不良夫婦 in 伊東温泉･川奈②：川奈ステンドグラス美術館

2025/08/09 - 2025/08/10

不良夫婦はお盆休み初日に伊東温泉･川奈のペンション日下部で一泊。
非常に好い宿で、快適な一泊を過ごす事ができた。
チェックアウト後に伺ったのは川奈ステンドグラス美術館。
これが想像を超える素晴しさだったので、旅行記を分割して美術館の紹介をメインに独立した旅行記を作成する。

前編：打ち上げ花火とペンション日下部
　　　https://4travel.jp/travelogue/11997941/
後編：川奈ステンドグラス美術館
　　　本旅行記

エリア 伊東温泉(静岡)

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

前編『打ち上げ花火とペンション日下部』からの続き。
https://4travel.jp/travelogue/11997941/

川奈ステンドグラス美術館に到着。
開館してすぐだったので出入口近くの駐車エリアに停める事ができた。
自分達は楽天トラベルの体験チケットを利用したが、公式WEBサイトに割引券がある(投稿日時点)。

川奈ステンドグラス美術館 美術館・博物館

Insta360 X4でまだ人の少ない館内を撮影した。(演奏会以外は撮影OKとの事)
雰囲気は伝わると思うのでご参考まで。
https://youtu.be/syhAPZ4Rr4E

この美術館は元々教会であった建物を美術館に改装したもので、館内の2箇所に礼拝堂がある。
ここはその一つセント・マリーズ礼拝堂。
アンティークオルゴールが展示されているが、ここでアンティークオルゴールの演奏会が開催される。

一番前の席に座らせて頂いたので、広角で撮影。
これからこの4台のオルゴールの演奏会が始まる。
写真中央のオルゴールがシリンダー型、他の3台がディスク型。

もの凄く造形の良いオルゴールたち。

※黄色い撮影禁止のコーションラベルは演奏会中の撮影・録音を禁止するもので、それ以外の撮影はOK

左端のオルゴール
銀色のディスクが曲を奏でる。
職員の方に伺ったところ、オルゴールの共鳴箱はこの箱自体だそうだ。
扉上部の左右にある三角形の装飾は実は孔で、演奏は扉を閉めた状態で行い、共鳴した音を扉上部の孔から放射するメカニズムで大きな音を出している。

さて、演奏が始まる。
係の方がゼンマイを巻く。
アンティークオルゴールはジュークボックスとして使われていたそうで、オルゴールの右側にあるスロットにコインを入れると演奏が始まる仕組みになっている。

先に書いたようにオルゴールは扉を閉じて音を共鳴させる仕組みなのだが、礼拝堂自体が共鳴箱なので、ここで演奏する際は扉を開けないと逆に共鳴し過ぎになるんだとか。

これは右から二番目のオルゴール

右端のオルゴールのゼンマイが巻かれる
このオルゴールはは他のものとは少し違い、鉄琴を奏でるギミックが仕込まれている。
これがオルゴールの音色に立体感を与え、個人的には一番好きな音色のオルゴールだった。･･･と言うか過去に聴いたオルゴールの中で最も良かったんじゃないだろうか。

約15分間のオルゴール演奏会の余韻に浸る間もなく、15分後にはもう一つの礼拝堂であるセント・ミッシェル礼拝堂でパイプオルガンの演奏会。
セント・ミッシェル礼拝堂では連日1時間ごとにパイプオルガンの演奏会が開催されている。

パイプオルガン演奏会の開演直前、セント・ミッシェル礼拝堂に人が集まる。
正面の左側にちらっと見えるのがパイプオルガン。
こちらは結婚式場としても利用されており、曲目にワグナーとメンデルスゾーンの結婚行進曲が含まれていた。
結婚式場で結婚行進曲を聴く機会は何度もあるが、パイプオルガンの生演奏となると話は別で、華やかなメンデルスゾーンの結婚行進曲は素晴らしい響きだった。
撮影・録音は禁止なので紹介できないのが残念だ。

パイプオルガンの演奏会は約15分間。
それが終わり、ようやくゆっくり館内を見学し始めた。

奥のステンドグラスはOur Lady

Mary and Joseph
イエスの良心マリアとヨゼフを描いた作品
1850年製作

磔にされたイエス

ステンドグラス、アンティークオルゴール、アンティークランプが所狭しと展示される

この辺りにも教会の名残を感じる

金持ちと貧しいラザロ
比較的新しいステンドグラスだが、それでも1900年代製

この美術館にはリチャード・リー氏のアンティークランプが何点も展示されている。
ティファニーが製作したランプに魅了されてアメリカでティファニーランプを学び、ティファニー同様に美術性の高いランプを多数生み出している。
このランプはDRAGONFLY
外にもAPPLE BLOSSOMなど数点が展示されている。

ここは『オルゴールの部屋』
ステンドグラスと一緒に多数のアンティークオルゴールが展示されている。
次のオルゴール演奏会はここで開催するらしい。
下の写真は混み始める前に撮ったものだが、この頃になるとオルゴールの部屋に入り切れないくらい人が増えていた。
･･･パイプオルガン演奏会が終わってまだ15分しか経っていないのに･･･

ディスク型のアンティークオルゴール
今度はこのオルゴールが演奏する番だ。
この時はちょっと動作に難があって途中止まりかけたりしたが、何とか最後まで演奏し切った。

こっちはシリンダ型のトノフォーン
バレルピアノと呼ばれる自動演奏器で、バレル(樽＝ピンを打ち込んだ演奏用のシリンダー)を使ってピアノのハンマーを動かす機構が入っている。

こっちはアメリカ製との事。
ディスクに日本語が書かれているが、現在もこのオルゴール用のディスクは日本で製作されているのだそうだ。
ディスク型オルゴールは規格がある訳ではなく、製造元ごとにディスクの設計が異なるそうで、このオルゴール用のディスクは同じ直径でも他社のオルゴールには使用できないらしい。

上のオルゴールの扉を閉じたところ。
通常はこの状態で展示されているので、一つ上の写真の姿は演奏会の時にしか目にできない。

教会の雰囲気ありあり

作品名を失念したが、他のキリスト教系のものとは少し違った雰囲気のステンドグラス

リビングのような場所が造ってあり、そこに家具的に置かれているのも自動演奏器。
オーケストリオン モデルB

今回は演奏会で忙しくてゆっくり見学できなかった。
もう少し居たかったが、かなり混んできたので次の楽しみに取っておいて退館する事にした。
正面奥がショップ。
ショップ内は撮影禁止だが、ここからなら許されるだろう。

川奈ステンドグラス美術館
入館料大人(中学生以上)1,400円 (割引券利用で1,200円)
率直な感想 ･･･ 価格以上の満足感！
伊豆高原の個人博物館・美術館には何回か入館したが、飛び抜けて楽しかった。
すこし時間をおいて再訪するつもり。

さて、以降は帰路のおまけ。
伊東に来たら必ず立ち寄るお店がある。
1) ぐり茶の杉山本店 (or 市川製茶 湯の花通り店) ･･･ ぐり茶
2）森安商店 (or 森田削節店) ･･･ 鰹節
3) 井上魚店 ･･･ ノルウェー産鯖の味醂干し

こちらはぐり茶の杉山 本店。
水出しぐり茶のサーバーがあり、毎回戴くが抜群に旨い。
今回もこれと同じぐり茶を買って帰った。
水出しぐり茶は夏の我が家の定番と化しているが、土産云々ではなく普通にお薦めしたい。

ぐり茶の杉山 本店 グルメ・レストラン

次いで井上魚店
「冷凍のノルウェーの鯖味醂と鯵の干物を3ずつ下さい」
毎度そう言っている。
このお店はサバは網代でもなく、沼津でもなくノルウェーが良いと結論付ているようだが、実際もの凄く脂が乗っていて味醂の味付けも程好く、とても美味しいので毎回立ち寄っている。
しかも干物屋のものより遥かに安価。

こちら以外にも伊東には山常鮮魚店(鯵や金目の干物はこちらの方が好みだが、鯖味醂は井上魚店が旨い)など良質の干物を作っている鮮魚店があるので、是非足を運ばれては如何だろう。

三枚おろしの鯵の刺身があったので併せて購入
クーラーボックスがあるので刺身も問題ない。
夕食に戴いたが鮮度抜群で旨かった。

その他にも南蛮漬けや鮪の角煮など加工食品も買って帰った。
ただ、こっちは普通かな･･･。
(失礼。不味い訳ではありません。刺身と干物が素晴しいので期待感が高過ぎたのだと思います･･･。)

さて、伊東から戻る前に昼食を摂る。
奥様がパスタをご希望になるので、検索してこちらに伺った。
サンレモ･ソラーレ (Sanremo Solare)

網代のこんな辺鄙(失礼！)な場所にあるのに満席。
https://tinyurl.com/8kzsvp3n
これは期待感大。

少し待って店内に案内された。
網代漁港のすぐ近くにあるとは思えないモダンな店内。

奥様のみかんジュース
奥様的にはストライクゾーンど真ん中だったらしい。

ランチ付帯のサラダ
小振りだが美味しく戴いた。

ピザとパスタを一つずつ注文してシェアする事にした。
先ずピザが到着。
マルゲリータ。
これ、凄く美味しい。
当たりだ、この店！

パスタはオーソドックスにボロネーゼ
こっちも美味しく戴いた。

ドリンクセットに付帯のデザート
自分は糖分を控えている(の割にはパスタを食っているんだが･･･)ので食べていないが、美味しかったらしい。

大して調査もせずに入ったが、当たりの店を発見してしまった。
この辺りでピザ、パスタを食べたくなったらここに来よう。

最後に小田原で揚げ蒲鉾を買って今回の旅行は終了。
小田原の揚げ蒲鉾は籠清が旨いが、コストパフォーマンスとなると杉清が浮上。
安くて旨い。しかも揚げたて。
いつもは栄町の『あげたてっこ』(杉清)に立ち寄っているが自動車で立ち寄り難いので、今回初めて杉清商店(本店)に立ち寄った。
一律162円。これをこれから揚げてくれる。

外にも少し贅沢なものもあるが、それでも高くて270円なのだからリーズナブル。
夕食のおかずと晩酌のアテを入手し、意気揚々と自宅に向かう。

今回は好い宿と美術館に巡り会えて得るものが大きかった。
好い湯に浸かり、美味しいものを食べ、美しいものを愛で、好い旅だったと思う。

了