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サンクトペテルブルクの南に約25km、皇族の夏の住まいとして使われてきたのが、ツァールスコエ・セロー(皇帝の村)です。 ツァールスエコ・セローの緑豊かな庭園に建つ宮殿群の中でも、ひときわ目を引くのが、1724年にピョートル大帝の妃、エカテリーナ1世のために建てられた、エカテリーナ宮殿です。 その後、女帝エリザヴェータの命により、1752年からイタリア人建築家ラストレッリの手でバロック様式に大改築され、さらにエカテリーナ2世の時代に、スコットランド人建築家チャールズ・キャメロンによって、クラシック様式での改装が行われています。<br /><br />エカテリーナ宮殿の外壁の長さは約300mあり、青い塗装が涼やかなロシア・バロック様式の建築です。 正面玄関を上ると、左右の壁に日本の古伊万里の陶器と、時計・湿度計が飾られており、「目覚める天使」と「眠れる天使」の彫像が迎えてくれます。 846平方mある大広間(玉座の間)では、装飾家としてのラストレッリの卓越した手腕を伺うことができます。 大きな窓から差し込む光が、金色の彫刻や磨かれた床、絶妙に配置された鏡など、あらゆる角度に反射し、まばゆいばかりです。<br /><br />そしていよいよ琥珀の間です。1717年にプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム1世が、ピョートル大帝に贈ったユニークな琥珀製の装飾版が、琥珀の間の壮麗な装飾の基礎となっています。 第二次世界大戦時にナチス・ドイツによって、この部屋の装飾のほとんどが略奪されます。 その復元作業には数十年の歳月を要し、2003年に完成、サンクトペテルブルクの建都300年に合わせて一般公開されました。 壁一面が琥珀のパネルに覆われた、前代未聞の部屋となっており、息をのむ美しさです。<br /><br />この他にも、鳥の絵で埋め尽くされた「白の食堂」やエカテリーナ1世とエリザヴェータの肖像が迎えてくれる「肖像画の間」、絵画が壁一面を埋め尽くす「絵画の間」、アレキサンドル1世とエカテリーナ2世の肖像画がある「アレキサンドル1世の応接間」、古代ローマ風の浮き彫が見事な「緑の食堂」など、贅を尽くした部屋が続き、宮殿全体で29の部屋が修復されています。 また、エカテリーナ宮殿の南側に広がる、フランス式庭園とイギリス式庭園も見逃せません。

ロシアの旅(1)・・琥珀の間に感動、エカテリーナ宮殿を訪ねて

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2012/07/14 - 2012/07/14

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旅行記グループ ロシアの旅

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YAMAJI

YAMAJIさん

サンクトペテルブルクの南に約25km、皇族の夏の住まいとして使われてきたのが、ツァールスコエ・セロー(皇帝の村)です。 ツァールスエコ・セローの緑豊かな庭園に建つ宮殿群の中でも、ひときわ目を引くのが、1724年にピョートル大帝の妃、エカテリーナ1世のために建てられた、エカテリーナ宮殿です。 その後、女帝エリザヴェータの命により、1752年からイタリア人建築家ラストレッリの手でバロック様式に大改築され、さらにエカテリーナ2世の時代に、スコットランド人建築家チャールズ・キャメロンによって、クラシック様式での改装が行われています。

エカテリーナ宮殿の外壁の長さは約300mあり、青い塗装が涼やかなロシア・バロック様式の建築です。 正面玄関を上ると、左右の壁に日本の古伊万里の陶器と、時計・湿度計が飾られており、「目覚める天使」と「眠れる天使」の彫像が迎えてくれます。 846平方mある大広間(玉座の間)では、装飾家としてのラストレッリの卓越した手腕を伺うことができます。 大きな窓から差し込む光が、金色の彫刻や磨かれた床、絶妙に配置された鏡など、あらゆる角度に反射し、まばゆいばかりです。

そしていよいよ琥珀の間です。1717年にプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム1世が、ピョートル大帝に贈ったユニークな琥珀製の装飾版が、琥珀の間の壮麗な装飾の基礎となっています。 第二次世界大戦時にナチス・ドイツによって、この部屋の装飾のほとんどが略奪されます。 その復元作業には数十年の歳月を要し、2003年に完成、サンクトペテルブルクの建都300年に合わせて一般公開されました。 壁一面が琥珀のパネルに覆われた、前代未聞の部屋となっており、息をのむ美しさです。

この他にも、鳥の絵で埋め尽くされた「白の食堂」やエカテリーナ1世とエリザヴェータの肖像が迎えてくれる「肖像画の間」、絵画が壁一面を埋め尽くす「絵画の間」、アレキサンドル1世とエカテリーナ2世の肖像画がある「アレキサンドル1世の応接間」、古代ローマ風の浮き彫が見事な「緑の食堂」など、贅を尽くした部屋が続き、宮殿全体で29の部屋が修復されています。 また、エカテリーナ宮殿の南側に広がる、フランス式庭園とイギリス式庭園も見逃せません。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
ホテル
3.0
グルメ
3.0
交通
3.0
  • サンクトペテルブルクで宿泊した、ペトロスポーツホテルです。<br />ホテルには、名前の通りプールやジムが併設されています。地下鉄の駅まで遠く、都心まで出るのは不便ですが、ホテルは森に囲まれており、散策を楽しみました。

    サンクトペテルブルクで宿泊した、ペトロスポーツホテルです。
    ホテルには、名前の通りプールやジムが併設されています。地下鉄の駅まで遠く、都心まで出るのは不便ですが、ホテルは森に囲まれており、散策を楽しみました。

  • ナナカマドと白樺の森です。

    ナナカマドと白樺の森です。

  • シシウドです。<br />ホテルの回りに群落がありました。

    シシウドです。
    ホテルの回りに群落がありました。

  • ヤナギランです。<br />森林を伐採した空き地に、群落をよく見かけました。

    ヤナギランです。
    森林を伐採した空き地に、群落をよく見かけました。

  • キツネアザミです。<br />アザミの群落もよく見かけました。

    キツネアザミです。
    アザミの群落もよく見かけました。

  • 花はキキョウソウに似ていますが茎が違います。<br />誰か花名を教えて下さい。

    花はキキョウソウに似ていますが茎が違います。
    誰か花名を教えて下さい。

  • ヒルガオです。

    ヒルガオです。

  • エカテリーナ宮殿の西の庭園です。<br />予約まで時間があったので、西の庭園を散策しました。<br />

    エカテリーナ宮殿の西の庭園です。
    予約まで時間があったので、西の庭園を散策しました。

  • 西の庭園から宮殿を見たところです。<br />石柱を囲むように、ギボウシが咲いています。

    西の庭園から宮殿を見たところです。
    石柱を囲むように、ギボウシが咲いています。

  • エカテリーナ宮殿の正面です。

    エカテリーナ宮殿の正面です。

  • 楽隊がお出迎えです。<br />日本の歌も一曲演奏してくれました。

    楽隊がお出迎えです。
    日本の歌も一曲演奏してくれました。

  • 宮殿にズームアップです。

    宮殿にズームアップです。

  • 正面玄関の階段です。

    正面玄関の階段です。

  • 正面階段の壁一面を飾る、日本の陶器「古伊万里」です。

    正面階段の壁一面を飾る、日本の陶器「古伊万里」です。

  • 正面階段の時計です。<br />対で湿度計もありました。

    正面階段の時計です。
    対で湿度計もありました。

  • 正面階段上、東側窓辺の「目覚める天使」です。

    正面階段上、東側窓辺の「目覚める天使」です。

  • 正面階段上、西側窓辺の「眠れる天使」です。

    正面階段上、西側窓辺の「眠れる天使」です。

  • 宮殿内から正面ゲートを見たところです。

    宮殿内から正面ゲートを見たところです。

  • 大広間(玉座の間)です。<br />左右に大きな窓、窓の間に配された鏡、磨かれた床、天井にフレスコ画が描かれいます。大黒屋光太夫がエカテリーナ2世に拝謁し、帰国の許可を得たのもこの大広間です。

    イチオシ

    大広間(玉座の間)です。
    左右に大きな窓、窓の間に配された鏡、磨かれた床、天井にフレスコ画が描かれいます。大黒屋光太夫がエカテリーナ2世に拝謁し、帰国の許可を得たのもこの大広間です。

  • 大広間の鏡です。

    大広間の鏡です。

  • 大広間の天井画です。

    大広間の天井画です。

  • 帯勲者の食堂です。

    帯勲者の食堂です。

  • 陶器製のペチカです。<br />オランダ焼のペチカです。

    陶器製のペチカです。
    オランダ焼のペチカです。

  • 白の食堂です。<br />鳥の絵で埋め尽くされています。気持ち悪い「鳥の死骸の絵」も沢山あります。

    白の食堂です。
    鳥の絵で埋め尽くされています。気持ち悪い「鳥の死骸の絵」も沢山あります。

  • 白の食堂の絵画です。

    白の食堂の絵画です。

  • 赤柱の間です。

    赤柱の間です。

  • 緑柱の間です。

    緑柱の間です。

  • 肖像画の間です。<br />部屋の中央に女帝の衣装が展示されており、左右にエカテリーナ1世とエリザヴェータの肖像画が架かっています。

    肖像画の間です。
    部屋の中央に女帝の衣装が展示されており、左右にエカテリーナ1世とエリザヴェータの肖像画が架かっています。

  • エカテリーナ1世の肖像画です。<br />エカテリーナ1世は、エリザヴェータのお母さんです。

    エカテリーナ1世の肖像画です。
    エカテリーナ1世は、エリザヴェータのお母さんです。

  • エリザヴェータの肖像画です。<br />エリザヴェータは、ピョートル大帝の子供にあたります。

    エリザヴェータの肖像画です。
    エリザヴェータは、ピョートル大帝の子供にあたります。

  • 琥珀の間です。<br />琥珀の間は撮影禁止のため、隣の部屋から撮影しています。壁一面が琥珀の装飾で覆われています。前代未聞の贅沢な部屋です。<br />

    イチオシ

    琥珀の間です。
    琥珀の間は撮影禁止のため、隣の部屋から撮影しています。壁一面が琥珀の装飾で覆われています。前代未聞の贅沢な部屋です。

  • 壁一面琥珀です。<br />その美しさに息を飲みます。

    壁一面琥珀です。
    その美しさに息を飲みます。

  • 絵画の間です。<br />壁一面が絵画によって埋め尽くされています。

    絵画の間です。
    壁一面が絵画によって埋め尽くされています。

  • 絵画が壁一面を埋め尽くしています。

    絵画が壁一面を埋め尽くしています。

  • 白の小食堂です。<br />エリザヴェータのプライベートルームでした。

    白の小食堂です。
    エリザヴェータのプライベートルームでした。

  • 当時の調度品も残っています。

    当時の調度品も残っています。

  • アレキサンドル1世の応接間です。<br />アレキサンドル1世とエカテリーナ2世の肖像画があります。

    アレキサンドル1世の応接間です。
    アレキサンドル1世とエカテリーナ2世の肖像画があります。

  • アレクサンドル1世の肖像画です。<br />エカテリーナ2世の孫にあたります。エカテリーナ2世にとても可愛がられたようです。

    アレクサンドル1世の肖像画です。
    エカテリーナ2世の孫にあたります。エカテリーナ2世にとても可愛がられたようです。

  • エカテリーナ2世の肖像画です。

    エカテリーナ2世の肖像画です。

  • 中央アンフィラード(連続する部屋)です。

    中央アンフィラード(連続する部屋)です。

  • 緑の食堂です。<br />古代ローマ風のレリーフ(浮き彫り)が見事です。

    イチオシ

    緑の食堂です。
    古代ローマ風のレリーフ(浮き彫り)が見事です。

  • 緑の食堂のレリーフです。

    緑の食堂のレリーフです。

  • 東の庭園側から見たエカテリーナ宮殿です。<br />個人入場者の長い行列が続いていました。

    イチオシ

    東の庭園側から見たエカテリーナ宮殿です。
    個人入場者の長い行列が続いていました。

  • キャメロン・ギャラリーです。<br />エカテリーナ宮殿の南側には、古典主義風の建物が連なっています。エカテリーナ2世の希望で、キャメロンによって建てられたのがこの建物です。

    キャメロン・ギャラリーです。
    エカテリーナ宮殿の南側には、古典主義風の建物が連なっています。エカテリーナ2世の希望で、キャメロンによって建てられたのがこの建物です。

  • 礼拝堂のドームです。<br />エカテリーナ宮殿の北側に、ひときわ輝くタマネギ形のドームがあります。

    礼拝堂のドームです。
    エカテリーナ宮殿の北側に、ひときわ輝くタマネギ形のドームがあります。

  • フランス式庭園です。<br />フランス式庭園は、エカテリーナ宮殿の東側に広がっています。

    フランス式庭園です。
    フランス式庭園は、エカテリーナ宮殿の東側に広がっています。

  • 庭園の小さな池です。

    庭園の小さな池です。

  • 小鳥を呼ぶ少女です。

    小鳥を呼ぶ少女です。

  • 新婚さんの記念撮影です。

    新婚さんの記念撮影です。

  • 庭園のウツボグサです。

    庭園のウツボグサです。

  • 庭園のデージーです。

    庭園のデージーです。

  • イギリス式庭園の大きな池です。<br />イギリス式庭園は、エカテリーナ宮殿の南側に広がっています。

    イギリス式庭園の大きな池です。
    イギリス式庭園は、エカテリーナ宮殿の南側に広がっています。

  • 池の岸辺に建つ小宮殿グロットです。<br />グロットは、ラストレッリの手による建築です。

    池の岸辺に建つ小宮殿グロットです。
    グロットは、ラストレッリの手による建築です。

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