この修学院離宮は17世紀中頃に後水尾上皇の指示で造営された離宮です。
釈迦に説法ながら離宮とは皇居以外に設けられた天...
続きを読む皇や上皇の別邸、別荘ですね。
この離宮は谷川を堰き止めた人工池を中心とした広大な庭園と建物からなっています。
驚くべきはこの離宮の設計者です。
庭園の設計といえば小堀遠州はじめ多くの名工が挙げられますが、この離宮の設計は何と!後水尾上皇ご自身だそうです。
何と多彩な上皇だったことでしょう。
そして、施工は徳川幕府が請負い、工事が完成したそうです。
この時期は幕府と天皇家の関係は必ずしも円満ではないようですが、何らかの意図でこの両者がジョイントワークに同意したようですーー。
さて、この離宮は上御茶屋(かみのおちゃや)、中御茶屋(なかのおちゃや)、下御茶屋(しものおちゃや)と呼ばれる3か所の庭園からなり、面積は54万平方メートルにも及ぶそうです。
ところでこの修学院離宮、驚くべきは宿泊施設はどこにもないそうです!
つまり、日帰りの別荘ということで、早朝に御所を出られ、ここで昼間を過ごし、またご夕食前か後に御所にお帰りになるということです。
54万平米といえば15万坪を超す敷地。
それを日帰りのみでご利用とはーー!
さらには、東山三十六峰を借景としていますから、視界的専有面積はその数十倍にもなるでしょう!
何たる贅沢。
これぞ修学院離宮ですーーー。
下から上がっていき、やっと上離宮=上御茶屋に来ると!素晴らしい景観に出会えます。
これこそ修学院離宮のハイライトでしょうか。
南西方向には京都市街が一望できます。
下には龍の形を象ったとされる浴龍池が広がります。
確かに素晴らしい立地に離宮を立てたものです!
この離宮は桂離宮や御所同様に事前予約なしでは入れません。
また駐車場はなく、近隣にも有料駐車場もありませんから公共交通機関をご利用ください。
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投稿日:2016/12/23