見ていて、何度か干物を買っている気がする。

長浜海浜公園 公園・植物園

宗田かつをの干物
店員さんの説明だと、この辺りは目一杯塩辛くした宗田かつをを食す習慣があるとの事。かなり塩辛いので一気に全部は食べられないらしい。オリーブオイル漬けなど幾つかのレシピを教わったので勢いで購入。
他に塩さば、さば味醂など幾つかを買ったが、どれもかなりの大振りだった。
自宅のお土産に網代の干物を手に入れ帰宅の途に就いた。

以前は伊豆多賀に宿泊する機会がありリーズナブルだと感じていたが、宇佐美は更にリーズナブル。
温泉も良かったし、食事も旨かった。
次回も網代・宇佐美辺りを探索しようかな。

了

長浜海浜公園 公園・植物園