ロンゴバルド浪漫とロマネスク教会をたずねて（ﾌﾟｰﾘｱ･ﾊﾞｼﾞﾘｶｰﾀ･ﾓﾘｰｾﾞ･ｶﾝﾊﾟｰﾆｬ)[14]カゼルタ宮殿

2017/09/13 - 2017/09/24

2011年「イタリアにおけるロンゴバルド人の支配地」が世界遺産に登録された。その中の遺跡のひとつチヴィダーレ・デル・フリウリのテンピエット（小神殿）に初めて行ったのは2014年。その美しさに感動し、ロンゴバルドに魅かれていった。
今年の５月には、ウンブリア、スポレートに近いクリトゥンノのテンピエット（小神殿）に行くことができた。
そして今回、モンテ・サンタンジェロ、ベネヴェントなどロンゴバルドに因んだ場所に行くことができた。
9/13東京発22:55パリ着4:30
9/14パリ発6:30ローマ着9:55
ローマ発11:00バリ着11:26
9/15カステルメッツァーノ
９/16ポテンツァ
9/17モンテサンタンジェロ
9/18テルモリ
9/19カンポバッソ
9/20ベネヴェント
9/21カゼルタ
9/22ナポリ
9/23ナポリ発11:25　ローマ着12:20
　　ローマ発15:15　成田着10:30
＜ビトント・ルーヴォ・ディ・プーリア編＞
　　　　　　　　　　　　https://4travel.jp/travelogue/11286323
＜トラーニ・バーリ＞https://4travel.jp/travelogue/11287591
＜カステルメッツァーノ＞https://4travel.jp/travelogue/11289364
＜アチェレンツァ＞https://4travel.jp/travelogue/11291403
<ポテンツァ＞https://4travel.jp/travelogue/11293448
＜シポント＞https://4travel.jp/travelogue/11294832
＜モンテ・サンタンジェロ＞https://4travel.jp/travelogue/11295792
＜テルモリ＞https://4travel.jp/travelogue/11297734
＜ペトレッラ・ティフェルニーナ他＞https://4travel.jp/travelogue/11300378
＜オラティーノ他＞https://4travel.jp/travelogue/11301956
＜カンポバッソ＞https://4travel.jp/travelogue/11302898
＜ベネヴェント他＞https://ssl.4travel.jp/tcs/t/admin/
<カプア他＞https://4travel.jp/travelogue/11306852

エリア カゼルタ(イタリア)

サンタ・マリア・カプラ・ヴェーテレとカゼルタヴェッキアをまわり、時間が少しあまったので予定外のカゼルタ宮殿に出かけた。
B&Bからは徒歩10分くらい。

宮殿には、それほど興味はないけどせっかくカゼルタに来てるし。
クリムト展もやってるよう。
まずは、暗くならないうちに庭園へ。

カゼルタ宮殿は18C後半、ナポリ王国（ブルボン朝）の王によって建設された。18Cにヨーロッパで建てられた中で最も巨大な宮殿といわれる。
さすが天井高いね。

ちょうど馬車が通りかかった。シルエットがお洒落。

庭園は典型的なバロック様式で、120ヘクタールあり、丘陵地形である。ヴェルサイユ庭園に触発されたものだが、美しさにおいては勝っているとみなされているそう。

豊かな水、自然をあまねく利用した庭園なんですね。

もともとカゼルタ宮殿には立ち寄る時間はないと思っていたので下調べもしてなくて、とりあえず歩き出したが自転車やバスもあったよう。

イルカの滝だったよう。
急いでたのでよく見なかった。

スロープが見えてきた。水をひいてる山に向かって少しずつ傾斜して上っているのかな？

アイオロスの噴水というらしい。
既に秋だが、水が流れ落ちる様は美しい。

うわぁ、ずいぶん歩いて来たね。宮殿が見えないよ。

並木道の最後、小高い丘の中腹に現れる高さ80mの滝があるそう。
当時ヨーロッパ一と言われたこの滝とのことだが、閉館までに宮殿も見たいし、この辺で戻ろう。

ケレスの噴水の端っこで、全体も見ずに戻ってしまった。
いったい何のためにここまで歩いて来たのか･･･
日が暮れると焦っていたんでしょうね。

やっと宮殿が見えてきた。ベルサイユ宮殿の庭は奥まで歩いたことがないので比較はできない。ウィーンのベルヴェデーレ宮殿、トリノのリヴォリ城の庭も広かったなぁ。

カゼルタ宮殿玄関のLo Scalone d’Onore「表敬の階段」は、スター・ウォーズエピソード1・2のナブー王宮の撮影が行われたことでも有名だそう。
私、恥ずかしながらスター・ウォーズ見たことないので･･･
そういえばライオン像で記念写真撮ってる人、多かったなぁ。

宮殿の建設は、1752年にナポリ王カルロ7世（後のスペイン王カルロス3世）の命令で、お抱え建築家ルイージ・ヴァンヴィテッリ指揮の下に始められた。
wikiより

ハーバーディアーズの部屋
いきなりガツーンという位豪華なシャンデリアの部屋ね。

結局、カルロ7世は宮殿で寝泊まりすることのないまま1759年にスペイン王位に就き、建設が終わったのは三男フェルディナンド4世（のちの両シチリア王フェルディナンド1世）の代になってからだった。

第３の控えの間、有名なマケドニア戦士アレクサンドロス大王に捧げられた部屋。
天井のフレスコ画のテーマは アレクサンドロス大王とロクサナの結婚。

天使、ついパチリ。

ヴァンヴィテッリが政治的にも社会的にも宮殿の理想としたのは、ヴェルサイユ宮殿だったが、多様性と性質に注目すべき違いがあった。格調高い付属した自然のバロック風の眺めに面して、建物の中に宮廷と官公庁を入れた。
こちらは、軍神マルスの部屋。

宮殿建設の動機は、カゼルタに王国の新たな行政上の壮麗な首都を築くことにあり、海からの宮廷への攻撃を避ける狙いがあった。カルロ7世はカゼルタ宮に劇場、巨大図書館、大学を作ることを決めた。

アストライアの間の天井。
アストライアはギリシア神話の女神でゼウスの娘、善悪を計るための天秤を持っている正義の女神だそう。

ルイージ・ヴァンヴィテッリは1773年に死去し、建設は息子カルロ・ヴァンヴィテッリが引き継いで1780年に完成した。
完成したとき、宮殿は1200部屋と24の国の庁舎、のちにナポリのサン・カルロ劇場がモデルとしたという付属劇場があった。

玉座の間
殆どの装飾は、大理石の浮き彫りに金粉をのせるという贅沢さとのこと。

キンキラキンの豪華な天井。

家系図ですね。

礼拝堂かな。

ナポリ国王ジョアシャン・ミュラの部屋
フランスの元帥でナポリ国王（１８０８年～１８１５年）だったジョアシャン・ミュラは、ナポレオン・ボナパルトの妹ロリーヌと結婚したそう。

ジョアシャン・ミラの第二控えの間。

明るい日差しが差し込むバスルームは高価な色大理石を掘りだしたバスタブが使われている。

豪華な部屋がずぅっと連なってる、広すぎる。

フェルディナンデ２世の寝室
両シチリア国（ナポリ王国とシチリア王国が合併してできた国）の王で、イタリアが統一される前の両シチリア国最後の王。

ベッドを横から。

春の間。
ヴェスヴィオス火山の絵も飾られている。

シャンデリアも最高級のヴェネツィアングラス。

秋の間。

王の書斎
王のお気に入りの絵がかけられていたそうで、緑の壁の色が落ち着いていいね。

1768年に完成した図書館。蔵書は14000冊で、ナポリ周辺の野鳥に関する書簡も多く残されている。

図書室らしい落ち着いた天井。

こちらも図書室
星座早見盤のついた二つの地球儀はフェルディナンド4世の義理の兄弟であるフランス王ルイ16世から贈られたものだそう。

カゼルタの王宮では、職人達だけでなく，王族自らがプレセピオ作りに参加していたそうで、「王のプレセピオ」と呼ばれる大掛かりな作品が残されています。

とりあえず閉館前にササっとまわれた。

黄昏時のお散歩へ。

灯りがつきだした。

骨董屋。好きなので拝見したけど持ち帰れるような小さなものは無くて。

ウィンドーショッピング。薔薇づくし。

ダンテ広場。

夕焼けだね。

人がいないところを撮ってるけど、目抜き通りには、結構人通りがあった。

豊かそうな街並みだった。

まだ夜は浅いから、バールはこれからね。

タクシーを使ってしまったけど欲張りカゼルタだった。
明日はナポリへ。

この旅行記へのコメント （6）

• めておら☆さん 2017/12/13 15:24:04

  カゼルタの感動ふたたび・・・

  マリアンヌさん、こんにちは～
  
  師走真っ只中、なにかとバタバタしててようやく旅行記拝見できました。気づいたら３編もＵＰされてて、またマリアンヌさんの仕事の早さに閉口よ～(@@;)
  
  サンタ・マリア・カプア・ヴェーテレ、ローマ時代の都市カプアの遺跡なんだね。エトルリア人が築いた町というだけで、俄然行く気マンマンだよ！遺跡も大好きだし♪
  円形闘技場、結構保存状態がいいんだね。円形闘技場跡に行くと必ず中央に立ってしばしじーっと佇む。そうするとなんだか当時の歓声とか興奮が伝わってくるようで、ひとり感極まってるんだよね(^^;)
  考古学博物館も興味深い。ミトラ教って謎が多くて、そこにすごく惹かれちゃうんだよね。ミトレオはローマのサン・クレメンテ教会でも見たよね。向こうは柵ごしだったけど、こっちは中に入れるんだ！しかも壁画も間近に見られる？！こりゃーもう絶対行くしかないな♪
  
  サン・ミケーレ・アルカンジェロ教会、我らが大天使ミカエル様の教会だね☆いつもながらお美しいお姿の像が・・・きゃ～！
  ティブリオの装飾、ほんとにクッキーみたいで美味しそうだね(笑)
  ”女性とおじ様のような聖職者”の顔は私のハートを射抜きましたぞ！見てひとりで笑ってたぁ～(^^)
  
  カゼルタ・ヴェッキアは街並みも素敵だね。古びた石の感じがいいなぁ。カゼルタは宮殿しか訪れてないので、近郊にこんなところがあるなんて知らなかった。またまたいいとこご紹介していただいて、ありがとうね。
  
  そしてカゼルタ宮殿。もう何年前になるのか・・・タイトなスケジュールだったので私は自転車借りて、ぶっ飛ばして回ったんだよ。
  あんなゴージャスな宮殿を見たのは初めてだったから、心底感激したのを覚えてます。マリアンヌさんの旅行記見ながら、その感動がふたたびよみがえってドキドキでした♪♪
  
  めておら☆

  マリアンヌさん からの返信 2017/12/15 06:24:30

  RE: カゼルタの感動ふたたび・・・

  めておらさん、Buongiorno☆
  
  師走真っ只中、お忙しいのにありがとう！
  
  サンタ・マリア・カプア・ヴェーテレ、ローマの円形闘技場気に入ってもらえたかな。
  中央に立ってしばしじーっと佇む。そうするとなんだか当時の歓声とか興奮が伝わってくるようで、ひとり感極まってるんだよね(^^;)
  　→わかる。私も歴史ロマンの浸るの得意だから!(^^)!
  
  ミトラ教って謎が多くて、そこにすごく惹かれちゃうんだよね。ミトレオはローマのサン・クレメンテ教会でも見たよね。向こうは柵ごしだったけど、こっちは中に入れるんだ！しかも壁画も間近に見られる？！こりゃーもう絶対行くしかないな♪
  　→でしょう？オスティア・アンティカにもあるとか。めておらさん見たのかな？
  
  サン・ミケーレ・アルカンジェロ教会、我らが大天使ミカエル様の教会だね☆いつもながらお美しいお姿の像が・・・きゃ?！
  　→どうせならもっとメインな場所（祭壇とか）に欲しかった、って昔はあったのかもね。
  
  ティブリオの装飾、ほんとにクッキーみたいで美味しそうだね(笑)
  　→腹減ってたからかな。
  ”女性とおじ様のような聖職者”の顔は私のハートを射抜きましたぞ！見てひとりで笑ってたぁ?(^^)
  　→やっぱり？めておらさんに見せたかったんだよ。
  
  カゼルタ・ヴェッキアはタクシーの運ちゃんとはちょっとあったけど、時間短縮で見れたから良かったよ。めておらさん、ゆっくり行ってもっと探索して頂戴ね。
  
  カゼルタ宮殿、めておらさんの旅行記も拝見しましたよ。行けると思わなかったから自転車あるって知らなかった。気づいてらずい分歩いてて…
  宮殿、豪華すぎて庶民には生活感感じられないくらいgrandeだったね。
  
  マリアンヌ
  

• るなさん 2017/12/10 11:37:11

  豪華過ぎ

  マリアンヌ姫、Buongiorno
  昨日はありがとう！Mi sono divertito♪
  
  カゼルタ宮殿、実は行ったことないの（苦笑）カゼルタヴェッキアはあるのにね。そしてヴェルサイユにも行ったことがないという私。昔はお城だの宮殿に憧れたものですが、大人になって儚い夢物語と化してしまいました(;^ω^)
  だって豪華なのはわかってるし、自分には非現実的過ぎてね（爆）あはは。
  
  それにしてもキンキラキンの天井だねぇ☆
  やっぱりパラッツォよりヴェッキアな路地裏徘徊をしている方が私っぽいわぁ（笑）
  
  るな

  マリアンヌさん からの返信 2017/12/10 17:48:12

  RE: 豪華過ぎ

  るなさん、こんばんは☆
  
  こちらこそ 昨日はありがとう♪私も楽しかったデス
  日常のテニスから帰りこれから今晩もお出掛けなの。
  
  カゼルタ宮殿、るなさん、行ってないのね。
  私も時間があまったから…（笑）
  私もカゼルタヴェッキアのほうがあってるかな。
  
  ヴェルサイユは、初めての西欧ツアーの時、行ったけどね。
  いくらレースのワンピやゴシック着てもレベル違いだからサ。
  豪華すぎよね。
  でもシャンデリア見るのは好きなんだけど（でも大きすぎか…）
  
  キューバ＆メキシコ羨ましいなぁ。と同時にすごいよね、計画＆実行。
  私は南米には行けないかもしれないわ。
  まずは気を付けて楽しんできてね〜♪
  
  マリアンヌ
  

• milkさん 2017/12/09 00:22:59

  イタリアのヴェルサイユ宮殿

  マリアンヌさん、こんばんは。
  
  イタリアにもヴェルサイユ宮殿を模した宮殿があるのですね。
  当時、ヴェルサイユ宮殿に触発されて宮殿を建てた人って、どれだけいるのでしょう？
  
  でも、カゼルタ宮殿の広大な庭園は、遠くに山も見えてヴェルサイユ宮殿より素敵だと思います。
  それにしても、これだけの距離を歩くのは大変そうですね。
  
  控えの間のフレスコ画、素敵ですね。
  
  イタリア（特に南）は治安が心配でず～っと行くのを躊躇っていたのですが、2年前にツアーで参加し、ちょっと安心感が持てたので近いうちにまた行きたいと思っています。
  その時は参考にさせて下さいね。
  
  milk

  マリアンヌさん からの返信 2017/12/09 11:08:57

  RE: イタリアのヴェルサイユ宮殿

  milkさん、こんにちわ。
  
  ご訪問ありがとうございます。
  ヨーロッパ中、ヴェルサイユ宮殿のような宮殿がありますね。
  それだけ王族、貴族、庶民の格差があったのでしょうね。
  富の集中があったからこそ、素晴らしい建築や絵画もみれるけど…
  
  でも、カゼルタ宮殿の広大な庭園は、遠くに山も見えてヴェルサイユ宮殿より素敵だと思います。 それにしても、これだけの距離を歩くのは大変そうですね。
  →予定外で閉館間際だったので、とりあえず歩いちゃったんだけど往復40分くらいは歩いたんじゃないかな（笑）
  
  イタリア（特に南）は治安が心配でず?っと行くのを躊躇っていたのですが、2年前にツアーで参加し、ちょっと安心感が持てたので近いうちにまた行きたいと思っています。
  →日頃、村めぐりなど田舎まわりなんで空港アクセスのためにローマやフィレンツェに行くと緊張します。都会はスリも多そう。
  マニアな旅先ばかりですけど、よろしかったら参考に覗いてみて下さいね。
  
  マリアンヌ