バルト三国を中心に8ヶ国周遊GW個人旅行 8（カウナス～ヴィリニュス～トゥラカイ～ヴィリニュス）

2016/04/30 - 2016/04/30

去年のGW旅行で春のヨーロッパに魅了されて、個人的には過去最速の出発10ヶ月前に航空券を手配しました。初めはバルト三国＋フィンランドくらいを予定していたんですが、今年のGWは少し多めに有給をとれば半月休める日程だったので、ここぞとばかりに欲張りまくりました。

スカンジナビア航空　コペンハーゲン経由ヘルシンキINワルシャワOUT…91,930円

元々はヘルシンキ深夜到着ワルシャワ早朝出発の予定だったんですが、11月に旅行会社からコペンハーゲン以遠の2便運休の連絡があり、都合良くマイルドな時間帯の便に変更になりました。
しかし喜んだのも束の間、1月にはさらにワルシャワ→コペンハーゲンの土曜便が運休となり日程が1日短くなってしまいました。日付指定のベラルーシビザを取得した後だったので、ワルシャワ滞在を1泊減らすはめに。

4/23（土） 成田→ヘルシンキ
4/24（日） ヘルシンキ→タリン
4/25（月） タリン
4/26（火） タリン→リガ
4/27（水） リガ
4/28（木） リガ→シャウレイ
4/29（金） シャウレイ→カウナス
4/30（土） カウナス→ヴィリニュス→トゥラカイ→ヴィリニュス
5/01（日） ヴィリニュス
5/02（月） ヴィリニュス→ミンスク→キエフへ
5/03（火） キエフ
5/04（水） キエフ→ワルシャワへ
5/05（木） ワルシャワ
5/06（金） ワルシャワ→コペンハーゲン→成田へ
5/07（土） 成田

フェリーと国際バスは事前に手配しましたが、国内バスと国際列車は出来なかったので現地で手配します。

ヘルシンキ→タリン（TALLINK SILJA LINE）…36EUR（4,698円）
タリン→リガ（ECOLINES）…7EUR（904円）
リガ→シャウレイ（ollex）…11.50EUR（1,489円）

エリア その他の観光地(リトアニア)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今日はヴィリニュスへ移動しますが、カウナスから近くて移動時間も大したことないので列車に乗る時間は決めていません。ヴィリニュスに着いたら今日中に日帰りでトゥラカイに行くつもりだけど、日が長いので全然余裕。のんびり起きて9時前に朝食へ。

マグヌスホテルの朝食には煮こごり的な物やミートローフ的な物など珍しい料理も置いてありましたが、冒険はしないでおこう。ごっそり残す事になったら申し訳無いからな。
でも残すのを覚悟でチャレンジしたのが皿の左上のカラフルな物体。カマボコみたい…好き嫌いの殆ど無い私ですが、カマボコや魚肉ソーセージみたいな食感の物は全般苦手です。でも得体が知れなさすぎて興味が押さえられなかった。恐る恐る食べてみると、想像と違う食感で意外にいける！ゼリーというか、ういろう？ういろう食べた事無いけどこんな感じのイメージ。甘酸っぱくてプルプルしていて、表面がぺトぺトしていました。
真ん中のマカロン型の丸い物体は、黒糖クッキーでカチカチの白餡を挟んだような感じ。かなり甘くてコーヒーに合う。

ところで昨日から思ってたけど、リトアニア人…というかカウナスの男性には感じ悪い人が多いのかもしれない。私相手に限らず、ぶつかりそうになった相手に舌打ちとか、擦れ違い様に溜め息とか。これまでの旅行でそんな目に遭ったことは一度もないし見た事もないのに、カウナス滞在中に2～3回となると偶然とは思えんなあ。何百人とすれ違った内のほんの2～3人かもしれないけど、ゼロと1の間には越えられない壁があるよ。それ以外の人々の感じは他の国と変わらなかったけど、男性の自殺率がダントツに高いことでも有名なリトアニアはやはり一味違うというか、心に闇を抱えているのかもしれない。ちなみに殺人発生率もEUトップらしいけど、治安の悪さは感じなかったなあ。

早朝は濃い霧が出ていましたが、朝食を済ませて部屋に戻る頃には綺麗に晴れていました。

ついさっきまでは全く見えなかった聖ミカエル教会とキリスト復活教会。

今朝もすっきり晴れてるけど、今日の予報も雨 。

ちなみに杉原博物館があるのは、真正面の丘最上部の辺りです。

バスターミナル（予定地）の向こうには大きな倉庫らしき建物がありました。

10時半頃チェックアウトして駅へ。

地上から見る、工事中のバスターミナル。

移転先のバスターミナルについて案内している…のかな。地図の赤い部分が移転先かと思いきやこの工事現場じゃん。バスターミナルの機能はかなり分散しているのかもしれません。

駅に繋がる地下道の入口。

地下道の中の駅の入口。

11時発の列車が丁度良さそう。

地下道を出るともうホームでした。

振り返ると駅舎。

チケット売り場に行き、指を一本立てて「ヴィリニュス」と告げるだけで11:00発のチケットをゲット。4.70EUR（587円）。

11番ホームがどこにあるのか分からずうろうろ。終いに焦ってくるくらい見つかりませんでしたが、駅舎を出て左にずーっと行った辺りにありました。

11:00発ヴィリニュス行きの列車。4両くらいで短い。ヴィリニュス～カウナス間は2階建ての新型車両が走っているそうですが、私が乗ったのは違いました。

そこまで混雑している訳ではありませんでしたが、窓が大きく眺めの良い席は既に埋まっていました。うーん残念、斜め前には柱があるけど真横の景色はよく見える席を選んで座ります。

発車してから、車内で検札がありました。

しかし思いのほか絶景で写真撮りまくり！カウナスを出るとすぐに緑豊かな農村地帯で、桜のような白い花が満開！

途中いくつかの駅に停まります。

牧歌的！天気も良くて最高。
暖かくて心地よく、眠りながら過ごしました。

農道に何やらモニュメントが。1944年って書いてあるな。

ヴィリニュスが近付くにつれて曇ってきました。あんなに晴れてたのに。

こういう農村に、長～いリムジンが停まっているのを目撃しました。一体何事？？

テレビ塔だ！高さ326.47m。

1991年の血の日曜日事件の現場の一つです。
独立運動が高まるリトアニアに侵攻したソ連軍が、リトアニア全土から集結して人間の盾を作り最高会議、ラジオ・テレビ局、テレビ塔、主要電話局等重要拠点を守っていた非武装の民間人に対して発砲し死傷させた事件。この事件をきっかけにリトアニア政府はソ連に対する態度を硬化させ、リトアニア独立革命、そしてソ連崩壊に繋がっていきます。ソ連構成国で独立の先陣を切ったのはリトアニアでした。

ヴィリニュス駅で列車が停車する直前に見えた巨人像。何これ怖いよ〜。

12:43にヴィリニュス駅に到着。

さて、ヴィリニュス駅で一仕事。ここでヴィリニュス→ミンスク、ミンスク→キエフ、キエフ→ワルシャワの列車のチケットを購入してしまいたい。ここでミンスク以降のチケットを入手できるかどうかで、この旅の難易度が変わる気がする。ベラルーシとウクライナは歩き方の情報が古いっぽいし少ないし、現地では殆ど英語が通じないらしいからな…と、旅行の出発直前にはかなりナーバスになっていました。
一応、ここで買えない上にミンスクとキエフのチケット売り場で英語が通じないケースを想定して、ロシア語の『寝台車』は『クッペ』だという事だけは調べてあります。

ヴィリニュス駅には国際列車専用のチケットオフィスがありました。銀行の保険相談窓口のようにカウンター越しに職員と向かい合って座り、チケットを購入します。
予め詳細を調べて用意していたメモ（出発日、出発地と目的地、出発・到着時刻、列車番号、寝台車ならSleeper）を女性職員さんに見せ、「この3枚のチケットを購入したい」と告げると、「ヴィリニュス→ミンスク、ミンスク→キエフはOKですが、キエフ→ワルシャワのチケットはここでは購入できません」とのこと。全っ然OKです！想定してました。ミンスク→キエフのチケットをここで購入できるという情報は掴んでいたけど（ヴィリニュスでベラルーシビザを取得する時に列車のチケットが必要になるらしいので）キエフ→ワルシャワは情報が無く、「あわよくば」くらいだったので。ミンスク駅でチケットを買わずに済むだけでだいぶ気が楽です。
私のメモに書かれていた出発・到着時刻を数分程度訂正してメモに描き足してくれつつ、2枚のチケットを発券してくれました。

5/2発のヴィリニュス→ミンスクのチケットは15.16EUR、同じく5/2発5/3着のミンスク→キエフの寝台列車のチケットは34.65EUR、計49.81EUR（6,224円）。安い。

出国審査はヴィリニュス駅の地下1階で、出発40分前からだそう。メモのお陰でスムーズに買え、終わった時にはお互い達成感から笑顔でした。

一安心して駅を出ました。ヴィリニュス駅前。

ヴィリニュス駅外観。あれ、ヴィリニュスって書いてない。到着する列車から見える線路側には書いてあったけど。

歩き方に書いてある通り、駅から旧市街方向はずっと下り坂です。

30cmのピザが2.99EURですってよ！安っ！！
このチェーン店はこの先よく見かけました。

こちらも何度か見たチェーン店。トルコピデのお店かな。

予約しているホテルがあるのは、トロリーバスの架線が延びるGeliu通り。

セントラルヴィリニュスホテル。元々はコンフォルトという名前だったようで、2015-2016版歩き方の地図にはそっちの名前で載っています。駅からは徒歩10分くらい。

レセプションでチェックインは何時に出来るとか尋ねたら、14時だそう。あと1時間弱だけど時間まではチェックイン出来ないとのことで、荷物を預かってほしいと頼んだら地下のラゲッジルームの鍵を渡されて、自分で仕舞って来てと言われました。いいの？スタッフが1人しか居なくて偶々他の人の荷物がないタイミングだったからかな。

さあトゥラカイに行こう。駅の向かって右手にあるバスターミナルへ。

トゥラカイ行きのバスは青6番・7番から出るらしい。青って何だ？と思ったら、ヴィリニュスのバスターミナルは、このように柱を挟んで赤と青に分かれていました。

次のバスは15分後か。ベンチに座って待とうとしたら、財布に細かいお金が無いことに気が付きました。多分10ユーロ札とかだと嫌がられるんじゃないかな…何か買って崩してこよう。

バスターミナル内には色々なお店が入っています。
コンビニでシャコーティスの小さいのが2EUR台で売られていたので欲しくなりましたが、これからトゥラカイに行くのに買う訳にはいかないだろう…壊れやすいらしいし。

迷った末に、乗り場の近くにあったパン屋さんへ。
お店のお婆ちゃんがニコニコしていてとても優しかったです。買ったパンをレンジで温めてくれ、ニコニコしながら私の顔について何やら言ってきました。言葉が全く分からないけど、悪い意味ではなさそう。なんとなく動きで、「誰誰に似てるわ」と言っているのかなと思いました。

あまりに笑顔が可愛いので、お店とお婆ちゃんの写真を撮ってもいいですか？とボディランゲージで尋ねてみたら、「私を？キャー恥ずかしい！（両手でほっぺを押さえる）ダメよ〜！（髪を手櫛でササッ）」というリアクションでさらに可愛かったです。

購入したパン0.95EUR（約122円）。歯応えのあるもっちりした生地に挽肉と玉ねぎが入っていて、薄味。塩胡椒で味付けされた挽肉はパンバーガーパティのようにしっかり纏まっていました。

発車する前に急いで食べました。熱々で美味しい。

運賃は乗車時に運転手に支払って1.80EUR（231円）。列車のチケット購入が上手くいった事とパン屋のお婆ちゃんのお陰で、ウキウキした気分でトゥラカイへ。
バスの窓は汚れていて景色が綺麗に見られませんでしたが、トゥラカイに着く前にポツポツ雨が降り出しました。うわあ～。
トゥラカイの駅前を通ってバスターミナルに到着。ヴィリニュスからの所要時間は40分でした。

トゥラカイ城に向かう前にバスの時間を確認。ヴィリニュス行きのバスは8・9番乗り場から30分に1本くらいのペースで出ており、最終は21時半頃のようです。

傘を差し、ヴィタウト通りを歩いてトゥラカイ城へ。

トトリシュキュウ湖。天気が良かったら絶景なんだろうな〜。

可愛い花屋さん。

塔のてっぺんの玉ねぎが特徴的なロシア正教会。

脇道から繋がれていない犬がトコトコやって来ました。私が進む方向に歩いて行き、この後も何度か見かけました。どうやら彼（彼女？）には明確な目的地があるようです。

郵便局。

真ん中の塔はネポムクの聖ヨハネ（聖ヤン・ネポムツキー）像。ボヘミアの守護聖人で、プラハのカレル橋にある像が有名です。台座に付いているレリーフに触ると幸せが訪れるというあの像。
聖ヨハネといえば頭上に5つの星が輝いているのが特徴らしいですが、ここの像には星は無かったと思います。

トゥラカイの民家は大体こういうシンプルな形をしていて、カラフルで可愛い。

バスターミナルから歩くこと30分。殆ど一本道なので間違ってはいないと思うけど、いつになったら着くんだ…と不安を感じていたら、遂に目印のツーリストインフォメーションを発見。この脇から城へ向かう橋が見えます。

橋の手前には土産物屋が並んでいました。

湖の向こうにトゥラカイ城が見えた！

シャウレイの十字架の丘もそうですが、バス停とかバスターミナルからこれだけ離れてるんだから観光客用のシャトルバスを出せばいいのに…往復5EURくらい出すからさあ！という感じでしたが、実際行ってみるとどちらも利用者が少なすぎて無理なのかもな～と思いました。公共交通機関を使って十字架の丘とかトゥラカイ城に行く人が意外に少ないのかも。私が乗ったヴィリニュス発トゥラカイ行きのバスは旅行者らしき乗客が私しかおらず、バスを降りてトゥラカイ城方向へ向かう人が他にいませんでした。
まあ今になって思うと、バスターミナル～トゥラカイ城は市バスを利用するべきだったかもしれません。ヴィタウト通り沿いに転々とバス停があったので。

橋→小島→橋と歩いてトゥラカイ城がある小島へ。

奥の倒木の上に立っている男性があまりにも微動だにしなかったので、結構本気でマネキンかと思いました。あんな所にマネキンを置くか？…いやでも逆に人間がわざわざあんな所に立つか？と。

トゥラカイ城は青空の下で見たかったな～本当に残念。この城は個人的には外観命でした。内部の事は何も考えてなかった。

チケット売り場の手前で中庭も見られるので、ここで引き返すか結構真剣に悩みました。
でもまあ…せっかく来たんだし入るか。入場料は6EUR（749円）。

トゥラカイ城は14世紀後半に、ドイツ騎士団の侵略を防ぐ目的で建てられました。トゥラカイはリトアニア大公国（中世に存在した欧州の強国。最大期には現在のリトアニア、ベラルーシ、ウクライナ、ポーランド、ドイツとロシアの一部にまで及んだ）の中心にあり、戦略的に重要な場所でした。
中世リトアニアの君主ケストゥティス公と息子のヴィタウタス大公によって建設されましたが、1410年のタンネンベルクの戦いに勝利した後は軍事的重要性を喪失。住居に転換され、内装が飾られフレスコ画が描かれました。その後17世紀の戦争によって城は荒れ、廃墟に。19世紀に再建計画が準備され、大戦で中断されながらも1987年に工事の大部分が完了。15世紀当時の姿を取り戻しました。

チケット売り場の脇の土産物屋が賑わっていました。
その様子を見下ろす中世の格好の人達。と思ったら男性は私服だな。観光客とスタッフ？

中庭に入って左手に見える建物の中は、1階も2階も博物館になっています。

1階の展示室には、馬上から槍で竜を突き殺す構図の絵画や彫刻ばかりがずらりと並んでいました。よっぽど人気のモチーフなんだな。コイン、切手、バッジ、ペンダントトップ…どれもこれもそうなので、いい加減竜が可哀想になってきます。口の中や脳天を貫かれていて結構エグい。竜が一体何をしたというのか。

熊まで！！

詳しく調べてみたら馬上の人物は全て同一人物、聖ゲオルギオスのようです。
生贄の羊を食い尽くし、遂には人間の生贄を要求してきた竜（という割には小さい竜なんですけど…）と対峙し、毒の息を吐いて聖ゲオルギオスを殺そうとする竜の口に槍を突き立てている場面。そして竜を生かしたまま村へと引き摺って帰り、異教徒である村人達に対して「キリスト教徒になると約束すればこの竜を殺してあげましょう」と脅迫したそう。ええ…いい話じゃなかったんかい。これが美談になるのが意味分からん。
その後、聖ゲオルギオスはキリスト教を嫌う異教徒の王・ディオクレティアヌスに捕えられ、拷問の末斬首されて殉教者となったそうです。キリスト教徒からするとディオクレティアヌス非道！聖ゲオルギオス可哀相！となるのかもしれませんが、私からするとどっちもどっちだ。

別の部屋には、中世の衣装のイラストが展示されていました。

2階の見学は後回しにして、中庭の奥にあるこの城の本丸、公爵宮殿へ。

お堀。トゥラカイ城が建つ小島があるガルヴェ湖の水面は15世紀当時、現在より数m高かったそうです。

公爵宮殿の中庭。

階段は一方通行で順路が決められています。

部屋の中は博物館になっていました。肖像画や中世の地図、当時の様子を再現したマネキン、グラスや鏡といった当時の調度品等が展示されています。

中世の武器と防具。

ヴィタウタス大公を描いたステンドグラス。カウナスにも彼所縁の教会や像がありましたね。
ヴィタウタス大公は1430年にこの城で亡くなりました。彼の死後、リトアニアはポーランド王国に組み込まれていくことになります。

順路に従い一旦中庭へ。
この木製の回廊は、生活住居である宮殿内部に入らずに物資を運搬するために使われたそうです。

中庭を挟んで反対側の展示室では、トゥラカイ城再建当時の様子について時系列に沿って紹介していました。

少数民族のカライム人やリプカ・タタール人についてらしき展示もありました。両者は衣装や調度品がかなり似ていて、凄く東洋的というか中東的！写真はカライム人。

カライム人は15世紀始めにヴィタウタス大公によってクリミアから傭兵として連れてこられたトルコ語系の人々。現在でも民族性を守りながら、トゥラカイを中心に200人程が暮らしているそうです。

リプカ・タタール人（リトアニアのタタール人の意）は、14世紀初頭から17世紀にかけてリトアニア大公国に亡命・移住してきたタタールを起源とする民族集団。スンニ派のイスラム教徒で、モンゴル帝国の継承国家にルーツがあるそう。
イスラム教徒のままキリスト教国家であるポーランド・リトアニア共和国に忠誠を誓い続け、騎馬兵や職人として活躍。長い歴史の中で母語であるトゥルク語を失いながらもイスラム信仰は保ち、伝統的な生活様式を近代まで維持しながら、現在も少数ずつリトアニア大公国の旧構成国に住んでいるとのこと。
15世紀に彼らの先祖の移住を大々的に推奨・支援していたヴィタウタス大公のことを、『異教の地におけるイスラムの擁護者』として神格化しているそうです。

公爵宮殿の外側には、弓矢を体験できるアトラクションがありました。

トゥラカイ城の広い中庭。写真左の方には頭と両腕を嵌める木製の拘束具のようなものがあり、記念撮影に人気でした。

さっき後回しにした２階の博物館へ。当時の生活用品等が展示されています。

装飾が見事なパイプ。

持ち手の部分がメインっぽいけど、印鑑。

当時の生活が再現されています。

扇子だー！

和箪笥？！

スプーン可愛い！実用的じゃなさそうだけど。

今写真を見返してみると楽しいですが、見学している当時は「私はこういう展示物を楽しめるタイプじゃないらしい…」と落胆しながら、ただひたすら義務的に見て回っていました。やっぱり興味があるのは外、建物や街並みや自然。

それでもじっくり見学していたら、16:30を過ぎて閉館の準備が始まりました。10〜4月の閉館は17時なのに、もう？！土産物屋はすっかり閉まり、中庭の重い扉も閉まっていたので渾身の力で押して出て、橋手前の鉄格子は待ち構えていたスタッフが開けてくれました。

城から出たら、一つしかない橋の入口を完全に塞いでガイドが解説している西洋人ツアー集団が。あと数歩なんだから島に上陸して脇に避けるだろ普通、向かいからどんどん人が来るのに誰も疑問に思わないの？
通じないのを良いことに、しかしニュアンスよ伝われと念じながら思いっきり目を合わせて「なんでよりによってここで立ち止まるわけ？バカじゃないの？」とブツブツ言いながら人込みを掻き分け橋の上へ。

ガルヴェ湖観光はボートも楽しめますが、この天気ではねえ。
昨日とか一昨日も今日と同じような天気（快晴のち雨）で夕方には晴れてきましたが、今日は最後まで天気は回復しませんでした。残念だ。

ポニー小さい！おじさん大きい！

バスターミナルに戻ります。

トゥラカイの昔の写真。色は分からないけど、建物の形は今と同じ。

帰りも長い道。市バスを待ってみても良かったなあ。

民家の庭先に石灯籠！！？

どんぐりコーヒー？！

トゥラカイの民家は遊び心があってオシャレ。これはアパート。

面倒だけどせっかくだから帰りは鉄道にしようかな、駅そんなに遠くなかったし…と悩みながらここまで歩いてきましたが、バスターミナルにヴィリニュス行きのバスが停まっているのを見て速攻日和りました。停まっているだけならともかく、入口に何人か並んで乗車に少し時間がかかりそう＝私がバスに辿り着く前に発車してしまう恐れがない、と思ったらつい。

運賃は往きと同じく1.80EUR（約231円）。

18時頃にヴィリニュスに着き、ホテルへ行って荷物を受け取りチェックイン。
朝食は７時から。明後日は6:30頃チェックアウトするから食べられないと告げると、それでは朝食を6時に食べられるように用意しますと言ってくれました。ええっいいんですか！嬉しい、助かる。なんとなく四角四面な感じのホテルなのかなと思っていたので意外でした。レセプションの女性は、時々テレビで放映する昔の映画「トゥルーライズ」のシュワちゃんの奥さんの変身前にそっくりです。

Hotels.comで予約して、バストイレ朝食付き2泊で11,069円。リトアニアの物価からすると、ヴィリニュスのホテルは全体的に高めでした。

1Fの部屋は綺麗でいい感じ。でも中庭とか面してる建物から丸見えかも。

今日も疲れたので、スーパーで夕食を買って帰ろう。駅からの道では見かけなかったので、旧市街方向へ。

ヴィリニュスも雨で寒い。

何やら広場にイースターエッグが。

スーパーより先にカフェが見つかったので入ろう。Caif cafe、ここまで見なかったチェーン店だけどヴィリニュスでは何軒か見ました。ドメイン.euってどこだ？と思ったらEUのドメインか！そんなのあるんですね。

入口に『0.90EUR』と大きく書いてありましたが、全体的には特に安い訳ではありませんでした。というか0.90EURの商品がない。一番安いエスプレッソでも1.00EUR。

ラテ（1.75EUR＝218円）を購入。木のラテアートが施されていました。

ああ疲れた…深いソファに沈み込んでゆっくりラテを満喫。

カフェを出たら雨が止んでいました。でももう疲れたから、夜明けの門までにスーパーが見つからなかったら諦めて帰ろう。

ハレス市場。

こういうレンタサイクルに籠が付いてるのは初めて見たかも。

巨大なポップアートの壁画。

もう戻ろうかと思ったらMAXIMA発見！

今日もスナック菓子とスィエリンシュ、ヨーグルトドリンクの夕食。しかも昨日と同じスナック菓子（一番右）。美味しくて安いんですもん。スナック菓子は2つともサワークリームオニオン味で、どちらも美味しかったです。日本では見ないな、プリングルスくらいか。
右下のスィエリンシュはポピーシード入り。プチプチした食感でケシの実みたいだと思ったら、実際同じものらしくびっくり。ポピーとケシって同じ花だったのか…！

全部で2.74EUR（342円）。

部屋に戻り、テレビを付けたら音だけで映像が映らない。幸いレセプションがすぐ近くなので、リモコンを持ったままスタッフを呼びに行き見て貰う。しかし思った以上に手こずり、男性スタッフがハウスキーパーの女性を呼んで、2人がかりで説明書を読みながら対処してくれました。結局、チャンネルが50くらいあるうち映るのは40以降だけだと判明。良かった、アチュウ（ありがとう）！

さて今旅最後の連泊。とくれば洗濯だ！！日本にいるとき洗濯は『まあ嫌いじゃない』程度ですが、旅先では大好きというか中毒くらいのレベルになります。すっきりさっぱりするからな。
今日着ていた服を全部洗いましたが、この部屋にはシャウレイ以外の全ての宿にあった熱いパイプがない。もうそんなに寒くないエリアなのか、それとも単にホテルによるのか。後者かな。