2009/06 - 2009/06
496位(同エリア654件中)
サンルカさん
今日は日曜日。
ラヴェンナの空の下で爽やかな朝を迎えます。
さあ、お楽しみの朝ご飯に向いましょう。
テーブルの上には今朝も多くのお皿が並んでいます。
豪華な朝食を頂きながら宿のオーナー一家に
昨日のおかしな出来事を報告します。
今日でこの宿ともお別れ。
「このあとはどこに行くの?」と聞かれ
「マントヴァかな?」と答えてみたのですが、
実は今日以降の宿はまだ決めていなかったのです。
帰国するのは明後日。昼にマルペンサに着けばよいので
あと2泊は途中の町で宿を探すことになります。
マントヴァはたぶん良い町だと思うのですが、
できれば観光地ではない小さな村に泊まりたいのです。
そこでマントヴァ近くのお勧めの場所を聞いたところ、
「美しい町並みが好きだったらヴェローナかな」と、
う〜ん、それは有名すぎますね。
その近くのガルーダ湖もきれいでお勧め。
ワインが好きならヴァルポリチェッラも良いとのこと。
おっ、そこはワインの産地としては聞く名前ですが、
どんな所か想像が付きませんね。これは面白そうです。
今日はそこを目指すことに決定しました。
その前に、サクランボの収穫祭が開催されている
宿から南に40キロほどの小さな村に行ってきます。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
-
今日も朝から豪華絢爛。
イチジクのジャムとスクアクエローネを挟んだ
熱々ピアディーナの食べ納めです。
今朝はカプレーゼやパスタまで用意されていますが、
これじゃまるで朝からコース料理状態ですよ。
今日もまたお腹いっぱいです。 -
オーナー家族に見送られ宿をあとにします。
これから向うのはフォルリForliの町から
南に25キロほど下った小さな村。
そこでサクランボの収穫祭が行われるという
情報を得て、行ってみることにしたのです。
平地のフォルリから少し走ると、
まわりは小高い丘陵地帯に変わりました。 -
田舎の1本道ですが日曜日ということもあり、
郊外に向う家族連れのクルマが多く
あまりスピードが上げられません。
宿を出てから1時間ほどで、目指していた
チビテッラ・ディ・ロマーニャに到着です。 -
小さな村の通りの脇には
隙間なくクルマが駐車されています。
無料スペースは当然のこと、
有料スペースすら空きがありません。
村外れの駐車場も入場待ちの行列が出来ているので
まわりを見習い路地の裏に駐車します。
さすがに今日は取り締まりなど行わないと信じます。
さあ、お祭りの村の探索に出かけてみましょう。 -
村のメインストリートを広場に向けて歩きます。
通りの両脇にはテントが並び、この村で作られた
ワインやチーズなどが売られています。 -
そしてサクランボ。会場のあちらこちらで
周辺の農家がサクランボを販売していて、
1キロが2ユーロという安さに、
みなさん2キロ、3キロと買っていきます。
ジャムでも作るのでしょうね。
子供たちも喜んでお手伝いをしています。 -
村の観光局の展示スペース。
サクランボといっても
いろいろな種類があるのですね。
それぞれの生産者のサクランボを
ここで試食することができます。 -
小さな村にほんとうに多くの人が集まってきました。
郷土の名産品の他に、それぞれの家から持ち寄った
ガラクタ(骨董?)品を並べたテントもあり、
ぶらぶら歩いていても飽きることはありません。 -
ここはイタリア版の乾物屋さんでしょうか?
大きなビンに入ったオリーブ漬けや
乾燥トマトなどが売られています。
とうぜんどれもが工場製ではなく
農家の手作り品です。 -
チーズ屋さんにはクセの強い山羊のチーズの
カプリーノや、ペコリーノが売られています。
でも、チーズはマレンマでたっぷり食べた、
新鮮なリコッタが忘れられません。 -
こちらはジャムやハチミツのほか
自家製ワインやグラッパ、
薬草酒などを売っていた農家。
次々とお客さんが買っていきます。 -
高校生ぐらいの若者でしょうか。
広場の片隅で友達を囲んで、
アコーディオンの練習をしています。
このあとお披露目の場があるようです。 -
そしておじいさんは歌の練習の真っ最中。
午後から楽しそうなイベントが始まるようですが、
今夜の宿がまだ決まっていないので
ここでのんびり過ごすことができません。
サクランボもたっぷり頂いて食べたので、
そろそろこの村ともお別れすることにしましょう。 -
先を急いでクルマを走らせますが、
フォルリへ戻る田舎の1本道の途中に、
とても雰囲気のよい小さな村があるのです。
地図によればそこはクセルコリCusercoliという村。
ちょっと寄り道をしていくことにします。
日曜日のお昼すぎ。通りを歩く人は誰もいません。
背後には立派な城壁があるお城がそびえています。
まあ、そのお城に惹かれたわけで、
クルマを下の教会前にある駐車場に止めて
お城の標識に従い細くてきつい坂を登っていきます。
息を切らしてたどり着いたお城の門は
とうぜんのように固く閉ざされていました。
すでに同じ経験を何度もして学習済みなので、
まさか入れるとは思っていませんでしたが……。
観光名所も何もない本当に小さな村なのですが、
おしゃれなバールやレストランが何軒もあります。
きっと美味しいのでしょうね。
こういう田舎の穴場のレストランを知ってしまうと
もう都市部で食べる気が起こりませんよ。 -
クルマを止めさせてもらったお礼に、
といっても公共の駐車場ですが、
教会の参拝をしていきます。
コンクリートを活かしたシンプルな作りで
正面の主祭壇の上には大きな正三角形の
ステンドガラスが輝いていました。 -
フォルリから高速に乗って約1時間半。
ヴェローナからほんの少し北西に位置する
ヴァルポリチェッラにやってきました。
でもここで気付いたのですが、
ヴァルポリチェッラというのは町の名前ではなく
この周辺の谷を指す名前だったのです。
さて、どこに向かって走ればよいのでしょうか?
とりあえず地図を見て、なんとなく町が大きそうな
ペスカンティーナPescantinaを目指したのですが、
あまりにも適当に走った結果、到着したのは
ペスキエーラ・ディ・ガルーダPeschiera……。
ちょっと名前が似ていたので間違えちゃいました。
ここはガルーダ湖畔の静かな避暑地です。 -
湖ではみなさん自家用ヨットに乗って
優雅にクルージング。
湖畔の町も多くの観光客が
避暑地の休日を楽しんでいます。 -
広場ではBMW新型バイク試乗会が行われています。
湖畔周辺をツーリングできるチャンスでしたが、
今日はこれから宿探しが待っています。
残念ですけど諦めることにしましょう。 -
インフォメーションで面白いものを発見しました。
周辺の宿のHPとリンクされていて、
写真や住所が確認できるだけでなく、
空室情報や予約がこれで出来るようです。
田舎にしか行かないから知らなかっただけで、
大都市や有名観光地では一般的なのでしょうか?
でもまだインフォメーションは営業中なので、
機械ではなく人に聞いてみることにします。
ヴァルポリチェッラでお勧めの町を聞いたところ、
担当の女性の方と遊びの来ていたお友達の男性が
それならペデモンテPedemonteが良いというので
そこを目指してみることにします。 -
ぶどう畑が広がるペデモンテの近くに来ましたが、
このあたりはピエモンテやトスカーナと比べると
やや都会的であか抜けた感じがします。
想像していたような感動する風景にも
ここでは出会えそうにはありませんね。
周辺を走りまわり宿を何軒か見つけましたが、
街道沿いの中規模ホテルは面白みに掛けるし、
隣がタトゥーショップだというB&Bは
かなり怪しくて泊まる勇気がでません。
心を動かされる宿にはなかなか出会えません。
日が傾くまでにはあと少し時間があるので、
もうちょっと探してみることにしましょう。 -
なるべく町外れの景色が良い地域を探していると
ようやくアグリツーリズモの看板を発見。
とりあえずそこを目指してみましたが、
着いた先は、かなり豪華な宮殿風の建物。
で、ちょっと気後れしてチャイムを鳴らせず……。
ここはペデモンテの北隣にある
ネグラールNegrarという町の外れで
よく見ると周囲に宿の看板がたくさんあります。
そのなかで引っかかったがここ、“BED&WINE”。
くだらない駄ジャレについ心を動かされます。
ところが今日は日曜日。
ホテルの玄関はカギが掛っていて開きません。
ここに来るまで何軒かは閉まっていましたが、
基本的に日曜日はホテルも営業をしていません。
同じ敷地のレストランで夜の準備中だったお兄さんが
「その番号に電話をしてみれば?」とアドバイス。
玄関の脇に小さく電話番号が書かれていました。
そういうことならと電話を掛けてみたところ、
「7時にもう1度出直してきて」とのこと。
今は5時前。まだ2時間ほどありますが、
どうにか部屋は確保できそうなので
どこかで時間を潰してくることにしましょう。 -
楽しそうな宿が確保できてひと安心。
お土産でも物色して時間潰しをすることにします。
そうと決まれば巨大ショッピングセンターを探しに
ヴェローナまでひとっ走りしてみましょう。
30分ほどでヴェローナにまでやってきましたが
周辺のショッピングセンターはどこも日曜休み。
何人かに確認をしましたが、
やはり周囲で営業している店はないそうです。
唯一やっていたのが郊外のカストラマでしたが、
ホームセンターで買いたいものはないため
今日は買い物をあきらめます。
ロミオやジュリエットだかの家にも興味がないので
ヴェローナの街を外からさらりと眺めたら、
ちょうど時間も良くなったので宿に向かいます。 -
7時すぎにホテルに到着。
元気できれいなお姉さんが出迎えてくれます。
ホテルの受付は下のフロアーのエノテカ。
お姉さん目当てと思われる数人の男性客が
すでにワイングラスを傾けています。
その店内には大音量の音楽が流れ、
エノテカというよりもはやクラブといった状態です。
エノテカのカウンター兼ホテルのフロントで
カードキーを受け取り、上の階の部屋に移動します。
建物は新しく、室内も清潔で充分な広さ。
そして窓の外にはヴァルポリチェッラのぶどう畑が
遠くまで続いていました。
防音もしっかりとしているようで、
下の盛り上がりも聞こえてきません。
これで1泊が70ユーロと手頃な価格なのですが
なんと明日月曜日の朝も営業はやっていないので
朝食の用意はできないということです。
今さらそんなことぐらいでは驚きませんが、
朝食が無くても宿泊費は変わらないのですね。 -
右手にある小高い丘の上に
先ほど行って怖じ気づいた立派なアグリツーリズモ&
カンティーナが見えています。
予約してからならとても良さそうなアグリでしたが
飛び込みじゃ、ちょっとダメですね。
一帯には有名無名カンティーナが点在していましたが
どこも日曜日はお休みでしたね。 -
部屋でひと休みしたらもう夜ご飯の時間。
やっぱりホテルの隣のレストランに行ってみます。
クルマが次々とやってきて、広いテラス席は
まだ8時前だというのにお客さんでいっぱいです。
先ほどホテルの連絡先を教えてくれた方がひとりで
何十席もあるテーブルを切り盛りしています。
その手には無線オーダーシステムの端末が……。
新しい物が大好きなイタリアのみなさんは、
こんなイケてる? レストランが嬉しいのですね。 -
朝食をたっぷりと食べたので
今日も昼ご飯を抜いたのですが、
それでもお腹はあまり空いていません。
メニューにピアットウニコがあったので
ローストビーフ&ルッコラと薄切りパルミジャーノと
コントルノにポテト&ゴルゴンゾーラを注文。
ワインの産地であるが、味付けはさっぱりとしていて
どれもとても食べやすかったです。 -
レストランにはお客さんが途切れることなく
続々とやってきます。
スタッフのみなさんの気遣いも気持ちよく
大満足で食事を終えることができました。
ホテルの下のワインバーも
絶好調で営業をしています。 -
ベッド&ワインといっても
部屋にワインが用意されているわけではありません。
エノテカとホテルが合体した新ジャンルの宿でした。
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この旅行記へのコメント (1)
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- フルリーナさん 2010/02/08 21:50:54
- はじめまして
- はじめまして
とってもすてきな村ですね!
それに美味しそうなものがいっぱい♪
こんな感じの小さな村が私も大好きです。
またよらせてくださいね。
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