2014/02/22 - 2014/02/22
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ウェンディさん
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幼い頃、海が好きだった。
泳ぎが得意だった…訳ではない。
魚釣りが好きだった…訳でもない。
祖父母の家が建っていたのは海岸の近く。
蒸し暑い夏の夜に蚊帳の中で寝ていると、開け放した窓からは潮の香りが漂ってきた。
蚊帳の隙間から侵入してくる蚊の羽音と磯の香り…。
幼少期の夏の記憶はふとした時に蘇り、そんな時は、砂防林の木々の音、磯の香り、カモメの鳴き声…が無性に恋しくなる。
この日は、そんな日だった。
- 旅行の満足度
- 4.0
PR
-
朝6時、ほぼ始発に近い電車に飛び乗り、横浜へと向かう。
この日は横浜で所用があったのだが、その前にどうしても行きたいところがあった。
行きたい処…は海。
横浜の海が面しているのは太平洋で、私が生まれ育った日本海の海とは違う。
でも、海は海。
磯の香りを久しぶりに味わいたい気分だった。 -
横浜で電車を降りるのは6年ぶり、港まで足を伸ばすのは実に20年ぶり。
私の中のセピア色になりかけた横浜港の記憶と現在の映像を重ね合わせる。
ピッタリと映像が重なる部分、新しい画像がセル画の様に重なる部分、いろいろある。
新しい画像の一つが、京浜工業地帯に立つ一機の風車。
3枚の羽根を持つ風車が、立ち並ぶ工場群の中にすくっと伸びている。 -
港には海上保安庁の横浜防災基地があり、関係者以外立ち入り禁止と書かれた看板がある。
しかし、その門扉は開かれ守衛さんらしき方は何処にもいない。
この道をまっすぐ行けるならば、もっと海を感じられる港の端に行ける…。
行ってみたい…。
でも、オトナはそんなことはしてはいけない。海上保安資料館横浜館 美術館・博物館
-
そして、海上保安庁・横浜防災基地には興味をそそられるものが他にもあった。
興味をそそられるもの…ソレは、【工作船展示室】
開館時間は10時〜。入ってみたかったが、時間はまだ8時台。
門扉が開いているわけがない。
いったいどんなものが展示してあるのか…、興味深々。
あまりに気になったので、帰宅してから調べてみた。
ココには、平成13年に発生した九州南西海域での工作船事件時に回収した不審船関連の回収品が展示してあるそうだ。
マニアックだが、面白そうだ。 -
イチオシ
港にはJAPAN COAST GUARD(海上保安庁)の船が停泊中。
そして、その背後には大きな風車。
印象的な光景。 -
港から内陸側へ目を向けると、そこにあるのは朝日を浴びる煉瓦色の建物〜赤レンガ倉庫だ。
この倉庫が最初に建てられたのは明治時代。
それから約150年、その倉庫は横浜港の歴史を見続けてきた。
日清・日露戦争、第二次世界大戦の時、この港にも物資が集められ戦地へと運ばれた。横浜赤レンガ倉庫 名所・史跡
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イチオシ
現在、目にする赤レンガ倉庫の建物は2000年に入り改修された物。
オシャレなカフェやレストランが入り、欧州の港町にいるかのような雰囲気。
まだ、朝8時台だというのにカフェの前には人だかり。
ガラス張りのカフェは【bills 横浜赤レンガ倉庫】。
メニューを見てみたが、とてもひとりでふらっと入れる様な価格帯ではなかった。横浜赤レンガ倉庫 名所・史跡
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赤レンガ倉庫の屋根の上には、なんだかデザイン性あふれる突起物。
多分、避雷針だと思うのだが、フェンシングに用いる剣のような形がカッコいい。
まるで、雷に対して、やれるものならばヤッテミロ!と剣を突き上げている感じ。横浜赤レンガ倉庫 名所・史跡
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赤レンガ倉庫は倉庫を目的として建てられた建築物なのだが、側面の三角屋根の下に施された煉瓦装飾や色味を押さえた銀色で葺かれた屋根板が美しい。
そして、赤レンガ倉庫の脇には冬限定の小さな囲いとBeer Houseと書かれた小屋がある。横浜赤レンガ倉庫 名所・史跡
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囲いの中はスケートリンク。
そんなに大きくはないが、氷の表面はツルツルに整備されていた。
大人500円、子供400円、貸靴料500円。
夜にライトアップされている中で滑れたら、気持ち良いかもしれない。 -
港沿いの高台を歩いていて目に飛び込んできたのが、象牙色の塔と青緑色のドーム。
こんなところにイスラムのモスク??
しかし、地図にはモスクなんて文字は何処にも見当たらない。
この建物は税関。異国風の建築が横浜らしい。横浜税関本関庁舎 名所・史跡
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港には遊覧船も浮いている。
ドラゴンをあしらった船もあり、屋根の柵が【中】のデザイン。
貿易港横浜、異国情緒がタップリ…か? -
いつもは車で通るベイブリッジを下から眺める。
少し前まではベイブリッジの下を歩いて展望台まで行くことができたらしいが、今はその道も閉鎖されて歩けなくなってしまった。
港の真ん中から眺める海の様子、見てみたかった。横浜ベイブリッジ 名所・史跡
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港の端に係留されているのは氷川丸。
赤と白のシマシマ模様が水兵さんの帽子の様。
港の遊歩道が続いているのは、ここまで。
踵を返し、中華街方向へと足を向ける。氷川丸 名所・史跡
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中華街の門(朝陽門:東門)をくぐり、商店街の中へと潜り込む。
目的地は山手の西洋館。
坂道を上がる方向で行けば、着くのだろうと考えていた。朝陽門 名所・史跡
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中華街の中を歩くこと20分。
上り坂なんて全然ない。
あるのはカラフルに彩られたお店。
やっぱり迷子になったようだ。
仕方なく携帯を取り出し、Google Mapを起動。
地図の矢印が示した方向は水路の中。
どうすべきかな…と悩んでいたら、ちゃんと小さな橋があり、水路を渡ることができた。 -
目指していた洋館はベーリック・ホール。
この地域には西洋館が沢山あるが、ベーリック・ホールはその中で唯一のスパニッシュ建築の建物。
靴を脱ぎ、室内へとお邪魔する。ベーリック・ホール 名所・史跡
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イチオシ
象牙色を基調とするリビングルーム。
大きな窓から差し込む春の陽射しが柔らかく室内を照らしている。
洋館らしくテーブルが花で飾られていて、華やかな雰囲気。 -
もうすぐ桃の節句。
桃の枝を用いたアレンジが、春の雰囲気を醸し出す。 -
そしてよ〜く見ると、中央テーブルや暖炉の上には、小さなお雛様たち。
受付の方にうかがったところ、このひな人形は昭和5年ころの作品で、このベーリック・ホールと同じだけ歳を重ねているという。ベーリック・ホール 名所・史跡
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今まで、フラワーアレンジとお雛様の組み合わせは考えたことがなかったが、こんなのも斬新で悪くは無い。
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1階には暖炉やグランドピアノがあるホールとパームルームと呼ばれるサンルームがある。
窓枠の水色の丸いアーチと床の市松模様、そして獅子の貌の蛇口。
ゆっくりと日向ぼっこをしたくなるようなサンルームだ。 -
2階へ上がると落ち着いた雰囲気のマスタールーム。
1階のアイボリーを基調とした部屋とは異なるオトナの空気だ。 -
時間があればもっと洋館を見たかったが、この日はもうタイムアウト。
石川町の駅へ向かう。
通り沿いにはカトリック教会もあり、そうっと見学させてもらう。
教会の外壁にはアンドレアス十字の模様。
今度、時間をとって再訪しゆっくりと観察してみたい。
ブラフ18番館、外交官の家を眺めながら歩く。
横浜って、久々に歩いてみたら楽しいし、面白い。
(写真:外交官の家)外交官の家 名所・史跡
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横浜駅近くのティー・サロン【アボリータム】に到着。
20年前に西表島で知り合った友人と久しぶりの再会。
ユースで、部屋が同室だったことから始まった友情。
それぞれがあの時の予想とは異なる人生を歩み、そして数年に一度そのラインが交差する時がやってくる。
今日がその日。
1日10セット限定のプレミアム・アフタヌーンティをオーダーし、6年間の溝を埋めるかのように語り合う。
次に会えるのはいつになるのか分からない。
海が見たくなる頃、また会えるだろうか…。崎陽軒本店ショップ グルメ・レストラン
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この旅行記へのコメント (11)
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- aoitomoさん 2014/02/24 17:20:54
- 海と友人との再会
- ウェンディさん
横浜は小さいようで大きい。
ウェンディさん終日かなり歩いたのでは?
最も体力もあり長時間歩けるウェンディさんにとってはNo problem。
『海上保安庁の工作船展示室』
2年前にここ入りました。
中には中央に巨大な工作船が展示されてますが撮影禁止でした。
実際にこのような船が海に漂っていると思うと恐ろしいことです。
『ベーリック・ホール』
お雛様が展示されていたのがタイムリーでしたね。
横浜の洋館は季節を感じさせてくれる演出で楽しませてくれます。
『アボリータム』
プレミアム・アフタヌーンティ
これは予約ですか?
私も横浜に行ったら注文してみたいです。
横浜で所用は、西表島で知り合った友人との再会でしょうか?
20年の友人との、しかも旅先?で知り合ったご友人と連絡が取合えていることが素晴らしいと思いました。
aoitomo
- ウェンディさん からの返信 2014/02/24 20:31:44
- RE: 海と友人との再会
- aoitomoさん こんばんは。
今回の横浜プチ旅のメインの目的は、20年来の友人たちに会う事。
社会人となり、初めての夏休みでの一人旅。私が選んだ旅先は沖縄の西表島。しかも滞在期間は1週間。準備をしたのは往復の飛行機とユースの宿だけのノープランの旅。
今思うとかなり無謀な旅ですが、その旅のユースで知り合ったのが彼女たち。
たまたま同じ日にチェックインした初対面の3人娘。
怖いもの知らずの私達はあっという間に打ち解けて、その後の20年、連絡を取りあい数年ペースで、会う機会を作っています。
性格も全く違う3人ですが、不思議と話していて面白く飽きない。
偶然が作り出す出会いは面白いですね。
海保の工作船展示室、なかなか他では見れそうにないモノが展示してあるようですね。
次回は是非、入ってみようと思います。
今回、プレミアム・アフタヌーンティを頂いたアボリータムは、崎陽軒本店のティーサロンです。
今までは、土日は予約できなかったのですが、来月から休日も予約を受け付けるそうですので、予約してからの方が確実に食べることができると思います。
-
- 琉球熱さん 2014/02/23 23:27:49
- YOKOHAMA好きです
- ウェンディさん、こんにちは
丹沢の旅行記に投票いただき、ありがとうございます。
冬は低山!(笑)
それでも、雪山の雰囲気はちょっとだけ味わえる!というわけで、今週末も丹沢でした。
さて、YOKOHAMA。
私が大好きな街です。工作船の資料館は以前私も入りましたが、これは絶対見て損はありません。
http://4travel.jp/travelogue/10760245
残念ながら、館内撮影禁止なので写真は一枚もありませんが、迫力は半端じゃありません。
一度、行ってみてください。
近所のJICAの施設内のレストランも、安くてお薦めです(笑)
- ウェンディさん からの返信 2014/02/24 20:14:32
- RE: YOKOHAMA好きです
- 琉球熱さん こんばんは。
琉球熱さんの丹沢旅行記で、冬山ハイキングを私も歩いたつもりになって楽しみました。
冬山は、一度チャレンジしたいとは思いつつ、まだできていません。
工作船展示館、なかなか貴重な展示物が見ることが出来そうですね。
次回、横浜を訪れる時には、開館時間に合わせて立ち寄ってみたいと思っています。
工作船の問題や拉致の問題は、国と国が絡む問題だけに難しい部分あるのだとは思いますが、せめて行方不明となられた方々が、少しでも早く戻ってくることができるようになればいいのですが…。
JAICAの建物、私も脇を歩きました。
以前に、地方ニュースで、JAICAの食堂では月替わりか週替わりで各国の代表的な料理が食べられるという内容を耳にし、一度行かなくては…と思っていたJAICAのレストラン。
ココも、次回は要チェックですね♪
-
- エズさん 2014/02/23 21:36:01
- 工作船
- ウェンディさん こんばんは
横浜は祖父が生まれ育った街で
あたしも半分育った街なので大好きです♪
工作船、ぜひ見ていただきたかった!
襲撃された時の様子の映像とともに、銃弾をあびた
船体が展示されていてかなりのリアル感が味わえますよ
と、ともに平和ボケしている自分の姿に反省も・・
赤レンガ倉庫も
子供のころは映画やドラマのロケにしか
使われていなかったのに、いまやしっかり観光名所ですもんね
象のお鼻さんにはお会いになられましたか?
いつも海辺ばかり歩いているので
たまには山手のほうにも行ってみたくなりました♪
- ウェンディさん からの返信 2014/02/24 19:59:19
- RE: 工作船
- エズさん こんばんは。
海上保安庁の工作船展示館、なかなか興味深い展示内容ですね。
私も、時間があれば10時まで待って入りたかったのですが、今回は残念ながら叶わずでした。
私が生まれ育ったのは、日本海側の港がある都市。
夕方の砂浜で行方不明となる人の話は幼い頃から聞かされていたので、海は楽しい場所であるとともに、なにか目に見えない恐ろしいものを秘めた場所でもありました。
今は、なぜ彼らが砂浜から突如、消えてしまったのか、徐々に明らかになりつつありますが、きっと工作船展示館の展示物のようなモノが関与していたのでしょう。
象のお鼻さん…には会えませんでした。山手に向かって港沿いを歩いている時に、象の鼻パークという看板がありましたが、其処に象のお鼻さんはいたのかもしれません。
今度、横浜に行く時には、是非立ち寄ってみますね。
-
- 義臣さん 2014/02/23 17:36:37
- 見慣れた
- 初めまして
見慣れてしまった横浜の写真の数々
新鮮な感覚で写されたのが、、驚きです。
その上のコメントもしっかりして
良い勉強になりました
有難うございます、、
義臣
- ウェンディさん からの返信 2014/02/24 19:46:57
- RE: 見慣れた
- 義臣さん 初めまして。
20年ぶりに訪れた横浜港、まだ若かりし頃の記憶とは随分異なり、まるで初めて訪れたかのように思えました。
港の様子、観光名所として生まれ変わった赤レンガ倉庫、そして山手の洋館…。
私の記憶の中の赤レンガ倉庫は、ペンキやラッカーの落書きでとても荒廃した建物だったのですが、今はオシャレなバルやカフェが立ち並ぶところ…。
3時間という短い旅でしたが、また時をあらためて訪れようと思っています。
- 義臣さん からの返信 2014/02/25 06:24:59
- RE: RE: 見慣れた
- 私も赤煉瓦倉庫付近はよく臨時の駐車場にしていました。
整備されると聞いて改めて落書きの煉瓦倉庫に行った記憶があります。
もう、、 東京オリンピック以前のヨットハーバが懐かしい
義臣
-
- ももであさん 2014/02/23 09:05:03
- Point of return
- ぼくの第二の故郷は、徳島県の美波町です。
泳ぎが得意だった…し、
魚釣りが好きだった…ので、
泳ぎながらやる魚釣り、なんてことも生み出しました。
海が好きすぎて、一人で2月の海に飛び込んでいたくらいです。
町中の磯ガニを、自分の手下にしたり、
建造中だった鳴門大橋に、お宅訪問!?したり
(コドモだったので許してください。)
2年前に祖父が他界したのをきっかけに、めっきり行く機会が
減りました。
ウェンディさんのブログを拝見して、戻りたくなりました。
誰もがそれぞれ持つ、"旅心の原点"
- ウェンディさん からの返信 2014/02/24 19:35:16
- RE: Point of return
- ももであさん こんばんは。
ももであさんはネコさんなのに泳ぎが得意なのですね。
羨ましいです。
何かがトリガーとなり、記憶の引き出しが開けられると、情景と共に音・匂いまでが鮮明によみがえる子供時代の記憶。
もう、あのころに戻ることはで来ませんが、記憶を訪ねる旅はオトナになってからも可能です。
おじい様との記憶、幼い頃の海岸での記憶の糸を辿りに美波町への春旅、いかがですか…。
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