2012/10/07 - 2012/10/08
33位(同エリア178件中)
紅い翼さん
【1泊2日の旅⑤。美濃市美濃町散策】
1泊2日で岐阜県の歴史スポットを巡る旅もいよいよ終盤戦。
この旅の最後に訪れたのは、今も「うだつのあがる」町並みが残る美濃町です。
卯建とは、元々火事の延焼を防ぐための防火壁でしたが、時代を経るにつれ華美になってゆき、美濃和紙の産地として繁栄したこの地の豪商たちが、その富の象徴として競って造るようになったそうです。
きれいに整備された町並みの中に連なる古い家々には、いくつもの意匠を凝らした卯建が残されていて、国の重要伝統的建造物群保存地区にふさわしい「うだつの上がる」町並みに、感心しきりでした。
〔旅の行程〕
・美濃市駅 ~ 旧名鉄美濃駅 ~ うだつの上がる町並み(町並みギャラリー 山田家住宅 ~ 小坂酒店 ~ 旧今井家住宅 美濃史料館)~ 上有知湊/上有知川湊灯台 ~ 美濃橋 ~ 美濃市駅 ~ 名古屋駅 ~ 東京駅
【旅行記その1】~太閤秀吉の出世城・墨俣一夜城へ~
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10737377/
【旅行記その2】~織田信長の天下布武の拠点・岐阜城へ~
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10737636
【旅行記その3】~名水の里・郡上八幡をゆく① 隠国の城・郡上八幡城へ~
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10739315/
【旅行記その4】~名水の里・郡上八幡をゆく② 清流に包まれた城下町を歩く~
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10743663/
〔尾張名古屋歴史紀行〕
・桶狭間への道程を巡り、夕闇に浮き出る名古屋城を眺める
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10685782/
・木曽川日本ライン下りと犬山に残る国宝建築を巡る
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10687728/
〔これまでに訪れた重要伝統的建造物群保存地区〕
・関宿(三重県亀山市/宿場町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10654676/
・坂本(滋賀県大津市/里坊群・門前町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10676888/
・嵯峨鳥居本(京都府京都市右京区/門前町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10665086/
・大森銀山(島根県大田市/鉱山町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10568382/
・秋月(福岡県朝倉市/城下町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10563226/
・有田内山(佐賀県西松浦郡有田町/製磁町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10597026/
・豆田町(大分県日田市/商家町)
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10563332/
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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〔 美濃市駅 〕
長良川鉄道に乗り、郡上八幡駅から約45分で目的の美濃市駅に到着。
長良川に沿った風光明媚な車窓が続くローカル線でした(ロングシートだったのが玉に傷ですが…)。 -
ここで降りたのは(たぶん)私1人だけ…。やっぱりこの地域を移動するのには車でしょうかね〜。
とりあえず、駅の中にあるコインロッカーに荷物を預け、いざ出発! -
駅前は長閑な風景が広がっています…。
「うだつの上がる町並み」で有名な地区までは、駅から少し離れているので、まずはそこを目指して歩いてゆきます。 -
〔 旧名鉄美濃駅 〕
道の途中に、ちょっとレトロな感じの建物が見えてきました。
名鉄美濃町線の終着駅であった「美濃駅」の駅舎で、残念ながら1999年4月に名鉄美濃町線が廃止となってしまったのですが、当時の駅舎と路面電車が今も保存されています。旧名鉄美濃駅 美術館・博物館
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当時の勇姿を今も残す車両たち…。
もう発車のベルが鳴ることはありません。。。 -
〔 うだつの上がる町並み(重要伝統的建造物群保存地区) 〕
駅から歩くこと10分ほどで、(だいぶ人の気配のする)町並みが続く場所に着きました。
この美濃町は、関ヶ原の戦いの功績によりこの地を領した金森長近によって町割りが造られ、江戸時代には和紙の産地として栄えたそうで、今もその当時の町並みが残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。 -
(地図を見ると分かるように)東西に二方面の筋とそれを結ぶ南北の筋、これをつなぎ合わせると「目」の字のような形をした町割りのあたりが、重伝建地区の中心になっています。
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〔 町並みギャラリー 山田家住宅 〕
最初に訪れたのは、江戸時代の1721年に建てられた町医者の住居を改装し、現在はギャラリーとして活用している「山田家住宅」です。町並みギャラリー 山田家住宅 名所・史跡
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中はこんな感じ☆
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〔 小坂酒店 〕
次に訪れたのが、こちらの「小坂家住宅」。
江戸時代から続く造り酒屋で、建物は重伝建地区唯一の国指定重要文化財です。 -
屋根には例の「うだつ」がありました!
「卯建(うだつ)」は、元々火事による延焼を防ぐために屋根の両端に防火壁のことでしたが、時代が経つにつれ華美となり、裕福でないと上げられないことから、「うだつが上がらない」という言葉が生まれたものです。 -
(美濃町の風景①)
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(お酒はあまり知らないのですが…)長良川の伏流水を使った清酒「百春」が、なめらかで端麗な口当たりで有名なんだそうです。。。
帰りに買って行こっと♪長良川 (中流域) 自然・景勝地
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中に入ってすぐのあたりにお酒が売っているのですが、建物内を見学できるそうなので、先に奥へ行ってみましょう。
のれんをくぐり…。 -
細い廊下を進んでゆくと…。
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けっこう広めの土間へ。
外から見た印象と違い、けっこう奥に広い造りになっているのですね〜。 -
一番奥の米蔵は「ぎゃらりい」として使われています。日本酒と絵画…両方ともアートだということでしょうか?
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最後に銘酒「百春(お酒を楽しみながら健康で百度目の春を迎えられるよう祈りを込めた名)」を購入♪
町歩きのお供には少々重いので、宅急便で郵送し後日の楽しみに。。。 -
さてさて、お酒の香りに後ろ髪を引かれつつ町歩きを再開。
またしばらく歩いてゆくと、こちらも立派なうだつが上がる「古川家住宅」が。 -
イチオシ
隣家と卯建が連なってます!
明治時代の自由な気風にのって、競い合うように造られたものだそうです。 -
(美濃町の風景②)
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(ちょっと右端が切れてしまってますが)こちらがそのお隣の「平田家住宅」。
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さらにこちらは「大石家住宅」。
重伝建地区にふさわしく、うだつの上がる建物が今もたくさん残されています。 -
イチオシ
卯建の下に屋敷神様の木箱(防火の神棚)も。。。
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〔 旧今井家住宅 美濃史料館 〕
こちらの「今井家住宅」は、江戸時代中期に建てられた美濃の代表的商家で、和紙問屋として繁栄してきた今井家のかつての富裕さをしのばせています。
現在は史料館として内部を見学できるとのことなので、立ち寄ってみましょう(入館料300円)。旧今井家住宅 美濃史料館 名所・史跡
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土間から建物内にあがってゆくと、まず帳場でしょうか。
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(美濃町の風景③)
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(美濃町の風景④)
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8畳間9つどりということで、思っていた以上に広い印象です。
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奥座敷の畳上でしばしの休息…。
緑を配した中庭もあって、さすが美濃町を代表する豪商の邸宅。 -
イチオシ
こんな何気ない演出も素敵。
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(美濃町の風景⑤)
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お庭の一角には、日本の音風景100選に認定された「うだつの町の水琴窟」もあります。
(「日本の音風景100選」なるものまであるとは驚きですが。こういうランキング的なものが好きですね…。) -
せっかくなので中庭にまわってみましょうか。
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(美濃町の風景⑥)
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中庭の奥の「うだつ蔵」。そのまま直球です。。。
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蔵の中には、美濃町の代表的な「うだつの上がる」商家の解説とともに、卯建そのものが展示されていて、間近に見ることができます。
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イチオシ
またまたメインストリートに戻り、散策を再開。
電線が地下化?されていて電柱がないので、町並みがとてもきれいですね〜。
こういう一直線の町並みって、逆に写真の構図が難しいですね。光の加減もあるし…。 -
(美濃町の風景⑦)
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こちらは豪華な屋敷構えの「旧武藤家住宅」。現在はお蕎麦屋さんになっています。
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ここまでけっこう歩いてきましたね〜。
旧武藤家住宅の向かい側にある「観光案内所 番屋」で、しばし腰を下ろして次の作戦会議を。
重伝建地区から少し離れますが、長良川沿いにいくつか観光スポット?があるようなので、足を延ばしてみることに。長良川 (中流域) 自然・景勝地
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(美濃町の風景⑧)
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〔 上有知湊/上有知川湊灯台 〕
観光案内所から北に向かって10分くらい歩いてゆくと、長良川の河畔に出ます。
城下町を設計した金森長近は、長良川を活用した物資交流の要地とすべく、ここに「上津知(こうづち)川湊」を開いたそうです。
明治時代に鉄道が開通するまで、流通の中心として活用されたということですから、さすが先見の明があったということでしょう。 -
イチオシ
そして今も残る川湊灯台。
往時の面影を今にとどめています。。。 -
常夜灯の石灯籠と一緒にもう1枚☆
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湊の向かい側には、水の神様である住吉神社がとても控えめにご鎮座。
先ほどの灯台は、この住吉神社の献灯を兼ねて建てられたそうです。 -
イチオシ
(美濃町の風景⑨)
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河畔に出てみると…蒼い秋空とそれに負けない長良川の流れ。。。
上流側を眺めてみると、朱色の橋が架かっていますね〜。次の目的地はあの橋かな。長良川 (中流域) 自然・景勝地
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川沿いを歩いてゆくと…。
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だんだん橋が近づいてきました!
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〔 美濃橋(国指定重要文化財)〕
ひときわ大きいコンクリート製の橋の入口に到着。
この「美濃橋」は、1916年に竣工した現存する日本最古の近代吊り橋だそうで、国の重要文化財に指定されています。美濃橋 名所・史跡
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入口横の看板に、「大正五年に建築されたもので大変老朽化して危険です。通行は二十人以下に制限します」なんて書いてあるのですが………。
周りを確認すると渡ってくる人はいないよう。。。
1人くらいは大丈夫(なはず)なので、とりあえず橋の真ん中くらいまで行ってみましょう。 -
こちらが長良川の上流側(東方向)。
川釣りをしている人が大勢いるようです。。。長良川 (中流域) 自然・景勝地
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反対の下流側。完全に逆光に。
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長良川をまたぐ橋長113メートルの吊り橋でした(ちょっと怖かったけど…)。
長良川 (中流域) 自然・景勝地
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このあたりは観光のメインである重伝建地区から少し離れているためか、あまり人通りもなく、長良川を眺めながらゆっくりと散歩するにはいいスポットですね。
長良川 (中流域) 自然・景勝地
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(美濃町の風景⑩)
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(美濃町の風景⑪)
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長良川河畔からまた重伝建地区まで戻ってきました。
本当は、小倉公園内にある「小倉山城跡」に登ってみようかとも思ったのですが、今日は朝から郡上八幡とこの美濃町を歩き続けてきたので、さすがに疲れが…それに時間もあまり残っていないようですし。 -
どこか休めるところはないかなあ〜とぷらぷらしていると、町並みの一角に、「茶房とみや」という甘味処がありました。
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クリーム白玉ぜんざいとアイスコーヒーで一息♪
事前に行程を考えていれば、もう少し効率的に回れた気もしますが、まあ、終わりよければすべてよしということで。。。 -
このあたりで美濃町の重伝建地区ともお別れです。
町並みがとてもきれいなことに加え、古い家々に飾られている見事な卯建は圧巻でした。
町並みの良さでは、同じ重伝建地区に指定されている「関宿(三重県)」にも行きましたが、美濃町もオススメできますね。 -
〔 美濃市駅 〕
駅前を花が彩る美濃市駅に戻ってきました。
もうだいぶ陽も暮れてきたみたい。美濃市駅 駅
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駅舎の中には…だれもいませんね〜。
有人駅なのですが、どうも駅員さんは所用でとなりの駅に行っているようです。 -
イチオシ
そしてホームも静寂に…。
そこに存在するのは夕陽に照らされた鉄路のみ。。。
これから数時間後に、あの東京の喧噪の中に戻るのが不思議なくらい対照的な絵柄。 -
無事?に16:51発の美濃太田行きの列車に乗り、高山本線→東海道本線と乗り継ぎ、名古屋駅から東海道新幹線で東京へ帰京。
1泊2日の美濃国歴史紀行、このあたりで終幕です。。。美濃太田駅 駅
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