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金曜夜の新潟行夜行快速『ムーンライトえちご』の指定席が取れていたので、まもなく改装のために閉鎖となる鶴岡市立加茂水族館と月山登山を絡めて旅をしようと計画していたのだが、台風の接近に伴い大雨の恐れがあるというので、急遽旅を中止にして、宿と指定券を取消にしてしまった。<br />ところが、台風は途中で消滅し、庄内地方は大きな天気の崩れもなく、手元には、まだ1回分しか使っていない青春18きっぷが残ってしまった。<br />あまりにももったいないので、どこかへ行こうと宿を探すと、越後湯沢に7,500円で泊まれる温泉宿を見つけた。<br />迷わず予約したが、時刻はすでに15時前。<br />結局、その日は宿へ辿り着くのが精いっぱいであった。<br />翌日は、微妙な天気の中を柳都新潟へと向かうことにした。<br />そして、観光案内所で教えてもらった古町花街という場所を訪れることにしたのだが、そこは風情のある街並みが残っていた。<br />少し息抜き気味の、猫が欠伸をするような旅行記である。<br /><br />(2021.09.03投稿)

越後逍遥 ~湯沢の夜と古町花街~

163いいね!

2013/08/31 - 2013/09/01

20位(同エリア1338件中)

旅行記グループ 【越後国】

17

38

旅猫

旅猫さん

金曜夜の新潟行夜行快速『ムーンライトえちご』の指定席が取れていたので、まもなく改装のために閉鎖となる鶴岡市立加茂水族館と月山登山を絡めて旅をしようと計画していたのだが、台風の接近に伴い大雨の恐れがあるというので、急遽旅を中止にして、宿と指定券を取消にしてしまった。
ところが、台風は途中で消滅し、庄内地方は大きな天気の崩れもなく、手元には、まだ1回分しか使っていない青春18きっぷが残ってしまった。
あまりにももったいないので、どこかへ行こうと宿を探すと、越後湯沢に7,500円で泊まれる温泉宿を見つけた。
迷わず予約したが、時刻はすでに15時前。
結局、その日は宿へ辿り着くのが精いっぱいであった。
翌日は、微妙な天気の中を柳都新潟へと向かうことにした。
そして、観光案内所で教えてもらった古町花街という場所を訪れることにしたのだが、そこは風情のある街並みが残っていた。
少し息抜き気味の、猫が欠伸をするような旅行記である。

(2021.09.03投稿)

旅行の満足度
3.5
観光
3.5
ホテル
3.5
グルメ
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
高速・路線バス 新幹線 JRローカル 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
  • 地元の駅から、高崎線の特別快速に乗り高崎駅へ出る。<br />高崎駅からは、16時04分発の上越線の普通列車に乗り、上越国境の手前に位置する水上駅へ向かった。<br />水上駅は、関東から越後へと向かう旅人が通る駅。<br />国境を越える列車は、17時43分に水上駅を出発した。

    地元の駅から、高崎線の特別快速に乗り高崎駅へ出る。
    高崎駅からは、16時04分発の上越線の普通列車に乗り、上越国境の手前に位置する水上駅へ向かった。
    水上駅は、関東から越後へと向かう旅人が通る駅。
    国境を越える列車は、17時43分に水上駅を出発した。

  • 国境の長いトンネルを抜けると、もう夕暮れ時だった。<br />そして、越後湯沢駅には、18時17分に到着した。<br />とりあえず、3時間半ほど前に予約したばかりの宿へと向かう。<br />今宵の宿は、音羽屋旅館である。<br />部屋に荷物を置き、早速夕食を求めて夜の街へと出た。

    国境の長いトンネルを抜けると、もう夕暮れ時だった。
    そして、越後湯沢駅には、18時17分に到着した。
    とりあえず、3時間半ほど前に予約したばかりの宿へと向かう。
    今宵の宿は、音羽屋旅館である。
    部屋に荷物を置き、早速夕食を求めて夜の街へと出た。

    越後湯沢温泉 音羽屋旅館 宿・ホテル

    源泉掛け流し? by 旅猫さん
  • 駅の方へ向かって歩いて行き、何軒か目星を付けた後、引き返して再度見て回り、結局、『里山の居酒屋 けいた』に決めた。<br />入って見ると、なかなか小奇麗な店だった。<br />その店は、店主であるけいたさんと奥様の若い二人で切り盛りし、居酒屋と言うより、小料理屋と言う雰囲気だった。

    駅の方へ向かって歩いて行き、何軒か目星を付けた後、引き返して再度見て回り、結局、『里山の居酒屋 けいた』に決めた。
    入って見ると、なかなか小奇麗な店だった。
    その店は、店主であるけいたさんと奥様の若い二人で切り盛りし、居酒屋と言うより、小料理屋と言う雰囲気だった。

    里山の居酒屋 けいた グルメ・レストラン

    地の食材と地酒を楽しめる小奇麗な店 by 旅猫さん
  • お通しは、若葉色の刺し身蒟蒻。<br />それに合わせ、麦酒は頼まず、最初からお酒とする。<br />まずは、地元湯沢の『魚沼 純米』をいただいた。

    お通しは、若葉色の刺し身蒟蒻。
    それに合わせ、麦酒は頼まず、最初からお酒とする。
    まずは、地元湯沢の『魚沼 純米』をいただいた。

  • 品書きを見て気になった、新潟産ねぎの一本焼きを注文。<br />甘辛くて、お酒と良く合う。<br />ついつい進んでしまい、二杯目は塩沢の『雪男 本醸造』とした。

    品書きを見て気になった、新潟産ねぎの一本焼きを注文。
    甘辛くて、お酒と良く合う。
    ついつい進んでしまい、二杯目は塩沢の『雪男 本醸造』とした。

  • 追加で頼んだ雪国舞茸天ぷらは、いつも食べているものとは大きさがかなり違い、それだけでお腹がいっぱいになるくらいだった。

    追加で頼んだ雪国舞茸天ぷらは、いつも食べているものとは大きさがかなり違い、それだけでお腹がいっぱいになるくらいだった。

  • 舞茸天ぷらと一緒に頼んだ栃尾のジャンボ油揚げ。<br />削り節がたっぷりと載り、とても美味しかったが、名前の通り大きく、食べ切るには一苦労だった。<br />そのおかげで、三杯目の『鶴齢 本醸造』を追加。<br />大満足な夕食であった。

    舞茸天ぷらと一緒に頼んだ栃尾のジャンボ油揚げ。
    削り節がたっぷりと載り、とても美味しかったが、名前の通り大きく、食べ切るには一苦労だった。
    そのおかげで、三杯目の『鶴齢 本醸造』を追加。
    大満足な夕食であった。

  • 店にいる時に大雨が降ってきたが、出る頃には小雨になっていた。<br />土曜日の夜と言うのに、温泉街を歩いている人は疎らである。<br />旅館で食事をするのが普通になった今では、外に出て食事をしたりする人も少なくなったのが寂しい。<br />浴衣でそぞろ歩きをする人を見かけると嬉しくなる。

    店にいる時に大雨が降ってきたが、出る頃には小雨になっていた。
    土曜日の夜と言うのに、温泉街を歩いている人は疎らである。
    旅館で食事をするのが普通になった今では、外に出て食事をしたりする人も少なくなったのが寂しい。
    浴衣でそぞろ歩きをする人を見かけると嬉しくなる。

  • 宿へ戻り、温泉に浸かる。<br />大浴場は、思ったよりもこじんまりとしていたが、貸切状態だったのでゆっくり入ることができた。<br />ただ、宿の案内には源泉100%掛け流しと掲載されていたが、脱衣場には、循環濾過、塩素消毒と掲示されていてがっかりであった。

    宿へ戻り、温泉に浸かる。
    大浴場は、思ったよりもこじんまりとしていたが、貸切状態だったのでゆっくり入ることができた。
    ただ、宿の案内には源泉100%掛け流しと掲載されていたが、脱衣場には、循環濾過、塩素消毒と掲示されていてがっかりであった。

  • 風呂上りに、買い込んでおいたエチゴビールの限定醸造『ホワイトエール』を呑んだが、少々甘く、風呂上りにはいまひとつであった。<br />その後、部屋でまったりしながら、『鶴齢』の生酒をちびちび。<br />締めは、宿から夜食にといただいたおにぎりを食べる。<br />具は、昆布と梅だった。

    風呂上りに、買い込んでおいたエチゴビールの限定醸造『ホワイトエール』を呑んだが、少々甘く、風呂上りにはいまひとつであった。
    その後、部屋でまったりしながら、『鶴齢』の生酒をちびちび。
    締めは、宿から夜食にといただいたおにぎりを食べる。
    具は、昆布と梅だった。

  • 翌日も、空はご機嫌斜めである。<br />とりあえず、朝風呂へと向かう。<br />かなり小さい露天風呂で、今日はどうしようかと考える。<br />結局、前の晩に決めた通り、とりあえず新潟まで行ってみることにした。

    翌日も、空はご機嫌斜めである。
    とりあえず、朝風呂へと向かう。
    かなり小さい露天風呂で、今日はどうしようかと考える。
    結局、前の晩に決めた通り、とりあえず新潟まで行ってみることにした。

  • 宿の車で駅まで送っていただき、7時13分発の長岡行普通列車に乗車。<br />今にも泣き出しそうな空の下、列車は越後路を走って行く。<br />長岡駅では40分ほどの待ち合わせで、9時06分発の新潟行に乗り換えたのだが、新潟駅まであと4つという荻川駅で、やんごとなき理由にて途中下車する羽目になった。<br />そして、次の列車に乗り、10時55分に新潟駅に辿り着いた。

    宿の車で駅まで送っていただき、7時13分発の長岡行普通列車に乗車。
    今にも泣き出しそうな空の下、列車は越後路を走って行く。
    長岡駅では40分ほどの待ち合わせで、9時06分発の新潟行に乗り換えたのだが、新潟駅まであと4つという荻川駅で、やんごとなき理由にて途中下車する羽目になった。
    そして、次の列車に乗り、10時55分に新潟駅に辿り着いた。

  • 降り立った新潟駅は、ちょうど高架化工事の真っ只中であった。<br />個人的には、駅は地平にある方が旅情を感じて好きである。<br />万代口の改札から駅構内を眺めてみると、風情の無い自動改札であっても、すぐの所にホームがある光景はやはり良い。<br />高架になると、そのような景色も見られなくなる。

    降り立った新潟駅は、ちょうど高架化工事の真っ只中であった。
    個人的には、駅は地平にある方が旅情を感じて好きである。
    万代口の改札から駅構内を眺めてみると、風情の無い自動改札であっても、すぐの所にホームがある光景はやはり良い。
    高架になると、そのような景色も見られなくなる。

  • 外へ出て振り返れば、新幹線の終着駅とは思えない、昭和の風情を色濃く残す駅舎が佇んでいる。<br />旅の中で見慣れたこの建物も、もうすぐ過去のものになってしまう。

    外へ出て振り返れば、新幹線の終着駅とは思えない、昭和の風情を色濃く残す駅舎が佇んでいる。
    旅の中で見慣れたこの建物も、もうすぐ過去のものになってしまう。

    新潟駅

  • 駅を出てすぐ左手には、バスターミナルがある。<br />横に長く、13番線まであり、独特な雰囲気がある。<br />武骨な鉄骨が剥き出しで、質実剛健と言った感じである。<br />利用者も多く、バスも引っ切り無しに入って来る。<br />路線バスが賑わう街は好きである。

    駅を出てすぐ左手には、バスターミナルがある。
    横に長く、13番線まであり、独特な雰囲気がある。
    武骨な鉄骨が剥き出しで、質実剛健と言った感じである。
    利用者も多く、バスも引っ切り無しに入って来る。
    路線バスが賑わう街は好きである。

  • バスは、大きな数字が書かれた番線に、後ろ向きで入って来る。<br />最近の整備された地方都市のバスターミナルでは見ることは出来ない貴重な光景がここにはある。<br />しかし、駅の高架化に伴い、駅前も再開発され、この風情のあるバスターミナルも撤去されてしまうそうである。

    バスは、大きな数字が書かれた番線に、後ろ向きで入って来る。
    最近の整備された地方都市のバスターミナルでは見ることは出来ない貴重な光景がここにはある。
    しかし、駅の高架化に伴い、駅前も再開発され、この風情のあるバスターミナルも撤去されてしまうそうである。

  • 観光案内所で教えてもらった古町花街という場所へ行ってみる。<br />バスターミナルの2番線から出る11時38分発の新潟交通附船町線入船営業所行のバスに乗り、西堀通八番町バス停で下車。<br />バス停の向かい側には、昭和39年に建てられたという特徴的な姿をした三業会館の建物があった。<br />三業とは、料亭、茶屋、置屋のことである。<br /><br />※現在、三業会館は解体されています。

    観光案内所で教えてもらった古町花街という場所へ行ってみる。
    バスターミナルの2番線から出る11時38分発の新潟交通附船町線入船営業所行のバスに乗り、西堀通八番町バス停で下車。
    バス停の向かい側には、昭和39年に建てられたという特徴的な姿をした三業会館の建物があった。
    三業とは、料亭、茶屋、置屋のことである。

    ※現在、三業会館は解体されています。

  • 三業会館の前から少し南へ歩くと、昭和初期に建てられたとされる金辰という料理屋があった。<br />小さな店構えだが、創業約60年という老舗の料亭だそうだ。<br />古町界隈は、戦災を免れたため、戦前の木造家屋が多数残っている。<br />今回は、そんな街を歩いてみようと思う。

    三業会館の前から少し南へ歩くと、昭和初期に建てられたとされる金辰という料理屋があった。
    小さな店構えだが、創業約60年という老舗の料亭だそうだ。
    古町界隈は、戦災を免れたため、戦前の木造家屋が多数残っている。
    今回は、そんな街を歩いてみようと思う。

    金辰 グルメ・レストラン

  • 金辰の脇の小路を入って路地裏へと入る。<br />そこは、西新道通と言う道で、昔ながらの人が歩くための道に、昭和の香りが漂う木造の建物が寄り添うように建ち並んでいた。

    金辰の脇の小路を入って路地裏へと入る。
    そこは、西新道通と言う道で、昔ながらの人が歩くための道に、昭和の香りが漂う木造の建物が寄り添うように建ち並んでいた。

    古町花街 名所・史跡

    新潟市内に残る花街 by 旅猫さん
  • その道沿いにあった明治18年創業と言う老舗の料亭『大丸』の建物には、雨樋の継ぎ目にも凝った意匠が施され、軒には鍾馗様も祀られていた。<br />建物自体は、大正時代のものらしい。<br />そこから坂内小路を東へと辿り、一本隣の道へ出ると、そこはアーケードもある広い道で、この界隈の中心、古町通だった。

    その道沿いにあった明治18年創業と言う老舗の料亭『大丸』の建物には、雨樋の継ぎ目にも凝った意匠が施され、軒には鍾馗様も祀られていた。
    建物自体は、大正時代のものらしい。
    そこから坂内小路を東へと辿り、一本隣の道へ出ると、そこはアーケードもある広い道で、この界隈の中心、古町通だった。

    古町通り商店街 市場・商店街

  • 昼時になり、そろそろお腹も空いて来たので、その通りにあった『新潟古町 藪蕎麦』で食事をすることにした。<br />もりそばを頼んだ後で、せいろのほうが蕎麦粉の割合が高かったことに気付きがっかりであった。

    昼時になり、そろそろお腹も空いて来たので、その通りにあった『新潟古町 藪蕎麦』で食事をすることにした。
    もりそばを頼んだ後で、せいろのほうが蕎麦粉の割合が高かったことに気付きがっかりであった。

    新潟古町 藪そば グルメ・レストラン

    新潟の老舗の蕎麦屋にはとりかつがあった。 by 旅猫さん
  • その後、品書きに目を通し、追加で注文したのが鳥かつである。<br />出てきたそれは、熱々の揚げたてで、しかも自家製のたれが衣にほどよく付いていて、とても美味しかった。

    その後、品書きに目を通し、追加で注文したのが鳥かつである。
    出てきたそれは、熱々の揚げたてで、しかも自家製のたれが衣にほどよく付いていて、とても美味しかった。

  • 古町通に面した場所に、鍋茶屋大門と言うところがあった。<br />そこから寺院の参道のように伸びた道があり、その道が老舗の茶屋へと続いていて、古町花街の繁栄を物語るものとなっている。<br />ちなみに、花街とは、座敷で芸妓の舞いなどが楽しめる店がある街のことであり、祇園の京都五花街や金沢の三茶屋街などが代表的な花街である。

    古町通に面した場所に、鍋茶屋大門と言うところがあった。
    そこから寺院の参道のように伸びた道があり、その道が老舗の茶屋へと続いていて、古町花街の繁栄を物語るものとなっている。
    ちなみに、花街とは、座敷で芸妓の舞いなどが楽しめる店がある街のことであり、祇園の京都五花街や金沢の三茶屋街などが代表的な花街である。

  • その道を歩いて行くと、弘化3年(1846)創業で、「新潟に鍋茶屋あり」と謳われたほどの老舗の料亭『鍋茶屋』の前に出た。<br />現在の建物は、明治43年建築の建物の他、7棟が国の登録文化財に指定されているそうだ。

    その道を歩いて行くと、弘化3年(1846)創業で、「新潟に鍋茶屋あり」と謳われたほどの老舗の料亭『鍋茶屋』の前に出た。
    現在の建物は、明治43年建築の建物の他、7棟が国の登録文化財に指定されているそうだ。

    鍋茶屋 グルメ・レストラン

  • 門から中を覗かせてもらうと、日本情緒あふれる雰囲気が漂っている。<br />かなり格式が高そうで、庶民には敷居も高そうである。

    門から中を覗かせてもらうと、日本情緒あふれる雰囲気が漂っている。
    かなり格式が高そうで、庶民には敷居も高そうである。

  • 鍋茶屋の前を通る東新道通りを塀に沿って歩いてみたが、白壁が続き、その敷地の広大さに驚いた。

    鍋茶屋の前を通る東新道通りを塀に沿って歩いてみたが、白壁が続き、その敷地の広大さに驚いた。

  • 鍋茶屋の塀の外れ近くの向かいに、風情のある建物があった。<br />『町田』と言う飲食店らしいが、以前置屋(芸妓を住まわせていた建物)だった建物を改修して利用しているそうである。

    鍋茶屋の塀の外れ近くの向かいに、風情のある建物があった。
    『町田』と言う飲食店らしいが、以前置屋(芸妓を住まわせていた建物)だった建物を改修して利用しているそうである。

  • さらに路地を抜けると広い道に出た。<br />そこが東掘通で、煉瓦塀のある鍋茶屋の裏側を観ることが出来た。<br />ちなみに、古町花街は、以前は四方を堀で囲まれていたそうだが、すべて埋め立てられて道路になってしまったそうだ。<br />西堀通、東掘通などに、その名残が見られるだけである。

    さらに路地を抜けると広い道に出た。
    そこが東掘通で、煉瓦塀のある鍋茶屋の裏側を観ることが出来た。
    ちなみに、古町花街は、以前は四方を堀で囲まれていたそうだが、すべて埋め立てられて道路になってしまったそうだ。
    西堀通、東掘通などに、その名残が見られるだけである。

  • 東新道通りへと戻る。<br />古町花街には、90棟ほどの戦前の建物があるらしく、そのうち三業(料亭、茶屋、置屋)建築は十数棟あるそうだ。<br />町屋とは違った華やかさや奥まった感じの独特な建物が観られ、なかなか興味深い街である。<br />道の途中には、昭和4年創業の老舗料亭『かき正』もあった。

    東新道通りへと戻る。
    古町花街には、90棟ほどの戦前の建物があるらしく、そのうち三業(料亭、茶屋、置屋)建築は十数棟あるそうだ。
    町屋とは違った華やかさや奥まった感じの独特な建物が観られ、なかなか興味深い街である。
    道の途中には、昭和4年創業の老舗料亭『かき正』もあった。

  • その先に、明治末期に建てられたという日本舞踊市山流家元の稽古場兼住宅が建っていた。<br />玄関が六軒小路側(写真右手)にあるのが特徴とのこと。<br />2階に踊り舞台があるそうだ。

    その先に、明治末期に建てられたという日本舞踊市山流家元の稽古場兼住宅が建っていた。
    玄関が六軒小路側(写真右手)にあるのが特徴とのこと。
    2階に踊り舞台があるそうだ。

  • 六軒小路を挟んだ並びには、『美や古』と言うかつてはお座敷だった趣のある建物があり、その隣には明治40年創業の料亭『有明』の明治38年に建てられた建物が続いている。<br />脇には、路地に張り出した上げ裏と呼ばれる建築様式も見られた。<br /><br />※休業中だった『美や古』は、現在、柳都カフェとして営業しています。

    六軒小路を挟んだ並びには、『美や古』と言うかつてはお座敷だった趣のある建物があり、その隣には明治40年創業の料亭『有明』の明治38年に建てられた建物が続いている。
    脇には、路地に張り出した上げ裏と呼ばれる建築様式も見られた。

    ※休業中だった『美や古』は、現在、柳都カフェとして営業しています。

  • 六軒小路を抜け、東堀通りに出る。<br />振り返って小路を見ると、右側に昭和初期に建てられたと言う黒壁の建物があり、越後でよく見られる妻入りの建物だそうだ。<br />現在は改修され、『霜鳥』という飲食店が入っていた。<br />この六軒小路のとなりの路地もとても趣があった。

    六軒小路を抜け、東堀通りに出る。
    振り返って小路を見ると、右側に昭和初期に建てられたと言う黒壁の建物があり、越後でよく見られる妻入りの建物だそうだ。
    現在は改修され、『霜鳥』という飲食店が入っていた。
    この六軒小路のとなりの路地もとても趣があった。

  • 古町通りに戻ると、白猫さんが寝そべっている。<br />遊んであげようかと近付くと、大きく口を開け牙を剥かれた。<br />威嚇されたのかと思ったら、何と大欠伸であった。

    古町通りに戻ると、白猫さんが寝そべっている。
    遊んであげようかと近付くと、大きく口を開け牙を剥かれた。
    威嚇されたのかと思ったら、何と大欠伸であった。

  • 眠たそうなので、そっとしておくことにする。<br />おやすみ、いい夢見ろよ。

    眠たそうなので、そっとしておくことにする。
    おやすみ、いい夢見ろよ。

  • 適当に歩いていると、六軒小路の隣の路地に出た。<br />奥には、二階部分に物干し台がある民家が3軒ほど並んでいる。<br />二階部分が張り出した建物なども見える。<br />もっと散策したかったのだが、ついに雨が振って来たので、今回はこれで切り上げることにした。

    適当に歩いていると、六軒小路の隣の路地に出た。
    奥には、二階部分に物干し台がある民家が3軒ほど並んでいる。
    二階部分が張り出した建物なども見える。
    もっと散策したかったのだが、ついに雨が振って来たので、今回はこれで切り上げることにした。

  • バス停へ向かう途中には、多くの寺院があった。<br />その辺りは寺町で、趣の異なる参道を持つ寺が建ち並んでいた。<br />古町バス停から路線バスに乗り、新潟駅へと戻る。<br />途中で、新潟の象徴である萬代橋を渡って行く。

    バス停へ向かう途中には、多くの寺院があった。
    その辺りは寺町で、趣の異なる参道を持つ寺が建ち並んでいた。
    古町バス停から路線バスに乗り、新潟駅へと戻る。
    途中で、新潟の象徴である萬代橋を渡って行く。

  • バスは、かのバスターミナルでは無く、駅前通りのバス停に到着。<br />路線によって、着く場所が違うそうだ。<br />あのバスターミナルへ後進で入るのを体験したかったので残念である。

    バスは、かのバスターミナルでは無く、駅前通りのバス停に到着。
    路線によって、着く場所が違うそうだ。
    あのバスターミナルへ後進で入るのを体験したかったので残念である。

  • 駅で案内を見ると、ちょうど新幹線が出たところであった。<br />50分近く待ち、14時56分発の『とき330号』に乗り、旅を終える。<br />青春18きっぷの消費が目的だったが、思わぬところで新潟の別な魅力に出会えたのはとても良かった。<br />新潟を離れる時、車窓に山頂を雲に覆われた弥彦山が見えた。

    駅で案内を見ると、ちょうど新幹線が出たところであった。
    50分近く待ち、14時56分発の『とき330号』に乗り、旅を終える。
    青春18きっぷの消費が目的だったが、思わぬところで新潟の別な魅力に出会えたのはとても良かった。
    新潟を離れる時、車窓に山頂を雲に覆われた弥彦山が見えた。

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この旅行記へのコメント (17)

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  • momotaさん 2013/12/24 12:59:11
    思わずつられてあくび〜
    旅猫さん、こんにちは

    お天気ばかりはどうしようもありませんが予定をキャンセルした後
    意外に天気がいいってイヤですよねぇ。
    夏行けなかった積丹みたい。観光タクシーキャンセルしたのに空港
    着いたら青空で悔しい思いしましたがその後の大雨に救われたわ〜。

    旅猫さんにみたいに旅慣れててすぐにこうして代わりの場所が
    思い浮かべばいいのだけれど固めた予定が立ちいかないとどうして
    いいのやら。
    新潟の素朴な温泉でのんびりして、ディープな花街をぶらぶら。
    景気のいい時代のなごりが残されているのですね。

    鍋茶屋は立派ですね〜。
    いかにも一言さんお断りな雰囲気。
    京都、金沢はわかるけど新潟のこの辺りがどうして花街として
    栄えたんでしょうか。

    猫の大きなあくび見たら私もつられちゃいました(*´▽`*)

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/12/27 18:12:06
    RE: 思わずつられてあくび〜
    momotaさん、こんにちは〜
    お返事が遅くなりすみません。

    宿を取ってしまっていると、当日天気が悪くても行かないとダメですからね。
    天気だけはその日勝負。
    日帰りでも、朝天気が今一つで行かないと決めた後、急に晴れて来てがっかりすることも。

    新潟は、西廻り航路の湊町で、日本一の米の生産地ということもあって、大いに栄えたそうですよ。
    今は、鍋茶屋さんや、僅かに残る建物に往時を偲ぶだけですが。

    あの猫さん、まったく緊張感が無かったなぁ(笑)
    旅猫
  • ころっつさん 2013/10/01 06:53:06
    渋いバスターミナル
    旅猫さん、おはようございます。
    夏休みもすっかり終わり、季節も本格的な秋を迎えましたね。

    新潟駅のそばのバスターミナルはなかなか渋い建物ですね。
    以前私の住んでいる小さな町にも駅前にこんなバックでバスを駐車するバスターミナルと無骨な待合スペースがありましたので、懐かしく思いました。

    再開発やリニューアルとともに、こうした公共交通が大活躍した時代の建物が減ってきているので、残してほしいものですね。

    古町は夜に2回ほど飲み歩きに出たことがありますが、昼間に歩くと情緒ある風情を感じさせるまちであることがわかりますね。細い路地が続く古町を懐かしく思いました。


    ころっつ

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/10/02 22:30:54
    RE: 渋いバスターミナル
    ころっつさん、こんばんは。

    いつもありがとうございます。
    ようやく涼しくなって、旅日和な毎日が続いていますね。

    あのバスターミナルは魅力的でした。
    公共交通機関が大活躍していた時の貴重な遺産ですね。
    ぜひ大事に使ってもらいたいものですが、今のご時世、
    何でも新しくて綺麗で便利なものが好まれますからね。
    もったいないと思います。

    ころっつさんも古町を歩いたことがあるのですね!
    と言っても飲み歩きですか(笑)
    面白そうなお店が結構ありますよね。

    昼間も結構魅力的ですので、一度是非。
    旅猫
  • 潮来メジロさん 2013/09/20 00:41:09
    訪問回数150回目、ありがとうございました。<(._.)>
    旅猫さん、こんばんは! ヾ(^o^)
    毎度、訪問&投票ありがとうございました。
    一昨日、旅猫さんの訪問回数が150回目となっておりました。
    拙いブログなのに、度々お越し戴き、ありがとうございました。

    > 威嚇かと思いきや大あくび。
    > 何だ、眠いのか。

    ニャンコも眠い時は大あくびするんですね。
    あくびをするのは人間だけかと思っていました。(^_^;

    ではまた・・・。(^o^)/~~~
      (潮来メジロ)

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/20 11:01:40
    RE: 訪問回数150回目、ありがとうございました。<(._.)>
    潮来メジロさん、こんにちは〜

    こちらこそ、いつもありがとうございます。
    奇しくも、170回目のご訪問でした!

    あくびは、犬もするそうですよ。
    この猫君は、あまりの暇さについ大あくびといった感じでした(^^)

    これからも、よろしくお願いいたします。
    旅猫
  • rupannさん 2013/09/16 01:19:09
    夜の温泉街♪
    いい雰囲気ですねぇ

    旅猫さん、こんばんわ〜

    『ムーンライトえちご』の指定席 
    キャンセルされましたか...残念でしたねぇ

    それにしても急遽予定変更となっても
    充実した旅をされてますねぇ

    舞茸の天ぷら〜おいしそうな肴にお酒に〜
    ごっくんものです〜

    夢に出てきそう〜(笑)

    では by rupann♪

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/16 17:17:45
    RE: 夜の温泉街♪
    rupannさん、こんにちは〜
    こちらは、台風一過で急に晴れています。

    ムーンライトえちご、残念でした。
    でも、また機会があるでしょう。
    急な変更は毎度のことですので(笑)

    今回の居酒屋は、品数は少ないけど、どれも美味しかったです。
    舞茸の天ぷらも揚げたてで美味しかったですよ〜

    旅猫

  • hot chocolateさん 2013/09/15 01:39:15
    夜行快速に乗れなくても♪
    旅猫さま、こんばんは〜

    旅のスタートが15時過ぎですか・・・
    そういえば、千葉市で1泊という旅もありましたね。(笑)
    気ままな猫さんらしいです。

    栃尾のジャンボ油揚げ、削り節がたっぷりで美味しそうです。
    削り節をたっぷりかけるのが、正しい食べ方なのかな?
    私はいつも、カリッと焼いた油揚げに、おろしショウガに刻みネギに醤油、
    これも結構いけますよ。

    古町花街、粋な街並みですね。
    新潟には、こういう建物がまだ残っているのですね〜。
    この辺りの街歩きは、興味深そうです。

    白猫さんのふわふわの毛が気持ちよさそうです♪

    hot choco

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/15 11:14:05
    RE: 夜行快速に乗れなくても♪
    hot chocoさん、こんにちは〜
    いつもありがとうございます!

    遅く出るのは結構ありますね。
    まあ、前の日に飲み過ぎたとか、天気が悪そうだとか、
    午前中に旅の情報を得て急に出かけることにしたとか。
    思い付きもかなりありますよ(笑)

    > 削り節をたっぷりかけるのが、正しい食べ方なのかな?
    どうなのでしょうかね。
    私も、油揚げはやっぱりカリッと焼いて、生姜とネギですね。
    栃尾揚げは分厚いので、中に味噌を詰めて焼くというのもありますね。
    香ばしくて、いけますよ(^^)

    > 古町花街、粋な街並みですね。
    まったく知らなかったのですが、駅前の観光案内所で、新潟に古い街並みって残ってますか?って尋ねたら、ここを教えていただいたのです。
    独特の風情がある街で、なかなか面白かったです。
    猫さんにも会えましたし。

    旅猫
  • 天星さん 2013/09/14 12:39:53
    うちの見張りは大あくび
    日光殿〜
    あ、甲斐殿でした!(笑)

    ムーンライトえちご.......
    今まで欺かれていたので、
    甲斐殿は乗せられませぬ(笑)
    お天気にはかないませんね〜
    青春18切符〜いくつになっても青春18切符

    最近は車で移動することが多いんで
    列車は主なものしか知らない.....(トホホ)

    駅の高架橋の工事がいろんな所で行われているようですが
    地震の多い日本、大丈夫なんですかね〜
    地震が多い国なのに立体的なものつくりたがるんですよね〜
    そんな事するたびに駅近くの古き日本の風景が失われていく。
    そんなに新しいものが必要なのでしょうか?こんなご時世に......
    とボヤいています〜(笑)

    白いネコと出会ったでしょう〜
    しっかりと甲斐殿を見張るように申しつけたのに
    居眠りしておる〜(笑)見張りをしてることさえ、
    見抜かれ写真に撮られている〜
    間抜けな忍だぁ〜情けねぇ〜(笑)
    気合いじゃぁ〜

    えちご

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/15 11:05:14
    RE: うちの見張りは大あくび
    えちご殿

    こんにちは〜

    さすがに、越後本国には簡単には行かせてくれませんでしたね(笑)
    今回は、青春18きっぷの消費が目的のような旅。
    結局、3回分しか使えなかった。。。
    でも、元は取ってますので。

    > 最近は車で移動することが多いんで
    > 列車は主なものしか知らない.....(トホホ)
    免許は持っていても車は持っていないので、旅はいつも公共交通機関です。
    ですので、結構列車はよく知っているほうですよ。

    > そんな事するたびに駅近くの古き日本の風景が失われていく。
    > そんなに新しいものが必要なのでしょうか?こんなご時世に......
    > とボヤいています〜(笑)
    同じようにボヤいてます。
    日本らしさがどんどん失われていくのは寂しい限りです。

    あの猫さん、やはりえちご殿の忍でしたか!
    でも、見張るのに疲れて、ちょっと夢心地でしたよ(笑)
    まあ、甲斐に免じて許してあげてください。

    お膝元への潜入は、先日、家康公からの直々の御下知でしたので。
    旅猫

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/15 11:06:24
    RE: RE: うちの見張りは大あくび
    おっと、また旅猫に(^^;
    素性がばれて動揺している甲斐の山猫より
  • ガブリエラさん 2013/09/14 05:22:34
    レトロな建物♪
    旅猫さん☆

    おはようございます♪

    レトロな建物、大好きです!
    20年前くらいまで、大分の祖母宅が地区100年を超えてて、その家を思いだしました(*^_^*)
    懐かしい!!!

    猫ちゃんのあくび、可愛いですねヽ(^o^)丿
    なでなでしたくなりますよね♪
    うちのワンコのあくびも、可愛いですよー(*^_^*)←親バカです♪

    ガブ(^_^)v

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/14 10:39:56
    RE: レトロな建物♪
    ガブさん、こんにちは。
    いつもありがとうございます!

    > レトロな建物、大好きです!
    古い建物っていいですよね。
    私も、近代的な建物より、日本風の趣のある建物をほうが好きです。
    暖か味があって、ホッとします。
    築100年を超えた建物ですかー
    いいなぁ。

    旅猫
  • やるやんさん 2013/09/13 17:41:31
    新潟もいいですねー
    旅猫様

    いつもお立ち寄り、ご投票ありがとうございます。

    越後湯沢いいですね〜

    つい見入ってしまいました。

    あと新潟市

    母方の祖父が新潟出身で、何度も新潟市内に行ったことがあります。

    ただ「往復・車」だったり「往復・新幹線」で墓参りのみだったりと

    せわしなくて・・・

    こんなに町だったんですね〜

    機会があって新潟に行くときはゆっくり見てみます。

    今後ともよろしくお願いします。


    byやるやん




    旅猫

    旅猫さん からの返信 2013/09/13 20:05:32
    RE: 新潟もいいですねー
    やるやんさん、こんばんは。
    メッセージをありがとうございます。

    越後湯沢は、スキーの季節は賑わいますが、他の季節はあまり人気の無い温泉街ですね。
    でも、今年の冬に訪れた時に入った共同湯の「山の湯」のお湯の良さを体験し、ちょっと見直していたところです。
    http://4travel.jp/traveler/tabineko_j/album/10750477/

    新潟市内は、これまでも2度ほど訪れましたが、今回、古町花街を知り、新潟もいろいろな顔を持っているなと思いました。
    是非一度、歩いてみてください。

    旅猫

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