鎌倉安養院－2011年春

2011/04/10 - 2011/04/10

　鎌倉市大町にある安養院は浄土宗の寺院で祇園山安養院長楽寺という。北条政子が頼朝の菩提を弔うため嘉禄元年(1225年)、笹目に建立した長楽寺が前身とされるが、元弘3年（1333年）に兵火により焼失、この地に移って寺名も政子の法名から安養院とした。延宝8年(1680年)に寺は再び全焼し、源頼朝に仕えた田代信綱が建立した比企ヶ谷にあった田代寺の観音堂を移して再建された。別名田代寺といわれる所以である。元々、この地には善導寺という寺があったが鎌倉幕府滅亡とともに焼け落ちた。善導寺、長楽寺、田代寺の3寺が合併した寺であると住職は言っている。開山は願行で、開基は北条政子である。本尊は阿弥陀如来であるが、千手観音は田代寺にあったもので、田代観音とも称されている。
　重文に指定され、鎌倉最古とされる善導寺開山である尊観の宝篋印塔（徳治3年（1308年）銘）を参拝しようと思っていたが随分経ってしまった。鎌倉にはこうした宝篋印塔、五輪塔、石造無縫塔の6基と鶴岡八幡宮大鳥居（一の鳥居）の1基が石造物として重文指定されている。20件しかない重文建造物（1件は国宝）のうち7件もあるのだから多いといえよう。また、2つ並んだ小さい方の宝篋印塔は政子の供養塔であるとされている。
　安養院の元の3寺の関係もあるのであろうか。歴代住職の墓の前には石仏や庚申塔、道祖神などが並んでいた。
（表紙写真は安養院本堂）

エリア 鎌倉(神奈川)

「坂東第三番田代観音」「浄土宗名越派根本霊場」「安養院」。

「田代観音菩薩坂東三番」。

「安養院」説明看板。

安養院山門。

日限地蔵。政子と頼朝が結ばれたことにちなみ、恋愛成就のご利益があるという。

槙。樹齢７００年ともいわれる古木。

槙。

槙。

十三重石塔。

境内。

「南無阿弥陀仏」。供養塔。

「花処石敷寄付‥」石碑。

手水鉢。

夫婦・御助・親子地蔵。

「夫婦　御助　親子　地蔵」。

仏足石。鎌倉で最初とされる。

安養院本堂。

安養院本堂。

安養院本堂。

安養院本堂。

安養院本堂。

宝篋印塔。

墓石。

宝篋印塔の重文看板。

石仏群。

石仏群。

墓石と庚申塔。

宝篋印塔。

歴代住職の墓。

善導寺開山である尊観の宝篋印塔（徳治3年（1308年）銘）。

宝篋印塔の案内板。

宝篋印塔（北条政子の供養塔）。

身代り地蔵。

石仏。赤い前掛けが付けられているが、お地蔵さまではないようだ。

庚申塔。

石仏。

石祠。

「奉供養六十六部」碑。

石仏。

道祖神（双体）か。

五輪塔。