2011/11/25 - 2011/11/27
23位(同エリア127件中)
さっくんさん
モロッコのサハラ砂漠を旅した時、その余りにも広大なスケールに圧倒された。
人の存在なんて、ちっぽけに感じた。
しかし人は嘗てこの途方も無い砂漠を渡り、交易をおこなったと言う。
だとしたら、人の持つ可能性も、このサハラ砂漠に負けない程、広大なものに違い無い。
彼等は何を求め、そして何処へ向かったのか?
見届けてみたい!
旅してみたい!
こうしてトンブクトゥを目指した旅が始まった。
遥かなるトンブクトゥ2
https://i.4travel.jp/travelogue/show/11207385
遥かなるトンブクトゥ3
https://i.4travel.jp/travelogue/show/11207470
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旅は最初から躓いた。
予約していたエチオピア航空のバンコク~アジズアベバ間がキャンセルとなり、泣く泣くバンコク迄の払い戻し不可のタイ航空のチケットを買い直した。
その一週間後、今度はアジズアベバ~バマコ間がキャンセルとなった。
仕方無くケニア航空でチケットを取り直した。
ホッと一息している間も無く、今度はタイを襲った大雨でスワンナプーム空港が水没寸前になった。
日々増水を続けるバンコクの状況に冷や汗を掻きながら、今度ばかりは旅の神様が行くな!と言ってるんじゃないかと思った。 -
忘れもしない2011年11月25日、私はマリ、バマコの空港に到着した。
空港では現地旅行会社のボス、アマドゥが、民族衣装を纏い直々に私を出迎えてくれた。
初日の日程はフリーだったので、バマコ市内にドロップして貰う。
その時車内でけたたましくアマドゥの携帯が鳴った。
話すアマドゥの語気が徐々に上がり、終いには叫ぶ様に聞こえた。
現地の言葉だから何を話しているのか解らないが、その中に確実にトンブクトゥと言う単語が含まれている事を私は聴き逃さなかった。
とても嫌な予感が過った。 -
バマコのマーケットは凄い活気で、そのオーラに不安も一瞬で書き消され、その世界観に私は没頭した。
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イチオシ
私は揉みくちゃにされながら、マーケットを彷徨った。旅の至福の瞬間でもある。
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グラン・マルシェはバザールの中心。
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駄菓子屋でもあるのだろうか?バザールに珍しく子供達が屯していた。
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夕刻にニジェール川の畔に出た。エジプトはナイルの賜物とヘロドトスは言ったが、ならマリはニジェール川の賜物だ。
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イチオシ
ニジェール川に和やかに日が沈む。ホテルではアマドゥが私を待っていた。
マリのぶっかけご飯にガッツク私が一段落するのを待って、意を決した様にアマドゥは話し始めた。 -
その内容は、11月25日トンブクトゥでレストランが襲撃され、旅人が人質となり、内一名が射殺されたとの事。
犯人はアルカイーダ系の可能性が高く、危険を鑑みてトンブクトゥ行きは諦めて下さいと言うものだった。
「私はさっくんさんを無事日本に送り届ける事が最大の使命です。」
と語るアマドゥの言葉には誠実な人柄が滲み出ていた。 -
それでも私は諦めきれなかった。
そんな私を気遣って、アマドゥは事件のなり行きを観察しながら、行ける様ならゴーサインを出す折衷案を提示してくれた。
そんなアマドゥに感謝しつつも、飛び交う蚊の音と共に大きな不安を抱えながら、初日の夜は暮れていった。 -
ガイドさんのティメ、ドライバーさんのアリと合流し、大きな不安を抱えたまま、私の旅は始まった。
途中の小さな村では、村民が総出で大統領が通るのを出迎えていた。
この半年後、大統領がクーデターで失脚してしまう等、誰が想像出来ただろう。 -
途中セコロ村に立ち寄った。今でこそ小さな村だが、昔バンバラ王国の王宮があった場所だと言う。
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此方が王宮跡。
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思っていた以上に立派なものだった。
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マリの主食は米だが、おにぎりの発想があったとは思わなかった。とっても嬉しい。
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泥で出来たモスクもあった。テンションが上がる。
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村では私と手を繋ぐ程人懐っこい子供がいる一方、私を見たとたん火が付いた様に泣き出してしまう子供もいた。
ガイドのティメ曰く、その子供は色が黒く無い人を初めて見たのだろうとの事。 -
初日の宿泊地セグーに到着した。セグーはフランス統治時代に総督府が置かれた為、発展した街。
旅人にとっては通過点、その為とても静かで穏やかな街。 -
ニジェール川ではお母さん達がお洗濯。
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母なる川、ニジェール川。貧しい西アフリカの国々にとって、この川が齎す恵はどれほどのものか。
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空き地に通りかかると「トバブだぁ!」と叫びながら子供達が群がってきた。トバブとは黒く無い人、つまり外人を指す。
トバブは子供達にとって格好の遊び相手、カメラを向ければおおはしゃぎで写真の出来を楽しんでいる。
そんな子供達の笑顔に癒され、励まされる。
でも聞けば、貧困国であるマリでは5歳になる前に五人に一人が命を落とすと言う。胸が痛くなる。 -
イチオシ
夕暮れが近づく、漁師が本日最後の漁に出る。
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イチオシ
その光景は、トンブクトゥで起きている事がまるで嘘の様な程平和なものだった。
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セグーから、トンブクトゥへの中間点に位置するモプティを目指す。
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途中曜日市に出くわした。
マリには多くの民族が暮らしているが、それぞれ農耕、遊牧、漁業と住み分けて暮らしており、曜日市に自分達の収穫物を売ったり、物々交換し、自分達の足りないものを補い合って暮らしている。 -
マリの女性は原色の着こなし世界一だろう。
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途中名も知れぬ村落を訪ねた。市場とは裏腹に静寂に包まれている。
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散策をしていると村民がついてくる。挨拶を交わしたり、折り紙を折ったり、コミュニケーションを試みるが芳しくない。人々の表情から敵対心は無いが笑顔も無い。皆深刻な面持ちだ。彼等は医療品が欲しいと言う。団体では無く、観光客然としていなかった私達一行をODA等の視察と間違った様だ。持参している塗り薬や消毒液なら与えられるが、飲み薬は毒にも繋がるから与えられない。いや、彼等が訴える殆どの症状はとても素人が扱えるものでは無い。
「後はお医者さんに診てもらってください。」
と言い残して、自分がどれだけ残酷な言葉を残したかを想い、自分が嫌になった。何故なら彼等には治療を受ける資金が無い。いやあったとしてもその医者が此処にはいないのだから…。 -
モプティに到着。
モプティはマリの中央に位置する交通の要衝。
静かだったセグーと対照的に非常に賑やかな街。 -
そんなモプティの賑わいを楽しんだ。
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廃品を利用して船を作っていた。
此処ではリサイクルは行政が言わずとも当たり前に行われている。 -
モプティの港で岩塩を見つけた。
売っているのは青い民族衣装が特徴のサハラに暮らすトワレグ族だ。
遥か昔、モロッコに暮らすアラブの商人はサハラで塩田を手中にし、マリで豊富に採れる金と等価交換する貿易を始めた。
今でもマリ北部の塩田で採れた岩塩が、トンブクトゥを経由して此処まで運ばれてくる。
ちょっとだけトンブクトゥの香りを残すものを見つけて、私の心は高鳴った。 -
モプティの旧市街に向かった。
有名なジェンネ程では無いが、此方にも立派な泥のモスクがある。 -
此処でも子供達の手荒い歓迎を受ける。
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子供達の笑顔は世界共通。
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マリの女性は頭上に物を乗せて歩く。
だからマリの女性は誰しもモデルウォーク。 -
夕刻、ボートに乗ってニジェール川の中洲に暮らす、漁業の民バニ族の村を訪れた。
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日が沈む。そろそろアマドゥからの連絡が来る頃だ。
川の畔で物売りがしつこく付き纏う。
ナーバスになっていて、断る語気がつい上がってしまう。 -
アマドゥの報告は最悪のものだった。
犯人は捕まる事無く、政府はトンブクトゥから観光客の撤収を指示したと言う。
私は言葉を失った。 -
そんな私に見かねてアマドゥが助け船を入れてくれた。
陸路は危険だから空路を使ってトンブクトゥを目指そうと。
脇で顛末を聞いていた、先程はしつこく付き纏った物売りが声をかけてくれた。
「君がトンブクトゥに行ける事、祈ってるよ!俺、トンブクトゥで生まれたからさ!」
イスラームのシンボルの様な三日月がニジェール川に浮かんでいた。
続く
https://i.4travel.jp/travelogue/show/11207385
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