2016/10/23 - 2016/10/23
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sallyさん
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外国人に英語で話しかけたくなった時、いろは坂を車でガンガン飛ばしたくなった時、日光はそこにあります。
・・・キャッチコピーにならないですね。
ええと、竜頭ノ滝の紅葉が見頃という事で混んでるかもしれない日光へ、起き抜けで車を飛ばしました。竜頭の滝の紅葉はリピーターよろしく軽ぅくパスして、中禅寺湖畔に今年開園した英国大使館別荘記念館とイタリア大使館別荘記念館に行ってきました。
ああそこで、わたしは知ったのです。
明治期に日本のガイドブックを書いたという英国外交官”アーネスト・サトウ”さんの真実を。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通手段
- 自家用車
-
家を起き抜けで飛び出しましたが、意外にいろは坂は混んでいず、8:30には中禅寺湖に着きました。
車から臨む中禅寺湖。 -
さて中禅寺湖畔を抜けて竜頭の滝を抜けて(すごく混んでいる)「戦場ヶ原」の赤沼駐車場まで登ってきました。
これは結構お決まりのパターンだけれど(道路が混む時期は、まずは一番上まで行ってから降りてくるという意味で)、お昼に食べるおにぎりを探しにここまできました。
だって、コンビニのセロファンに入ったおにぎりでは味気ないでしょう。今日は「日光のフットパス」を歩くつもりで来たのでした。 -
が、しかし。
「戦場ヶ原」の展望台に立ってみて気付いた。このあたりは紅葉が終わってしまった事を。葉っぱのない林道を歩くのはどんなもんだろう?と考え直し、車に乗り込んだ。登ってきたところを降りて、中禅寺湖畔に向かった。 -
中禅寺湖畔にもどり、この大鳥居を右に曲がると、”中禪寺”方面に出る。
「中禪寺」の奥には昔の、明治時代からのヨーロッパの大使館別荘が残っている。 -
目的地に付いたものの、いちばん近い駐車場に停められなくて困った。しばらく待ったが出る車もなさそう。路上駐車でいいかなと考えていたところ、その脇をパトカーがさらっと通り過ぎた。
・・・しゃーない、結構先の県営駐車場に停めて1キロくらい歩く事にする。
まず向かったのは、英国大使館別荘記念館。 -
英国大使館別荘記念館。
この黒壁が特徴的。真っ黒な壁は改築する前からこういう外観だった。
今日はまずはここに入らず、ここの前庭を抜けてイタリア大使館別荘記念館へ。
このあたりは中禅寺湖畔の「大使館別荘”跡地”」と「現役大使館別荘」が並んでいる。
現役の大使館別荘としてはフランスとベルギーがこのちょっと手前にある。 -
ぐっと地味な外観に見える元イタリア大使館別荘です。
写真ではただ地味な日本家屋に見えるかもしれないけど、この外壁、杉の皮を裏表で格子柄になっていて実はとても希少で高価なもの。
格子柄の外壁は創建当時、かなりモダンだったに違いない。
(この建物はもちろん再建したものです) -
この眺めとゆったりした雰囲気がたまらなく良くて
何度来ても飽きずにノンビリしてしまう。 -
リラックスさせてくれるのはこの杉の皮をふんだんに使った内装かも。 -
天井、壁に杉の皮を使っていて、それもとても手の込んだデザインに組まれている。
天井は羽目込みのギザギザになっているし、向かいの壁は杉の皮の裏、表を使って格子柄になっている。それらを留めているのが割った竹だしね。
間取りは洋館なのに素材が日本なんだよね。
チェコの建築家、アントニン・レーモンドの建築です。
レーモンドは、帝国ホテルを建てたフランク・ロイド・ライトにくっ付いて日本に来たのではなかったかな。 -
別荘は二階建てで、寝室が3つ。
そのひとつに歴代のイタリア大使がずらっと並んでいる。
これがガチガチの軍人っぽいひとあり、マフィアっぽいひとありで飽きない。(サングラスをかけて大使としての写真を残すかね・・) -
歴代イタリア大使の一覧。
さら~っとみて気づいたのは、第二次世界大戦の間4年弱はイタリア大使は着任しなかった?のか、なんなのか、とにかくこの名簿上ではいないみたいです。
のちに”世界大戦”と呼ばれるほどの混乱期だったから、昨日の友は今日の敵、みたいな感じで、イタリアに引き上げてたのかしら。 -
マルチェロ・マストロヤンニにちょっと似ているイタリア大使 -
イタリア大使館をあとにします。
林道を湖畔沿いに歩くのはなかなか気分が良いものです。
理由は湖畔に打ち寄せるさざ波の音が、海の砂浜の音みたいでリラックスさせてくれるから。これは「海なし県」では貴重な発見かな。 -
来た道を200mほど引き返してイギリス大使館別荘に戻ってきました。 -
今年の夏にオープンしたのだけれど、その時は人がわんさかであんまり落ち着いて見れなかった。
今日はのんびりできるかな。
ちなみにお時間はほぼお昼頃でした。 -
2階にカフェがあったな、と。 -
スコーンセットを頂きました。
スコーンにクロテッドクリームとりんごのジャム。紅茶はアールグレイを選びました。
スコーンは英国大使館がここに別荘を置いていた頃のレシピを忠実に再現したものだそう。どんなお味かというと、スコーンそのものがシンプルな材料、レシピだから今のものとそんなに大きく変わらないんだろうな、という感想。
美味しいけれど、とても美味しい、ではないかな。なーんてエラそうなこと言っちゃったりして。 -
バーレイの食器。
これが良かったなー。「バーレイ」って耳にした事はあるような気がするけれど、実際にみたり使ったりするのは初めて。コントラストがキツ過ぎないさりげない色合いなのに、繊細な柄はいつまで見ていても飽きない。陶器の厚みもいい。機会があったら自分で買って使ってみたいな。
スペルは、"Burleigh"、カップの底を確認しました。
知らなければちょっと読めないよ。 -
窓枠が紅葉の額ぶちになっていました。 -
さて、ここからが今日の驚き、桃の木、、という奴でした。
この英国大使館別荘はもともと、アーネスト・サトウという明治時代の英国外交官の別荘でした。そして彼は10代の頃から日本語が堪能で能力を買われて、通訳者、のちに外交官として来日。日本への興味が尽きず、英国向けの日本のガイドブックを書いた人です。 -
こちらが、アーネスト・サトウさん。
目が大きな、かなりのイケメンですね。
本日の衝撃はこの記念館で通りすがりの方たちの会話にありました。
「サトウ、っていっても日本人の佐藤じゃないんだよね、あくまで綴りがSATOWなだけであって、親が日本人ってことじゃない。」
”ええっ、そうなのー?”
と、心で叫んだ私。 -
・・・うむ、確かに。
どうみても日本人の血が流れているようには、、、ハーフには見えない。
アーネスト・サトウの名前は知ってはいた。”あー日本人のお父さんがいて、それで日本語堪能なのねー”と、ずっと思い込んでおりました。
自分の理解したいように理解してしまうところがある自分は初めてではない。
過去にイサム・ノグチと野口英世が親戚だと勝手に信じていて人に言ってしまった痛い記憶が蘇る・・・。
休日の予期しないショックでありました。 -
今日は結構すいていて、展示物をゆっくり見ることができました。
アーネスト・SATOWさんが生きた時代(明治から大正まで、、、生麦事件をきっかけにおこった薩英戦争の時代、SATOWさんは英国側で乗船(参戦)していたらしい)を学びました。 -
中禅寺湖の南湖畔に西洋の大使館の別荘が集中したのは理由があるそう。
ここからは方向的に中禅寺湖の土産物屋や神社など日本のものが景色に入ることがないために、自分たちの国の湖にあてはめて故郷で休息を取るような気分を味わうことができたからだそう。 -
例えばイギリスならウィンダミア湖、イタリアならコモ湖、スイスならレマン湖といったように。 -
ウィリアム・モリスの「いちご泥棒」の布地が額に飾られていました。
「日本人に人気のある絵柄」と説明がついていました。
(え、そうなの? 知らなかった。) -
ウィリアムモリスさんの顔を初めて知ったかも。
もっと繊細な感じかと思っていたけれど、ちょっと想像していたのと違った。
思えば、ウィリアムモリスさんが「英国でいちばん美しい村」と書いていたからコッツウォルズのバイブリー村を訪れたものだったが、こんな感じの人だったけ。。 -
日光霧降滝の前でティーを楽しむ外国人、、、だって。
びっくり。白いテーブルクロスとか、ドレスとお帽子の装いとか(きっと、滝の水しぶきは少し飛んできそうな距離に思えるが)
こういう写真を見ると、これをセッティングするお屋敷の使用人たちの存在をすぐ想像してしまうのは、TVドラマ「ダウントンアビー」の見過ぎだとおもわれる重症な自分。 -
ウィリアム王子の写真集、いつかは行ってみたいリーズ城のパンフレット。
サラっと置いてあるものが結構楽しくて、個人経営のカフェにすれば良かったのに、と思ってしまった。カフェならこういう本を読んでゆっくりできるのに、と。
記念館になっちゃうと入館料があるから何度もは来なそう。 -
中禅寺湖畔から男体山の眺め。
さきほど居たイギリス大使館別荘から500メートルほど来るとこの景色。温泉街が見えて日本的。ちょっとこちら側に来ただけで湖畔の景色もガラリと変わる。
わたしはもちろんどちらも好きだけれど、極東の島国に来た西洋人にとっては片時でも故郷に帰ったような錯覚を覚える景色がホームシックを癒したのかもしれませんね。 -
帰り道です。
いろは坂という、いろはにほへと・・・の50文字の数の分だけカーブがある坂を下ります。
なかなか紅葉していたのですが、運転しながらは撮れないですね。 -
下り坂の途中でこんな滝がみられるところがあります。 -
ここの小さな駐車場(3台しか停められない)から眺められるのが2つの滝。
右が般若の滝、左が方等の滝だそう。
はんにゃ、は読めるけど、「方等」は? ”ほうとう”だそうです。 -
最後に。
アーネスト・SATOWさんの19歳頃の写真。
さて、本日の日光行きの動機としては、外国人を捕まえて(!?)英語で話すのと、いろは坂を車で飛ばす(といっても混んでるからそれほど飛ばせないけど)だったのですが、後者は出来たものの、前者は出来なかったです。
日光を車で走っていると結構な頻度でヒッチハイクの外国からの旅人を見かけるのですが、いつも勇気がなかったり、乗車定員オーバーで乗せてあげられなかったんで、今日は乗せてあげよう!と思ってきたのに、そういう時って現れないものですよね。ま、英語で話すといったって、、、のレベルは自覚しているけど、たまにムショーにYES,NO,はっきり言える言語が話したくなる、ってことがありますよね(ないか)
そんなわけで、日光の休日でした。おしまい。 -
おまけ
”日光道の駅”を帰り道にみかけたので入ってみた(最近オープンしたのだろうか?結構な混み具合だった・・)。
道の駅本体の建物の脇にコソっとあったドーナツ屋さん。
これが予想に反して(失礼)、、 -
とっても美味しかったので載せておきます。
おから?のドーナツ、らしい。
揚げてない?らしい。
製法と材料はまったく未確認ですが、久しぶりに出会った”ヘルシーなのに美味しい”食べ物でした。 お店の名前は「キザワドーナツ」って書いてありました。
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