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今回は贔屓のダイビングガイドがお休みと言うことで、海は一切ナシのショートトリップ。<br />海じゃなければ山に行こうというわけで、以前から気になっていた国頭村の『やんばる学びの森』で自然観察をしようということに。<br /><br />今回もまた格安ツアーを手配、宿はこの類のツアーでは定番の「恩納マリンビューパレス」。<br />豪華さを求めなければ、アクセスも立地も良いので私達夫婦にとっては充分な宿だ。<br /><br />到着日は空港から「道の駅いとまん」へ直行。このコースもダイビング抜きの場合のお決まりコース。<br />ここは「糸満市物産センター“遊食来”」、「JAファーマーズマーケット“うまんちゅ市場”」、「お魚センター」の集合体だが、地元産の食材が並びどこも見るだけで楽しい。<br />特に“遊食来”は入口左側のコーナーが出色。<br />野菜を原料にしたケーキ類が並び、そのパッケージもなかなかセンスが良い上に、味も良い。<br />他では買えない気の利いたお土産にもってこいだが、残念なことに日持ちするものが少ない。<br /><br />“うまんちゅ市場”は農産物がメインだが、地元農家の手作り惣菜も販売しているほか、ジーマミー豆腐やサーターアンダギー、弁当類もあるので、食料調達には事欠かない。<br />ジーマミー豆腐やサーターアンダギーは、この手の店の方が土産物屋のものより格段に美味い。<br /><br />また、つい見落としがちなのが、隣にある糸満市観光協会。<br />立ち寄る人も少ないのだが(当然地元民は来ない)、きれいな施設でゆっくり情報を仕入れられる。意外な穴場だ。<br /><br />そんなこんなで、いつもここで相当な時間を費やしてしまう・・・。<br /><br />今回は初日に特に予定もなく、道の駅いとまんを出発してからはのんびり東海岸周りで恩納村を目指し、投宿。<br /><br />2日目はいよいよ『やんばる学びの森』。宿のある恩納村からクルマで1時間半前後。<br />かなり走り応えがある。おまけに少々わかりにくい。<br />もともと米軍の演習場だった山野が払い下げられて造られただけに、人里離れた場所で、おまけに今田に演習場が隣接していると言う、ある意味今の沖縄の一面を物語るような施設だ。<br /><br />ダム湖のそばのネイチャーセンターになんとかたどり着き、簡単な説明を受けて、トレッキングスタート。天候は晴れ。暑いといっても盛りは過ぎていて風も爽やかになってきている。<br />まずは「ヤマシシコース」から。<br /><br />施錠された探索路入口をガイドに開けてもらい入った途端、ケナガネズミの食べカス、まつぼっくりを発見。<br />ケナガネズミは絶滅危惧種に指定されている、南西諸島にしかいない大型のネズミ。夜行性だから簡単に見ることはできないものの、こうやって生息している明らかな証拠を目撃すると、ぐっと真実味が増す。<br />幸先の良いスタートで気を良くし、少し先の池の端を覗くと、ここにも動物の痕跡。<br />浅い所の水底に鳥の足跡。おそらくヤンバルクイナだろうとのこと。<br />恐るべし、やんばるの森。<br /><br />そしてこの池には、イモリが大量に生息。<br />沖縄に行くと、ヤモリはいくらでもお目にかかれるが、イモリはなかなか。<br />触った後は水で洗い流しておかないと、かぶれるらしい。<br /><br />森の中に入ると、茂みの奥にアカヒゲ(天然記念物)を発見。これまたラッキー。<br />散策路はよく整えられていて、広くはないが危険な箇所もなく、じっくり観察しながら歩ける。<br /><br />またこのコースでは、天然記念物に指定されているカエルを2種。<br />やんばると奄美にしか生息していないイシカワガエル、やんばるでのみ見ることができるナミエガエルを観察。<br /><br />そのほか、キノボリトカゲは既に定番。リュウキュウイノシシの穴掘りの跡もいたるところに見られた。<br />樹木の中にはぽっかりと穴が開いているものがあり、キツツキ系の巣?と思ったら、案の定ノグチゲラ(天然記念物)の巣だそうだ。しかし、ノグチゲラは夏に営巣するが、一度使った巣は次の年には使わないのだという。見かけたのは去年のものだった。<br /><br />散策路の途中には渓流もあり洒落た吊り橋もあって、なかなか楽しい。<br /><br />コースの最終地点には、なんと『鬼太郎ハウス』。<br />映画『ゲゲゲの鬼太郎』のロケで実際に使われたモノを移築したのだそうだ。<br />外観も内部もなかなか良くできている。<br />そしてここからの眺めも、やんばるの深い森を見渡せて、ちょっと気の利いた趣向となっている。<br />ちなみにこのコースは、ガイドなしでもOKである。<br /><br />昼食はビジターセンターのレストラン。ここからの眺望もまた素晴らしい。テラス席でやんばるの森を眺めながら食事をとるのも格別。<br /><br />さて、午後も引き続き山歩き。<br />今度はガイド同伴でないと入れない「リバーソングコース」。渓流沿いを歩く。<br />このコースは貴重な植生が多いために、ガイドの同伴以外の入場を認めていない。<br /><br />途中には滝もあり、マイナスイオンたっぷりのコースでもある。<br />説明を受けながら歩いていると、突然飛び立った鳥!<br />ノグチゲラ!<br />あまりの一瞬の出来事で、カメラを出す暇もなかったが、まさか出会えるとは。<br /><br />ビジターセンターに戻ると、ケナガネズミの保護と研究をしている人物に遭遇。<br /><br />広場ではコサメビタキを観察。<br /><br />非常に盛りだくさんの一日となった。

やんばるの森を訪ねて

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2011/10/22 - 2011/10/24

225位(同エリア583件中)

旅行記グループ 沖縄本島

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12

琉球熱

琉球熱さん

今回は贔屓のダイビングガイドがお休みと言うことで、海は一切ナシのショートトリップ。
海じゃなければ山に行こうというわけで、以前から気になっていた国頭村の『やんばる学びの森』で自然観察をしようということに。

今回もまた格安ツアーを手配、宿はこの類のツアーでは定番の「恩納マリンビューパレス」。
豪華さを求めなければ、アクセスも立地も良いので私達夫婦にとっては充分な宿だ。

到着日は空港から「道の駅いとまん」へ直行。このコースもダイビング抜きの場合のお決まりコース。
ここは「糸満市物産センター“遊食来”」、「JAファーマーズマーケット“うまんちゅ市場”」、「お魚センター」の集合体だが、地元産の食材が並びどこも見るだけで楽しい。
特に“遊食来”は入口左側のコーナーが出色。
野菜を原料にしたケーキ類が並び、そのパッケージもなかなかセンスが良い上に、味も良い。
他では買えない気の利いたお土産にもってこいだが、残念なことに日持ちするものが少ない。

“うまんちゅ市場”は農産物がメインだが、地元農家の手作り惣菜も販売しているほか、ジーマミー豆腐やサーターアンダギー、弁当類もあるので、食料調達には事欠かない。
ジーマミー豆腐やサーターアンダギーは、この手の店の方が土産物屋のものより格段に美味い。

また、つい見落としがちなのが、隣にある糸満市観光協会。
立ち寄る人も少ないのだが(当然地元民は来ない)、きれいな施設でゆっくり情報を仕入れられる。意外な穴場だ。

そんなこんなで、いつもここで相当な時間を費やしてしまう・・・。

今回は初日に特に予定もなく、道の駅いとまんを出発してからはのんびり東海岸周りで恩納村を目指し、投宿。

2日目はいよいよ『やんばる学びの森』。宿のある恩納村からクルマで1時間半前後。
かなり走り応えがある。おまけに少々わかりにくい。
もともと米軍の演習場だった山野が払い下げられて造られただけに、人里離れた場所で、おまけに今田に演習場が隣接していると言う、ある意味今の沖縄の一面を物語るような施設だ。

ダム湖のそばのネイチャーセンターになんとかたどり着き、簡単な説明を受けて、トレッキングスタート。天候は晴れ。暑いといっても盛りは過ぎていて風も爽やかになってきている。
まずは「ヤマシシコース」から。

施錠された探索路入口をガイドに開けてもらい入った途端、ケナガネズミの食べカス、まつぼっくりを発見。
ケナガネズミは絶滅危惧種に指定されている、南西諸島にしかいない大型のネズミ。夜行性だから簡単に見ることはできないものの、こうやって生息している明らかな証拠を目撃すると、ぐっと真実味が増す。
幸先の良いスタートで気を良くし、少し先の池の端を覗くと、ここにも動物の痕跡。
浅い所の水底に鳥の足跡。おそらくヤンバルクイナだろうとのこと。
恐るべし、やんばるの森。

そしてこの池には、イモリが大量に生息。
沖縄に行くと、ヤモリはいくらでもお目にかかれるが、イモリはなかなか。
触った後は水で洗い流しておかないと、かぶれるらしい。

森の中に入ると、茂みの奥にアカヒゲ(天然記念物)を発見。これまたラッキー。
散策路はよく整えられていて、広くはないが危険な箇所もなく、じっくり観察しながら歩ける。

またこのコースでは、天然記念物に指定されているカエルを2種。
やんばると奄美にしか生息していないイシカワガエル、やんばるでのみ見ることができるナミエガエルを観察。

そのほか、キノボリトカゲは既に定番。リュウキュウイノシシの穴掘りの跡もいたるところに見られた。
樹木の中にはぽっかりと穴が開いているものがあり、キツツキ系の巣?と思ったら、案の定ノグチゲラ(天然記念物)の巣だそうだ。しかし、ノグチゲラは夏に営巣するが、一度使った巣は次の年には使わないのだという。見かけたのは去年のものだった。

散策路の途中には渓流もあり洒落た吊り橋もあって、なかなか楽しい。

コースの最終地点には、なんと『鬼太郎ハウス』。
映画『ゲゲゲの鬼太郎』のロケで実際に使われたモノを移築したのだそうだ。
外観も内部もなかなか良くできている。
そしてここからの眺めも、やんばるの深い森を見渡せて、ちょっと気の利いた趣向となっている。
ちなみにこのコースは、ガイドなしでもOKである。

昼食はビジターセンターのレストラン。ここからの眺望もまた素晴らしい。テラス席でやんばるの森を眺めながら食事をとるのも格別。

さて、午後も引き続き山歩き。
今度はガイド同伴でないと入れない「リバーソングコース」。渓流沿いを歩く。
このコースは貴重な植生が多いために、ガイドの同伴以外の入場を認めていない。

途中には滝もあり、マイナスイオンたっぷりのコースでもある。
説明を受けながら歩いていると、突然飛び立った鳥!
ノグチゲラ!
あまりの一瞬の出来事で、カメラを出す暇もなかったが、まさか出会えるとは。

ビジターセンターに戻ると、ケナガネズミの保護と研究をしている人物に遭遇。

広場ではコサメビタキを観察。

非常に盛りだくさんの一日となった。

同行者
カップル・夫婦
交通手段
JALグループ
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行なし)

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  • ケナガネズミの食事の跡

    ケナガネズミの食事の跡

  • ヤンバルクイナの足跡

    ヤンバルクイナの足跡

  • イモリがいっぱい(あまり気持ちの良いものではないが・・・)

    イモリがいっぱい(あまり気持ちの良いものではないが・・・)

  • これはイシカワガエル(天然記念物)

    これはイシカワガエル(天然記念物)

  • こちらはナミエガエル(これも天然記念物)

    こちらはナミエガエル(これも天然記念物)

  • キノボリトカゲはごく普通に見られる(それでも天然記念物)

    キノボリトカゲはごく普通に見られる(それでも天然記念物)

  • 立ち木にぽっかりと丸い穴。ノグチゲラの巣の跡。

    立ち木にぽっかりと丸い穴。ノグチゲラの巣の跡。

  • コース終了地点には鬼太郎ハウス。眺めが良い!

    コース終了地点には鬼太郎ハウス。眺めが良い!

  • ビジターセンターからの風景

    ビジターセンターからの風景

  • イトトンボも大きい

    イトトンボも大きい

  • コースにはこんな滝も(リバーソングコース)

    コースにはこんな滝も(リバーソングコース)

  • 広場で見かけたコサメビタキ

    広場で見かけたコサメビタキ

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この旅行記へのコメント (2)

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  • スローライフ人さん 2012/05/16 21:40:17
    参考になりました
    琉球熱さん

    はじめまして。
    興味深く読ませていただきました。

    7月初旬に行く予定で、レンタカーで北部の森にいきます。
    小さい子連れなので長時間のトレッキングは難しいと思いますが、車道付近からでもヤンバルクイナとノグチゲラに出会えたらいいなと思っております。

    琉球熱

    琉球熱さん からの返信 2012/05/16 22:10:43
    RE: 参考になりました
    スローライフ人さん

    こちらこそはじめまして

    私の記録が少しでもご参考になればとても嬉しいことです。

    「やんばる学びの森」は、海だけでない沖縄の魅力を知るにはなかなか良い施設だと思います。
    入口が少々わかりにくいのですが、中に入れば、山あり川あり広場ありで、有料のガイドツアーに参加しなくても楽しめるでしょう。

    是非楽しんできてください。

琉球熱さんのトラベラーページ

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