2013/12/27 - 2013/12/27
58位(同エリア233件中)
susuさん
以前からモロッコに行きたいと思っていました。
具体的に計画を練り始めた時に、せっかく遠いモロッコまで行くのだからついでにジブラルタル海峡を渡ってスペインにも行きたいと思いました。そしてスペインまで行くならジブラルタルにも、アンドラにも行ってみたい。
しかし計画を練るにつれ、そのコースで旅するにはかなりの日数が必要だということが分かってきました。こんな日数の休暇が取れる機会なんてあるのか?と思ったら、'13~'14の年末年始休暇は例年よりも長いんですね。旅費の高い年末年始に海外旅行をするなどという発想は私にはなかったんですが出国を早く、帰国を遅くすれば航空券は安いようだ。(カタール航空 カサブランカINバルセロナOUT、108,760円)
この機を逃す手はないと決断し、前後に有給休暇を多めにくっつけて17日間の旅程を組み上げました。
出発前に考えたやりたいことリスト
・マラケシュ発の2泊3日サハラツアーに参加、途中離脱してフェズへ
・タンジェかセウタからスペインに出国
・英領ジブラルタルに行き、入国印をゲット
・グラナダ~バルセロナ間は寝台列車で移動
・日帰りアンドラ旅行
・カタールに入国して一泊
ホテルはほぼ全て予約しましたが交通機関はアンドラ往復のバスしか予約できず、他は現地で手配することに。サハラツアーも催行に不安があったので現地手配。
初めてのアフリカ大陸、トラブルが多いらしいモロッコ→スペイン国境越え、自分史上最長の旅、確定していない移動手段。不安100%で出発しました。果たしてやりたいことリストは完遂出来たのか?結果的に旅程は以下のようになりました。
12/23(月) 成田→ドーハへ
12/24(火) ドーハ→カサブランカ→マラケシュ
12/25(水) マラケシュ
12/26(木) 2泊3日サハラツアー
12/27(金) 2泊3日サハラツアー
12/28(土) 2泊3日サハラツアー→フェズ
12/29(日) フェズ
12/30(月) フェズ→シャウエン
12/31(火) シャウエン→セウタ→アルヘシラス
01/01(水) アルヘシラス→ジブラルタル→アルヘシラス→ロンダ
01/02(木) ロンダ→グラナダ
01/03(金) グラナダ→バルセロナ
01/04(土) バルセロナ→アンドラ→バルセロナ
01/05(日) バルセロナ
01/06(月) バルセロナ→ドーハ
01/07(火) ドーハ→成田へ
01/08(水) 成田着
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ホテルの部屋の窓からの眺め。う~寒い。
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昨日知らされた時間からだいぶ遅れて朝食が開始しました。
ビュッフェ形式だけど選択肢はこれだけ、簡素なホテルの朝食。 -
出発前の車に、少しの間炭を入れておいてくれました。暖かい。
昨夜ガイドから朝食の時間は告知されたものの、なぜか出発の時間は知らされませんでした。仕方がないので朝食後は荷物を持って適当にロビーで待ち、なんとなく人が集まって出発。そんな感じだったので当然というか何というか、1組現れないカップルが。ガイドが部屋に呼びに行き、間もなく彼女の髪が濡れた状態で車に乗り込んできました。出発時間を知らせないガイドが悪いけど、朝食後にシャワーを浴びるほど時間があると思うのもなかなか凄い。 -
ほんの少し走った所で写真休憩。
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一枚岩っぽい山。日が昇ってからの方が景色が良さそう。
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サハラツアーで通った辺りは、固い地盤の土地をスコップで掘り返して土をそのまま盛りました、という感じの山が多かったです。どうしたらこうなるんだろう?
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モロッコの景色は雄大です。
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そこから暫く走って見えてきたのはこれまた凄い光景。
乾いた岩山に対して谷だけは緑豊かなオアシス。水が流れるってこういうことかという感じ。 -
車を停めて写真休憩。
後から知りましたが、ここは『トドラ川沿いのオアシス』というスポット名で地球の歩き方に載っている場所でした。カスバ街道きっての美しいオアシスとして知られているそう。 -
ヤシの木の森だ…圧巻です。
山に木が一本もなく、谷には森。日本の山とは真逆の、衝撃の光景でした。 -
周辺は全体的に落石注意な感じの岩山ばかり。岩というか土の塊のように見えます。数年経ったら山の形が変わっていそうだな。
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草で編んだ動物を売る地元の少年たち。断っても強引にバッグや服ににねじ込んできました。
後から考えると薄くて本の栞にでも使えそうでしたが、値段の分からない物をいきなり押し付けられると反射的に拒否してしまうものですね。少年たち、販売の仕方を再考した方がいいと思うよ。 -
その後に行ったのはレストラン。
え、もうそんな時間?!と思ったらまだ10時。観光した後すぐに食べられるよう今のうちに注文しておくそうです。 -
そこからすぐ近くのトドラ峡谷へ。
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高い岩壁の間には道路が通り、浅い川が流れ、対岸の河原にはホテルがありました。
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ホテルヤスミナ。こんな素晴らしい立地なのに2,000円弱で泊まれるようです。歩き方に載ってる。
「ヤスミナ」ってアラビア語?でどういう意味なんだろう。結構各地で見かけるホテルの名前です。まさか日本語から付けたんじゃないよな。
(追記)ジャスミン(花)のようです。 -
この狭い空から星空を眺めるのも最高だろうなあ。
壁の高さ、ガイドの説明は300mって聞こえたけど聞き間違いかなあ…流石に。 -
壁の下の方は手の届くところ全てというくらいびっしり、スプレーで落書きされています。対岸も。わざわざ落書きする為にスプレーを持参しているんだろうか?理解できん。
トドラ峡谷はロッククライミングの聖地だそうです。この辺りの岩山は崩れ易そうだと思っていましたが、近くで見てみるとそうでもなさそう。登っている人も見ました。 -
日影は極寒なので足早に日向に移動しましたが、今度は眩しすぎて景色が見えない。
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ホテルヤスミナ専用?の橋。
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細いけど丈夫な木でした。
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川の水は気温からすると意外なことに冷たくない。温泉…?地熱…?
理由は全く分かりませんが、フェズ等のメディナにある水汲み場の水もなぜかぬるかったです。 -
ホテルの背後にそびえる岩山の迫力が凄い。小さめの岩のパーツでも、2階建の建物より全然大きい。崩落があったらひとたまりもないし、上流で大雨が降って鉄砲水が来たりしたら逃げ場がない。短期滞在はいいけど定住するには恐ろしい場所だなあ…とそこまで考えて、全体的に自然災害が多い日本列島だって外国人からそう思われてもおかしくないかもなあと気付きました。
(追記)約一年後に本当に落石があって写真左手の方が潰れ、暫く休業したようです。落ちた岩は写真ではせいぜい直径1mくらいに見えましたが、7tもあったらしい。 -
再び車に乗って少し移動。
日干しレンガと土壁の家と岩山。全部茶色なのにこんなに美しい。 -
トドラ峡谷の次は近くの集落を見学するようです。
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川に向かって階段を下りていきます。
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川で洗濯する女性たち。
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初めて見る実。なんていう木だろう。
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イチオシ
この後進むのはなんと、この階段の先。
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おわあああ〜…怖っ!道が細い上に、木がめっちゃせり出してる。
どう避けたらいいのか一瞬迷いましたが、川の方を向いて前屈みになり横歩きをして回避したらガイドに避け方を褒められました。 -
その先にあったのは畑。作物について説明がありました。
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その時聞いた「アルファルファ」が何だか分かりませんでしたが、今調べてみたら…もやしの一種?とすると…この畑でいうと緑の絨毯の部分?もやしを屋外で育てるんだなあ。
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のどかです。
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こちらは竹の一種。
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また凄い道を通り…
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凄い橋を渡り…
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集落の中へ。
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建物の下に、トンネルのように道があります。
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昼間でも暗い。
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凄い…こちらと比べるとやはり、前日に行ったアイト・ベン・ハッドゥは綺麗に整えられていた。
しかしこちらも住人の気配がありませんでした。 -
屋根の上に壺が置かれています。どういう理由で置いているのか説明があったけど忘れてしまった。
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こちらは青い壺。
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その後はツアーの宿命、絨毯の実演販売に連れて行かれました。
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ミントティーが振舞われ、絨毯についての説明を受けます。貧しいこの村では絨毯の販売が貴重な収入源であるとのこと。同情を誘う説明を長々と聞いて、買ってもいいかなという気持ちが湧いてこなくもないですが家に絨毯は必要ないなあ…。
こういう絨毯は小さければ小さいほど売れやすいと思います。玄関マットかランチョンマットくらいの。なかったですが。 -
絨毯を一枚ずつ広げて紹介し、床にどんどん重ねていきました。モロッコの絨毯は薄手で、羊やラクダや赤ちゃんラクダの毛を使っているようです。それぞれ手触りも値段も違う。
絨毯を床に置くたびに風が起こってめちゃくちゃ寒い。時間も長く辛かった。暑い時期なら日差しを避けていい感じに休憩できるのかもしれませんが。早く外に出たい…。 -
ツアーメンバーの中国人カップルが買う意思を見せ、別室で価格交渉している間に他の参加者は外へ。温かい日差しを浴びながら景色を眺めました。
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イチオシ
羊の大群が橋を渡り、女性たちが川で洗濯をしています。
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傍らに置いてある洗剤のボトルが種類豊富でびっくりしましたが、今思うとあれは空容器でついでに水汲みをするだけだったりするのかもしれない。
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ロバとラバ?モロッコは白馬が多い気がする。
このロバ小さくて毛がフワフワで可愛いなあ。 -
中国人カップルが絨毯を購入して出てきました。色があまり気に入らなかったもののかなり値切って、オマケも付けて貰ったらしい。宅配するらしく既に梱包されていました。
壁に子供達の絵が描いてあるこの建物、学校かなあ? -
レストランに戻って昼食。
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イチオシ
ビーフタジン(60DH≒780円)。
肉は野菜の下に埋まっているのでチキンでもビーフでも見た目は同じです。ビーフもチキンと同じように骨付きで、脂身が多かったですが美味しかったです。多分これがこの旅を通して唯一食べた牛肉でした。 -
その後は延々荒野を移動。
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途中トイレと、砂漠で飲む用の水を購入する為の休憩。
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隙間から侵入してきて車内を舞う細かい砂埃に耐えながら荒野をひたすら爆走し、ついに遠くに砂丘が見えてきた…薄らと!
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砂丘!
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イチオシ
うわああああ…この陰影の美しさ!
なんとなく知ってはいましたが、砂漠じゃない部分より標高が高いというかまさに山のようになっているのが本当に不思議でした。 -
ラクダに乗る前に、砂漠の入口にあるホテルで荷作りなど。大きな荷物は車に置いていきます。荒野を疾走した為にバックパックが砂埃まみれになっていました。
ホテルのカウンターにはスカーフが並べられており、通りすがりにベルベル人のガイドに呼び止められて頭に巻かれました。結構きっちり、鏡を見ていないから分からないけどモロッコの女性のように巻かれているんだと思います。色も選べず汚れもあるのでレンタルかと思ったら買い取りだそう。それがまた結構高いので外して返しました。どうせ買うんならちゃんと選びたいわ。
スカーフがないと砂が入って大変だぞと脅されましたが、ダウンのフードがあるし砂まみれになるのは覚悟の上なので別に構わん。 -
待機しているラクダたち。辺り一面にありえない数のフンが転がっていますが、臭いはありません。
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1人1枚ずつ毛布を渡されたのでラクダの上ってそんなに寒いのかと思いましたがそうではなく、鞍の上にクッション的に?敷く用でした。
近くにいる人から順にではなく、どういう基準か分かりませんが1人ずつ指名されて順番にラクダに乗せられて立ち上がっていきます。ラクダとの相性を見ているんだろうか。 -
紐で連結されたラクダは2チームに分かれており、私は2チーム目の先頭でした。
ついに初めてのラクダ!超楽しみにしていました。座っているラクダに跨って、立ち上がる前にはしっかりハンドルに掴まれと念入りに指導されます。ラクダはラクダ使いの指示に合わせて後脚→前脚の順にガクン!ガクン!という感じで勢いよく起立。うわあ~!噂には聞いていたけど凄い立ち上がり方! -
背中の上は見晴らしが良い!
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鞍には頑丈な鉄のハンドルが設置されています。
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砂漠に向けて出発!
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既にだいぶ日が傾いています。ここからキャンプまでは1時間ちょっと。
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さっきのホテルでツアーに合流したガイドのアリは徒歩で。後から自分で砂丘を歩いてみて、平気でスイスイ歩いているこの人がいかに凄いかが分かりました。
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途中に井戸がありました。低い位置にあるけど埋まっちゃわないんだろうか。
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あの綺麗な建物はホテルなのかなあ。
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砂丘を上る時は前屈みになり、下る時は後ろに反るとラクダの手助けになるそう。坂はかなり急です。
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太陽がもうあんな位置。明るいうちにキャンプに着けるんだろうか。
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途中で一旦二手に別れました。うわーフォトジェニック!これを狙ってだと思います。
ラクダには失礼ですが、ラクダは上に人が乗っている方が見た目のバランスがとれていると思いました。その方が見慣れてるからそう感じるのかもしれませんが。 -
ふと足元を見ると、ラクダの行進などまるで無視して目の前を横断していくフンコロガシ(スカラベ)がいました。もちろん見るのは初めて。
ラクダのフンはコロッとしていてそこらじゅうに落ちているので、フンコロガシもさぞかし転がし甲斐があるでしょうね。それとも逆に最初から丸いから張り合いがなかったりする? -
イチオシ
ラクダの背中の上は一歩ごとに結構揺れます。座る位置がだんだん前にずれていって落ちそうになりますが、足を掛ける所がないので体制を立て直すのも一苦労。
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遠くて見えないかもしれませんが砂丘に寝そべっているアリ。自由人だなあ。
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ついに日が沈む。
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夕日に照らされる砂丘もそろそろ見納め。
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このタイミングで立ち止まって写真撮影タイム。ガイドやラクダ使い達が写真を撮ってくれます。頼めば多分何枚も。
私は自分の写真はいらないので断ったら、凄く怪訝な顔をされました。こういう人もいるんだよ、放っといてくれ。 -
私は撮る側でいい。
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再び出発。
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そういえば砂漠って夕焼けとかないのかな。砂丘が赤く染まってるのは見ても空が赤く染まってる写真は見たことがないような。
この日たまたま?雲がないから? -
砂丘を一つ越えるたびに今度こそキャンプ地が見えてくるかと期待するも、なかなか着きません。
ラクダで1時間って結構短いようで長いようで…程良いのかも。物足りなくはならないから。揺れが大きく常にバランスをとる必要があるので、ベルベル人が飛ばす日本語のダジャレ「ラクダは楽だ」と実際は違ってなかなかしんどかったですが、貴重な体験です。 -
あっちの方にアルジェリアとの国境線があるそうです。
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かなり暗くなったころにやっとテントに到着。
敷地内に2ヶ所キャンプ地があって、別のツアーグループが先に到着していました。そこそこ離れているので顔を合わせる機会はありませんでしたが。 -
ラクダは座る時も凄い衝撃。前脚、後脚の順にガクン!ガクン!と折って座ります。こんな衝撃でラクダの脚に負担はかからないのかな?
前脚が折れた瞬間、ストラップで手首に掛けていたデジカメがブン回されて宙に舞い、鉄のハンドルにガッツンとぶつかりました。ぐわー!壊れなくて幸い。デジカメが壊れなくて幸いといえば、砂漠の細かい砂が入って壊れるのを警戒してジップロックを大量に持って来ていたんですが、私が行った時はほぼ無風で全然大丈夫でした。本当に良かったです。
歩行中はキリッとしていて非常に頼もしかったラクダですが、座り込むなり大あくびを連発、反芻して口をモグモグさせていました。 -
テントに荷物を置き、みんな一目散に砂丘を登り始めました。
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平地でも砂に足をとられて歩きづらいくらいなので砂丘はさらに大変でした。足が沈んで歩いても歩いても上に進めない!海の砂浜と違って水分を含んでいないので、どこまでも足が沈んでいきます。もう駄目だ凄い疲れる、少し登った所でギブアップ。
頂上まで登った人は数人いましたが、既に暗かったので景色はそんなに変わらなかったようです。 -
持参したビンにサハラ砂漠の砂を詰めました。手触りは粉のようにサラッサラで滑らかですが、ビンに入れて見てみると意外と粒が大きいというか一粒一粒がしっかりしている。砂時計の砂みたい。
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砂丘に寝転がって星を眺めました。この時のために、パーカータイプのウルトラライトダウンを購入したのです。
暫くして夕食の為にアリから集合がかけられました。砂丘を下るのって登るより難しいかも。一歩ごとに足が膝まで砂に埋まります。足をとられて転がり落ちそうだったので座ったままズリズリ移動して下りました。砂まみれ。払えば落ちるので汚れた感じは一切ありませんが、靴の中には足との隙間が全て埋まって圧迫感を感じるくらい砂が入りました。靴を脱いで逆さにしたら凄い量の砂が落ちていきました。この後3日くらいは、靴をひっくり返す度に砂が出てきました。 -
夕食はすぐには出てこず、まずミントティー。昨日と違って今回は無料でした。
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それから1時間くらい経って、巨大な鍋でチキンタジンが登場。このツアーの夕食は2回ともチキンタジンかい。好きだからいいけど。
チキンタジンはどこで食べてもわりとそうですが、肉は柔らかいけどジューシーさがないので噛めば噛むほど口の中の水分が奪われる感じです。ジューシーなニンジンが救い。
デザートはみかん、やっぱり美味しい。 -
早く1人になって星を眺めたいのですが、続いてのプログラムはキャンプファイヤーでございます。英語力の低さもあっていまいちメンバーと打ち解けていない私にとっては地獄である。
皆と一緒に歌うテンションではなかったのでじっと火を見つめるばかりでしたが、ベルベル人の音楽は良かったです。ガイドのアリが演奏も歌も担当。 -
その後はベルベルなぞなぞタイム。全編英語なので問題も理解できたりできなかったりで、答えは勿論分からん。
そのうちトイレに行きたくなりましたが、そういえばトイレの場所を教えて貰ってない。テントの周りを探してみてもそれらしき物はなく、うろうろしていたら闇の中にベルベル人スタッフ?を発見。一緒に歩きながら「ほら、あれだよ」と言われるも、前方には闇しか見えないんですが…懐中電灯で照らしても。かなり近付いてから、小さなテントが見えました。あれか!っていうかキャンプから遠いな!砂漠で生まれ育ったベルベル人は日本人と比べてかなり夜目が利くようです。
明かりが吊るされているテントはなぜか入口が閉まるようにはなっておらず完全に個室にはなりませんでしたが、あとは汲み取り式の普通のトイレでした。和式とそう変わらないアラブ式。 -
トイレから戻った後もまだなぞなぞタイムでしたが、いない人もいるようだったのでそろそろ離脱しても大丈夫だろうと1人砂丘へ。アリに「○○(私の名前)~、迷子になるなよ~」と叫ばれたので「No problem~!」と叫び返しました。私の名前は覚えやすいと言ってすぐに名前を覚えてもらえたのでした。幅広い年代にありふれた名前ですが、結構どこの国の人からしても覚えやすい名前のようです。中1の最初の英語の授業で習う単語2つを組み合わせたような名前なので。
再び砂丘を登るもすぐに力尽き、ツアーメンバーの声が聞こえるくらいの位置で寝転がって星を眺めました。砂漠の星空は、事前の期待が大き過ぎたせいか思ったほどではないな…。宇宙にいるような、降るような星空を期待していました。まあ確かに見えるけど、この時期はうちの実家(東北)でもかなり見えるからな…。でも実家で天の川や流れ星は見たことがないので、やはり実家よりはこちらの方が見えるようです。砂漠滞在中に合計で5つくらい流れ星を見ました。
この写真、右上の方にオリオン座が写ってるんですけど見えますかね…?中央左寄りにはシリウスが。 -
寝転がっていたら、どこかからベルベル人ガイドの1人がやってきました。一心に星を眺めている私に遠慮してか暫くは横で黙って星を見上げていましたが、暫くして砂丘のてっぺんに楽に登れるルートがあるから行かないかと誘ってきました。砂丘の面から登るときついけど、尾根部分から登ると楽なんだそうな。星はここで十分見えるし比較的楽といってもきついんだろうなとちょっと面倒に思いましたが、砂丘のてっぺんに興味がないこともなかったので行ってみました。
この男性は隣のキャンプのガイドで、アリの友達だそう。隣のキャンプには今日はオーストラリア人の団体が来ているとのこと。世間話をしながら平地を歩き、結構離れたところにある尾根から登り始めました。楽…なのかなあ?角度は多少緩やかかもしれませんがやっぱり足が沈んですっごい疲れる。手を引っ張って貰いながらも20歩も歩くともう限界で、その度に崩れ落ちるように座り込んで休憩。時々砂に足をとられて転び、尾根から落ちそうになります。靴が違うのかなあ…バブーシュだったら沈まないんだろうか。休んでは進みをひたすら繰り返すも、星明かりにぼんやり浮かび上がる砂丘の頂上はなかなか近付いてきません。
何度目かの休憩の時にふと、あれ、これってもしかしてガイド料必要かな?と初めて気付きました。かなり手伝って貰ってるし…。その頃にはキャンプファイヤーをやっている位置の真上くらいに来ていたので、ふっかけられたら最悪砂丘を転がり落ちて逃げるかと腹を決めて、「全く考えてなくって今気付いたんだけど、私はあなたにお金を払わなければいけませんか?」と驚きの語彙の少なさでドストレートに尋ねました。するとちょっとびっくりした様子で(そりゃそうだ)「いや、必要ないよ」との答え。えっいいの?なんかどういう理由だったか忘れましたが、初めからそんなつもりはなかったらしい。全くの無料というのも悪いなあと思ったのでボールペンをあげたら、それも「えっ貰っていいの?」という感じでした。いい人じゃないか…。日本人はよく物をくれる、嬉しいと言って以前日本人旅行者に貰ったというペンライトを見せてくれました。おお…高そうなペンライトだ…私があげたのは10本100円のボールペンで申し訳ない。「これは日本製?」と聞かれたので、「いや、インド製…でも日本の会社製だよ、工場がインドで」と答えました。3年前にウズベキスタンに行った時に何かと「これは日本製?」と聞かれ、違うと言うとがっかりされたので、次に聞かれたらこういう返し方をしようと密かにずっと温めていたのだった。
その後も登頂を続けるも一向に頂上が近付いてくる感じがせず、多分3/4くらい登った所でリタイア。キャンプの辺りは無風でしたが、砂丘の上は風があって寒いですし。休憩しながら星は十分見た。結構高い所まで登っても、空のどこを探しても月が見えなかったので今日は新月なのかと思っていましたが、男性に聞いたら今日は夜中の2時頃に昇ってくるよと教えられてびっくり。夜になってもすぐには月が昇らないとかそういう現象があること自体知らなかった。無知だなあ…。
一歩ずつ砂に埋まりながら砂丘を下り、隣のガイドさんと別れてキャンプファイヤーへ。だいぶ人が減っていましたが火があって良かった、寒い。暗闇から突然現れて火にあたる私に皆さん驚かれていたので聞かれるままに砂丘を登っていた、流れ星は3つ見たと言ったらますます驚かれました。アリに「○○はタフだな~」と感心され、他の人にもなんだか少し見直されたというかそんな感じで、多少打ち解けるきっかけになったので良かったです。 -
間もなくキャンプファイヤーもお開きに。時計を見たらなんともう11時半でした。この旅でこんなに夜更かししたのは初めてだ。テントに戻ると同室の香港人カップルは既に寝ていたので、足を踏まないよう注意して自分のスペースへ。硬い畳のような寝床も毛布も清潔ですが、枕は無かったな。毛布は2枚あり、そこまで寒くなかったので1枚掛けて1枚は枕にして、ダウンを着たまま就寝しました。
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しかし明け方(まだ全然明けないけど)5時くらいに寒さで目が覚めました。震えながらもう1枚毛布を広げ、ついでにトイレへ。夜はそこまででもないけど、明け方の砂漠って凄い冷え込むんだなあ。この旅を通じてこの時が一番の寒さでした。
砂に足をもつれさせながら歩いていると、空に三日月が昇っていました。凄く明るい。
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