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<2006年1月30日(月)><br /><br /> 3泊4日の旅行の最終日となりました。午後の便ですから、午前中は銀都路近くのマーケットでの買い物などをしました。旅行中、ずっと好天に恵まれ、今回も密度の濃い上海旧正月の旅行となりました。(ウィキペディア)<br /><br /><スーパーマーケットでの買い物><br /> スーパーマーケットの買い物の前に、もう一つの買い物がありました。近所に回転したCD屋さんでの買い物です。昨晩、「千里走単騎」のDVDをご自宅で見せて頂きました。日本語では、「単騎、千里を走る」と題名が訳されています。DVDを見終わって、今回のお土産のメインにしようと考えたからです。<br /> そのCD屋さんは、銀都路の住宅を出てすぐの右手にありました。大晦日と元旦は閉っていたようですが、今日は開店していました。残念ながら、目的のDVDはお店に1枚かありませんでした。仕方なく1枚だけ購入しましたが、この後、上海空港内の本屋さんで、必要枚数を入手することが出来ました。<br /> 折角立ち寄ったCD屋さんですから、棚に並んでいたCD、DVDにざっと目を通しました。その中に「大長今」の8枚組のDVDがありましたので、「医道」の8枚組と一緒に買い求めました。「大長今」は「チャングムの誓い」の題名で、再放送中の韓国ドラマです。「医道」の方の内容は知りませんが、韓国の時代劇のようです。<br /> その後で立ち寄ったスーパーでは、ブラックラベルの紹興酒と、1袋だけ買い求めて試食していた胡桃(小核桃仁)、中国風ビーフジャッキーなどを選びました。花茶は置いてありませんでしたから、代わりに緑茶のロンジンチャ(龍井茶)にしました。花茶の方は、空港内の免税店で求めることが出来ました。<br /><br /><単騎、千里を走る><br /> 「単騎、千里を走る」を簡単に紹介しておきます。旅行中の1月29日に日本では封切りとなりました。チャン・イーモウ監督、高倉健主演の作品。として、テレビでも繰り返し宣伝がありました。<br /> この映画が生まれた背景から紹介しておきます。チャン・イーモウ監督と高倉健さんの出会いがきっかけでした。少し、インターネット情報から引用しておきます。(東宝公式サイト他)<br /> 「ある一本の日本映画が、文化大革命後の1978年に、中国で歴史的役割を果たすことになった。長らく、外国映画が上映されることのなかった中国において、外国映画の開放政策がはじまり、その記念すべき第一作となったのが、1976年に日本で封切られた高倉健主演映画『君よ憤怒の河を渉れ』(監督・佐藤純弥)だった。この作品は、当時ほぼ中国全土で公開され、(中略)そして、この映画を西安で熱い思いを胸に観ていた青年がいた。彼の名は、張芸謀(チャン・イーモウ)。そして今から15年前、北京で出会うことになるのだが、以来今日に至るまで、二人の友情は静かに、熱く育まれることになった。『いつか、高倉さんの映画を撮りたい』というチャン・イーモウの願いを、高倉が受け止め、その願いは、いつしか二人の夢となった」<br /> と、紹介されています。高倉健の名は、この作品で中国全土に知れ渡り、今日に至るまで中国では最も親しまれている日本人の一人とされています。このエピソードも、何度かテレビや封切り予告のパンフレットで目にしていました。<br /> 次に、あらすじの方を紹介しておきます。<br /> 「ある日、漁師の高田(高倉健)は、東京で民俗学を研究している息子・健一(中井貴一)が病で倒れたと聞き、上京することになる。しかし長年の確執もあり、見舞った高田に対して息子は会おうとしない。息子の命がもう長くないことを知り、やり切れぬ想いを抱く高田。そんな高田に健一の妻・理恵(寺島しのぶ)が、高田の心情を汲み、研究家としての健一の仕事振りを紹介したテレビ番組のビデオテープをそっと渡す。そこには、健一が中国の奥地・李村の民俗舞踊を研究・紹介する姿が映し出されていた。そして健一が舞踊家・李加民(リー・ジャーミン)に語りかけるシーンに高田の目が留まった。『来年、李さんの“千里走単騎”を撮りに来ます!』今となっては、決して果たされぬ約束。高田は、自らの心の奥底から湧きあがる想いを止めることが出来なかった。いま自分に出来ること、それは、息子健一の約束を自分が代わりに果たすこと……。高田は、理恵にも内緒で独り、決意する」<br /> これ以上のあらすじは、まだ映画をご覧になっていない方に申し訳ありませんから、更に端折って紹介します。<br /> 「高田の慣れない中国の旅には、幾多の困難が待ち受けていた。しかし、その途中で出会った通訳やガイド、村の人々の優しさ、言葉の通じない孤独感、息子が旅してきた地への思い・・・」<br /> ここまでに、とどめておきます。<br /> 中日合作の映画ですが、中国側の出演者は、全て素人いうことに、チャン・イーモウ監督の狙いが籠められているようでした。それは、高倉健さん自身を、もう1つの主題として、通奏低音として全編に流していることだと感じました。<br /> 無骨で、抑えた高倉健さんの演技ですが、顔や背中で演じられていた部分にも、心打たれる思いがしました。中国南部、雲南の広大な景色が、その演技をバックで支えていました。李さんの息子、ヤンヤンとの交流は、健一に対する父の思いが交錯して、胸に迫るものがあります。<br /> ところで、Ogさんとお話していたことですが、「千里走単騎」の題名は、「高倉健さん(単騎)の千里走」と、誤解していました。しかし、本当の意味は、あらすじのところでも紹介しましたように、京劇の演目に由来します。チャン・イーモウ監督は、ここでも、高倉健さんが単身中国での撮影に参加されたことを二重写しにしたのかも知れません。<br /> その京劇の題目「千里走単騎」についても、簡単に紹介しておきます。それは、日本でも馴染み深い「三国志」に由来します。劉備の義弟・関羽が、劉備の妻子と共に宿敵・曹操の手に落ちますが、劉備への義理と誠を貫き通し、最後はただ独りで劉備の妻子を伴い曹操の下を脱出し、劉備のもとへ帰還するという、三国志の中でも最も感動的なエピソードの1つです。<br /> 今もなお関羽は、中国民衆の中でも人気の高い人物で、商いの神様としてあがめられている地方もあります。香港マフィアに一番人気の神様との話を、現地の方からお聞きしたこともあります。<br /> DVDを見終わって、Ogさん、Enちゃんと共通した感想がありました。終わり方が、少しさっぱりし過ぎているのではないかと思ったことです。李さんの息子、ヤンヤンとの再開場面が欲しいと言ったところです。例えば、亡くなった健一の遺骨を持っての再会や、ヤンヤンの来日による再会場面等です。<br /> しかし、見終わって時間が経つに連れ、無用の場面とも思えるようになりました。この映画の続きは、それぞれに自分で紡いで、中日の架け橋にすればよいとの想いからです。その始まりを、チャン監督と高倉健さんが作ってくれたようにも感じたからです。<br /><br /><ご子息を連れたチョウさんの車><br /> スーパーでの買い物が済んだところで、Enちゃんが家に電話をかけられました。S.P.先生達と近くのお店で昼食をご一緒にするためです。<br /> 昼食のお店は、昨年の旧正月旅行の時にも立ち寄りました。旧正月に開いているお店が少ないので、すぐに思い出しました。蝦料理や、ホイルで包んで調理したおいしいキャベツ料理などが印象に残っていたお店です。S.P.先生も良くご存知のお店のようでした。台湾系の経営者だと話されていました。<br /> ゆっくりと昼食を楽しんだ後、ご自宅へ戻って、帰国の準備をしました。朝の内に荷造りは済ませておきましたから、後は追加で買い込んだお土産を上手に詰め込むだけです。とは言っても、紹興酒の壜が割れないよう、周りにクッションを入れておくだけです。その甲斐があって、割れずに無事に日本へ到着しました。<br />中二階の食堂で、出発前のひと時を過ごしていた時、時間通りに やがてチョウさんが、いつものワゴン車でやって来ました。Enちゃんが確認の電話も入れていたようです。助手席には、ご子息が乗っていました。学校は、正月休み中です。S.P.先生達とは、玄関前でお別れしました。<br /> 昨日は、早朝の出発でしたから、上海空港までの道路は濃い霧に覆われて、大変だったようです。午後の出発でしたから、その心配は全くありませんでした。順調に走って、空港へ到着しました。チョウさんの運転は、いつも安心して乗っていられます。<br /><br /><帰国><br /> 旧正月の時期は、空港は大混雑しますが、混雑はありませんでした。昨日が元旦でしたから、まだ、正月休みの最中のためです。昨年は、旧正月の後、初戎の花火・爆竹を見学しての帰国でしたから、ラッシュの最中になりました。今回は、スムーズに搭乗手続き、出国手続きが済みました。<br /> 早く空港の手続きが済みましたから、たっぷりと待ち時間がありました。空港内のお店で、飲み物だけを注文して、後の時間は、ショッピングの方で時間を過ごしました。搭乗口付近で、搭乗開始30分程前に再会することにして、いったん解散をしました。それぞれに買い物です。<br /> 最初の買い物は、「単騎走千里」のDVDです。これは、本屋さんの棚に置いてありました。4枚がありましたから、全部買い求めました。搭乗口近くのお店にも同じ品がありましたが、こちらは2倍の値段でした。<br /> このお店では、日本語を勉強中と思われる若い店員さんが、商品を売ると言うより、日本語の勉強のために声をかけてきました。ゆっくりと話して、しばらくお付き合いをしていました。<br /> その学生さん風の男の店員さんにも、「上の階の本屋さんでは、半額で売っていますよ」と教えておきました。アルバイトの制度があれば、学生アルバイトさんかもしれません。花茶も2階のフロアーの店で見つかりましたが、ここにもありました。バス乗り場になっている、1階の搭乗口近くのお店でした。<br /><br /><日本到着、大五のお店へ><br /> 帰りは偏西風に乗って、2時間だけのフライトです。国内旅行の時間とほとんど変わりません。空き席は目立ちませんでしたが、満席といった搭乗率ではありませんでした。日本での夕食に備えて、機内食は少しだけにしておきました。<br /> 話の中で、日本へ到着したら「大五お店に寄りましょう」と言うことになりました。セントレア空港に到着後、早速Enちゃんがお店へメールを入れてくれました。少しでも早くお店に到着しようと、高速道路を乗り継いで、名古屋都市高速道を走りました。<br /> 前島の駐車場に預けてあったOgさんの車です。帰りも便乗させて戴きました。名古屋駅前のツインタワー方角から、官庁街をぐるっと回って、高針のインターで高速を下りました。一寸した名古屋市内の観光スポット巡りになりました。Enちゃんお勧めのコースでした。<br /> 大五のお店には、10時前に到着しました。久し振りに日本酒と刺身の晩酌になりました。お店には、大五お店の娘さんのMdちゃんが顔を出していました。東京での就職も決まって、慌しい時期かも知れません。<br /> たまたま、他のお客さんが帰られた後でしたから、Ogさんのカメラをお借りして、上海旧正月旅行の締め括りの写真とさせて頂きました。<br /> お土産をお預けして、少しだけ軽くなったリュックを背負って、家までの少しの道を歩きながら、今回の旅行の余韻を楽しみました。<br /><br /><おわりに><br /> 上海の旧正月旅行を、存分に満喫させていただきました。爆竹の音や、花火の光、濛々とたちこめる光景が、目から、耳から離れません。グルメの数々も思い出されますが、暫く経ちますと、また辛くて痺れる四川料理や、熱々のショウロンポウが食べたくなりますから不思議です。<br /> 今回、参加される予定で、残念ながら参加できなかった皆様方には、この小冊子をお届けさせて頂きます。少しでも上海の旧正月の雰囲気がお届けできたらと願っています。<br /><br /><謝辞><br /> 旅行の計画から、実行までを全てお世話様になりましたOgさん、Enちゃんご夫妻に、まずもって厚くお礼申し上げます。今回も、ご自宅に泊めて戴きました。本当に有難うございました。大量にご用意されていた爆竹と花火も、存分にエンジョイさせて頂きました。<br /> 上海では、S.P.先生、Ya先生に、今回も大変にお世話様になりました。S.P.先生からは孫文役で主役をされた映画の大切な写真まで頂戴しました。大切にさせていただきます。間を置かず、孫文と宋慶齢さんの故居も見学できましたから、感慨が一入(ひとしお)でした。<br /> ご親戚の皆様とも、大晦日の宴会の席に加えて頂き、重ねてお礼を申し上げます。<br /> 最初の3日間、ご一緒に旅行をさせて頂きましたHsさん、Sdさんご夫妻、Kk君にも、記して厚くお礼を申し上げます。<br />上海へのお土産のクラフトの鶴、ビーズのモリゾー・キッコロを戴いたA.A.さんと、娘さんの鮪馳のママ、H.R.さんにも厚くお礼を申し上げます。昨年は、透明ビーズのくまさんも届けさせて頂きました。<br /> ほかにも記してお礼を申し上げるべき方が多くありますが、失礼ではございますが、重ねて、皆様方に厚くお礼を申し上げまして、中国旅行記の8冊目の締め括りとさせて頂きます。非常感謝 謝謝 (本文 完)<br />

2006新年、中国旅行記8(12/16:本文完):1月30日:帰国、早速日本酒の晩酌

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2006/01/27 - 2006/01/30

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旅行記グループ 2006新年、中国旅行記8

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旅人のくまさん

旅人のくまさんさん

<2006年1月30日(月)>

 3泊4日の旅行の最終日となりました。午後の便ですから、午前中は銀都路近くのマーケットでの買い物などをしました。旅行中、ずっと好天に恵まれ、今回も密度の濃い上海旧正月の旅行となりました。(ウィキペディア)

<スーパーマーケットでの買い物>
 スーパーマーケットの買い物の前に、もう一つの買い物がありました。近所に回転したCD屋さんでの買い物です。昨晩、「千里走単騎」のDVDをご自宅で見せて頂きました。日本語では、「単騎、千里を走る」と題名が訳されています。DVDを見終わって、今回のお土産のメインにしようと考えたからです。
 そのCD屋さんは、銀都路の住宅を出てすぐの右手にありました。大晦日と元旦は閉っていたようですが、今日は開店していました。残念ながら、目的のDVDはお店に1枚かありませんでした。仕方なく1枚だけ購入しましたが、この後、上海空港内の本屋さんで、必要枚数を入手することが出来ました。
 折角立ち寄ったCD屋さんですから、棚に並んでいたCD、DVDにざっと目を通しました。その中に「大長今」の8枚組のDVDがありましたので、「医道」の8枚組と一緒に買い求めました。「大長今」は「チャングムの誓い」の題名で、再放送中の韓国ドラマです。「医道」の方の内容は知りませんが、韓国の時代劇のようです。
 その後で立ち寄ったスーパーでは、ブラックラベルの紹興酒と、1袋だけ買い求めて試食していた胡桃(小核桃仁)、中国風ビーフジャッキーなどを選びました。花茶は置いてありませんでしたから、代わりに緑茶のロンジンチャ(龍井茶)にしました。花茶の方は、空港内の免税店で求めることが出来ました。

<単騎、千里を走る>
 「単騎、千里を走る」を簡単に紹介しておきます。旅行中の1月29日に日本では封切りとなりました。チャン・イーモウ監督、高倉健主演の作品。として、テレビでも繰り返し宣伝がありました。
 この映画が生まれた背景から紹介しておきます。チャン・イーモウ監督と高倉健さんの出会いがきっかけでした。少し、インターネット情報から引用しておきます。(東宝公式サイト他)
 「ある一本の日本映画が、文化大革命後の1978年に、中国で歴史的役割を果たすことになった。長らく、外国映画が上映されることのなかった中国において、外国映画の開放政策がはじまり、その記念すべき第一作となったのが、1976年に日本で封切られた高倉健主演映画『君よ憤怒の河を渉れ』(監督・佐藤純弥)だった。この作品は、当時ほぼ中国全土で公開され、(中略)そして、この映画を西安で熱い思いを胸に観ていた青年がいた。彼の名は、張芸謀(チャン・イーモウ)。そして今から15年前、北京で出会うことになるのだが、以来今日に至るまで、二人の友情は静かに、熱く育まれることになった。『いつか、高倉さんの映画を撮りたい』というチャン・イーモウの願いを、高倉が受け止め、その願いは、いつしか二人の夢となった」
 と、紹介されています。高倉健の名は、この作品で中国全土に知れ渡り、今日に至るまで中国では最も親しまれている日本人の一人とされています。このエピソードも、何度かテレビや封切り予告のパンフレットで目にしていました。
 次に、あらすじの方を紹介しておきます。
 「ある日、漁師の高田(高倉健)は、東京で民俗学を研究している息子・健一(中井貴一)が病で倒れたと聞き、上京することになる。しかし長年の確執もあり、見舞った高田に対して息子は会おうとしない。息子の命がもう長くないことを知り、やり切れぬ想いを抱く高田。そんな高田に健一の妻・理恵(寺島しのぶ)が、高田の心情を汲み、研究家としての健一の仕事振りを紹介したテレビ番組のビデオテープをそっと渡す。そこには、健一が中国の奥地・李村の民俗舞踊を研究・紹介する姿が映し出されていた。そして健一が舞踊家・李加民(リー・ジャーミン)に語りかけるシーンに高田の目が留まった。『来年、李さんの“千里走単騎”を撮りに来ます!』今となっては、決して果たされぬ約束。高田は、自らの心の奥底から湧きあがる想いを止めることが出来なかった。いま自分に出来ること、それは、息子健一の約束を自分が代わりに果たすこと……。高田は、理恵にも内緒で独り、決意する」
 これ以上のあらすじは、まだ映画をご覧になっていない方に申し訳ありませんから、更に端折って紹介します。
 「高田の慣れない中国の旅には、幾多の困難が待ち受けていた。しかし、その途中で出会った通訳やガイド、村の人々の優しさ、言葉の通じない孤独感、息子が旅してきた地への思い・・・」
 ここまでに、とどめておきます。
 中日合作の映画ですが、中国側の出演者は、全て素人いうことに、チャン・イーモウ監督の狙いが籠められているようでした。それは、高倉健さん自身を、もう1つの主題として、通奏低音として全編に流していることだと感じました。
 無骨で、抑えた高倉健さんの演技ですが、顔や背中で演じられていた部分にも、心打たれる思いがしました。中国南部、雲南の広大な景色が、その演技をバックで支えていました。李さんの息子、ヤンヤンとの交流は、健一に対する父の思いが交錯して、胸に迫るものがあります。
 ところで、Ogさんとお話していたことですが、「千里走単騎」の題名は、「高倉健さん(単騎)の千里走」と、誤解していました。しかし、本当の意味は、あらすじのところでも紹介しましたように、京劇の演目に由来します。チャン・イーモウ監督は、ここでも、高倉健さんが単身中国での撮影に参加されたことを二重写しにしたのかも知れません。
 その京劇の題目「千里走単騎」についても、簡単に紹介しておきます。それは、日本でも馴染み深い「三国志」に由来します。劉備の義弟・関羽が、劉備の妻子と共に宿敵・曹操の手に落ちますが、劉備への義理と誠を貫き通し、最後はただ独りで劉備の妻子を伴い曹操の下を脱出し、劉備のもとへ帰還するという、三国志の中でも最も感動的なエピソードの1つです。
 今もなお関羽は、中国民衆の中でも人気の高い人物で、商いの神様としてあがめられている地方もあります。香港マフィアに一番人気の神様との話を、現地の方からお聞きしたこともあります。
 DVDを見終わって、Ogさん、Enちゃんと共通した感想がありました。終わり方が、少しさっぱりし過ぎているのではないかと思ったことです。李さんの息子、ヤンヤンとの再開場面が欲しいと言ったところです。例えば、亡くなった健一の遺骨を持っての再会や、ヤンヤンの来日による再会場面等です。
 しかし、見終わって時間が経つに連れ、無用の場面とも思えるようになりました。この映画の続きは、それぞれに自分で紡いで、中日の架け橋にすればよいとの想いからです。その始まりを、チャン監督と高倉健さんが作ってくれたようにも感じたからです。

<ご子息を連れたチョウさんの車>
 スーパーでの買い物が済んだところで、Enちゃんが家に電話をかけられました。S.P.先生達と近くのお店で昼食をご一緒にするためです。
 昼食のお店は、昨年の旧正月旅行の時にも立ち寄りました。旧正月に開いているお店が少ないので、すぐに思い出しました。蝦料理や、ホイルで包んで調理したおいしいキャベツ料理などが印象に残っていたお店です。S.P.先生も良くご存知のお店のようでした。台湾系の経営者だと話されていました。
 ゆっくりと昼食を楽しんだ後、ご自宅へ戻って、帰国の準備をしました。朝の内に荷造りは済ませておきましたから、後は追加で買い込んだお土産を上手に詰め込むだけです。とは言っても、紹興酒の壜が割れないよう、周りにクッションを入れておくだけです。その甲斐があって、割れずに無事に日本へ到着しました。
中二階の食堂で、出発前のひと時を過ごしていた時、時間通りに やがてチョウさんが、いつものワゴン車でやって来ました。Enちゃんが確認の電話も入れていたようです。助手席には、ご子息が乗っていました。学校は、正月休み中です。S.P.先生達とは、玄関前でお別れしました。
 昨日は、早朝の出発でしたから、上海空港までの道路は濃い霧に覆われて、大変だったようです。午後の出発でしたから、その心配は全くありませんでした。順調に走って、空港へ到着しました。チョウさんの運転は、いつも安心して乗っていられます。

<帰国>
 旧正月の時期は、空港は大混雑しますが、混雑はありませんでした。昨日が元旦でしたから、まだ、正月休みの最中のためです。昨年は、旧正月の後、初戎の花火・爆竹を見学しての帰国でしたから、ラッシュの最中になりました。今回は、スムーズに搭乗手続き、出国手続きが済みました。
 早く空港の手続きが済みましたから、たっぷりと待ち時間がありました。空港内のお店で、飲み物だけを注文して、後の時間は、ショッピングの方で時間を過ごしました。搭乗口付近で、搭乗開始30分程前に再会することにして、いったん解散をしました。それぞれに買い物です。
 最初の買い物は、「単騎走千里」のDVDです。これは、本屋さんの棚に置いてありました。4枚がありましたから、全部買い求めました。搭乗口近くのお店にも同じ品がありましたが、こちらは2倍の値段でした。
 このお店では、日本語を勉強中と思われる若い店員さんが、商品を売ると言うより、日本語の勉強のために声をかけてきました。ゆっくりと話して、しばらくお付き合いをしていました。
 その学生さん風の男の店員さんにも、「上の階の本屋さんでは、半額で売っていますよ」と教えておきました。アルバイトの制度があれば、学生アルバイトさんかもしれません。花茶も2階のフロアーの店で見つかりましたが、ここにもありました。バス乗り場になっている、1階の搭乗口近くのお店でした。

<日本到着、大五のお店へ>
 帰りは偏西風に乗って、2時間だけのフライトです。国内旅行の時間とほとんど変わりません。空き席は目立ちませんでしたが、満席といった搭乗率ではありませんでした。日本での夕食に備えて、機内食は少しだけにしておきました。
 話の中で、日本へ到着したら「大五お店に寄りましょう」と言うことになりました。セントレア空港に到着後、早速Enちゃんがお店へメールを入れてくれました。少しでも早くお店に到着しようと、高速道路を乗り継いで、名古屋都市高速道を走りました。
 前島の駐車場に預けてあったOgさんの車です。帰りも便乗させて戴きました。名古屋駅前のツインタワー方角から、官庁街をぐるっと回って、高針のインターで高速を下りました。一寸した名古屋市内の観光スポット巡りになりました。Enちゃんお勧めのコースでした。
 大五のお店には、10時前に到着しました。久し振りに日本酒と刺身の晩酌になりました。お店には、大五お店の娘さんのMdちゃんが顔を出していました。東京での就職も決まって、慌しい時期かも知れません。
 たまたま、他のお客さんが帰られた後でしたから、Ogさんのカメラをお借りして、上海旧正月旅行の締め括りの写真とさせて頂きました。
 お土産をお預けして、少しだけ軽くなったリュックを背負って、家までの少しの道を歩きながら、今回の旅行の余韻を楽しみました。

<おわりに>
 上海の旧正月旅行を、存分に満喫させていただきました。爆竹の音や、花火の光、濛々とたちこめる光景が、目から、耳から離れません。グルメの数々も思い出されますが、暫く経ちますと、また辛くて痺れる四川料理や、熱々のショウロンポウが食べたくなりますから不思議です。
 今回、参加される予定で、残念ながら参加できなかった皆様方には、この小冊子をお届けさせて頂きます。少しでも上海の旧正月の雰囲気がお届けできたらと願っています。

<謝辞>
 旅行の計画から、実行までを全てお世話様になりましたOgさん、Enちゃんご夫妻に、まずもって厚くお礼申し上げます。今回も、ご自宅に泊めて戴きました。本当に有難うございました。大量にご用意されていた爆竹と花火も、存分にエンジョイさせて頂きました。
 上海では、S.P.先生、Ya先生に、今回も大変にお世話様になりました。S.P.先生からは孫文役で主役をされた映画の大切な写真まで頂戴しました。大切にさせていただきます。間を置かず、孫文と宋慶齢さんの故居も見学できましたから、感慨が一入(ひとしお)でした。
 ご親戚の皆様とも、大晦日の宴会の席に加えて頂き、重ねてお礼を申し上げます。
 最初の3日間、ご一緒に旅行をさせて頂きましたHsさん、Sdさんご夫妻、Kk君にも、記して厚くお礼を申し上げます。
上海へのお土産のクラフトの鶴、ビーズのモリゾー・キッコロを戴いたA.A.さんと、娘さんの鮪馳のママ、H.R.さんにも厚くお礼を申し上げます。昨年は、透明ビーズのくまさんも届けさせて頂きました。
 ほかにも記してお礼を申し上げるべき方が多くありますが、失礼ではございますが、重ねて、皆様方に厚くお礼を申し上げまして、中国旅行記の8冊目の締め括りとさせて頂きます。非常感謝 謝謝 (本文 完)

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  • 今回の旅行で使わせていただいた部屋です。一時期は、別名Myちゃんの部屋でした。

    今回の旅行で使わせていただいた部屋です。一時期は、別名Myちゃんの部屋でした。

  • 先陣は、昨日、帰国されました。私の場合、1泊増やして、3泊4日の旅行でした。今日がその帰国日、午後の便です。チョウさんとご子息です。

    先陣は、昨日、帰国されました。私の場合、1泊増やして、3泊4日の旅行でした。今日がその帰国日、午後の便です。チョウさんとご子息です。

  • 帰りは2時間のフライトですから、あっという間です。日本国内旅行と殆ど変りません。この夜、大五のお店で、無事帰国の乾杯です。

    帰りは2時間のフライトですから、あっという間です。日本国内旅行と殆ど変りません。この夜、大五のお店で、無事帰国の乾杯です。

  • セントレアから大五のお店に向かう車から、Enちゃんのメールで連絡してありましたから、少し遅くなりましたが、閉店前に到着できました。

    セントレアから大五のお店に向かう車から、Enちゃんのメールで連絡してありましたから、少し遅くなりましたが、閉店前に到着できました。

  • 差し替える適当な写真がなかったのでご免なさい。Enちゃんが、丁度、眼を瞑ったところでした。後方で、Mdちゃんの万歳が写りました。

    差し替える適当な写真がなかったのでご免なさい。Enちゃんが、丁度、眼を瞑ったところでした。後方で、Mdちゃんの万歳が写りました。

  • Mdちゃんが、今年から東京に行ってしまうと、お父さんも、少し寂しくなります。それにもめげず、美味しい料理を、引き続いて宜しくお願います!

    Mdちゃんが、今年から東京に行ってしまうと、お父さんも、少し寂しくなります。それにもめげず、美味しい料理を、引き続いて宜しくお願います!

  • Mdちゃんの「頑張るぞ〜!」のパフォーマンスでしょうか?東京での就職も決まって、今年からは社会人の仲間入りです。

    Mdちゃんの「頑張るぞ〜!」のパフォーマンスでしょうか?東京での就職も決まって、今年からは社会人の仲間入りです。

  • Mdちゃんのパフォーマンスが終了しました。こちらが素顔です。

    Mdちゃんのパフォーマンスが終了しました。こちらが素顔です。

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2006新年、中国旅行記8

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