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旅行3日目です。ハチに刺された右手親指の腫れは治まり、痛みも少し和らいできました。やっといつもの旅行モードです。気分は全開。今日もしっかり歩きますよ。<br />さて、今日はシフィドニッツアの世界遺産平和教会を見学します。<br />ヴロツワフから西に60㎞。シロンスク地方(ポーランド南西部、チェコ北東部、ドイツ東部でシレジアともいう)は住民の9割がプロテスタントでした。17世紀の半ば30年戦争(プロテスタントとカトリックの宗教戦争)の終結後、この地方はハプスブルク家の支配下に入ります。ヴェストファーレン講和条約に基づきオーストリア皇帝はシロンスク地方のプロテスタントにヤヴェル、シフィドニッツア、グウォグフの3か所に「平和教会」を建てることを許可しました。これらはヴェストファーレン条約後の平和な時期に建てられたので「平和教会」と命名されました。<br />このうちグウォグフの教会は焼失して今はありませんが、教会を建てるに当たってはさまざまな条件が課せられました<br />その条件は<br /> 1 耐久性の無い建材しか使用できない<br /> 2 城壁の外側で、大砲の射程距離内でないといけない<br /> 3 伝統的な教会建築様式はいけない。塔や鐘を備え付けてはいけない<br /> 4 一年以内に建築し終えること<br />でした。そのため、これらの教会は木骨、わら、粘土で造られました。当時、これらの材料が大きな建物を建てるために使われたことは北西ヨーロッパでは一度もありませんでした。教会の建設を困難にさせるための制限が逆にバネとなり、こうして欧州最大の木組みの教会が誕生したのです。外観は質素ですが一歩中に足を踏み入れると、そこは絢爛豪華なバロックの世界が広がっていました。<br /><br /><br />

ベルリンから初めての東欧ポーランドへ、そしてトランジット中にアムステルダムへ④(シフィドニッツア)

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2015/08/14 - 2015/08/24

105位(同エリア190件中)

ポポポ

ポポポさん

旅行3日目です。ハチに刺された右手親指の腫れは治まり、痛みも少し和らいできました。やっといつもの旅行モードです。気分は全開。今日もしっかり歩きますよ。
さて、今日はシフィドニッツアの世界遺産平和教会を見学します。
ヴロツワフから西に60㎞。シロンスク地方(ポーランド南西部、チェコ北東部、ドイツ東部でシレジアともいう)は住民の9割がプロテスタントでした。17世紀の半ば30年戦争(プロテスタントとカトリックの宗教戦争)の終結後、この地方はハプスブルク家の支配下に入ります。ヴェストファーレン講和条約に基づきオーストリア皇帝はシロンスク地方のプロテスタントにヤヴェル、シフィドニッツア、グウォグフの3か所に「平和教会」を建てることを許可しました。これらはヴェストファーレン条約後の平和な時期に建てられたので「平和教会」と命名されました。
このうちグウォグフの教会は焼失して今はありませんが、教会を建てるに当たってはさまざまな条件が課せられました
その条件は
 1 耐久性の無い建材しか使用できない
 2 城壁の外側で、大砲の射程距離内でないといけない
 3 伝統的な教会建築様式はいけない。塔や鐘を備え付けてはいけない
 4 一年以内に建築し終えること
でした。そのため、これらの教会は木骨、わら、粘土で造られました。当時、これらの材料が大きな建物を建てるために使われたことは北西ヨーロッパでは一度もありませんでした。教会の建設を困難にさせるための制限が逆にバネとなり、こうして欧州最大の木組みの教会が誕生したのです。外観は質素ですが一歩中に足を踏み入れると、そこは絢爛豪華なバロックの世界が広がっていました。


旅行の満足度
4.5
観光
5.0
グルメ
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
25万円 - 30万円
交通手段
観光バス
航空会社
KLMオランダ航空
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
阪急交通社
  • 本日はヴロツワフからシフィドニッツアへバスで向かいます。<br />ポーランドの大地は何も遮る物のない一面の大平原でした。<br />これではドイツ軍の機甲師団にやすやすと蹂躙されるはずです。<br />国境を多くの国と接するポーランドは地政学上不利な立場にあるのだなと、この景色を見ながら思いました。

    本日はヴロツワフからシフィドニッツアへバスで向かいます。
    ポーランドの大地は何も遮る物のない一面の大平原でした。
    これではドイツ軍の機甲師団にやすやすと蹂躙されるはずです。
    国境を多くの国と接するポーランドは地政学上不利な立場にあるのだなと、この景色を見ながら思いました。

  • ひたすら大平原が続きます。

    ひたすら大平原が続きます。

  • シフィドニッツアの街中に入ってきました。<br />ここは小さな町ですが、小ぢんまりとまとまった町です。写真の奥が旧市街です。<br />車窓からなので、写真が少なくて申し訳ありません。

    シフィドニッツアの街中に入ってきました。
    ここは小さな町ですが、小ぢんまりとまとまった町です。写真の奥が旧市街です。
    車窓からなので、写真が少なくて申し訳ありません。

  • 平和教会の入り口です。門の右側の建物はレストランでした。<br />オレンジの瓦が緑に映えて綺麗でした。

    平和教会の入り口です。門の右側の建物はレストランでした。
    オレンジの瓦が緑に映えて綺麗でした。

  • 平和教会の入場門です。いよいよ教会の敷地に入ります。

    平和教会の入場門です。いよいよ教会の敷地に入ります。

  • 世界遺産 シフィドニッツアの平和教会です。<br />ドイツ風の木組みが美しい教会です。塔はありません。石も全く使用されていません。<br />写真では分かりにくいですが、大きな教会です。入り口は建物に向かって左側です。

    イチオシ

    世界遺産 シフィドニッツアの平和教会です。
    ドイツ風の木組みが美しい教会です。塔はありません。石も全く使用されていません。
    写真では分かりにくいですが、大きな教会です。入り口は建物に向かって左側です。

  • 入り口を入るとチケット売り場兼土産物店があり、受付の初老の男性がビニールに入った日本語で書かれた案内用の冊子を手渡してくださいました。<br />教会の内部は写真撮影禁止です。<br /><br />

    入り口を入るとチケット売り場兼土産物店があり、受付の初老の男性がビニールに入った日本語で書かれた案内用の冊子を手渡してくださいました。
    教会の内部は写真撮影禁止です。

  • 教会内部に入るとそこは絢爛豪華な世界が広がっていました。<br />内部は写真撮影禁止ですから我々日本人ツアー客も外国の観光客も、写真を撮る人はいませんでした。綺麗だから写真撮りたいなあと思いながら案内パンフに沿って色々と見て歩いているとツアーで同行しているご婦人が一人写真を撮りはじめました。そうこうするうちに二人、三人と取り始めました。<br />「ここは写真撮影禁止ですよ」と、かのご婦人に声をかけると「最初は写真撮影禁止といわれましたけど、先程受付のおじさんが写真を撮っていいよ」と言ってくださったそうです。<br />ありがたい。余り時間は残っていないけど兎も角撮影開始です。<br />フラッシュを使用していないので画像が暗いのですが実際はとても豪華で驚きました。奥はパイプオルガンです。<br /><br />

    教会内部に入るとそこは絢爛豪華な世界が広がっていました。
    内部は写真撮影禁止ですから我々日本人ツアー客も外国の観光客も、写真を撮る人はいませんでした。綺麗だから写真撮りたいなあと思いながら案内パンフに沿って色々と見て歩いているとツアーで同行しているご婦人が一人写真を撮りはじめました。そうこうするうちに二人、三人と取り始めました。
    「ここは写真撮影禁止ですよ」と、かのご婦人に声をかけると「最初は写真撮影禁止といわれましたけど、先程受付のおじさんが写真を撮っていいよ」と言ってくださったそうです。
    ありがたい。余り時間は残っていないけど兎も角撮影開始です。
    フラッシュを使用していないので画像が暗いのですが実際はとても豪華で驚きました。奥はパイプオルガンです。

  • 主祭壇です。見事な彫像と黄金の飾り金具が目を引きます。<br />一段目6人の人物の一番左がモーゼ様、真ん中で頭を少し垂れているのがイエス様で、そのすぐ右側の人物が洗礼者ヨハネ様です。すべて聖書に登場する重要な人物が祭壇に飾られているのですが、残りの三人はどなたか不謹慎にも忘れてしまいました。<br />キリスト教の信者さんなら分かると思いますけど....。<br />祭壇の最上段には神の子羊(イエス様)が十字の旗を口に咥えています。この教会は三位一体を示しているそうですから、その教義を表しているのでしょうか。

    主祭壇です。見事な彫像と黄金の飾り金具が目を引きます。
    一段目6人の人物の一番左がモーゼ様、真ん中で頭を少し垂れているのがイエス様で、そのすぐ右側の人物が洗礼者ヨハネ様です。すべて聖書に登場する重要な人物が祭壇に飾られているのですが、残りの三人はどなたか不謹慎にも忘れてしまいました。
    キリスト教の信者さんなら分かると思いますけど....。
    祭壇の最上段には神の子羊(イエス様)が十字の旗を口に咥えています。この教会は三位一体を示しているそうですから、その教義を表しているのでしょうか。

    シフィドニツァ平和教会 寺院・教会

  • 説教壇です。これも素晴らしい。<br />天使等の彫像は見事なものです。説教壇の側面を飾る金箔のレリーフもキラキラと輝いていました。階段側面にはゴルゴダの丘と最後の晩餐の金色のレリーフが飾られていました。<br />皆さんに本当の輝きを見ていただけないのが残念でなりません。それほどに素晴らしい物でした。

    説教壇です。これも素晴らしい。
    天使等の彫像は見事なものです。説教壇の側面を飾る金箔のレリーフもキラキラと輝いていました。階段側面にはゴルゴダの丘と最後の晩餐の金色のレリーフが飾られていました。
    皆さんに本当の輝きを見ていただけないのが残念でなりません。それほどに素晴らしい物でした。

    シフィドニツァ平和教会 寺院・教会

  • 奥にあるパイプオルガンですが、これも美しく装飾されています。

    奥にあるパイプオルガンですが、これも美しく装飾されています。

  • ここは貴族達の貴賓席です。

    ここは貴族達の貴賓席です。

  • 天井画は聖書の物語を描いているそうです。

    天井画は聖書の物語を描いているそうです。

  • 同じく聖書の物語です。

    同じく聖書の物語です。

  • これは最後の審判だったと思います。<br />主祭壇、説教壇、貴賓席、パイプオルガンは輝きとその豪華さに目を奪われます。この美しさと静寂さは言葉では表しきれません。ため息が出そうです。惜しむらくはフラッシュが使えないので本当の輝き、美しさを伝えきれないことです。残念でなりません。是非現地に行かれて実物を見ていただきたいと思います。

    これは最後の審判だったと思います。
    主祭壇、説教壇、貴賓席、パイプオルガンは輝きとその豪華さに目を奪われます。この美しさと静寂さは言葉では表しきれません。ため息が出そうです。惜しむらくはフラッシュが使えないので本当の輝き、美しさを伝えきれないことです。残念でなりません。是非現地に行かれて実物を見ていただきたいと思います。

  • 牧師さん達聖職者が執務する建物です。入り口のすぐ横にありました。併設する塔はどんな使い道なのか分かりません。

    牧師さん達聖職者が執務する建物です。入り口のすぐ横にありました。併設する塔はどんな使い道なのか分かりません。

  • 木立の間から最後に教会の写真を撮りました。<br />これでシフィドニッツアに別れを告げます。<br />皆さん、私達日本人はすでにポーランド人から好意を受けています。分かりましたでしょうか?<br />写真撮影が禁止の場所だったのに、写真撮影を許可されたんですよ。何気ない好意です。でも私達はうれしかったんです。このようなポーランドの人々の日本人に対する好意はこれから随所にみられる事になります。<br /><br />

    木立の間から最後に教会の写真を撮りました。
    これでシフィドニッツアに別れを告げます。
    皆さん、私達日本人はすでにポーランド人から好意を受けています。分かりましたでしょうか?
    写真撮影が禁止の場所だったのに、写真撮影を許可されたんですよ。何気ない好意です。でも私達はうれしかったんです。このようなポーランドの人々の日本人に対する好意はこれから随所にみられる事になります。

  • シフィドニッツアを後にして、これから世界遺産ヴィエリチカ岩塩坑に向かいます。

    シフィドニッツアを後にして、これから世界遺産ヴィエリチカ岩塩坑に向かいます。

  • 途中カトヴィツエのレストランで昼食です。

    途中カトヴィツエのレストランで昼食です。

  • メニューはポークカツレツ。<br />添え物はマッシュポテト、キャベツの酢付け、野菜サラダ。どれも美味しくいただきました。食後はアイスクリームが出てきましたが<br />これも美味しかったです。すみません、アイスクリームの写真を忘れました。

    メニューはポークカツレツ。
    添え物はマッシュポテト、キャベツの酢付け、野菜サラダ。どれも美味しくいただきました。食後はアイスクリームが出てきましたが
    これも美味しかったです。すみません、アイスクリームの写真を忘れました。

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