2008/04/05 - 2011/04/30
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ドクターキムルさん
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鎌倉が世界文化遺産の暫定リストに掲載されたのが1992年のことだ。鎌倉は世界文化遺産暫定リスト掲載されて今年が20年目にあたる。20年目などというと暫定リストの「暫定」の意味を改めて考えてしまう。奈良、京都を巡っているうちに何故、鎌倉は世界遺産にならないのかと疑問が湧き、鎌倉巡りが始まった。
日本はユネスコへの援助額が多いからといって、申請した全てが世界遺産にはならないことは、いみじくも平成20年(2008年)7月に登録延期となった平泉が最初に示している。しかし、再度申請し、2011年5月には世界遺産への登録勧告が得られ、今年6月には世界遺産に登録される見通しだ。ただし、この勧告には6つある構成資産のうち柳之御所遺跡の除外が条件となっている。また、考古学的遺跡群を削除すべきだとしている。したがって、構成資産は中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山の5つで進められる方向にある。
平泉の世界遺産登録を機に鎌倉の世界遺産登録活動が本格化するといわれてきた。鎌倉の暫定リストにはWeb(http://www.tpo.jpn.org/cat0003/1000000032.html)で見ると、建長寺、円覚寺、鶴岡八幡宮、法華堂跡、荏柄天神、覚園寺、瑞泉寺、永福寺跡、東勝寺跡、鎌倉大仏殿跡、道路や屋敷跡等の遺構、若宮大路、名越切通、朝夷奈切通、巨福呂坂、亀ヶ谷坂、化粧坂、大仏切通、極楽寺坂、北条氏常盤亭跡、和賀江嶋の21ヶ所が掲載されている。しかし、何とも数が多過ぎる。何もかもではなく、最小限必要な構成資産のみに数を絞るべきである。また、考古学的遺跡群は削除すべきである。
鎌倉の鎌倉時代に由来する文化遺産としては、(1) 鎌倉の寺社、(2) 武家屋敷、(3) 谷戸、(4) 切通、(5) やぐら、があろう。しかし、(2)は現存していない。また、(3)も鎌倉の寺社を巡り、あるいは(4)を見れば分かるものだろう。したがって、(1) 鎌倉の寺社、(4) 切通、(5) やぐら、に絞るべきである。特に、(4)と(5)は史跡であり、考古学的遺跡群に近いものかも知れない。勿論、(1)から寺跡は除外し、誰もが見て分かるものに限定する。
(1)としては、鶴岡八幡宮と建長寺、鎌倉大仏。仏像が見られる寺として覚園寺(丈六仏)か浄光明寺(半丈六仏)。しかし、見学方法が時間毎の団体行動であり、境内で写真撮影できない覚園寺は外国人に受けないであろう。円覚寺は鎌倉を代表する寺院の1つであり、梵鐘(洪鐘(おおがね)、国宝)もあるが、中心伽藍の仏殿が鉄筋コンクリート造であり、神奈川県唯一の国宝建築物である舎利殿も室町時代のものであり、公開もされていない。したがって、除外するのが適当である。荏柄天神は見るべきところがない。瑞泉寺の庭園は裏山の偏界一覧亭をも含めたものであるが裏山が公開されていないために除外対象とすべきであろう。
(5)としては、朝夷奈切通、化粧坂、釈迦堂口切通と「二階堂切通」。名越切通は鎌倉側の横須賀線トンネル付近が景観をなしていない。大仏切通は長らく閉鎖されていたが、ようやく再会された。しかし、鎌倉時代の掘削かは不明であり、世界遺産には不適当だ。巨福呂坂、亀ヶ谷坂、極楽寺坂は見るべきところがない。
(6)としては、大町釈迦堂口遺跡のやぐら群と瓜ヶ谷やぐら群。百八やぐらは幕末・明治までに安置された仏像に首がなく、不適切であろう。現在でも祭祀されている明月院や海蔵寺のやぐらがあるが、寺の境内にあり、やぐらだけを対象とするのは配慮に欠けるきらいがする。
他に、若宮大路はコンクリート石積で後世の改竄が多過ぎる。和賀江嶋は水没するために港の遺構としては分かり難い。また、以上の中には、大町釈迦堂口遺跡のやぐら群と釈迦堂口切通が2つに分類分けされているが大町釈迦堂口遺跡にあるものである。
まとめると、鶴岡八幡宮、建長寺、鎌倉大仏、覚園寺か浄光明寺、朝夷奈切通、化粧坂、「二階堂切通」、大町釈迦堂口遺跡(釈迦堂口切通とやぐら群)、瓜ヶ谷やぐら群の9構成になろうか。
早急な、「二階堂切通」の掘削年代の確定と大町釈迦堂口遺跡と名越亭跡・釈迦堂跡との関連の究明が待たれよう。
(表紙写真は鶴岡八幡宮)
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鶴岡八幡宮。鎌倉を代表する寺社である。「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には鶴岡八幡宮(若宮大路含む)とある。
ただし、日立が境内に設置した10枚の「重文看板」のうち重文に該当しない5枚の看板(祖霊社、旗上弁財天社、白旗神社、新宮(今宮)、由比若宮(元八幡宮))は早急に撤去すべきである。 -
建長寺。鎌倉五山第一位。鎌倉を代表する寺である。
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鎌倉大仏(国宝)。押しも押されぬ鎌倉時代の鋳造だ。鎌倉大仏殿跡では史跡の感じが強い。
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浄光明寺。本尊は覚園寺の丈六仏に対し、半丈六仏ではあるが、やぐらや墓が見られ、境内で写真撮影もできる。
鶴岡八幡宮。鎌倉を代表する寺社である。「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には浄光明寺が記載されている。 -
朝夷奈切通。鎌倉時代に造られ、切通らしい景観を残している。実際には江戸時代に改修工事がなされ、現在見るようになったのであろう。、
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化粧坂。馬で通れるかは疑問にも思う。鎌倉時代以降、大きく改修した感じはない。
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「二階堂切通」。永福寺跡から天園峠に向かう途中が切通になっている。
比較的近くにあり、朝夷奈切通のような景観を味わえるところがミソだ。
この切通には名前もなく、やぐらも見られない。
永福寺門前の街道に面していることから源頼朝が奥州征伐に向かい、凱旋した街道ではないか。
掘削年代の確定と永福寺との関係の究明が待たれる。近世に掘削された訳ではないから史跡指定すべきである。 -
釈迦堂口切通(大町釈迦堂口遺跡)。実際には後世に路面岩盤が削られたために天井が高くなっている。切通ではなく随道(トンネル)であるが、雰囲気がある。
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大町釈迦堂口遺跡やぐら群。寺が管理しているやぐら以外では残りが良い。
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瓜ヶ谷やぐら群。5つあるやぐらのうち、2つは見ごたえがある。
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荏柄天神。鎌倉にはないとされていた鎌倉時代に建てられた建物となり、社殿は平成16年(2004年)に重文に指定された。この指定時期の遅さが鎌倉内での注目度になろうか。朱塗りではあるが、何処にでもありそうな村の鎮守といった感じで、これといって見るべきところがない。
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円覚寺。仏殿が鉄筋コンクリート造であることは致命的だ。
怨親平等(「玉縄首塚由来」碑)にある「経云我観一切普皆平等(お経には、すべての人は敵味方なく皆絶対平等である」を具現化した寺が北条時宗が創建した円覚寺である。
禅宗様の国宝・舎利殿(現在の建物は太平寺(廃寺)仏殿を移築した南北朝の建物)と洪鐘(おおがね)(国宝)もあるが、仏殿があるために世界遺産には不適切である。 -
覚園寺。丈六の薬師如来像(3尊と十二神将)は浄光明寺の半丈六の阿弥陀如来像より見ごたえがある。拝観料が高いことは問題ではないが、見学方法が時間毎の団体行動であり、境内で写真撮影できないために外国人には受けないであろう。
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瑞泉寺。この庭園は裏山の偏界一覧亭(天園ハイキングコース脇)と一体のものだ。また、この庭園も方丈書院から見るように意図されて作庭されていよう。
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永福寺跡。広大な原っぱだ。柳之御所遺跡(平泉)の例から除外されるべきだ。
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法華堂跡。白幡神社が建つ。柳之御所遺跡(平泉)の例から除外されるべきだ。
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東勝寺跡。柳之御所遺跡(平泉)の例から除外されるべきだ。
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若宮大路。二の鳥居からは段葛となるが、コンクリート石積で後世の改竄が多過ぎる。実際には鶴岡八幡宮の参道扱いで良いのでは。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には鶴岡八幡宮(若宮大路含む)とあり、鶴岡八幡宮に含めた扱いである。 -
名越切通。鎌倉名越側入口はこのような感じ。逗子市側は良く保存されていて良いのだが、鎌倉側は倒木だらけだ。鎌倉側の横須賀線トンネル付近がこの景観では世界遺産には値しない。
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巨福呂坂。この後ほんの少しだけ山道が残るだけで、巨福呂洞門で切断されて、跡形もない。世界遺産には値しない。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には記載されてはいない。 -
亀ヶ谷坂。車が通行禁止になっている峠道に過ぎない。ここを通っても切通の醍醐味は味わえない。世界遺産には値しない。
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大仏切通。長らく閉鎖されていた。鎌倉時代の掘削かは不明であり、世界遺産には不適当だ。
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極楽寺坂。成就院側にやぐらが残るが、逆側は道路拡張で掘削されてしまった。世界遺産には値しない。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には記載されてはいない。 -
北条氏常盤亭跡。見えるものはやぐらだけの遺跡である。柳之御所遺跡(平泉)の例から除外されるべきだ。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には「武家館跡」と分類されている。 -
和賀江嶋。干潮時に石敷が現れる。港湾施設の面影を留めてはおらず、世界遺産には値しない。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には「港跡」と分類されている。 -
寿福寺。北条政子が開基で、鎌倉五山第3位の寺である。
Web(http://www.tpo.jpn.org/cat0003/1000000032.html)では落ちていたので見落とした。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には記載されている。 -
称名寺。宇治平等院や平泉毛越寺との違いをどう説明するかだろう。
Web(http://www.tpo.jpn.org/cat0003/1000000032.html)では落ちていたので見落とした。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には記載されている。 -
極楽寺。年に1日(4月8日)のみに公開される忍性塔 (大型石造五輪塔)がある。併記された仏法寺跡と同様に遺跡に類する印象の寺だ。世界遺産には値しない。
Web(http://www.tpo.jpn.org/cat0003/1000000032.html)では落ちていたので見落とした。
「武家の古都・鎌倉」構成資産(案)(平成23年2月版)には「極楽寺(仏法寺跡含む)」と記載されている。
2009年3月発行の「武家の古都・鎌倉MAP」には「仏法寺跡」、「一升枡遺跡」を含む24の候補地が掲載されているが、20年経っても絞れ切れていないのが実情のようだ。また、考古学的遺跡群を削除する方向で進んでいないのが対応の遅さを如実に示していようか。
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