2011/11/28 - 2011/11/30
26位(同エリア127件中)
さっくんさん
モロッコのサハラ砂漠を旅した時、その余りにも広大なスケールに圧倒された。
人の存在なんて、ちっぽけに感じた。
しかし人は嘗てこの途方も無い砂漠を渡り、交易をおこなったと言う。
だとしたら、人の持つ可能性も、このサハラ砂漠に負けない程、広大なものに違い無い。
彼等は何を求め、そして何処へ向かったのか?
見届けてみたい!
旅してみたい!
こうしてトンブクトゥを目指した旅が始まった。
遥かなるトンブクトゥ1
https://i.4travel.jp/travelogue/show/11207282
遥かなるトンブクトゥ3
https://i.4travel.jp/travelogue/show/11207470
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ニジェール川の支流バニ川を渡りジェンネを目指す。
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トンブクトゥの襲撃事件により、陸路では無く空路でトンブクトゥに向かう事となった為、飛行機のスケジュールに合わせ、先にジェンネとドゴンの村を訪れる事となった。
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旅程が変わった事で、偶然にも諦めていたジェンネの月曜市を見れる事になった。
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嘗てマリ帝国が栄えた時、トンブクトゥとジェンネは双子の都市と呼ばれ、帝国には欠かせない重要な都市だった。
サハラ北方から運ばれた交易の品々がトンブクトゥからニジェール川を利用して、ジェンネ迄運ばれた。
また逆に此処で集積された交易品がトンブクトゥまで運ばれ、そしてサハラ砂漠を越えていった事だろう。 -
ガウディは、このモスクにインスパイアされてサグラダ・ファミリアを設計したと言う。
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街もモスクも泥で出来ている。石材も乏しく、木材は貴重だから日干し煉瓦で組み上げて、泥を塗って左官する。
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泥は雨にも陽射しにも弱い為、年に村人総出で泥を塗り直す。
手間はかかるが、それが地域の結び付きを濃いものにしている。 -
民家の屋上に上がらせて貰いモスクを眺めた。
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マーケットを見下ろせば、熱気が此方迄漂って来そうな勢いだ。
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モスクを離れ、ジェンネの街を散策した。
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ジェンネの民家にある木の板や突起は家族構成を表している。
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泥の迷宮を宛も無く彷徨う。
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どの家も同じ色。イスラームの迷宮の様な道の造りで、あっという間にもう何処を歩いているか解らない。
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補修の度合いは格差によるものだろうか?
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街角で青空コーラン教室が行われていた。
アッサローム・アレイコムと声をかけると、ワレイコム・アッサロームと可愛い声が返ってきた。 -
再びモスクに戻れば、月曜市の撤収に大わらわだった。
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夕暮れが近づきバニ川の畔に降りれば、牛の帰宅に押し潰されそうになった。
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もう少しで洗濯終わるかな?
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子供も立派な漁師です。
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日が暮れるとあたり一面泥の家で迷ってしまった。
しかしビッグモスクと言えば誰もが道を教えてくれる。
ようやくモスク前まで戻ってこれた。 -
夜が明けて、再び民家の上からモスクを鑑賞。
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月曜市が終わったジェンネは、昨日の喧騒がまるで幻だったかの様に静かだ。
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以前ヨーロッパの人が、このモスクでファッションショーか何かをやろうとして、地元の人の気持ちを逆撫でしてしまい、以来モスクは異教徒お断りになったと言う。
私は決して安くは無いお布施を払い内部を見学させて頂いた。 -
モスクは一度に多くの信者が礼拝を行う為、広大なスペースを必要としたが、ドーム建築が発達する以前は多くの柱で屋根を支える必要があった。
泥のモスクもこの多柱式の建築だが、日干し煉瓦で築かれた柱は太く、それ故建物の大きさに比べて、内部は多くの太い柱がある分、それほど広いスペースは無い。 -
多柱式モスクの典型、金曜モスク、ヒバ、ウズベキスタン。
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多柱式モスクの典型2 メスキータ、ゴルドバ、スペイン。
柱が多い短所を逆に芸術性に昇華している。 -
ジェンネとお別れです。とっても素敵な街でした。やんちゃ坊主が見送ってくれました。
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再び危うそうなフェリーに乗って、バニ川を渡る。
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ザブ~ン。
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ジェンネを後にしてドゴン族の村があるバンディアガラの断崖を目指した。
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ドゴン族はイスラームがこの地を席巻した時、自らの信仰を守る為、争いを避け、人里離れたバンディアガラの断崖に移り住んだと言われる。
独特の世界観を持つ神話と共に生きる彼等だが、高度な天文学を有しているとも言う。 -
ジャッカルの足跡によって吉兆を占うドゴン族のシャーマン。
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ドゴンの里には水道もガスも電気も無い。
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とんがり屋根は穀物倉庫。
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長老の家。
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ドゴン族にとって重要な木、バオバブの向こうに夕陽が沈んでいきます。
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岩場を下り、断崖の麓に点在するドゴンの村を訪れた。
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村が見えてきた。
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村の会議場。話し合いで、紛糾し、いきりだっても立ち上がれない様に屋根が低くできている。
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ドゴン族の家
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アフリカのイメージそのものの風景。
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村を散策していると、足元に砂利が転がってきた。
どうやら子供達の悪戯らしい。 -
断崖を見上げた。
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中腹に残る窪みは、先住民族であるピグミー族の生活の跡だそう。
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それに気づいたガイドのティメが烈火の如く子供達を叱った。
子供達は砂利を投げたのでは無く、足元に転がしただけ。
多分気づいて欲しくて悪気は無かった筈だから許してあげて欲しいと私は言った。
でもティメは教育上良くない事はしっかり教えないと!と言う。
ティメはドゴン出身のガイド。
だからこそなんだろう。 -
ガイドのティメと出逢った人々にドゴン式の挨拶を交わす。
相手は勿論、相手の家族全員の元気を確認していく。
中々終わらない(笑) -
私の前方を白人の老夫婦が歩いていた。老夫婦だから断崖の道は足元が覚束ない。
するとドゴンの子供達が老夫婦の手を取り介助する。
ガイドが行っている事を見よう見まねで行って、飴玉でも貰うのだろう。
ティメもそうしてガイドに成長したのかもしれない。 -
池があったので近寄れば先客が…。
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こ、こんにちは…。
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お土産物屋さん
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トレッキングを続けていると思いがけないサプライズがあった。
白人のグループがドゴン族の舞踏を見学するので参加しないかと。
一人のアレンジでは高額過ぎて諦めていたので、大喜びで参加させて頂いた。 -
本来は60年に一度、彼等の世界観を仮面を被って表す盛大な儀式。
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独特なビート、独特な舞踏。
https://youtube.com/watch?v=CxISiO2YgYM&feature=shared -
堪能させて頂きました。
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断崖を登ります。
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早くおいで!
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この急峻な断崖を頭上に大きな荷を乗せて良く登れるものです。ドゴン族のオカンは逞しい!
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最後に断崖の頂上から大平原を眺めました。
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一日が終わろうとしている。
この旅も残すところ後二日。
トンブクトゥへいけるのか?
アマドゥからの連絡を待った。
しかしその答えは再び最悪のものだった。
トンブクトゥの治安の悪化を恐れた航空会社が、トンブクトゥに機体を一泊させるのを嫌い
明日朝トンブクトゥ到着、明後日朝出発のスケジュールを
明後日朝トンブクトゥ到着したら、とんぼ返りでバマコに戻る様に急遽 変更してしまったと言う。
これではトンブクトゥに飛んだとしても空港だけしか見られない。
私は再び言葉を失った。 -
言葉を失った私にアマドゥは
「さっくんさん、どうしても行くと言うのですね?」
と聞き返し、私の決意が固い事を知ると、また助け船を出してくれた。
「飛行機がダメなら往きは陸路で行くしかありません。でもそれは危険を伴うのでマリ軍による護衛をつけさせて頂きます。」
こうして望みは繋がった。
護衛が付く事で躊躇していたドライバーのアリも付き合ってくれる事となった。
ガイドのティメは言った。
「こんな事件が起きちゃ当分仕事は回ってこない。とことん付き合うぜ!」
続く
https://i.4travel.jp/travelogue/show/11207470
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