2008/07/16 - 2008/07/17
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SUR SHANGHAIさん
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青海省では青海湖一周と西寧郊外のタール寺再訪を果たしたSUR SHANGHAI。
青海湖の北東にある海晏県西海鎮の原子城周辺はちょっと駆け足になってしまったのが心残りでも、お次は甘粛省第2の都市天水を目指して移動します。
その西寧から天水までは夜行長距離バスでの移動。
このバスが今回の旅では初の曲者だった〜。
夜行バスなのに寝台バスじゃなかったのがまず1つ。
これは後でチケットをよ〜く見てみたら寝台バスとは書いていなかったので、寝台バスのはずと思い込んでいたSUR SHANGHAIのお手付き。
でも出発後の住宅街で、私用で寄ってるんじゃないの〜?と思う停まり方をしたり、夕食休憩が延々1時間半以上もあったのはちょっと…。
朝に着いた秦安という町で、天水行きのミニバスに乗り換えさせられたのもちょっといやな感じ。お客さんを一つの車にまとめようとしてそうしたんだろうな…。
う〜ん、久しぶりにちょっと昔の中国を旅してる気分…、という思いに浸ったSUR SHANGHAI。
西寧から天水への夜間の移動は、08年7月中旬には西寧21:56発の上海行きの列車が翌朝6:10に天水に停まるようだったので、そちらの方がいいかもです。
表紙の画像は、秦安で乗り換えさせられた天水行きのミニバス内。ちょうど最盛期だった桃を大量に持ち込んで来た農家の男性。
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この日の前半は青海省にいて、西寧郊外にあるタール寺を訪れたSUR SHANGHAI。
タール寺から西寧市街地に戻ってきたのは午後の4時を回ったばかりの頃。
甘粛省の天水行きの夜行バスが出るのは6時なので、西関大街58号にある青海省博物館にも行ってみたら、あっと驚くような立派な建物。
え?こんなに立派な博物館なのに見学無料?
と感激したのも束の間。
この08年7月中旬時点では、内部の展示物はまだ少なく、実際に見学できるのは1階の一部のみでした。
せっかくなので、ちょっと入って行ってみると…、 -
…内部の展示や照明の方法は結構新しくて、このまま展示品が増えていくといいなあと思ったSUR SHANGHAI。
ちょっと前までの中国の博物館と言えば、物がただ並べられた無味乾燥な雰囲気だったのに比べると、格段の進歩と思うのはSUR SHANGHAIだけではないと思います。
08年7月中旬時点の青海省博物館では、この画像に出ているチベット絨毯に関する展示や…、 -
…チベット族の文化に関連して、タンカが出来るまでの展示や作品例が並んでいました。
青海省は回族のほか、蔵族(チベット族)が多い省というのに気付かされる展示。
タンカというのは、簡単に言うとチベット仏教が信仰されている地域で作成される布に描かれた宗教画のこと。
この画像は、タンカの絵柄を描き始めた絵師さんの様子。
布を平らに敷いて描き始めるのかと思っていたら、布を張った枠をキャンバスのように立てて描くようです。
これはちょっと意外な気が。
この青海省博物館に並んでいるタンカの作品例はと言うと…、 -
…伝統的手法で布地に描かれた細密な絵柄のものもあれば、この画像に出ているように、絵柄の一部に紅珊瑚の粒や淡水真珠を縫い付けてある現代のタンカも。
現代の作品には、このほかにも色とりどりの布を使った貼り絵のようなタンカ、全面に刺繍を施したタンカなどがあって表現方法が多岐に渡っていました。
この時(08年7月中旬)の青海省博物館には、青銅器も大小並んでいました。
今後、展示品が増える事を期待したいと思います。 -
青海省博物館の片隅には、青海湖を一周する国際自転車レースの紹介パネルが置いてあった。
青海湖は、面積がほぼ5700平方km、周囲が360kmの中国最大の塩水湖。
湖面の標高は3200mくらいだから過酷なレースになるに違いない。
その自転車レースも08年の夏で7回目だったそうです。 -
西寧の宿になった建銀賓館はもう朝のうちにチェックアウトして荷物だけ預けておいたSUR SHANGHAI。
荷物を引き取って向かうのは西寧汽車站。
注: 汽車站と言うのはバス・ターミナルのことです。
甘粛省の天水行き夜行バス発車は6時。
発車の30分前には西寧汽車站に着いて飲み物を購入したり回りを観察してみたり。
そのターミナル前に立つと、西寧を流れる湟水と言う川向こうにある西寧の列車駅が間近に見える距離。
駅舎は古いデザインのままで、ちょっと怖い感じすらする…。 -
これが西寧汽車站(バス・ターミナル)。
ここも古い建物。
さっき見た青海省博物館の新しい建物と比べるとずいぶん侘しい…。
田舎では町の規模と不釣合いなほど新しくて立派なターミナルがあったりしてびっくりするのに、ここではそれとは逆のびっくり。
青海省の省都のターミナルとは思えない。
中国の長距離バスは、一旦走り始めると休憩がいつになるか分からないので、飲み物やスナック程度の買い物、トイレの用足しは事前に済ませておくのが無難。
トイレ用ペーパーやウェット・ティッシュを常備しておくのが○。
SUR SHANGHAIは時間に余裕を持って準備完了。 -
発車時刻が迫って乗り込んだ甘粛省天水行きの夜行長距離バスは、寝台バスではなかった。
ええ!? とびっくり仰天。
これはその西寧→天水の夜行長距離バスのチケット。84.4元也。
画像をクリックして元画像で見てみると大きく拡大されます。
印刷の字が薄かったりプリント位置がずれているので読み取りにくいんですが、寝台車を表す臥鋪の字が出ていない…。
夜行バスなんだから寝台バスに決まっていると思って確かめなかったのが間違いだった…。
お客はSUR SHANGHAIを合わせても10人ほど。その中にはやっぱり「え!寝台バスじゃないの!」とびっくりしていた人もいましたよ。 -
びっくりが過ぎ去った後は、「また一昔前の中国のバス旅体験だあ。」と一種懐かしさが混じった気分。
お客さんが少ないので、隣り合わせになる人がいなかったのが幸い。
よく見たら座席は結構リクライニングも利くようだし。
こんな風にプラスの面を数えるのが精神衛生上よし。
このあとはがっかりが続くのをまだ知らないSUR SHANGHAI。
さ、青海省西寧発甘粛省天水へのバスはめでたく定刻の午後6時出発。 -
定刻に発車したのはいいけれど、あとでどこかの町角で理由も知らされずに停まったバス。
???
結局、どこかの誰かがどこかの誰か宛に送るらしい荷物を待っていたんだと分かった時には、「ここはまだ中国の田舎だなあ。」
のどかと言えばのどか、公私混同と言えばそうとも言える…。
ん? 道のすぐ脇に立つあの木は何だろう。
昔から拝まれて来た木のようだから、切り倒せずに残してあるんだろうか。
夜になったら危ないんじゃないかなあ。 -
青海省の西寧を出たバスは、甘粛省の天水を目指して東へ走る。
SUR SHANGHAIはこの朝タール寺あたりを歩き回っていたのでウトウト。
バスがスピードを落とした気配に目が覚めてみると高店という料金所だった。
西寧を出て1時間20分ほどの地点。 -
羊を追って家路に就く頃。
-
山間の道に入った午後8時頃。
中国は広大な面積があるのに、オフィシャルに使われているのは北京時間のみ。
青海省は中国の西寄りにあるので、夏場には午後の8時と言ってもこのとおりの明るさ。
甘粛省の省都蘭州まで139kmの標識があった。
天水はその蘭州も越えてまだまだ東。
左手に見えているのは、青蔵鉄道のトンネルかな、と半分ウトウト…。 -
蘭州へも100kmを切ったかなと思うあたりの岩山は広告だらけ。
-
午後8時半にもなると、さすがに薄暗くなり始めた。
向こうに見えるのは民和という名の付いた料金所。
この後は寝たり起きたりでよく分からないながら、SUR SHANGHAIが乗った西寧→天水のバスは、高速道路と地方幹線道路を交互に通っているような感じでした。 -
午後8時半を回って、夕暮れが徐々に夜に近づいた。
フロントガラスの青い部分を透かして見る空にポッカリと浮かぶ満月。
こういう風に車の中から月を眺めるのも風流風流…、と寝込んでしまった。
次にバスが停まって起こされたのは食事休憩の時。
もう真っ暗になっていた田舎の道にポツリとあった食堂。そそくさとそれぞれの食事を済ませたバスの客。その中にはもちろんSUR SHANGHAIの姿も。
こういう時には同じバスに乗り合わせた運命共同体だなあ、と変な感慨がよぎる。
そこまではいいんだけど、運転手さんがどこに消えたのやら一時間半も帰ってこなかった…。
う〜ん、これもまたいい方に考えて、中国旅の醍醐味の一つと思えば旅は楽し?
やっとバスが動き始めたな、とうつらうつら思った後は翌朝までリタイア…。 -
「はい、起きて!」の声で目が覚めたSUR SHANGHAIやそのほかに同じバスに乗り合わせたお客さん。
まだ朝の6時前。
ん〜、ここが天水なの〜?
外に出てみると、岩山の上に城壁のような廃墟が見えた。
ん? それにここはまだ天水の手前の秦安って言う町。
どうしてここで起こされなきゃいけないの〜?
すると「今度はあっちのバスに移って!」の指示が。 -
上の画像がSUR SHANGHAIが乗ってきた西寧→天水の中型バス。
寝台バスではなくてもリクライニングが結構利いて、これまでに乗ったことのある長距離バスに比べたら乗り心地は決して悪くはありませんでしたよ。
ただし、上の方に書いたように私用で寄っているのではないかという場所があったこと、夕食休憩時間が長すぎたこと、そしてこの秦安で下の画像のミニバスに乗り換えさせられたのが気になりました。
注:ミニバス代は徴収されませんでした。お客さんを一台にまとめて運ぶのが目的だったのでは?
西寧から天水の移動は、表紙にも書いたとおり、列車で向かうのがいいかもです。 -
秦安という町でミニバスに乗換えさせられたSUR SHANGHAI。
そのミニバスは順調に天水へ向かった、めでたしめでたし、とは問屋が卸さず。
天水へと向かう道筋では、大荷物を持った土地の農家の人たちがミニバスが来るのを待ち構えていました。
運転手さんと一籠いくらの運賃交渉を済ませたあと、どかどかと通路に積み込まれたのは、天秤棒から外された籠の数々。 -
SUR SHANGHAIの横の通路にぎっしり積み込まれた籠の中身は、この時最盛期だった水蜜桃やマクワウリ。
急に甘い香りでいっぱいになったミニバスの車内。
農家の人もほっと一息。
ずいぶん手荒な積み方をして桃は大丈夫かとお思いでしょうが、中国の水蜜桃は日本のものと違ってカリカリコリコリした歯応え。
ちょっと位ならぶつけても実が崩れることはありません。
話は変わって、こんなに通路を塞がれたら万が一の事故の時には逃げ場が無い…と思うのはSUR SHANGHAI一人だけ? -
朝の6時過ぎに秦安を出たミニバス。
天水まであと13kmの標識が見えたのは6時40分過ぎ。
やれやれ、もう一息…。
あ、このミニバスのフロントガラスに下がっているお守りのような飾りには毛沢東肖像付き。 -
天水の街への入り口となる料金所。
黄色い看板に見えているのは≪抗震救災 緊急通道≫で、この08年5月12日に発生した四川省大地震の被災者救済用の緊急通路。
画像右手に見えている赤い布にも、支援被災地区を意味する支援災区の言葉が。
後で地元のタクシー運転手さんに聞いてみたところ、天水市街地では揺れたことは揺れても被害は無く、四川省との境に近い南郊外で家屋が被災したとのことでした。 -
天水には大きく分けて麦積区と秦州区がありますが、賑やかな方の秦州区のバスターミナルに到着したのは朝の7時。(画像は翌日になってから撮影したもの)
昨日西寧を出てきたのは午後の6時だったから、途中のあれこれを含めて13時間の道のりだった…。 -
バスは着いても、通路を塞いでいる籠を先に下ろしてもらわないと降りられない。
SUR SHANGHAIのカメラに気づいた手伝いのおにいちゃんが「あいや〜!この人、新聞記者じゃない?僕、新聞に載るかも。」とニヤニヤ。
う〜ん、新聞には載らなかったけど、この旅行記には出たよ、おにいちゃん。 -
天水市は、大きく分けて列車駅のある麦積区と秦州区があります。賑やかなのは秦州区で、ホテルや各種機関も集中しています。
その秦州区でSUR SHANGHAIが泊まってみたのは陽光飯店。
所在地:天水市秦州区中華西路19号 同じ秦州区の新華路にある天水長途汽車站(バスターミナル)からだとタクシーで数分で4元。
電話:938 827777
周辺には商店街、食堂街、ネット・カフェもあって便利。スタッフもにこやかで親切だったのが印象的。
立地がいい割りに部屋は静かなのもよかったですよ。
この画像のツインを1人で使って298元(朝食込み)というお値段は、この立地と設備を見ればとてもリーズナブルでお勧め。
SUR SHANGHAIは一旦シャワーを浴びて一休みした後出かけてみます。その行き先は天水の南郊外にある麦積石窟です。
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