2016/05/01 - 2016/05/02
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ミズ旅撮る人さん
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九州周遊SL探訪の旅で、大分県に来ています。
久留米から大分へと走る久大本線に沿って、東に向かっています。中間点の豊後森を過ぎ、由布岳と温泉で有名な湯布院に立ち寄りました。
熊本地震の際には、湯布院も被災して、この時は大分自動車道も通行止めでした。普通の観光客が訪れることも一助になると思うので、青いビニールシートの掛けられた家の散見される湯布院の町を歩いて来ました。
翌日には、中津で奇妙なレストランを訪ねました。建物に、列車が食い込んでいるのです。外から撮影していたら、お店の方が中に招じ入れてくれました。中から見て、自慢のお店なんだなと実感。ありがとうございました。
中津では、中津城と福沢諭吉の旧居にも立ち寄りました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大分自動車道を玖珠ICから東に走ると、湯布院ICの手前に、こんな表示板が現れました。
「ここで出よ 災害通行止め」高速道路走行中に一番見たくない文字かもしれません。
このことは、出発前からわかっていたので、覚悟の上でしたが、由布岳をバックに、この表示は悲しいですね。 -
2016年4月14日から発生した一連の熊本地震で、大分自動車道は湯布院IC~日出(ひじ)JCTの間が通行止めになったままです。
鳥栖JCT方面から来た車は、ここ湯布院ICで下りなければなりません。
当初、この日はこのまま大分まで行って、泊まる予定でした。しかし、一般道がどんな状況かわかりません。
この周辺は、あちこちで通行止めが発生していました。仕方なく行先を変更しました。 -
有名観光地の湯布院のど真ん中にSLがあるなんて、思ってもみませんでした。
土産物屋が建ち並ぶ一角、中央児童公園に、D51があります。かつてはSLホテルだったそうですが、今では、SLだけが残されています。湯布院町中央児童公園 公園・植物園
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9600やC11などの比較的小型のSLが多かったので、さすがにD51は大きく見えます。
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D511032です。昭和19(1944)年9月19日三菱重工製造。1974年廃車。
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この不細工な檻は撤去すればいいのに。玖珠町のSLなんか、子供が何人もよじ登って遊んでいました。
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放置された期間が長いようで、ボロボロです。豊後森の29612より20年以上若いんですが。
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久大本線を走っていたこともある機関車です。
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うん、ボロボロ。これが車だったらパンクしていそう。
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湯布院の地震による被害は、古い木造家屋に限定されているようで、ポツンポツンとブルーシートの掛かった建物が見られましたが、ほとんどの建物は影響を感じられませんでした。そして、意外なほど観光客が歩いていました。
「熊本地震」と呼ばれたため、湯布院の被害はあまり忌避されなかったのでしょうか。
今後も変わらずたくさんの観光客が訪れてくれますように。 -
JR中津駅です。福岡県の小倉から、大分、宮崎、鹿児島中央まで総延長462.6kmの日豊本線が通ります。
中津駅 (大分県) 駅
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中津城です。奥平家の居城でしたが、廃藩置県の際に城は壊されました。
しかし、昭和39(1964)年に再び築城され、現在は一般社団法人中津城として運営されています。中津城(奥平家歴史資料館) 名所・史跡
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大河ドラマの影響でしょう、黒田官兵衛の座像がありました。
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黒田氏が福岡県上毛町にある「唐原(とうばる)山城」から持ち出して使用した石が向かって右側です。
当時の石垣は、未加工の自然石を使用するのが通例で、左側の細川氏が造成した部分です。 -
お堀の上に突き出したような姿が目を引きます。このお堀は「薬研(やげん)堀」と言います。
「薬研」とは、かつて、漢方薬などの薬を挽いて粉にするために使った道具で、徳川家康がこれ使って薬を飲んでいたことは良く知られています。
この薬研の断面図はV字型になっていて、形が同じくV字型になった堀を「薬研堀」と呼びます。
堀の中には、中津祇園祭で使われる車輪が埋まっています。祭りが終わると、車輪はお堀の中に投げ入れられます。
車輪の風化と虫食いを防ぐためで、祭りが近くなると、泥の中から掘り出す作業を「輪掘り」と言います。 -
なかなかどっしりとして、頼もしい城です。一度失われたものを、昭和になってからまた築城するとは驚きです。
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城の中には、なぜか横綱双葉山の化粧回しが展示されています。
これは、奥平氏が双葉山の大関時代に贈ったもので、双葉山は横綱昇進後、昭和13年に奥平神社に奉納しています。
双葉山は、中津出身です。 -
歴代の奥平家の甲冑が並びます。
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軍配団扇
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上洛する時などに来たのかな?
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火事兜
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「伝 一橋徳川国子姫持参の長持」奥平12代当主に嫁した国子姫の嫁入り道具だったのだろうということです。
三つ葉葵のご紋が家柄を明示しています。 -
徳川家康没後400年記念の展示です。奥平家は徳川家康の長女亀姫を正室にもらったことから、所縁(ゆかり)があります。
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「徳川幕府諸侯格式一覧表」まるで相撲取りの番付表みたいなものが、掲示されていました。
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よく見ると、各人の一番下に「大廊下」「大広間」「雁間」「柳間」などと書かれています。
その人の身分でどこまで立ち入ることが出来るかの一覧で、成績発表のようなものでしょうか。
御三家では、61万9千石余・尾州名古屋・親藩・尾張大納言・侯、55万5千石・紀州和歌山・親藩・紀伊中納言・侯、35万石・常州水戸・親藩・水戸中納言・侯、となっています。
同じ御三家でも、尾張がもっとも格式が高いんですね。禄高などは、水戸の倍近くあります。 -
8代将軍徳川吉宗の花押。
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奥平家が取り立てられるきっかけとなった長篠の合戦図。六幅掛け軸。
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徳川家康の系譜です。最初の正室築山(つきやま)殿の生んだ長女亀姫が奥平家に輿入れしています。
築山殿は、今川義元の養女で、今川に人質として預けられていた徳川家康と娶せられました。後に、織田信長の命により、息子信康とともに処刑されました。
それにしても、ここには子を成した女性の名前だけが列挙されていますが、それでも11人。子供がいなかった女性は何人いたんでしょう。 -
鬼瓦。左の瓦には、先ほど見た軍配団扇が彫り込まれています。
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築城当時は、水深も船の航行に充分だった川も、度重なる洪水で土砂が堆積し、すっかり浅くなってしまいました。
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中津川の先には瀬戸内海・周防灘(すおうなだ)が見えます。
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天主の内部です。
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城の外に出て、奥平神社にあるおみくじを引きました。右手のお堂から女官が出て来て、おみくじを渡してくれます。
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左が奥平神社です。
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お好きな方はどうぞ。
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中津城周辺マップです。
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城内の販売機。あっぱれ。
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中津城のそばには、福沢諭吉の旧居があります。
福沢諭吉が1歳半で父が亡くなったため、大阪の蔵屋敷から、この家に戻って来ました。福澤諭吉旧居 名所・史跡
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福沢諭吉の旧居の図。最初に住んだ家は現存していませんが、諭吉本人が描いた図面が残っています。
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左が旧居、福澤記念館です。現在、一万円札に描かれている縁で、一万円札の1号券(A000001B)が展示されています。
館内は撮影禁止のため、写真は一切ありません。 -
「一万円札」のお顔です。
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数年前に高知で見た三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎の生家を思い出します。
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福澤諭吉旧居は、諭吉が長崎に遊学するまでの幼少青年期を過ごした家です。
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自ら改造し勉学に励んだ土蔵が残っています。
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勉強は彼に任せておいて、そろそろSL探訪の旅に出ましょう。
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さて、中津市内の奇妙なレストラン「汽車ぽっぽ」です。建物の中に列車が嵌り込んでいるのがよくわかります。
汽車ポッポ グルメ・レストラン
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「やまびこ」と書かれた車両。なぜ、こんな状態で置かれているのでしょう。
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真ん中の車両も、レストランに嵌(はま)っています。
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国道212号線、通称「日田往還」を走る人は、びっくりするでしょうね。
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358。あまり見慣れないSLです。
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ベルギー製です。
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358を横から覗き込みます。
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外で写真を撮っていると、お店の方が中から撮ったらと招じ入れてくれました。
わざわざ日除けも上げて外が見えるようにしてくれたので、張り切って撮影します。
窓の外にSLなんて、初めて見る情景です。
ブログに載せる承諾もいただいているので、遠慮なく撮って行きます。 -
確かに、SLの向こう2両は建物の中に貫通しています。
この建物自体は、アーチと窓ガラスで、ヨーロッパの駅を再現しているものと思われます。 -
白と茶の客車の中は、座席を利用して貸し切りも出来ます。
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キハ601です。
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中はお座敷列車になっています。
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壁には、これらの車両が現役だったころの写真が飾られています。
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かつての中津駅もありました。
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外に出ると、他にも車両が置かれていました。
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これらは、「宿泊列車」で、朝食付き2,690円、2食付き3,690円です。
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夏休みなどは、子供たちのグループが泊まりに来て、賑やかなのだとか。
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運転席が見られます。
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以前は、この車両も宿泊用に使っていたそうですが、今はお休み。
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右端に写っている建物は、ビジネスホテルになっていて、洋室シングル3,100円~、
洋室・和室2~3人で2,690円~です。
http://www.kisyapoppo.com/facilities.html
これで、大分県の旅は終わりです。次回から、福岡県に入ります。福岡県は、とにかくSLが多いです。
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