アンチ・ソンブーン派に贈る「油っこくない！」プーパッポンカリーが美味しいシーフード・レストラン

2015/12/11 - 2015/12/11

日本人が大好きなタイ料理のひとつが「プーパッポンカリー」。あまり辛くないカレーソースにふわっふわの卵が絡んでカニさんの旨さを絶妙に引き立ててくれるこの料理。日本人の味覚にもぴったり合って大人気。そしてプーパッポンカリーを食べるならこの料理を創作した「ソンブーン・シーフード」へ行くのがやっぱり定番だ。確かにここのは旨いんだよね〜♪卵のふわふわ具合が他店とは大きく違う。でも「油ギトギト過ぎて無理！」って人も結構いるのでは？

今回紹介するのは、そんなアンチ・ソンブーン派に贈る「油っこくなくて、かつ、美味しい！」プーパッポンカリーを食べることができるシーフード・レストランだ。

エリア バンコク(タイ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩

こちらプーパッポンカリーを創作したソンブーン・シーフード（写真は私がよく行くラッチャダー店）。渡り蟹のカレー炒めは昔からあったが、それに溶き卵を加えると凄く美味しくなると発案したのは創業者のおかみさんだという。

こちらソンブーンのプーパッポンカリー。ふわっふわ卵の食感がやはり他店より一歩抜きに出てるよね。でも、このふわっふわ感を出すにはもの凄い量の油が必要だってこと知ってた？

料理の周囲にオレンジ色の油が浮き出てるでしょ。時間が経つともっと染み出てくるから、え〜こんなに油が！って驚く方も多いのでは？

私は自分でもタイ料理を作る人なので、何回か挑戦してみたが実際、恐ろしい程の油を入れないとソンブーンのようなふわっふわにはならないのだ。家族の健康を考えると家庭で出す料理としてはとても無理！なので、いつも油控えめで作ってる。卵のふわふわ感はなくなるが、それでも味は美味しくできるもんね。

ソンブーン以外の有名シーフード店でも、元祖を手本として油ギトギト・スタイルで出してる店が多い。これはホゥアイクワーンの有名シーフード店「ノイ・シーフード」のもの。

周囲にオレンジ色の油がたっぷり！

こちら何を食べても旨いスティサーンのワタナ・ホテルのプーパッポンカリー。やはりオレンジ色の油が周囲にたっぷり！

まあ、油っていうのは味を旨くする麻薬のようなものだから、ある程度は入ってないとカスカスな食感となって美味しくないのだが、これはちょっとやりすぎだよね。

でも、中には油っぽくないお店もあるのだ。屋台で食べるより安いフードコートとして有名なターミナル21の５階にあるピア21で食べたプーパッポンカリーもそのひとつ。まったく油が染み出てこないのが写真を見てもわかる。卵のふわふわ感はないが味もそれなりに旨い。

油っこくなくて美味しいプーパッポンカリーを出す店ないのかな？とバンコク在住の友人に尋ねてみると、行きつけのお店でぴったりのお店があるという。

それならぜひ行きたい！と連れてってもらうことにした。

やってきたのはBTSスクンビット線のサナームパオ駅。南側の１番出口を降りて戦勝記念塔方面へ３分ほど歩くと見えてきたのが、このお店「ジェーリアップ・シーフード」。

店頭には新鮮なシーフードがたくさん並んでいた。

カニさん♪これがプーパッポンカリーになるんだな、と期待高まる。

こちらメニューにもなっている道路沿いの看板。

この日は国王陛下88歳の誕生日を記念して開催されたイベント「Bike for Dad」当日だったので黄色と水色のユニフォームを着た参加者で道路沿いの席は賑わっていて満席。

でも大丈夫。店内にも席があるからこっちへおいで・・・

と声を掛けてきたのは、このお店のご主人。友人は常連さんらしく顔を覚えられており「久しぶりだね。元気だった？」と上手な英語を話すご主人としばし立ち話。

記念にとカメラを向けるとキメのポーズで応えてくれた。このフランクさがローカル感たっぷりでいい感じ。

この日はイベントでバンコクの主要幹線道路が通行止めになっていたので移動手段に苦労してここにたどり着いたのは午後９時過ぎ。腹ペコ具合も限界に達していたので早く注文しようと立ち話を中断させて、席へと向かった。

ご主人も事情をわかったようで注文するとすぐ料理を出してくれたので助かった。

まずは「油っこくない！」と友人が太鼓判を押すプーパッポンカリー（ปูผัดผงกะหรี่）。見ての通りオレンジ色の油が全くない！

なのにソースは滑らかでふわっふわ感はないがトロッとろにトロけてる卵がいい食感。油っぽさが全くないよ♪

キリっとしたカレー・スパイスの香りも漂い、お〜これは今まで食べたことない新しい味で美味なり。まさにこういうのを求めていたんだよね。

これならいくら食べても胸焼けしないぞ！紹介してくれた友人に感謝！

ちなみに、私たちは殻なしバージョンを頼んだのだが、殻アリ・バージョンはこんな感じ。見た目はこっちのほうが美味しそうだが、食べるのが面倒くさいからね。

値段は両方とも同じで、350バーツなり。

こちら、あさりのバジル炒め（หอยลายผัดน้ำพริกเผา）、120バーツなり。

ピリ辛でビールのお供にぴったり。量もたっぷりで満足感のある一品。

こちら海老の辛口マリネ（กุ้งแช่น้ำปลา）200バーツなり。

生のエビちゃん。友人の大好物。タイだと生はちょっと食べるのが怖いけど、ここは新鮮で信頼できそうなお店なので私もトライ。生臭さは全くない。ニンニクと青唐辛子の辛さがいいアクセントになっててペロリといけちゃう。旨し。

こちらハヤトウリの葉（龍鬚菜）のオイスターソース炒め（ยอดฟักแม้วผัดน้ำมันหอย）100バーツなり。

この手の青菜系炒めでは空芯菜を使ったパクブンファイデーンが有名だが、繊維っぽいのが苦ってって人にはハヤトウリの葉がおすすめ。より柔らかだがシャキッとした食感を持っており味もさっぱり系。ここではオーナーが中華系なので唐辛子が入ってない純中国スタイル。辛さが苦手な人でも、わざわざ辛くしないでと頼む必要がないのが良いところ。

ビールのつまみに、ちょっとお肉も食べたかったので豚の喉肉の炙り焼き（คอหมูย่าง）も注文。100バーツなり。

肉自体には甘い味付けが施されてない大人の味で炭焼きの香ばしさと素材の味が楽しめる。その分、タレは甘目となっており、お好みで味を調節できるのがいいね。

全部完食して満足したところでお会計。担当はこのおかみさん。お金に関しては彼女が全てを仕切っており、ご主人には一切させないのだとか。

この店、プーパッポンカリーをはじめとして、どの品も旨かった。これは良い店を紹介してもらった。

ここは英語や日本語のメディアには全く登場していないローカル相手のお店だが、ご主人、おかみさんともに英語が達者。メニューにも英語が併記されているので我々外国人が行っても不自由はない。

油っこくなくて美味しいプーパッポンカリーを求めている方、ぜひ行ってみて！

こちらおかみさんが食べてた「まかない食」っていうか、これお客様に出してる料理だよね。こりゃ贅沢だ。かなり繁盛してるとみた。

そして、こちら友人が頼むのを忘れていたという焼きホタテ（หอยเซลล์เผาทรงเครื่อง） 200バーツなり。会計を済ませてから気がついたのだが、これがまた旨いそうだ。

次回はこいつもいただこう。

最後にお店の情報と地図

【お店情報】
ジェーリアップ・シーフード
住所：パホンヨーティン通りパタヤイ２病院前
最寄駅：BTSスクンビット線サナームパオ駅（１番出口を出てパヤタイ通り沿いに戦勝記念塔方面に260メートル南下：徒歩約３分）
電話：[phone]
営業時間：午後6時〜午前3時
ラストオーダー：午前2時半
メニュー：タイ語、英語、中国語
予算：一人250〜500バーツ
支払い：現金のみ（クレジットカード不可）
予約：不可
駐車場：有り
　
　
　
【ご参考：バンコク・グルメ関連旅行記】

■高級ホテル「グランドハイアット・エラワン」でお手軽価格の美味しいカオソーイ（チェンマイ風カレーヌードル）を食べてきた
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【ご参考：今回の旅行に関するその他の旅行記】

■タイのプリペイドSIMカード最新事情2015年12月版。ユーザー登録義務化でどう変わった？現在のおすすめSIMカードは？
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■ バンコク・イルミネーション2015年12月
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■バンコク首都圏第三の空港として注目されつつあるウタパオ（ラヨーン/パタヤ）国際空港を利用してみた
http://4travel.jp/travelogue/11085499
　
　
　
【ご参考：香港・澳門・パタヤ・盤谷2015.12シリーズ】

（１）香港繽紛冬日節
http://4travel.jp/travelogue/11089855

（２）雨天の中ターボジェットで香港から澳門（マカオ）へ
http://4travel.jp/travelogue/11090186

（３）澳門（マカオ）からパタヤ・ウタパオ空港へ
http://4travel.jp/travelogue/11090245

（４）久々のパタヤ、夜のお散歩
http://4travel.jp/travelogue/11090375

（５）パタヤ沖のラーン島へ行ってみた
http://4travel.jp/travelogue/11090742

（６）渋滞都市バンコクから車が消えた日
http://4travel.jp/travelogue/11091031

（７）カオサン周辺をぶらり散歩
http://4travel.jp/travelogue/11091474

（８）バンコク滞在最終日
http://4travel.jp/travelogue/11092496

（９）パタヤへ戻りウタパオ空港からマカオへ
http://4travel.jp/travelogue/11093438

（10）トランジットでマカオ半日観光
http://4travel.jp/travelogue/11093788

（11）遂に最終章、香港から帰国
http://4travel.jp/travelogue/11094248

この旅行記へのコメント （6）

• かめたろうさん 2015/12/25 09:24:07

  次回はここに！

  yazzさん
  
  こんにちは。
  去年バンコクに行ってソンブーンのプーパッポンカレーを食べ、
  こんなに美味しいものがあるのに何故今まで知らなかったんだろ？って
  帰国後も家で作ってみたりしました。
  
  でも確かにお昼に食べてから夜中までおなかが空かなかったんですよね。
  油のせいでしたかー。
  
  次回タイに行くことがあったらyazzさんご紹介のお店に行きますね〜。
  
  かめたろう

  yazzさん からの返信 2015/12/26 19:36:21

  RE: 次回はここに！

  かめたろうさん、こんばんわ！
  
  いつも「いいね！」ありがとうございます♪
  かめたろうさんもプーパッポンカリーを自分で作られるのですね。
  
  私はi-Chefとかいう現地のクックドゥーのような出来合いの調味料を使ってみましたが、かなり本格的な味に仕上がりました。今回はパタヤで発見した、プーパッポンカリー専用カレー粉を買ってみました。自分で他の調味料と調合して味を作っていくタイプですがどんな感じに仕上がるか今から楽しみです。もちろん油控え目で作ります！
  
  今回、紹介したジェーリアップ・シーフードは単に油控え目というだけでなく、カレー・スパイスの調合に工夫を加えてキリッと香り引き立つ味に仕上げているという感じがしました。他のシーフード料理も美味しいので、ぜひ行ってみてください。
  
  私は、今回買った専用カレー粉でこの店の独特の香りが出るものなのかが気になってます。お正月の新年会ではおせちに加えて、プーパッポンカリーを作って出す予定なので、今から期待が高まります。
  
  では、今後ともよろしくお願いします。来年がかめたろうさんにとって、よい年になりますように・・・
  
  yazz
  

• うめはなさん 2015/12/20 12:38:47

  アンチではありませんが

  初めまして(_ _)
  夏にソンブーンで食べました。他で食べてないので比較は
  出来ませんが、感動しました(^^♪ なのでアンチではありませんが
  楽しく拝見しました。また行く機会があれば、ハシゴしたいな。
  うめはなでした。

  yazzさん からの返信 2015/12/20 20:35:22

  RE: アンチではありませんが

  うめはなさん、こんばんわ。
  旅行記に「いいね！」して頂きありがとうございます♪
  
  > 夏にソンブーンで食べました。他で食べてないので比較は
  > 出来ませんが、感動しました(^^♪ なのでアンチではありませんが
  
  私もアンチではありませんが、友人は油っぽいのがダメな人なのでこのお店がお気に入りなのです。少数派かもしれませんが、そういう人もいるのではと旅行記にしてみました。
  
  ソンブーンは私も初めて食べた時にこんな旨い料理があるのかと感動しましたよ。それ以来、機会がある毎に食べに行ってます。大切な友人や日本人の特別ゲストとは風格のある本店へ、普段は気軽に行けるラッチャダー店を利用してます。支店によって多少味付けや油の加減が違うような気がしますが、味と油のバランスはラッチャダー店が私の好みに合っています。
  
  最近はいろんなところに支店ができていますが、タクシーやトゥクトゥクによっては偽ソンブーンに連れて行かれることがあるので注意してください。
  
  では、今後ともよろしくお願いします。
  
  yazz

• まむーとさん 2015/12/19 17:37:57

  プーパッポンカリー

  yazz さん、はじめまして！
  
  いつも詳しい旅行記を拝見しています。
  プーパッポンカリーのオレンジの液体は油だったんですね!
  
  私はタイに行ったら食べようと張り切ってましたが、行ってみるとガイドブックより恐ろしく高くて退席しました。
  クチコミでも評価のよい、クアンです。
  最終日だったので、チャンスを逃し残念でたまりませんでした。
  またバンコクに行ったら、こちらのお店に是非とも行きたい！と思いました♪
  
  まむーと
  

  yazzさん からの返信 2015/12/19 22:18:18

  RE: プーパッポンカリー

  まむーとさん、いつも「いいね！」ありがとうございます！
  
  > プーパッポンカリーのオレンジの液体は油だったんですね!
  
  オレンジ色なのは、ナムプリックパオという焼いた唐辛子にニンニクなどを混ぜた茶色のペーストとカレー粉が溶けて油に色が付いてしまうからなんです。あれ全部油です。どんだけ入れてんのって感じですよね。
  
  > 私はタイに行ったら食べようと張り切ってましたが、行ってみるとガイドブックより恐ろしく高くて退席しました。
  > クチコミでも評価のよい、クアンです。
  
  クアン・シーフード、ラッチャダー店を利用したことがあります。あそこのプーパッポンカリーも油は控え目だったような気がしました。もう何年も前ですが私が行ったときは値段300バーツでした。今はもっと高いんだろうなあ。
  
  > 最終日だったので、チャンスを逃し残念でたまりませんでした。
  > またバンコクに行ったら、こちらのお店に是非とも行きたい！と思いました♪
  
  味を楽しむだけなら屋台や食堂でも食べられますよ。カニは缶詰のほぐし身ですが、屋台のは油控え目のところがほとんどなので、健康には良いです（笑）。旅行記で紹介したピア２１のフードコードでも一番右の顧客の注文に応じて作りたてを提供するお店で食べられます。値段は50バーツ程度だったと思います（うる覚えですいません）。
  
  では、今後ともよろしくお願いしま〜す♪
  
  yazz