2008/05/15 - 2008/05/25
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kojikojiさん
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溶江を早朝に出発しましたが、今日の予定はかなりハードです。従江から山に入って苗族の中でもワイルドな巴沙(バサ)族の村の訪問です。中国の少数民族の中で唯一銃を持つことを許可されている狩猟民族です。以前に成都で少数民族の代表が集まる集会があった時に、この人たちは猟銃を持って飛行機に乗ろうとして大騒ぎになったところあるそうです。
ここの歓迎式はお願いしていなかったのですが、四川省の政府の観光局の視察が偶然にあったので、一緒に見学させてもらいました。観光局の一番偉い方にガイドさんと一緒に挨拶に行くと快諾してくださいました。
先日の季刀苗村の歓迎式とこの巴沙村の歓迎式が今回の旅では最高に素晴らしかったです。
歓迎式が終わった興奮冷めやらぬまま従江に戻って、村のレストランで昼食の後に肇興(ザオシン)に向かいました。この先の川沿いの道は本当にひどいもので、普段は車に酔うことは無いのですが平衡感覚がなくなるほどでした。
夕方になってようやく着いた肇興は鼓楼が幾つも立ち並ぶ川沿いの美しい村でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 2.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 1.0
- 交通
- 1.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
榕江のホテルの朝です。今日も長い一日が始まりますので朝食前に準備体操しているみたいです。よくわからないけれど。
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「花巻(ホアジュアン)」という蒸しパンと生春巻きのようなもの。簡単な朝食でした。
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溶江を出て従江にむかいますが、この辺りに村はありません。名も知れぬ山の中の集落から人が沸いてくるように出てきます。聞いてみると5キロ程先にある村の市場に物を売りに行くそうです。写真撮らせてと言うと「恥ずかしいから嫌よ。」と笑いながら言われます。
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川の反対側は川辺に村がありました。少数民族によって川沿いに住んだり山の中に住んだりいろいろです。山を登ったり下りたりすることを考えると川の側の方が良い様な気がしますが。
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市場へ行く人達が渡し船に乗り込んでいます。
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昔々ある所にお爺さんとお婆さんが住んでいました。2人は川へ行き舟に乗って下流へ流されましたとさ。昔話に出てきそうな風景が目の前に広がっています。
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休憩を兼ねて太極拳?の練習です。この頃には4人とも仲良しで、親せきの人と旅しているような気分です。
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渡し船以外にも長距離の移動が出来るような船も運行していました。観光客には知ることの出来ない交通網があるのだと感じます。
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かなり大型の川舟は、漁にも使われるのでしょうか?
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川は見た目よりも水深が無いようで、着岸出来ないようです。
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鳥を持ったおじさんが通りがかったので見せてもらうと峨眉鳥でした。この辺りの取引値が2,000元で、広州に持っていけば20,000元で売れるよと言っていました。大きな鶯のような鳥で、目の周りが白い隈取りのようになっていました。
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この辺の子は小学生でもタバコを吸うそうです。この子も大人顔負けの吸い方でした。
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さらにしばらく車を走らせると従江に着きました。この集落で一番大きな鼓楼です。
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芯柱は大人二人で手を伸ばしても抱えられません。貴州省でもこんな太さの木は少なくなったそうです。
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妻と手を繋いだのは何年振りでしょう。
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今度は全部で何層になっているか数えています。本当に巨大な鼓楼です。日本の寺院の塔は芯材が1本ですが、トン族の塔は4本なのがポピュラーなようです。
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ここから脇道を入って30分ほどで巴沙村に着きました。この村については最初あまり知識も無く、ぶらついて肇興に行くくらいで考えていました。すると盛装した女の子たちがアイスを食べながら歩いてきます。これはラッキー「写真撮らせて。」と言うと「アイス食べてるからヤダ。」なんてつれないお言葉。
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立ち止まってもくれません。ガイドの候君がどこへ行くか尋ねると、これから歓迎式をやるらしいとのことでした。
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とりあえず彼女たちについていく事にしました。
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村の奥の森の中に聖域があり、その一部が広場のようになっていました。チェキを取り出して1枚撮るとツンデレだった女の子たちは一変して身繕いを始めます。
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まあみんな気の強そうな感じの子ばかりでした。
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ここの女の子はみんな肩幅が狭くて華奢な感じがします。
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細身に似合う民族衣装です。
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そして頭のお団子が可愛いです。ここがお洒落のポイントみたいで、みんなここを気にしてます。
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遅れて男連中がやって来ました。腰に吊るした藁沓(わらぐつ)のような篭は鎌や鉈入れです。日本だったら七味を入れる瓢箪には火薬が入っているそうです。
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妻と比べるとみんな小柄なのが分かると思います。
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彼らの持つ本物の猟銃を持たせてもらいましたがけっこう重たいです。
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よく見ていると彼らの中にもカップルがいるようですが、そっけない素振りをしているのが可愛らしいです。
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彼らの民族衣装は木綿を藍染してから卵白を擦り込んで、木鎚で叩いて光らせたものです。皺の具合と光沢が何ともいえないです。この日泊まる肇興(ザオシン)で買い求めてしまいました。苗族とトン族と民族が違っても、近い地域では衣服などに共通点があります。
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昨日の季刀苗族と同じ巴沙(バサ)族も苗族の支族ですが、芦笙(ろしょう)ではなく、竹を使った水鉄砲のような楽器が並んでいます。
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男性の髪型にも特徴があります。日本で江戸時代までの続いた髷のルーツはここだといわれるそうです。
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村の入口で入村式を終えた四川省の観光局の方々が来たので一番偉い方を教えてもらい、貴州省の少数民族に興味があり日本から来た旨を話すと気持ちよく参加させてくれることになりました。
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最初は広場の奥にある聖なる木にお参りして根元に線香をささげます。草を振っている左側の男性が村長のようです。
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最初は芦笙の音楽から始まります。雅楽のような季刀苗塞のものとは違い、同じ楽器かと思うほど迫力があります。エネルギッシュな動きと音楽に陶酔しました。
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曲のテンポの躍動的な動きも、同じ苗族でありながら全く違うのでびっくりしました。
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季刀苗族の音楽は日本の雅楽に近い印象を受けましたが、こちらはビートの効いたロックのようです。
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イチオシ
男性の楽器と女性の楽器で音域が違うようで、男性の方が高音域で女性の方が低音域のようです。
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偶然ではありましたがこの村の歓迎式を見る事が出来て良かったと思いました。
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そして今回の旅で季刀苗族この巴沙村の大局的な両方の祭りを見る事は重要なことでもありました。
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音楽をこれだけ体を使って体現するのは驚きです。コンテンポラリー・ダンスを踊りながら演奏をしているような感じです。
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女性たちの着る民族衣装の上着のAラインのデザインもこの踊りにとてもマッチしていると思います。
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男性の着ているパンツと上着はこの村で買うと結構よい値段がしていたのですが、宿泊した肇興(ザオシン)では上下で2,000円しない値段で売っていたので買ってしまいました。
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歓迎式として演じられていますが、村の祭りも同じような感じなのではないでしょうか。若い男女の出会いの場のような雰囲気も感じます。
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若い男性たちのワイルドな動きには惚れ惚れして見とれてしまいます。
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どのような仕組みの楽器なのか分かりませんが、相当の肺活量が必要そうです。
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曲の強弱により円陣を組んだり離れたり、踊りと音楽の一体感に引き込まれてしまいます。
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イチオシ
男性陣のワイルドな演奏が続き。
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イチオシ
その周りでは女の子たちがそれに応えます。一種の歌垣のようにも見えました。
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演奏が終わるとお嫁さんが駕籠に乗ってやってきます。
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広場の中を一周してお披露目がされます。駕籠といっても竹を上下に2本持って、それに腰を掛けただけのものです。
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そのうちに男連中と女の子とでお嫁さんを引き合います。
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花いちもんめみたいな状況になってきました。
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ここでは女の子たちの勝ちでした。この後観光局の人からお婿さんが選ばれて結婚式が行われます。お酒と笹に包まれた生麩のようなお菓子が配られました。
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まだ花嫁さんは引っ張られています。お客に見せているのですが、一番楽しんでいるのは彼らのようです。
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少し休憩です。あれだけ走り回って、踊って、楽器を演奏するのですから疲れると思います。
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結婚式で配られたお菓子の笊です。本当に日本の京菓子の生麩のように笹で包まれていました。
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こんなちっちゃい子まで正装しています。
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女の子のAラインのジャケットも可愛いです。
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巴沙の男性特有の髪型の実演が始まりました。タライと水と鎌だけが用意されます。
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イチオシ
鎌を使って器用に剃っていきます。
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まるで日本の髷のようです。
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グルッと剃ったら出来上がりです。
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これに捻り鉢巻ですから親近感が沸きます。
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今度は闘牛が始まります。本来は本物の牛だったのかもしれませんが、現在は丸太に角の生えたものです。ところがこれが激突するとすごい音が出ます。
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広場を駆け回り角合わせするタイミングを計っています。
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そして広場の中心で激突します。
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激突した瞬間の音が広場に響き渡ります。
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闘牛も終了しました。
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最後は銃を撃って終わりです。
この集落の人達が50人ほど揃って四川省の成都に行くことがあったそうです。大都会にこの格好で、しかも全員が猟銃を担いで行ったそうです。警察が動員されましたが、許可されているので手出しが出来なかったと言う逸話がある人達です。 -
5連発の銃声はものすごい音で森の中に響き渡りました。
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ちびちゃんの写真を撮らせてもらいました。お父さんが衣装を直してくれます。
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イチオシ
持っている鉄砲は本物を短くしただけなので実際に使えるのではないでしょうか。
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チェキで写真を2枚撮ってお礼にしました。
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女の子が何人か戻ってきて「この子も写真撮って欲しいて言ってるんだけど・・・。」勝ち気な子ばかりではなかったようです。勿論撮ってあげました。
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従江に戻ってお昼になりました。美味しそうな店を選んで決めましたが、ここも食材を選んで料理してもらうスタイルです。店先に厨房があるのが特徴です。
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素材はどれも新鮮です。中国の野菜は農薬で危ないと言われますが、田舎に行くとこんな感じです。違う国の話のように聞こえます。
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鶏肉も潰したばかりの新鮮なものです。しかも少し前まで地べたを走っていた鶏です。
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モツが美味しそうだったのでモヤシと一緒に炒めてもらいました。
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川エビも香ばしくて美味しかったです。
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枝豆と豚肉を炒めたのが本日の一番の料理でした。これは美味しかったです。
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キノコたっぷりのスープも最高でした。
この店の子供もチェキで撮ってあげたら、「お店からです。」と言ってビール2本いただきました。ご馳走様です。 -
このおばさんの枇杷も美味しかったですが、蜜柑も美味しかったです。蜜柑も有名だそうです。蜜柑。鼓楼で使う木は杉。貴州……、紀州…、そう和歌山県と貴州省は姉妹提携しているそうです。食事が終わったら肇興(ザオシン)に移動です。
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