2018新春モロッコ　その５～迷宮のフェズ前半：手工芸の街

2018/01/01 - 2018/01/04

２０１８年のお正月はモロッコへ。

その５は迷宮都市フェズ前半。さまざまな工芸品を作る仕事が今も残っているスークを巡ります。

・フェズ新市街と外の城壁
・夜ホテル着
・最初の夜の夕食は城内で
・南の見張り塔
・陶器工房
・ルシーフ広場からメディナへ。食品のスーク
・テンチュリエスーク。染め物のスーク
・サファリーンスーク。金物屋のスーク
・マシャティンスーク。一軒だけ残る櫛づくりの店
・タンネリ・ショワラ。なめし革を染める
・織物屋、１３世紀から残る貴金属店など

表紙写真は、陶器工房のタイル。フェズは陶器の町としても有名です。

エリア フェズ(モロッコ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0

• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: JTB

首都ラバトから、メクネス、ヴォルビリスと巡って、フェズにやってきました。
整然とした新市街。

モロッコの街の素晴らしいのは、植民地として支配したフランス人が、古い街（メディナ）には手を付けず、その外側に新しい市街地を築いたことが大きいかもしれません。

外側の城壁。

土で作られているので、水抜き穴は必須です。

フランスと同様、モロッコでも交差点はロータリー（ロン・ポワン）になっていることが多いです。

よく目を凝らすと、道路の奥に王宮の７つの門が見えています。

ホテルの入口。

ピックアップトラックには人が満載！

旧市街の方に向かっていきますね。

ホテルから夜の旧市街を見たところ。

あいにく大きな団体が泊まっていて、部屋が旧市街側ではなかったのが残念です。

パレ メディナ リヤド リゾート ホテル

夕食はホテルのビュッフェ。

色とりどりの前菜。

デザートが豊富なのがうれしいですね。

アップルパイをはじめ、そんなに甘くなくて、どれもとってもおいしかったです。

ミントティーは一人ずつティーポットで。

これは翌朝の朝食。

パン・オ・ショコラはどのホテルにもありました。フランスの朝食の定番ですものね。

ホテルのプール。夜が白白と明けてきています。

ホテルから見た旧市街。

この日はシャウエンへの日帰り遠足。
シャウエンの旅行記はこちらです。
https://4travel.jp/travelogue/11324354

片道４時間のシャウエンから戻ったのは夜になってから。

この日の夕食は、メディナの中のレストラン。
メディナの北側にあるギッサ門。左手に月が上っていました。満月かな。

白ワインをいただいて。

前菜はサラダ。

メインは肉か魚のチョイス。わたしは牛肉にしました。

魚を選んだ人はこんな感じ。

デザートのレモンパイ。

生演奏も。

ここでもポットでミントティが出てきました。

ポットの中は、ミントの葉っぱでいっぱい。

レストランから旧市街を見たところ。

レストランのランプ。繊細な模様です！

パレ・ウマイヤードという５つ星ホテルのレストランでした。

門の上に月。

夜のメディナは森閑としていて、独り歩きは避けたほうが良さそう。

ギッサ門を出ます。月の高さが変わっています。

翌朝です。今日は一日、フェズの市内観光。

朝から渋滞してますね。

まずは、旧市街を見下ろす、南の見張り塔へ。

眼下に迷宮のメディナが！

ちょっぴりアップにして。

パノラマで。写真をクリックすると大きくなります。

王宮の方向。

見張り塔、がっしりしていますね。

続いては陶器工房へ。

その名も、ポッタリー・デ・フェズ。

中庭には池が。山から切り出してきた粘土を、まずこの池に沈めるのだそう。

その土を練りながら、小石などの異物を取り除いていきます。

ろくろで整形。

足で蹴りながらろくろを回すのですね。

こちらは絵付け。

後ろに飾ってあるお皿も素晴らしい！

女性も絵付け師として働いています。

焼成窯。いっぱい積み上げられています。

燃料は油を搾った後のオリーブの種なんですって。油も含んでいるし、廃物利用でいいアイデアですね。

こちらはモザイクづくり。パーツとなる石を切り出しています。

細かいパーツも、のみをふるって形成していくのが神業！

切り取られたパーツを並べて、モザイクを作ります。
裏から並べていくのですね。

すごい職人技。いつまでも残ってほしいですね。

陶器工房の床。

古いタイルがはめ込まれています。フェズ・ブルーが印象的。

ショールーム。巨大な壺や立派なモザイクテーブルなど。

猫ちゃんがモザイクとタイルに囲まれて寝ていました。

猫ちゃんのアップ。手足に力が入ってるように見えるんだけど…

ルシーフ広場（だと思う）。

ここからメディナに入ります。

と、大根が積み上げられていました！

食料品のスークですね。

大きなザクロ。

ヤマモモもありました。

これ、かたつむり！　エスカルゴだそうです。

肉がぶら下がっています。

なになに？　ラクダ？
確かにラクダの首が看板代わりにかかっています。

白っぽいのはラクダの瘤で、楊貴妃が好んだ珍味なのだそう。

熱した石に生地を薄く広げて、クレープを焼いていました。

魚屋さんもあります。

扉にかかっているのはタチウオかな。

タジン屋さん。五徳に炭を入れて、この上にタジン鍋をかけるんですね。

食料品のスークを抜けて、テンチュリエ・スークに入りました。

染物屋街です。二人で息を合わせて、白い糸を占領に浸して、赤く染めています。

こっちは色を定着させてるのかな。

テンチュリエ スーク 市場

糸だけでなく、ジェルバの色を染め替えてくれるお店もありました。

サファリーン・スークに入りました。金物屋街。

その先、道が何本かあつまったところがサファリーン広場。

一日中、トントンカンカン、鍛冶屋が鍋などを叩く音が聞こえています。

鍛冶屋の広場 (サファリーン広場) 広場・公園

そのすぐ横に、カラウィーン図書館がありました。

カラウィーン図書館の表示。

ここにも猫。

シャウエンだけでなく、フェズの街も猫には住みやすいところなんでしょうね。

マシャティン・スーク。もとは、櫛屋が軒を連ねていたそうですが・・・

今や、このおじいさんのお店一軒だけになってしまったそうです。

動物の角や骨などから櫛を作っています。靴べらや爪楊枝もね。

急に暗くなりました。

タンネリ・シュアラに入ったようです。

その中の一軒に入ります。

階段を上がったところで、ミントの葉っぱをもらいます。

皮なめしの臭い消しのためだそうです。

お店の中を抜けていくと、窓の外には皮なめし場が広がっていました。

皮なめし工場 (タンネリ) 文化・芸術・歴史

最初に奥の石灰の桶に皮を入れてから、手前の染色桶に皮を漬け込むのだそう。

色とりどりの染料が桶に入っています。
その桶に、手で皮を漬け込んでいます。

観光客も直ぐそばまで行ってますね。万一、桶の中に落ちたら、臭いが染み付いて容易にはとれなくなっちゃうそうですよ。

さらにアップで。

周囲の壁にも皮が架けられています。

黄色だけは、桶に漬け込むのではなく、手で染めると聞きました。
建物の屋上で作業しているみたいですね。

ここにも猫ちゃん。窓の外が気になるのかな。

お店の中にはバッグやバブーシュが所狭しと並べられています。値段もピンきり。

交渉して買うのって面倒ですね。

急な階段をおりて…

シュアラ通りに出てきました。

フェズの伝統的な織物屋さんや、

１３世紀から同じ家族が運営しているという貴金属屋さんなど。

迷宮都市、フェズの街歩きはまだまだ続きます。