2013/05/03 - 2013/05/03
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たびたびさん
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二日目は、内子町から大洲市を回ります。
まずは、在郷町として栄えた内子。木蝋で画期的な製法を考案し、輸出も大々的に行っていたという芳賀一族の邸宅に、今も現役で残る内子座。街並みも保存状態がとても良くて、これは想像以上の楽しさでした。
そして、大洲の城下町。松山の砥部から内子もこの大洲藩の領域。殿様のクレバーさが現れているような気もします。赤レンガ館やおはなはん通りに、圧巻は臥龍山荘。観光スポットとしては内子の方が有名なのでしょうが、実質的には大洲のレベルが上回るような。いろんなところで予想を裏切られる、サプライズの旅になりました。
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松山から内子駅に到着です。まだ、8時前なので、施設はどこも開いていないでしょう。その分、まだ人通りの少ない、静かな街並みが散策できるでしょう。
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中心部に入る辺り。石灯籠にもかつての豊かさが残っているような感じです。
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イチオシ
これが内子座ですね。
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隣りの建物との隙間があんまりなくて、全景がうまく撮れません。こんな風に下から見上げるしかありません。
今はまだ閉まっていて、見学はまた後で。 -
隣りにあった和菓子屋さんは、大本製菓舗。年季の入った店構えは、ちょっと風情があります。朝早くから開いていて、声をかけると奥から年配のご主人が出てきて応対してくれました。生菓子が中心の取り扱いですね。
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ヨモギ餅をいただきましたが、出来立てのお餅は、ヨモギの繊維が少し残るようなお餅でした。
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町の中心に向かって歩きます。これはお魚屋さんのようですが、かつ盛というお店。
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ここは、丸寿司の有名店のようで。丸寿司は、この辺りの郷土料理なんだそうです。あじの酢でしめた切り身で、おからを巻いたもの。小さなパックの丸寿司を買いましたが、一個食べて、もうきつい感じ。どうしてご飯じゃないんでしょうか。正直、おからなんか、酢にあってないし、おいしくないんですけど。。
しかし、地元の人に聞くと、普通に食べますとのこと。何とか完食はしましたが、これはもういいでしょう。 -
さらに進んで、この街並み。一直線に並んだ民家の感じは宿場町でもないし、なんだか独特です。
つまり、内子は、江戸後期から明治にかけて木蝋の生産で栄えた古い町。良質の木蝋は、欧米にも輸出され、高い評価を受けました。そして、その繁栄の名残をとどめる町並みがこれ。国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。 -
ただ、ここの町並みは、本当に建物の質が不思議なほどそろっています。逆に、ちょっと違和感があったのですが、古い家を白壁や蔵造りに積極的に手直ししている取り組みが行われているようでした。やはりそうですか。それなりの努力がなければ、この町並みはありえないでしょう。
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その一角にあるのが、本芳我家住宅。木蝋で栄えた内子の街の象徴です。
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今の建物は、明治22年に建てられたもので、国指定重要文化財です。
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イチオシ
建物の内部は非公開なので、
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道から外観を見るしかありませんが、出窓の付いた蔵や、漆喰に鏝絵が配された豪華な建物は、ただものではない気配です。
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この門から少し入って、庭園ものぞけますが、
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こちらはこんな具合。まあ広いというだけの印象です。
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これはコテ絵のお店。
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漆喰の家が多いので、こうしたニーズはあるでしょう。
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イチオシ
ちょっと素人っぽい感じもありますが、これがないと様にはなりません。
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高昌寺は、内子の町並みを越えた少し高台。
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本山の永平寺に似ていることで、「伊予のミニ永平寺」とも呼ばれるようですが、ここの見所は、石造りとしては日本一の涅槃仏。平成10年に作られたもので、長さ20m、高さ3m、重さが200t。巨大な大屋根の中に、白く輝いています。
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こちらが本堂。境内はきれいに掃き清められていて、凛とした雰囲気がありました。
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再び、街の方に戻ります。八日市 護国町並保存センターは、内子の街並みでも一番奥のほう。二階建ての資料館で、内子の街並みをどう保存してきたのか。いくつかの事例を紹介していて、それぞれ、ビフォー・アフターのような対比の写真が飾られていました。
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しかし、ここまで行くと、保存ではなくて改修になるのではないかと思うほどでしたが、外観だけではなく、本物の技術と材料で改修されているのが意味のあるところと言いたいのかも知れません
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内子には、木蝋で繁栄した芳我本家から分かれた分家がいくつかあって、上芳我もその一つ。
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玄関を入ると中は広々。大黒柱もかなりの太さです。
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料金を払って、奥の間へ。
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そこから中庭を伝って、離れに渡ります。
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こちらは、母屋の二階、屋根裏。
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イチオシ
太い梁が屋根を支えて、見応えがありますね。
しかし、なんか必要以上の堅牢さも感じます。後で見た資料の中に、内子は豊かでも農村は貧しく、貧富の差が広がっていたため、時おり、打ちこわし等の騒動が起きたのだとか。この堅牢さは、そんなことも想定し、財産や生命を守るための備えの意味もあったようです。やはり、財力を示すだけのものにしてはちょっと違和感がありました。 -
ここは木蝋の資料館。
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上芳我家は木蝋から、蝋花という、より効率的で質の高い技術を考案し、
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蝋産業の飛躍的な技術進歩に貢献しました。
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そして、その木蝋は世界中に輸出され、品質の良さもあって高値で取引されました。豊かな経済力の源です。
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母屋や蔵の公開に加えて、こうした蝋技術の資料館も備えており、内子の観光では必見の場所になっています。
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並びの中芳我家も上芳我と同じく本芳我家から分かれた家。
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で、その中芳我家も、今は二つの家に分かれていて、旧銀行頭取別邸「中芳我邸」庭園を公開している家とギャラリーいもんとして、民芸陶器のコレクションなどを公開しているこの家があります。
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私は、ギャラリーいもんの方にお邪魔しましたが、こちらの建物が中芳我家の母屋。。
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松山の学校で、漱石に学んだという人がいたようで、漱石が書いてくれたという色紙もありました。
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イチオシ
屋根裏部屋のような場所に先代が趣味で描いた絵画を飾るスペースがありまして、とても豊かな感性を感じる空間でした。
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これをどう伝えたらいいのか。現在のご主人も、まだ試行錯誤の最中のよう。内子の文化は、一朝一夕のものではないと改めて感じた次第です。
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朝と違って、お店が開いています。この小さな箒のお店も面白いですね。
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こちらは、あたらし屋さん。
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入り口を入って、和ろうそくの美しさに目が引かれましたが、一方で、奥を見るとカウンターがあって、コーヒーを飲んでいる人も。飲みながらご主人と内子の話を気さくにしたりしていて、これは単純なおみやげ物屋さん以上。
とにかく、内子のことを知ってもらいたいという主人の思いが詰まったような空間だと思います。 -
内子は、木蝋で栄えた街。木蝋は、びんつけ、膏薬などの医薬品、化粧品など用途が広いのですが、もともとの目的の中心は蝋燭です。その伝統の和ろうそくを今に伝えるのが、大森和ろうそく屋。
店内に入ると、帳場に座った女将さんが、和ろうそくがどういうものかを丁寧に教えてくれます。すべてが天然素材という手の込んだ作り方の説明は、とても説得力がありました。 -
変わったところだと、この森文。
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内子の老舗の醸造メーカーのようで、酢たまごという商品を、高血圧や成人病に効果があるとして大アピールしていました。しかし、酸っぱいたまごって、あまりおいしくないような。
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恐る恐る試飲させてもらったら、これがとてもフルーティ。ゆずをいれてあって、飲みやすいくしてあるんだそうです。それなら、名前が何んとかならないんでしょうか。ちょっと、誤解を受けてしまう名前なのが惜しいと思いました。
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沖野月見堂は、道から店内がよく見えて、オープンで明るい感じのお店です。店内では、お店の人がきびきび動いて、家族でやっているんでしょうか。アットホームな感じもありまして、見ているだけで元気をもらえるような。
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で、目を引いたのは、栗蒸し羊羹。蒸したてのような瑞々しい姿がうまそうです。ラップに包んだのをいただきまして、歩きながら食べました。お店の品数はそれほど多くはないし、日保ちもしない生菓子が多いのですが、観光客向けだけではなくて、地元密着のようなお店。ちょっとほっとするお店です。
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こちらも和菓子屋さん。内子は、古い家並みが残る場所なのですが、ここも古民家を使った上品な店構え。お店の中に入っても、そこここに小物の飾りがあったり、気配りが行き届いて、いかにも老舗の和菓子屋さんです。
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いただいたのは、看板商品の栗饅頭。やや小さめの楕円のお饅頭は、まず焼き色が艶々として、とてもきれいです。中の白餡もほっこりして、見た目と味わいの両方で栗饅頭のお手本のような仕上がりでした。
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こちらはどうでしょう。まだ、新しいお店のようでしたが、塩麹の煎餅がおいしそうで、それをいただきました。
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なるほど、薄焼きの煎餅は、堅さがあって、バランスがとってもいいですね。ただ、堅いだけだとこの味わいは出ない。堅く焼いた小麦系の濃い味を薄焼きだと、ポリポリと食べやすい。ありそうでないけど、本来はこういう煎餅が基本かも。形を崩さず、きちんと薄焼きにする技術の確かさが光っていると思いました。
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これは、芳我家の分家、下芳我家。重要文化財になっている下芳我家の建物は、そば屋さんになっていて、ちょっと寄ってみることにしました。
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ここから上がって、奥の間に上がります。
建物が重要文化財になっているのがウリなので、食べる方はイマイチなのかなあと勝手に思っていたのですが、 -
イチオシ
このそば饅頭にはびっくり。餡子の乗っている方も乗っていない方もうまいです。それに、蕎麦湯がついていたのですが、これも癖のないきれいな味で、お代わりをもらっていただきました。建物にお庭にうまい饅頭で、すっかり元気になりました。
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元気になったところで、今度は商いと暮らし博物館。内子座との共通チケットがあって、これを利用しました。
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建物は、江戸後期に建てられたもの。
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大正時代に手広く商売をしていた薬屋の暮らしを人形も使って再現しています。
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内子は蝋で栄えた町ですが、商売上手な町衆はほかにもたくさんいたようで、かつての豊かな時代が想像されました。
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あとは内子座を見ればいいんですが、
こちらは内子町ビジターセンター。 -
立派な建物で、中も広い。一角に、内子の伝統産業や老舗のお店をパネルで紹介するコーナーがあって、百年以上前から地元で生まれた和菓子「ゆずっ子」の情報とか、とてもいいと思いました。
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で、「ゆずっ子」を食べようと思ったら、その商品を取り扱っている「まちの駅 Nanze」 を紹介されました。このセンターのすぐ裏です。
「ゆずっ子」は、とても小さなお菓子。ゆずのほんのりした香りと白餡が上品。ただ、なによりも見た目のかわいさがとても印象的だと思いました。
なお、琴松堂が製造元なのですが、内子の街からは歩いて行けない離れたところのようでした。 -
さて、最後は内子座です。重要伝統的建造物群保存地区のある内子観光のメイン施設。
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大正5年に大正天皇の即位を祝い、内子町の有志によって建設された歌舞伎劇場で、
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かつての内子の繁栄の証です。現在の建物は昭和60年代に復元されたものということですが、傾斜のついた升席から大舞台、奈落などの大仕掛けなど、一通りの機能が揃っていて、案内の人の説明にも熱がこもっていました。貴重な文化遺産です。
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こちらは、舞台下の奈落。
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回り舞台を支える仕掛けです。
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二階から見下ろしたところですが、
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この二階もけっこう広いんです。
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表の役者絵を見て、見学終了です。
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内子駅前に帰ると、内子レトロバス「ちゃがまる」という周遊バスがいました。緑のボンネットバスで、土日・祝日運行。1日乗り放題で、600円です。
高昌寺まで、このバスで行って、帰りは歩いて帰ると効率がよさそうです。 -
傍らの旅の案内所 旅里庵。街並みは駅から少し歩くので、まごまごしている観光客も多いのですが、とても積極的に道案内をしている姿が見られました。たぶん、ボランティアの方だと思いますが、暖かいもてなしの気持ちが伝わります。
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さて、今度は大洲に到着です。
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大洲駅から大洲城は、歩いて20分くらい。予想外に距離があるようです。
途中にあった洋菓子店のジャポネーズ。若い夫婦が仲良くやっている明るいお店です。 -
いただいたのは、シュークリーム。110円の値段では、うまいシュークリームはちょっと難しいのかなあと思ったのですが、これがなかなかいい。バニラを効かせた軽いクリームで、濃厚さも適度にある。こんな店がひょこっとあるのも大洲の伝統なのかもしれません。お勧めです。
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今度は米田七宝堂。こちらは明治創業。お店の構えもきれいで、堂々としています。
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いただいたのは、残月。焼き菓子で、全体として丸い形なのですが、ちょっとした面も残って、風流な感じ。この形がいいし、白餡の柔らかな甘さがグッドです。銘菓だと思います。
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歩いていると今度は山栄堂。大洲の名物「志ぐれ」を扱うお店。
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大洲には20軒くらい志ぐれを扱う店があるというのですが、それぞれにかなり特徴があるような。で、ここの志ぐれは、ねっとりした羊羹のような味わい。小豆のうまさを上手に引き出していると思いました。
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やっと肱川にたどり着きました。大洲城がこの川に面して建っているのが見えてきましたが、まだ距離がありますねえ。
しかし、ゆったりした青い流れが美しい景観を生んでいる。橋のたもとに肱望亭という見晴らしのよい場所までありました。
ところで、肱川には鵜飼いもあります。鮎が豊富に取れる川なのですが、最近は、徐々に減ってきたそうで、心配されている話も聞きました。 -
橋を渡ったところにも和菓子屋さん。村田文福老舗です。創業は、寛永元年。看板商品は「月窓餅」。月窓というのは、名君として名高い加藤家2代大洲藩主の殿様が月窓候といったことから付けられたもの。
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わらび餅ですと説明されましたが、餅の部分はほんの僅か。全体としては、白餡の塊のような味わい。薄い紫色は、小豆の皮が少し混じっているからでしょうか。とてもきれいでだし、滑らかな味わい。表面に黄な粉がまぶしてあって、さらに渋い姿。これは特徴もはっきりしているし、面白いお菓子だと思いました。
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大洲城は、もうすぐです。
歴史的には、鎌倉時代末期から守護として国入りした伊予宇都宮氏の築城に始まり、内紛後、秀吉の命を受けた小早川隆景から藤堂高虎。少し間があって、江戸期は、米子から移ってきた加藤氏12代で明治維新を迎えるというけっこうな変遷です。 -
イチオシ
ただ、加藤氏の治世が安定していたようで、お菓子ができるくらいですし、名君の評価もあったんでしょう。
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さて、城は小高い山の上ですが、周囲にはまだ高い山がいくつもあるし、さほど険しくない山城の印象。いわゆる南予のゆったりした気風が城にも表れているように感じました。
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内部のがっちりした梁。
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築城の際の様子も展示されています。
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えみや号菓子店って名前が変わっていますね。ちょっとふるぼっけた店構えだし、見ると「残月」という他の店でも見たお菓子も置いているし、パクリのお店かもと思ってしまいました。
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で、いただいたのは、「志ぐれ」。カステラ味のような洋風感覚が入って、おいしいじゃないですか。二葉屋の志ぐれ餅を基本とするとかなりアレンジされていますが、このアレンジはあり。大洲の激戦を生き残ってきたお菓子屋さんはやはり違うなという思いになりました。
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丸星藤樹堂も、大洲の和菓子屋さん。
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志ぐれの食べ比べがしたかったのですが、バラ売りがなかったので、醤油餅をいただきました。道後で食べたゆべしのような味を期待していたのですが、これはほとんどういろうですね。癖のない仕上がりです。
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大洲の市街の名所、おはなはん通りに出てきました。名前は、昭和41年のNHKの朝ドラ「おはなはん」のロケが行われたため。北側に蔵が並び、道の脇には小川が流れて、雰囲気はあるんですが、
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そもそもおはなはんってなんだたっけ?そう思っていたら、中ほどに、休憩所があって、そこにおはなはんの説明資料が展示されていました。
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おはなはんは、大洲市を舞台に明るく生きるヒロイン。軍人とお見合いで結婚して、子供も授かりますが、夫は病で他界。女手一つで息子を育て、試練を乗り越えていくという物語。平均視聴率が50%近くの大ヒットを記録したのだそうです。
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もう「志ぐれ」はたくさん食べましたと思ったら、この二葉屋の「志ぐれ餅」がその元祖だそうで。なんでも、おはなはんで大洲が有名になってから、あちこちで「志ぐれ」を作るようになったのだということでした。
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ところで、「志ぐれ餅」は、大洲藩の江戸屋敷内の秘法菓子。ただ、お餅というよりも蒸し羊羹と言った味わいでしょうか。ちょっとぼんやりした味わいだし、はっきり言えば地味かも。昔の味を守ってはいるのでしょうが、現代人には受けにくいかもしれません。
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さて、臥龍山荘にやってきました。
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地元の出身で、その後、神戸で木蝋貿易で成功を収めた河内寅次郎が、構想10年、施工4年の歳月をかけて作りあげたという臥龍山荘。
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緑に包まれた石段を登って、
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玄関に向かいます。
しかし、この時点で、ちょっとただならぬ気配。なんか、研ぎ澄まされたような感性を感じますね。 -
これが中心の建物ですね。ただ、日が陰ってきたので、お庭を先に見ることにしましょう。
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奥に続く、
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石の敷かれた道や
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踏み石もなかなかに遊び心が感じられます。
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離れは
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上がるとちょっとした茶室のような感じ。
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イチオシ
そして、ここの特徴は眼下の肱川の眺め。屋形船がすぐ下まで回り込んできていました。
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周囲には縁が巡っていまして、ここから見下ろします。水害にあっていてもおかしくないんですが、幸い、無事に残っています。
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イチオシ
臥龍山荘桂離宮などの名建築を参考に、贅を極めた造りとされていますが、この風雅の極致というべき出来栄えは、河内寅次郎の並々ならぬ審美眼の賜物でしょう。ただ、まねをするだけではこのレベルには絶対に至りません。
贅を尽くしているようで、それが表にはそこまでは出ていない。しかし、隅々まで見れば見るほどよく出来ている。
こんなところに、こんなすごいものがあるとはただただ驚きです。大河内山荘や野村徳七の碧雲荘を初めて見た時の深い感動が蘇ってきました。
大洲市が臥龍山荘にかかる本を出していまして、その中でかなりの部分を使って河内寅次郎について語っていましたが、これはとても的を得ています。京都の名工を呼んで技術的なことを説明したりすることは、このレベルになると余計なこと。あくまで施主の世界観が大事です。 -
名残惜しいところでしたが、
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ここらで退散。この石垣もよく見ると手が込んでいます。
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大洲には他にも見所があって、これはポコペン横丁。大洲市街に突然現れる昭和30年代のレトロ漂う空間です。
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懐かしいB級グルメやおもちゃのお店が小さな広場に集まっているのですが、それだけではなく、その周辺には当時の乗用車がさりげなく停めてあったり、細かな演出もあって本格的です。
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続きにあるのがおおず赤煉瓦館。明治時代後期には銀行だったという建物です。
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ただ、奥行きもあって広いので、
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イチオシ
鉄道模型(二階部分)や
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映画(一階部分)のギャラリー(有料)も設置されています。鉄道模型は、よく分かりませんが、ドイツ製などの一見して精巧なもの。実物と同様に動くというものまでありました。一方の映画も、充実。名画のポスターは映画館で使ったものかも。想像以上に、見ごたえがあります。
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これは外観です。夕陽を浴びて、赤がきれいです。
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五百原七福堂は、数ある大洲の和菓子屋さんの中でも、老舗中の老舗。がっちりした構えのお店は、当時、1000円で家が建つという時代に7000円をかけて作ったという自慢の建物です。
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いただいたのは、三笠。私は艶のある餡子を期待したのですが、それとはちょっと違う。しかし、奥深いほっこりした味わいがあって、これはなかなか。お茶を出してもらって、縁に腰かけて一服しましたが、お店の雰囲気にお菓子の奥深さが加わって、すっかり長居をしてしましました。
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その七福堂で紹介された、との町たる井は、大洲城に向かう橋のたもと。地元の人らしき人がポツポツ出入りしていて、人気店だということが分かりました。
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いただいたのは、鮎雑炊。貴船には、鮎茶着けというのがありますが、ここのはどうなんでしょうか。鮎は、もうすぐ解禁。なので、去年から取っておいた鮎がここで切れるという時期だったようですが、何んとか一人前ならということで、作っていただきました。
小さな鮎の切り身が混じった雑炊は、こっちの方がお茶漬け風でしょう。さらさらとかきこむようにいただきました。塩味の加減が絶妙で、鮎の香りをいかに損なわないようにするかに気を付けていますとのことでした。 -
ここから宇和島に向かうのですが、大洲駅で、待ち合わせの時間があったので、駅前にあるこのパン工場 Kisaに寄ってみました。
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覗くと、これはドンクとかにもある、もちっとしたパンですね。豆が入って、いかにもおいしそう。いただくと、予想通りのおいしさで、とても満足。
大洲の賑やかな市街は駅から離れているので、このお店は貴重だと思います。 -
宇和島行の列車は、八幡浜で途中乗り換え。時間があったので、周囲を散策してみます。
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こちらは、八幡浜駅から歩いてすぐにあった丸栄蒲鉾本舗。じゃこてんは、松山・八幡浜・宇和島とそれぞれ名物になっていて、この丸栄蒲鉾本舗は八幡浜の老舗です。
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ご主人に話を伺うと、スーパーに出してあるのは、冷凍のすり身を使ったもの。あれでは味が出ないんだけど、生身を入れると価格が高いから、入れられないとしきりに嘆いていらっしゃいました。そうなんですか。
そして、いただいたのは、ちくわ。生身を冷凍すり身にちょっと混ぜたものだそうですが、それでもかなり味が違うように思いました。なお、じゃこてんは、冷凍は一切入っていないとのことでした。
ここから、今夜の宿の宇和島に向かいます。以上、二日目終了です。
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この旅行記へのコメント (3)
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- pedaruさん 2013/11/25 05:31:31
- 四国旅行
- たびたびさん お早うございます。
ブックマークの中から内子、大洲、宇和島の旅行記に再訪しました。pedaruも9月に四国旅行をしましたが、改めてたびたびさんの良く出来た旅行記に感心しているところです。
pedaruが見てない処が沢山ありました。なるほど、そうだたのか〜 などと、各所にある説明文を読んで納得しています。
pedaru
- たびたびさん からの返信 2013/11/25 17:34:50
- RE: 四国旅行
- そうですか。お役に立ててうれしいです。
ところで、この週末は徳島の脇町に行ってみました。街並みは、内子より素晴らしいのですが、旅の味わいとしてはイマイチだったかも。後日、といってもちょっと時間がかかりそうですが、旅行記をアップしますので、これもご覧いただければと思います。
- pedaruさん からの返信 2013/11/26 19:15:46
- RE: RE: 四国旅行
たびたびさん
え〜っ 脇町?内子より素晴らしい? 早く見たいですよ〜 と、無理を言うpedaruです。
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