2009/06 - 2009/06
749位(同エリア927件中)
サンルカさん
昨日と同じくホテルの食堂で朝ご飯。
窓の外には雲ひとつなく青空が広がり、
朝からどんどんと気温が上がっていきます。
外のテーブルに移動して2杯目のカプチーノを飲みましょう。
2泊を過ごしたアラッシオともお別れです。
リグリア海沿いを一気にトスカーナまで走ります。
昨日訪れたアルベンガの先で高速A10に乗ったのが10時すぎ。
ジェノバの町を抜け、昨日は嵐で大荒れだったという
チンクエテッレの近くを駆け抜けます。
雲が少し多くなってきましたが、今日の天気は大丈夫そうです。
カッラーラの手前に差し掛かったところで、
時計は11時30分を指しています。
そういえばこの近くにラルドを生産している村があったはず。
よし、お昼ご飯はそこで食べることにしましょう。
10年ほど前に、ふと立ち寄った田舎町の食堂で
この不思議な白い食べ物に出会ったのですが、
そのあまりの美味しさに「コレは何?」と聞いて
初めてラルドの存在を知ったのです。
その後、ラルドの中でも最高品質のモノが
トスカーナ州のコロンナータで手作りされていると知り、
また、世の中で提供されるほとんどのラルドが
コロンナータ産と謳いながらも、
他の産地で作られる偽物であることも聞いていました。
いつかは正真正銘の本物のラルドが食べたいという
10年越しの念願がついに叶いました。
食後はふたたび高速に乗って一気に南下。
今日はトスカーナ州の最南端にある
マレンマ地方のアグリツーリズモに泊まります。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
-
カッラーラの出口で高速道路を降りると、
“Cave di Marmo”(大理石採石所)の
標識に従ってクルマを進めます。
分岐点ごとに案内標識が出ていますので、
地図が無くても大丈夫。
真っ白な山の麓にやってきました。
いつも高速道路から眺めるだけで通り過ぎていた、
この大理石の雪山に来れただけで感無量です。 -
カッラーラの町中を抜けて
山道を登っていきます。
道路の脇ではガラガラと大きな音をたて
砕石作業がおこなわれています。 -
大理石の岩肌がむき出しになった
マッジョーレ山が間近に見えます。
1396メートルの山頂は雲に覆われています。
だいぶ高いところまで登ってきました。 -
高速を降りてから30分ほどで
コロンナータの村に到着です。
広場の小さな駐車場は我々のクルマを
止めたところで満杯になりました。
では早速、村の散策に出掛けましょう。 -
広場から小道を登ると教会があります。
教会前の広場は、なんと全体が贅沢にも
真っ白な大理石で作られています。 -
3分も歩けば村は終わり、
本当に小さな村です。
塔の写真でも撮っておきましょう。 -
小さな村ですが食料品店だけはいっぱいあります。
ラルドを扱う店をラルデリアと呼ぶのですね。
採石場の洞窟ツアーをやっているそうですが
先を急ぐので今回は参加できません。 -
これがコロンナータのラルド。
赤いタグが産地保証の印です。 -
広場に面したレストランで昼食にしましょう。
ここは下の階がバール形式で
上がレストランになっているようです。 -
とうぜんラルドづくしで注文します。
アンティパストの盛り合わせは
真ん中の白い固まりがラルドです。
奥がクレーマ・ディラルドのブルスケット。
温められたパンの熱でラルドがトロっと融けて、
甘さが口の中に広がります。
この食感はもう最高!!
このあと薄切り子牛肉とラルドを巻いて
焼いたものを頂きました。 -
レストランの下はバールの他に
食料品店になっています。
カウンターの上には真空パックされた
ラルドが積まれています。 -
おみやげのラルドを買ったら先を急ぎましょう。
カッラーラを抜けて高速に乗りふたたび南へ。
快調に高速を飛ばし、マレンマはもうすぐです。
道は高速道路から一般道に変わっています。
ボルゲリへの標識を見つけたので
ちょっと寄り道をしましょう。
糸杉が連なるまっすぐな道を進むと、
道路脇にクルマが溢れるポイントを発見。
とうぜん止まって探索です。
確認するとここはサングイドという場所で、
あの有名なサッシカイヤを作っているところ。
最高級ワインを飲むガラでもないので、
建物の写真だけ撮って退散です。
それと、人が大勢集まっていたのは
奥の幼稚園でお祭りをやっていたからでした。 -
5キロも続く1本道を進むと
ボルゲリの町の入り口に到着です。
静かな田舎の村を想像していましたが
このお城の門を一歩入ってビックリ。
狭い村の広場には大勢のドイツ人観光客が。 -
ぐるっと村をひと回り。
お土産物屋さんを覗いたけれど
触手が動かされるモノには遭遇出来ず。
記念? にワインの試飲を1杯頂いて、
ボルゲリを早々に出発します。 -
このあたりはエトルスキのワイン街道というらしい。
ぶどう畑のあいだを抜け次に向かったのは、
海に突き出た半島にそびえる遺跡の町ポプロニア。
海水浴場を右手に見ながらクルマを進めます。
道路には延々と海水浴客のクルマが止まっています。
時間はもうすぐ5時30分というところで、
ようやくポプロニアに到着です。 -
城塞の中央にある塔は入場可能です。
早速、登ってみましょう。
入場料はひとり2ユーロ。
塔のてっぺんからは真っ青な海が広がり、
頬を撫でるひなびた空気感がとっても気持ちいい。
夕刻の光がうら寂しさを映し出していますが、
寂れ感に包まれノスタルジーな世界に浸ります。
遠回りをしてここまでやってきましたが
来て良かったと本当に思える場所です。 -
海の反対側にはエトルリアの遺跡が見えます。
楽しみにしていたのに残念ながら
月曜日は休みとのことでした。 -
村というにも小さすぎるポプロニアの集落。
50メートルほどのメインストリートだが
その両側には土産物屋が並んでいます。 -
エトルスキの出土品を模したフィギア類。
かなり欲しかったのだけど、
値段もそれなりに高いので我慢します。
まあこういうものは、家に持ち帰ってからの
扱いに困ることが目に見えているけど……。 -
ポプロニアから宿に向かう途中で立ち寄った
ガソリンスタンドの脇にあったバール。
この寂れ具合もたまりません。
時間があったらあのぶどう棚の下でのんびりしたい。 -
目指すアグリツーリズモには
グロッセートからスカンサーノを越えて進みます。
標識に従いスカンサーノまでは順調に
やってきたのですが、進むべき先の
町の中心広場が工事中で通行止めです。
近くの男性に行き方を聞いてみると、
自信満々に指を差してくれました。
でも、その先には通行止めの看板が!!
だから聞いているのですけど……。
本人も苦笑いです。
どうも来た道を数キロ戻ると別の道があるらしい。
時間はすでに7時をまわっています。
日もだいぶ傾いてきました。 -
遠回りになりましたが、どうにか日が
沈む前に宿に到着することができました。
出迎えてくれたオーナーの女性から
「こんにちは」の第一声が。
我々のために日本語を覚えたのだって。
あとは「ありがとう、さようなら、どうぞ」
「遅くなってすいません」といっても
「ぜんぜん気にしなくて良いよ」って
とても優しそうなオーナーです。
近所のご飯がおいしいレストランを教えてもらい
荷物を部屋に置いたらすぐに出発しましょう。
部屋の前には気持ち良さそうなプールがありました。 -
夕焼け色に染まるマレンマの丘陵を走り、
アグリから一番近い町である
モンテメラーノに向かいます。 -
本当になんにもないモンテメラーノの町を
有名にしているのは、町中にある
ミシュラン2つ星のレストラン。
話の種に見にいきましたが、
本当にここが世界的に有名な店?
というような場所にありました。
コースでひとり100ユーロから(ワイン別)
なんて料理は財布とカラダが受け付けませんので、
紹介してもらった町の入り口にあるレストランへ。
それにしてもここは、町の規模からして
レストランの数が半端じゃなく多いのです。
食事の写真は相変わらず撮っていませんが
これがまたビックリする美味しさ。
侮りがたしモンテメラーノです。
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