上海の故居・宋家の三姉妹

2007/11/01 - 2007/11/01

映画「宋家の三姉妹」のキャッチにも用いられた「昔、中国に三人の姉妹がいた。ひとりは金を愛し、ひとりは権力を愛し、ひとりは中国を愛した」という言葉で象徴される宋姉妹。末娘の宋美齢（1897〜2003）は「権力を愛した」で表される人物である。アメリカ留学経験（三姉妹共米国大学卒業）のある彼女は1927年に蒋介石（1887〜1975）と結婚し、その英語力をもって中華民国のファーストレディーとしてスポークスマン兼ロビイストとして活躍した。次女の宋慶齢（1893〜1981）は「中国を愛した」で表される人物である。1915年に25才以上年上の孫文（1866〜1925）と結婚した。孫文亡き後も中国の為に一生を捧げ中華人民共和国名誉国家主席となる。

エリア 上海(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

１９２４年夏、湖南から妻楊開慧と岸英、岸青の二人の幼子を呼び寄せた毛沢東が、その冬病気で湖南に帰るまで一家で住んだ家。二階建旧式里弄住宅の１階に毛一家、２階に蔡和森夫婦が住む。

２階建花園式住宅。靄齢、慶齢、美齢の三姉妹がそれぞれ孔祥熙、孫文、蒋介石に嫁いだ宋一族の邸宅。１９１８年家父宋耀如の死後東虹口よりここに転居。

顔料王呉同文の邸宅としてヒューデックが設計したモダニズム住宅。１９３６年竣工。外壁は淡い緑のタイル貼り。前面にアールデコスタイルの装飾をもった螺旋階段と円形のサンルームを配す。現在レストラン　マネオとして営業中。

１９３６年、競馬会の大株主ミューラーの邸宅。ミューラーはイギリス籍のユダヤ人で、１９１７年イギリスから上海に渡り１匹の馬を手始めに競馬会に入り込み、ついに巨万の富を得る。ヴィクトリアンゴシック様式を基調に、ノルウェー風のとんがり屋根や変化に富んだ窓のデザインなど、おとぎの国（娘の夢に出た家が基）のようです。

周公館はフランス風のガーデン式建物である。赤色の玄関扉に「周公館」と「周恩来将軍寓所」と書かれており、1946年から1947年の間は中国共産党駐上海代表処として使われた。周恩来はここで数多くの重要な記者会見を行い、たくさんの有名愛国者と面会した。館内には周恩来の書いたものと貴重な記念物が展示され、1979年正式に記念館として開館された。

周公館の庭にある周恩来の銅像

１９１８年から、死を前に北京に向かった１９２４年１１月までの孫文の住居。広東での護法運動に失敗し１９１８年６月上海に戻った孫文夫妻にカナダ華僑らが資金を集めて若莫利愛路２９号の住宅を寄贈。妻宋慶齢は孫文の死後も１９３７年までここに住んだ。建築面積250?の2階建洋風邸宅。記念館として開館中。

孫文記念館の中に展示してある南京の中山陵の銅像の縮小レプリカ

黄金栄は青幣の大物で上海暗黒社会の三大ボスの一人。仏租界警察と秘密結社の間にたって、阿片と賭博で財を成す。９０年代に入って街区再開発により一帯が取り壊される。現在１９９７年建設の上海広場ショッピングセンター。

張粛林は青弊の顔役で、黄金栄、杜月笙とともに上海暗黒街の三大ボスの一人。連結した石庫門住宅として西隣の杜月笙邸と共に完成。張は日本勢力と結び、１９４０年８月重慶側軍統工作員によって射殺される。跡地は広大な公園となる。

上海暗黒街の顔役、杜月笙が１９３４年に建てた庭園つきの３階建洋館。１９４５年以降、一時はアメリカ総領事館として使われ、新中国成立後は上海市委の招待所となり、１９８２年現称のホテルとなる。

１９０５年建造の三階建フランスルネッサンス風官邸住宅。日中戦争中には、一時日本大使館が置かれる。新中国成立後は初代市長陳毅の公邸。１９５６年上海市工芸美術研究室がここに開設され、文革の停止期間ののち１９７２年復活、１９８０年現称となる。絨毯、印章、刺繍などの工房が見学できる。

清末の北洋大臣李鴻章が江蘇巡撫を務めた折、愛妾丁香のために造った庭園付き邸宅。江南園林の趣と西洋庭園の風格をもちあわせ、園内には丁香（ライラック）を植える。李鴻章の死後、持ち主が度々替わり荒廃。１９５２年再び整備改修し、現在レストランとして営業中

庭園はレストランの客のみ入園可能。

自動織機を開発しトヨタ自動車の礎。１９２１年に中国・上海租界に設立した豊田紡績廠の経営に力を注いでいる。

盛宣懐は、上海を活動の中心とした清末の洋務派官僚。はじめドイツ人の邸宅として１９００年に建てられた古典主義様式の２階建洋館。建物の南入り口には４組のギリシャ風巨大石柱を配し、ロココ調の天井やステンドグラスなどの内装にも意匠を凝らす。南側には大理石の噴水のある広い庭園。日中国交回復後の日本総領事館が入る。

何応欽は貴州出身の国民党軍人。満州事変後の対日妥協協定の「梅津―、何応欽協定」に名を残す。日中戦争中は参謀総長などを歴任、上海陥落時は行政院長の要職にあった。

１９３３年４月１１日魯迅は、ラモスアパートから大陸新邸９号に内山書店店員の名義で転居。生涯最後の三年半をここで過ごす。路地の奥から２軒目。３階建専木構造、１９５０年に未亡人の許広平が家具などを寄贈し、故居として復元される。

蒋介石は浙江出身の政治家、軍人。１９２７年上海で四．一二クーデターを発動して左派勢力を弾圧し、以後国民政権の最高実力者として君臨する。１９２７年１２月１日大華飯店で宋慶齢の妹宋美齢と盛大な婚礼を挙げる。現在上海京劇院の一部となっている英国風邸宅は、当時南京の国民党政府で執務した蒋介石の上海別邸。

孔祥熙は山西出身の政治家、実業家。孔子の七十五代の子孫。辛亥革命に参加、以来中央銀行総裁、行政院長など国民党政権の要職を歴任。永く財政金融の実権をにぎり、蒋介石、宋子文、陳立夫とともに中国四大家族と呼ばれる。妻宋靄齢は宋慶齢、宋子文らの姉１９３６年建造の庭園付き邸宅。

宋子文は上海生まれの財閥政治家。宋慶齢の弟。海外ではＴ，Ｖ，Ｓｏｏｎｇとして知られる。１９２５年以降、国民政府の財政部門を担当して、永く政権の中枢にある。１９５０年以降はアメリカに住む。広い芝生の前庭をもった北欧風邸宅建築。

宋慶齢は上海生まれの社会運動家、政治家。１９１４年孫文と結婚。孫文死後は、国民党左派に属し、国民党の反動化に抵抗して活動を続ける。新中国成立後は、国家副主席の地位につき、死の直前には国家名誉主席となる。故居はドイツ人海運業者の別邸として２０年代初めに建てられ１９４８年蒋介石より宋慶齢に贈られる．白壁と赤い瓦の船形の邸宅建築。

米国メソジスト派の教会。前身は中西書院の礼拝堂。アメリカ人宣教師林楽知を記念して１９０７年景林堂と改名。宋慶齢の父、チャーリー宋が一時ここで牧師を務め、宋一族がしばしば礼拝に訪れる。現在１階は果物屋、２階以上は赤城サウナ、教会は１９２３年道路向かいの現在地に再建。（上海の教会にあり）

１９８１年に宋 慶齢がこの場所にある父母の墓所西側に埋葬され、鄧 小平の書による記念碑と大きな真っ白な国母であり中国名誉主席でもある「宋 慶齢」の石像、記念館がある。とても大きな公園で、木々が豊かです左側には有名な内山書店の内山　完造夫妻の慰霊碑（１９８５．１１建立）があります。

鄧 小平の書による記念碑,

孔祥熙が使った家なので孔公館と言う名の看板が出ている。１９２４年建築、戦争中は知恩院でした。現在は一般住居として使われている。窓のデザインはイスラム風。

革命と言う時代のうねりの中で、それぞれに愛憎と確執を抱きながら生きた三姉妹。時に純粋に、ときにしたたかに、己の信じる道を生きた三人の運命を描きつつ、激動の中国史を活写した、出色の歴史ノンフィクション！　本の後書より

明末の政治家、科学者徐光啓の邸宅「後楽堂」の一部遺構、抗戦中に二間が破壊され現存は七間。

上海市内に唯一ほぼ完璧に残された清代の大型邸宅建築乾隆年間の「四庫全書」編纂官陸錫熊の邸宅。現在修復中

１９２０年に住んでいた所