鈍行列車の北日本旅・その4.本土最東端「納沙布岬」と道東横断．苫小牧へ

2015/09/03 - 2015/09/03

第20部-97冊目

皆様、こんにちは。
オーヤシクタンでございます。
横浜からひたすら列車を乗り継いで来ましたが、3日目になってようやく根室に到着しました。
この日は天気に恵まれて、本土最東端の「納沙布岬」に足を運び、再び列車を乗り継ぎながら道東を横断して苫小牧を目指しました。

※表紙写真‥納沙布岬にある、望郷の家.北方館に掲示された「北方領土は我が国固有の領土である」‥事を伝える看板。

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旅行期日‥2015年(H27)9月1日(火) ～7日(月) 6泊7日

9月3日(木) 第3日目.晴

①快速3625D はなさき.根室行
釧路5:55→根室8:13
↓
※根室交通バス
根室駅8:20→納沙布岬9:04/9:55→根室駅10:39
↓
②快速3630D はなさき.釧路行
根室11:08→釧路13:18
↓
③普通2526D.帯広行
釧路13:48→帯広17:16
↓
④特急4010D スーパーおおぞら10号.札幌行
帯広.17:51→新夕張.19:16
↓
⑤普通2642D.追分行
新夕張19:52→追分20:22
↓
⑥普通1474D.苫小牧行
追分20:28→苫小牧21:02

※移動距離‥686.2キロ。

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根室交通(根室駅～納沙布岬.往復)‥1930円
クリエ食鮮館‥1010円
JR北海道(帯広→新得)‥840円
JR北海道(自由席特急券)‥620円
帯広駅売店‥770円
ローソン苫小牧王子町店‥772円
セイコーマートやまうち苫小牧店‥427円

エリア 根室(北海道)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

4:10
おはようございます。
昨夜は爆睡しました。
釧路は明るくなるのが早いですね。

5:05
日の出です。
今日はいい天気になりそうです。

5:30
エスカル釧路(釧路船員会館)です。
お世話になりました。

バリアフリーホテル メルシー 宿・ホテル

和商市場。
丼を片手に自分の好みの海産物を選ぶ、勝手丼が有名です。
今回は残念ながらスルーです。

釧路和商市場 グルメ・レストラン

5:35
釧路駅です。
今日も長い鉄道の旅が始まります。

釧路駅 駅

第16走者。
快速3625Dはなさき.根室行
釧路5:55→根室8:13
(135.4キロ/2:18)

キハ54形と言うディーゼルカーです。
ステンレス製なので新型ディーゼルカーと思いきや、国鉄時代の1987年(昭和61年)‥今から28年前、国鉄分割民営化に先立ちJR北海道.四国.九州の三島会社の赤字化による経営困難が予想された事から経営基盤整備を目的として国鉄最後の予算で製造された車両だそうです。

なんと！
0系新幹線電車の普通車座席が転用されていました。
こりゃ快適そうです。

6:25
釧路の市街地を抜けるとすぐに原生林の中を走るようになりました。
ピィー！プワーン！ピー！パァンパァン！と警笛を頻繁に鳴らし、急ブレーキで停車しました。
すると…
「只今、鹿を跳ねました。しばらく停車します」と車内アナウンス。
運転士さんがゴム手袋をはめて降りていきました。
10分ほど停車して運転再開。
鹿はどうなったのでしょうか？

うわぁ?
広いですね。
原野のど真ん中を列車はトコトコと走ります。

お腹がすいてきました。
昨夜、スーパーで買った山菜おにぎりと余ったパンで朝食にします。

山菜おにぎり‥227円
ホワイトデニッシュ‥108円

今日はとてもいい天気。
海がキラキラしてとてもきれいです。

海と湿地が混じった風景もきれいですね。

7:07
沿線の浜中町はルパン三世の原作者.モンキーパンチさんの故郷だそうです。
その浜中町にある茶内駅で列車交換の為に数分間停車します。

海沿いを走り…

原野を走ります。
なにもありません。
でも、又そこがいいのです。

8:07
根室本線、釧路-根室は花咲線と言う愛称があります。
花咲と言えば花咲蟹が有名ですよね。
では、花咲駅は…
この停車場のような何もない駅が花咲駅です。
利用者がいないので廃駅になると言う噂です。
通過します。

8:10
日本最東端の駅‥東根室駅が見えて来ました。
この列車は通過します。

東根室駅 駅

根室駅が見えて来ました。
あと、わずかです。

さぁ、根室駅に入線しますよ。
目頭が熱くなります。

8:13
根室に到着しました。
横浜から鈍行列車を乗り継いで(一部.急行や快速もありましたが‥)3日がかりでやって来ました。

根室駅は、日本最東端有人駅です。
実質上の最東端駅は、先ほど通過した東根室駅で無人駅となっています。

ようこそ根室へ。
いえいえどういたしまして…

いやぁ、長い道のりでした。

根室駅 駅

8:15
根室交通バス
根室駅8:20→納沙布岬9:04/9:55→根室駅10:39

ここまで来たら、本土最東端の「納沙布岬」を外す訳にはいきません。
路線バスに乗り換えます。

根室駅前バスターミナル 乗り物

根室駅から納沙布岬までは、片道1040円で往復2080円ですが、駅前バスターミナルの券売機で往復券を買うと1930円になり、150円安くなりました。

この先に鉄路はありません。
路線バスが原野の中を東へ向かって走ります。

ヒキウス沼です。
沿線にはこのような沼が点在していました。

原野の中にポツンとあるバス停。
1日何人の方が利用するのでしょうか？

9:03
納沙布岬に到着です。
灯台まで行ってみましょう。

本土最東端のネコ。

着きました。
本土最東端‥納沙布岬灯台です。
ここに来るのは1年と4ヶ月ぶりです。

納沙布岬灯台 名所・史跡

9:11
灯台裏手の本土最東端部です。
前回ここに来た時は霧でなにも見えませんでしたが…

今日はすばらしい天気に恵まれて、北方領土(歯舞諸島)が見えました。
前回のリベンジ達成です。

オホーツク海側を望みます。

こちらは太平洋側です。

9:23
本土最東端‥納沙布岬の看板前で写真を撮ろうとしたら‥
バイクで日本一周を旅している方が来ました。
バイクにギターまで積んでいますね。
どのくらいの期間をかけて旅をしているのでしょうか？
オーヤシクタンも1年くらいかけて日本一周をしてみたいものです。

納沙布岬 自然・景勝地

少し離れた所から納沙布岬灯台を眺めます。

9:26
納沙布岬に隣接する望郷の岬公園に、北方館と望郷の家があります。
北方館は、北方領土返還要求運動の発祥の地で北方領土問題発生の状況や歴史的経緯を展示資料によって観覧できます。
望郷の家は戦前の島民の生活関連資料や島々における街並みや住居表示を折り込んだ地図などを展示。北方領土の歴史と生活が幅広く紹介されています。

北方館(望郷の家) 美術館・博物館

こちらは前回、見学したのですが今回も覗いていく事にしましょう。
模型で北方領土の事を解説していていて、無料の双眼鏡で海上を眺める事もできます。

沖合いには我が国の海上保安庁の巡視船が監視をしていました。

ロシアが実効支配している貝殻島灯台までは、わずか3.7キロしか離れておらず、天気が良ければ肉眼で見えます。

9:39
望郷の岬公園にある「四島のかけ橋」モニュメントです。
北方領土返還を実現の願いをこめて、返還実現への固い決意を象徴する為に建立されたのが、このモニュメントだそうです。
モニュメントの下に、祈りの火が灯されています。

望郷の岬公園 公園・植物園

「北方領土を返せ！」と、活動する街宣車が集結していました。

路線バスに乗って根室駅へ戻ります。
眺めが本当にきれいです。

10:40
根室駅に戻って来ました。
駅前のニューモンブランと言う喫茶店で根室の郷土料理‥エスカロップを食べて行きたい所ですが、今回は時間がありません。

根室駅 駅

根室駅前にあるスーパー「クリエ食鮮館」です。
ここで食料を調達してゆきましょう。

11:00
第17走者。
快速3630Dはなさき.釧路行
根室11:08→釧路13:18
(135.4キロ/2:10)

行きの折り返し列車です。
ここまで数多くの列車を乗り継ぎ時間をかけて来ましたが、根室滞在は2時間50分でした。
この列車で釧路に戻ります。

昼食です。

根室のスーパーで買ったホタテ飯と、懐かしい雪印の青箱牛乳です。

ホタテ飯‥380円
雪印牛乳‥86円

今度は原野の中を西へ向かって走ります。
眠くなってきました…。

お腹が膨れたら眠ってしまい、気がついたら釧路川を渡っている所でした。
間もなく釧路に到着です。

13:18
約8時間ぶりに、釧路に戻って来ました。

釧路駅 駅

特急スーパーおおぞら号が停まっていますが、私のきっぷでは乗せてもらえません。
口をポカンと開けて眺めるだけです。

13:40
第18走者。
普通2526D.帯広行
釧路13:48→帯広17:16
(220.2キロ/3:28)

この列車で道東を横断します。
特急なら帯広まで所用1時間34分のところ、この列車は3時間28分かけてノンビリ走ります。

そろそろ、おやつにしましょう。

根室市民に愛される味と言ったらコレです。
山森製のパン。
根室市内の学校給食などにも卸されているそうで、その中でも創業当時から製造されている「かすてらパン」はカステラ生地にバタークリームがサンドされており、山森製パンを代表する一品です。

そして、北海道のご当地飲料の「ソフトカツゲン」です。
雪印が製造する乳酸菌飲料で、関東地区では一時期、ソフトラックと言う商品名で販売されていました。

福島県の郡山銘菓「ままどおる」と一緒に頂きます。


かすてらサンド‥150円
ソフトカツゲン‥80円

音別町と白糠町の境界付近に位置する馬主来沼(パクシル沼)付近を走っています。
水が満水になると、太平洋に流れ出す珍しい現象を持つ沼だそうです。

この席‥なんか妙に落ち着きます。

車窓から見える海。
北海道の風を受けながら眺めます。

列車はトコトコと太平洋に沿って走ります。

厚内駅から、海を離れて、山間部へ入っていきます。

車内はガラガラです。
座席で子猫ちゃんが体を丸くしてスヤスヤ眠っています。
昼下がりののどかな車内です。

15:27
浦幌に到着です。
ここで列車交換の為、30分停車します。
駅前に出てみましたが、パチンコ屋さんしかありませんでした。

浦幌駅 駅

ここで、昨日乗った日本最長距離と最長運行時間を誇る2329D普通列車と列車交換をします。
車内を覗くと朝から列車に乗り詰めている同輩達の姿が見えました。
釧路まで残り2時間14分。
頑張れよ～。

座っているだけでも腹が減ります。
夕食用にとっておいたおにぎりを食べちゃいましょう。

五目飯おにぎり‥240円

十勝平野に近づいて来たのでしょうか？
広々とした農場地帯をノンビリと走ります。

とよころ駅に停車していると…

貨物列車にぶち抜かれました。
旅客より貨物優先です。

線路は続くよ～♪
ど～こまでも～♪

16:42
ワインの街.池田から地元の高校生が乗って、車内が賑やかになりました。
鈍行列車は地元の学生達によって支えられていると言っても過言ではありません。

そろそろ、陽が傾いて来ましたね。

17:16
帯広です。
ここで乗り換えです。
腰と背中が少し痛くなってきました。

帯広駅 駅

帯広はスイーツの街としても有名です。
私が好きなのは‥
マルセイ.バターサンドです。
しっとりとしたクッキー生地にレーズンとほどよい甘さのバタークリームが口の中でとろけます。

マルセイ.バターサンド(4ケ入)‥480円
帯広ポテトパイ‥160円
とうもろこし茶‥130円

とかち食物語 グルメ・レストラン

ここまで頑張って鈍行列車を乗り継いで来ましたが、どうしても特急列車を使わないと時間的に無理な部分ができてしまいました。
やむを得ないので、帯広から新夕張まで特急列車に乗ります。

石勝線の新得-新夕張は普通列車がないのでこの区間に限り、北海道&東日本パスだけで乗る事ができます。
帯広?新得の最短区間だけ特急券と別途.乗車券を買いました。

自由席特急券‥620円
乗車券(帯広-新得)‥840円

17:50
第19走者。
特急4010D スーパーおおぞら10号.札幌行
帯広.17:51→新夕張.19:16
(133.2キロ/1:25)

青いスマートな車体のキハ283系が入線して来ました。
なんかすごく緊張するのは何故でしょうか？

車内に入りました。

スゲェ！
リクライニングシートが並び、空調が効いています。
今までいた空間と別世界です。

19:16
新夕張で下車します。

私の持っているキップでは特急列車はここまでしか乗れません。
トボトボと列車を降りました。
この駅で降りたのはわずか4人。
地元の方がひとりと、同じような旅をしている方がふたりでした。

新夕張駅 駅

新夕張駅は夕方以降は無人になり、券売機までストップしてしまう寂しい駅でした。
駅前には何もありません。

20:00
第20走者。
普通2642D.追分行
新夕張19:52→追分20:22
(26.4キロ/0:30)

1両のかわいいディーゼルカーです。
定刻より8分遅れでやって来ました。

暗闇の中を列車は走ります。
車窓の風景は何も見えず、ガラガラの車内にディーゼルのエンジン音だけが響いてします。

20:32
定刻より10分遅れで、追分に到着です。
ここでの乗り換えは6分の予定で、乗り換え列車の発車時刻はもう過ぎています。
さぁ、どうなる？

追分駅 駅

第21走者。
普通1474D.苫小牧行
追分20:28→苫小牧21:04
(35.6キロ/0:36)

よかったぁ！?。
追分到着が遅れたので、ヒヤヒヤしましたが、接続の列車は待っていてくれました。
これで、ひと安心です。

特急の座席より、鈍行列車の座席の方がしっくりくるようになってしまいました。
この席が一番落ち着きます。
ガラガラでたくさん席が空いていても、ここに座ってしまいます。

21:08
根室から10時間…
苫小牧に着きました。

苫小牧駅 駅

21:12
今日も列車に乗りまくりの1日でした。
今夜は苫小牧に泊まりたい所ですね。

おやっ！
駅前にいいホテルがあるじゃないですか。
しかし、この旅はそんなに甘い旅ではありません。
いつも、お決まりのパターンですね。
これから、苫小牧を深夜に出港するフェリーを宿にして八戸へ向かいます。

つづく。