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新エルミタージュ2階のほぼ半分を占める、イタリア美術から見学開始です。ダ・ヴィンチの間は、かってニコライ1世の書斎だった所で、バロック様式の天井にクラシック様式の円柱をもち、ロココ調の扉が用いられています。ここには、ダ・ヴィンチの「リッタの聖母」と「コネスタビレの聖母」が展示されています。次にラファエロの間です。ルネサンス芸術をモチーフとした室内装飾で、ラファエルの「コネスタビレの聖母」と「聖家族」が目玉です。また、マジョリカ焼きの陶器などが展示されています。ミケランジェロの「うずくまる少年」を見て、ラファエロの回廊です。ラファエロの回廊には、ラファエロの手によるヴァチカンのフレスコ画が、壁一面に模写されています。次に、赤い壁と豪華な彫刻が施された丸天井が特徴的な天窓の間です。カナレットの「ヴェネツィアにおけるフランス大使のレセプション」と「孔雀石の花瓶とテーブル」が見どころです。<br /><br />スペイン美術に充てられているのは2部屋だけですが、ゴヤの「アントニア・サテラの肖像」やベラスケスの「朝食」、エル・グレコの「使徒ペテロとパウロ」が迎えてくれます。オランダ美術は、なんといってもレンブラントの作品が見逃せません。エルミタージュ美術館には、彼の作品が20点以上所蔵されています。「放蕩息子の帰還」や「キリストの十字架降下」、「ダナエ」、「フローラに扮したサスキア」、「老人」などを鑑賞することが出来ました。この他、ルーベンスの「バッカス」を見て、新エルミタージュの3階へ移動、19~20世紀ヨーロッパ美術の鑑賞です。エルミタージュ美術館の近代美術のコレクションは、19世紀後半に活躍した収集家シチューキンとモロゾフのコレクションが元になっています。なかでもシチューキンが早くから傾倒し、援助を惜しまなかったマティスやピカソの絵は、多く、そのスケールに圧倒されます。<br /><br />まず、ルノワールの作品が迎えてくれます。5点ほど展示してありましたが、「ジャンヌ・サマリーの肖像」や「扇子を持つ女」などの代表作は、出張中のようで見ることが出来ませんでした。ピサロの「パリのモンマルトルの並木道」とモネの「ジヴェルニーの千草」を鑑賞し、セザンヌの作品は、「サント・ヴィクトワール山」や「水浴する男」など10点ほどありました。ゴッホも「アルルの女たち」や「アルルの競技場」など6点ほど展示されていました。ゴーギャンは、「果実を持つ女」が出張中で、「タヒチの牧歌」と「奇跡の泉」などを鑑賞、いよいよ、マティスとピカソです。<br /><br />エルミタージュ美術館には、マティスの作品が37点所蔵されており、3部屋に分かれて展示されています。初期の重要作品が多く、質量ともに世界最大級です。「ダンス」や「音楽」、「画家の家族」、「赤いチェストの上のピンクの小像と水差し」、「会話」、「マティス夫人の肖像」等々、感動するばかりです。「赤い部屋」は日本に出張中です。最後にピカソです。エリミタージュ美術館には、ピカソの作品が30点あまり所蔵されています。青の時代を中心に、青年期の作品を多数所蔵しています。「姉妹」や「アブサンを飲む女」、「扇子をもつ女性」、「友情」、「ギターとヴァイオリン」、「楽器」などその充実ぶりが伺えます。<br />

ロシアの旅(9)・・エルミタージュ美術館にイタリア美術・スペイン美術・オランダ美術と19~20世紀ヨーロッパ美術を訪ねて

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2012/07/19 - 2012/07/19

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YAMAJI

YAMAJIさん

新エルミタージュ2階のほぼ半分を占める、イタリア美術から見学開始です。ダ・ヴィンチの間は、かってニコライ1世の書斎だった所で、バロック様式の天井にクラシック様式の円柱をもち、ロココ調の扉が用いられています。ここには、ダ・ヴィンチの「リッタの聖母」と「コネスタビレの聖母」が展示されています。次にラファエロの間です。ルネサンス芸術をモチーフとした室内装飾で、ラファエルの「コネスタビレの聖母」と「聖家族」が目玉です。また、マジョリカ焼きの陶器などが展示されています。ミケランジェロの「うずくまる少年」を見て、ラファエロの回廊です。ラファエロの回廊には、ラファエロの手によるヴァチカンのフレスコ画が、壁一面に模写されています。次に、赤い壁と豪華な彫刻が施された丸天井が特徴的な天窓の間です。カナレットの「ヴェネツィアにおけるフランス大使のレセプション」と「孔雀石の花瓶とテーブル」が見どころです。

スペイン美術に充てられているのは2部屋だけですが、ゴヤの「アントニア・サテラの肖像」やベラスケスの「朝食」、エル・グレコの「使徒ペテロとパウロ」が迎えてくれます。オランダ美術は、なんといってもレンブラントの作品が見逃せません。エルミタージュ美術館には、彼の作品が20点以上所蔵されています。「放蕩息子の帰還」や「キリストの十字架降下」、「ダナエ」、「フローラに扮したサスキア」、「老人」などを鑑賞することが出来ました。この他、ルーベンスの「バッカス」を見て、新エルミタージュの3階へ移動、19~20世紀ヨーロッパ美術の鑑賞です。エルミタージュ美術館の近代美術のコレクションは、19世紀後半に活躍した収集家シチューキンとモロゾフのコレクションが元になっています。なかでもシチューキンが早くから傾倒し、援助を惜しまなかったマティスやピカソの絵は、多く、そのスケールに圧倒されます。

まず、ルノワールの作品が迎えてくれます。5点ほど展示してありましたが、「ジャンヌ・サマリーの肖像」や「扇子を持つ女」などの代表作は、出張中のようで見ることが出来ませんでした。ピサロの「パリのモンマルトルの並木道」とモネの「ジヴェルニーの千草」を鑑賞し、セザンヌの作品は、「サント・ヴィクトワール山」や「水浴する男」など10点ほどありました。ゴッホも「アルルの女たち」や「アルルの競技場」など6点ほど展示されていました。ゴーギャンは、「果実を持つ女」が出張中で、「タヒチの牧歌」と「奇跡の泉」などを鑑賞、いよいよ、マティスとピカソです。

エルミタージュ美術館には、マティスの作品が37点所蔵されており、3部屋に分かれて展示されています。初期の重要作品が多く、質量ともに世界最大級です。「ダンス」や「音楽」、「画家の家族」、「赤いチェストの上のピンクの小像と水差し」、「会話」、「マティス夫人の肖像」等々、感動するばかりです。「赤い部屋」は日本に出張中です。最後にピカソです。エリミタージュ美術館には、ピカソの作品が30点あまり所蔵されています。青の時代を中心に、青年期の作品を多数所蔵しています。「姉妹」や「アブサンを飲む女」、「扇子をもつ女性」、「友情」、「ギターとヴァイオリン」、「楽器」などその充実ぶりが伺えます。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
グルメ
3.5
交通
3.5

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  • 新エルミタージュ2階の絵画鑑賞からスタートです。<br />最初にダ・ヴィンチの間からです。<br />ニコライ1世の書斎だったところです。

    新エルミタージュ2階の絵画鑑賞からスタートです。
    最初にダ・ヴィンチの間からです。
    ニコライ1世の書斎だったところです。

  • ダ・ヴィンチ、「リッタの聖母」。1452〜1519年、イタリア生まれ、ルネサンスの画家・彫刻家・科学者。

    ダ・ヴィンチ、「リッタの聖母」。1452〜1519年、イタリア生まれ、ルネサンスの画家・彫刻家・科学者。

  • ダ・ヴィンチ、「ベヌアの聖母」。

    ダ・ヴィンチ、「ベヌアの聖母」。

  • 新エルミタージュの中から見たネヴァ川です。

    新エルミタージュの中から見たネヴァ川です。

  • 幾重にも繋がる廻廊です。

    イチオシ

    幾重にも繋がる廻廊です。

  • ラファエロの間です。<br />ルネッサンス芸術をモチーフにした、室内装飾となっています。

    ラファエロの間です。
    ルネッサンス芸術をモチーフにした、室内装飾となっています。

  • ラファエロ、「コネスタビレの聖母」。1483〜1520年、イタリア生まれ、ルネサンスの画家。

    ラファエロ、「コネスタビレの聖母」。1483〜1520年、イタリア生まれ、ルネサンスの画家。

  • ラファエロ、「聖家族」。

    ラファエロ、「聖家族」。

  • ミケランジェロ、「うずくまる少年」。1475〜1564年、イタリア生まれ、ルネサンスの画家・彫刻家・建築家。

    ミケランジェロ、「うずくまる少年」。1475〜1564年、イタリア生まれ、ルネサンスの画家・彫刻家・建築家。

  • ラファエロの廻廊です。<br />ラファエロの手による、ヴァチカンのフレスコ画が、壁一面模写されています。

    ラファエロの廻廊です。
    ラファエロの手による、ヴァチカンのフレスコ画が、壁一面模写されています。

  • 壁には鳥達も描かれています。

    壁には鳥達も描かれています。

  • 天井画「十戒」の場面です。

    天井画「十戒」の場面です。

  • カラヴァッジオ、「リュートを弾く若者」。1571〜1610年、イタリア生まれ、バロックの画家。

    カラヴァッジオ、「リュートを弾く若者」。1571〜1610年、イタリア生まれ、バロックの画家。

  • 天窓の間です。<br />赤い壁と豪華な彫刻が施された丸天井が特徴的な部屋です。

    天窓の間です。
    赤い壁と豪華な彫刻が施された丸天井が特徴的な部屋です。

  • カナレット、「ヴェネチアにおけるフランス大使のレセプション」。1697〜1768年、イタリア生まれ、景観画家・版画家。

    カナレット、「ヴェネチアにおけるフランス大使のレセプション」。1697〜1768年、イタリア生まれ、景観画家・版画家。

  • 孔雀石の花瓶です。

    孔雀石の花瓶です。

  • 孔雀石のテーブルです。

    孔雀石のテーブルです。

  • ベラスケス、「朝食」。1599〜1660年、スペイン生まれ、バロックの画家。

    ベラスケス、「朝食」。1599〜1660年、スペイン生まれ、バロックの画家。

  • ゴヤ、「アントニア・サテラの肖像」。1746〜1828年、スペイン生まれ、ロマン主義の画家。

    ゴヤ、「アントニア・サテラの肖像」。1746〜1828年、スペイン生まれ、ロマン主義の画家。

  • エル・グレコ、「使徒ペテロとパウロ」。1541〜1614年、ギリシャ生まれ、マニエリストの画家。

    エル・グレコ、「使徒ペテロとパウロ」。1541〜1614年、ギリシャ生まれ、マニエリストの画家。

  • レンブラント、「放蕩息子の帰還」。1606〜1669年、オランダ生まれ、バロックの画家。<br />エルミタージュ美術館には、レンブラントの作品が20点以上所蔵されています。

    レンブラント、「放蕩息子の帰還」。1606〜1669年、オランダ生まれ、バロックの画家。
    エルミタージュ美術館には、レンブラントの作品が20点以上所蔵されています。

  • レンブラント、「キリストの十字架降下」。

    レンブラント、「キリストの十字架降下」。

  • レンブラント、「ダナエ」。

    レンブラント、「ダナエ」。

  • レンブラント、「フローラに扮したサスキア」。

    イチオシ

    レンブラント、「フローラに扮したサスキア」。

  • レンブラント、「老人」。

    レンブラント、「老人」。

  • ルーベンス、「バッカス」。1577〜1640年、ドイツ生まれ、バロックの画家。

    ルーベンス、「バッカス」。1577〜1640年、ドイツ生まれ、バロックの画家。

  • 新エルミタージュ3階に移動してきました。<br />19〜20世紀のヨーロッパ絵画の鑑賞スタートです。

    新エルミタージュ3階に移動してきました。
    19〜20世紀のヨーロッパ絵画の鑑賞スタートです。

  • ピサロ、「パリのモンマルトルの並木道」。1830〜1903年セント・トーマス島生まれ、印象派の画家。

    ピサロ、「パリのモンマルトルの並木道」。1830〜1903年セント・トーマス島生まれ、印象派の画家。

  • モネ、「ジヴェルニーの千草」。1840〜1926年、フランス生まれ、印象派の画家。

    モネ、「ジヴェルニーの千草」。1840〜1926年、フランス生まれ、印象派の画家。

  • セザンヌ、「サント・ヴィクトワール山」。1839〜1906年、フランス生まれ、印象派の画家。

    イチオシ

    セザンヌ、「サント・ヴィクトワール山」。1839〜1906年、フランス生まれ、印象派の画家。

  • セザンヌ、「水浴の男たち」。

    セザンヌ、「水浴の男たち」。

  • セザンヌ、「エクサ付近の大松」。

    セザンヌ、「エクサ付近の大松」。

  • セザンヌ、「青い服の座る女性」。

    セザンヌ、「青い服の座る女性」。

  • ゴッホ、「茅葺きの小屋」。1853〜1890年、オランダ生まれ、印象派の画家。

    ゴッホ、「茅葺きの小屋」。1853〜1890年、オランダ生まれ、印象派の画家。

  • ゴッホ、「アルルの女たち」。

    イチオシ

    ゴッホ、「アルルの女たち」。

  • ゴッホ、「アルルの競技場」。

    ゴッホ、「アルルの競技場」。

  • ゴーギャン、「タヒチの牧歌」。1848〜1903年、フランス生まれ、印象派の画家。

    ゴーギャン、「タヒチの牧歌」。1848〜1903年、フランス生まれ、印象派の画家。

  • ゴーギャン、「奇跡の泉」。

    ゴーギャン、「奇跡の泉」。

  • マティス、「ダンス」。1869〜1954年、フランス生まれ、野獣派の画家。<br />エルミタージュ美術館には、マティスの作品が37点所蔵されています。

    イチオシ

    マティス、「ダンス」。1869〜1954年、フランス生まれ、野獣派の画家。
    エルミタージュ美術館には、マティスの作品が37点所蔵されています。

  • マティス、「音楽」。

    マティス、「音楽」。

  • マティス、「ボール遊びをする人々」。

    マティス、「ボール遊びをする人々」。

  • マティス、「 Ladia DelectorsKaya の肖像」。

    マティス、「 Ladia DelectorsKaya の肖像」。

  • マティス、「ダンスのある静物」。

    マティス、「ダンスのある静物」。

  • マティス、「テラスの女性」。

    マティス、「テラスの女性」。

  • マティス、「花」。

    マティス、「花」。

  • マティス、「画家の家族」。

    マティス、「画家の家族」。

  • マティス、「立てるゾラ」。

    マティス、「立てるゾラ」。

  • マティス、「赤いチェストの上のピンクの小像と水差し」。

    マティス、「赤いチェストの上のピンクの小像と水差し」。

  • マティス、「会話」。

    マティス、「会話」。

  • マティス、「マティス夫人の肖像」。

    マティス、「マティス夫人の肖像」。

  • マティス、「ムーア人のカフェ」。

    マティス、「ムーア人のカフェ」。

  • ピカソ、「姉妹」。1881〜1973年、スペイン生まれ、キュビスムの画家。<br />エルミタージュ美術館には、ピカソの作品が30点あまり所蔵されています。

    ピカソ、「姉妹」。1881〜1973年、スペイン生まれ、キュビスムの画家。
    エルミタージュ美術館には、ピカソの作品が30点あまり所蔵されています。

  • ピカソ、「ベネ・ソーラの肖像」。

    ピカソ、「ベネ・ソーラの肖像」。

  • ピカソ、「アブサンを飲む女」。

    イチオシ

    ピカソ、「アブサンを飲む女」。

  • ピカソ、「扇子を持つ女性」。

    ピカソ、「扇子を持つ女性」。

  • ピカソ、「3人の女性」。

    ピカソ、「3人の女性」。

  • ピカソ、「友情」。

    ピカソ、「友情」。

  • ピカソ、「裸婦」。

    ピカソ、「裸婦」。

  • ピカソ、「ヴェールの踊り」。

    ピカソ、「ヴェールの踊り」。

  • ピカソ、「ギターとヴァイオリン」。

    ピカソ、「ギターとヴァイオリン」。

  • ピカソ、「楽器」。

    ピカソ、「楽器」。

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