2010/01/01 - 2010/01/01
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ドクターキムルさん
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最近、神奈川県内では重要文化財を含む歴史的建造物が相次いで焼失した。横浜市戸塚区にあった重文の旧住友家俣野別邸(2009年3月15日)、大磯にあった旧吉田茂邸(2009年3月22日)、小田原市曽我谷津にあった太宰治ゆかりの旧別荘「雄山荘」(2009年12月26日)である。旧住友家俣野別邸は近く、自転車で何度か傍近くを通ったのだが、整備中であったらしく、気が付かなかった。放火説がある。このようにして貴重な文化財が失われてしまうのは残念至極である。
知らなかったが、鎌倉第六天社のような災難もある。社殿に安置されていた第六天像と自国天、増長天、広目天、多聞天の四天王像が盗難にあっていたのだ。2006年5月21日のことである。また、2006年9月3日には大船の熊野神社本殿内に安置されていた木像「熊野権現坐像(ざぞう)」(高さ28.6cm)など市指定有形文化財の神体5体が盗難にあっている。いずれも、県警大船署が管轄だ。昨年、京都建仁さんの仏像が盗まれたが、仏像マニアの犯人が捕まり、仏像が寺に戻った事件があったが、これはプロの仕業であろう。
年末に通りかかったときに、珍しく階段の扉が開いていて氏子が3人ほどいた。新年の仕度のようだ。安倍晴明大神の石碑を見つけた。安倍晴明の石碑はこの手前の横須賀線踏切前にもあるそうだ。
元旦に、初日を拝んだ後、建長寺の改旦諷経(元旦祭)に向かう途中に、また第六天社の前を通りかかった。「第六天」の由来書が置かれ、階段の扉が開かれていた。後から声がかかる。「今日は社殿まで登れますよ。」一昨日話した氏子の方だ。「中には何もないので閉めていますが。」「?」初めて社殿内の像5体が盗まれてなくなっていることを知った。大船署の手配書(お願い書と記載されている)を見せられた。
地域の信仰の象徴である像を盗むとは何とばち当たりな。明治維新の困難な時期も乗り越えて伝えてきた第六天像と四天王像であろうに。140年前に打ち捨てられていてもおかしくなかったものだからと諦められるものではあるまい。仏像は骨董美術品である一方で、信仰の対象でもある。本当に返して欲しいと思うばかりである。
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盗難前年に撮られた5像の写真。素人の写真だそうです。
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普段は扉が閉まっている。鎌倉石の階段は磨り減っており、危険なために扉が付けられ、閉められている。石の鳥居は大正13年の建立か?大正10年代はわかるのだが、1文字が読めない。関東大震災(大正12年(1923年))直後の建立は間違いないところ。
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「第六天」の由来碑。記載内容は下記。
「第六天」の由来
建長寺の四方鎮守には、中央五大尊と八幡(東)・熊野(北)・子神(西)・第六天(南)があり、第六天は上町に鎮座する。
延宝2年(1674年)の徳川光圀『鎌倉日記』に「円覚寺オ出テ南行シテ、第六天 森ヲ見ル」とあり、また、延宝6年(1678年)の建長寺境内図(伝徳川光圀寄進)には「四方鎮守第六天」と記されている。
社殿に納められた建長寺第218世真浄元苗筆の天保2年(1831年)の棟札によって、宝永4年(1707年)に建立した社殿の破損が著しいため、村人が願い出て再建したことが知られる。
社殿の形式は1間社流造で、幕末社殿としては古風を尊重した造りといえよう。
社殿内には第六天像が中心に祀られ、前列には自国天・増長天・広目天・多聞天の四天王像が安置されている。いずれも江戸時代の作で、小像ながらも彫刻は丁寧で量感に満ちた佳作である。
第六天は仏教では他化自在天と称し、魔王の如き力を持つといわれ、神道では第六天神、すなわち、第六番目の神と認識されている。
神奈川県内には第六天を祀る社が180社以上あり、厄病除けの神や方位神として信仰される。
現在、建長寺の四方鎮守の中で、その位置と沿革が明らかなのは第六天だけで、建長寺史研究上の貴重な資料であるばかりでなく、地域にとっても貴重な文化遺産として永く後世に伝えたい。
また、第六天は上町の氏神でもあり、例祭は毎年7月15日から22日にかけて行われる。
鎌倉市教育委員会 文化財保護課
鎌倉市山ノ内上町町内会 -
安部晴明大神。
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庚申塔。下には三猿が彫られている。
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階段途中にある堅牢地神。
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階段途中にある猿田彦大神
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社殿。江戸時代の建立。
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踏み切り近くにある陰陽師安部晴明大神の石碑。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 吉備津彦さん 2010/04/20 13:30:08
- 庚申塔ですね。
- 3猿が描かれているので・・・
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