2010/09/26 - 2010/09/26
269位(同エリア514件中)
紅い翼さん
2010/9/26(日帰り)。
秋の日曜日。
たまたま急に、27日の月曜日に朝から佐賀で仕事が入ることに。
そこで、佐賀周辺でどこか日帰りの散策ができるところがないかと探してみると、日本の陶磁器発祥の地である有田が思い浮かび、訪れてみることに。
GW中に開催される有田陶器市の際はかなりの人出とのことですが、今回はあまり観光客も多くなく、陶磁器の故郷にふさわしい歴史が残る街並みの中をゆっくり散策することができました。
〔行程〕
・博多~佐賀~有田(先人陶工の碑~泉山磁石場~有田町歴史民俗資料館東館・有田焼参考館~石場神社~口屋番所跡・有田の大公孫樹~トンバイ塀のある裏通り~有田陶磁美術館~陶山神社~有田皿山の街並み(皿山通り)~桂雲寺~佐賀県立九州陶磁文化館)~佐賀
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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博多駅8:26発のみどり3号でまずは佐賀駅へ行き、今日宿泊するホテルに荷物を預けます。
その後、佐賀駅9:24発の普通列車で肥前山口駅へ向かい、さらに佐世保線早岐行の普通列車に乗り換え、一路上有田駅をめざします。 -
有田駅の一つ手前の上有田駅(特急は止まりません)で下車します。
今回の散策ルートは、この上有田駅から有田駅へ向かって内山地区を進んで行くイメージです。
佐賀で特急から普通列車に乗り換えたのも、上有田駅で降りたかったからということもあります。 -
〔先人陶工の碑〕
上有田駅を出発し、線路を渡って東の方へ10分弱歩いてゆくと、トンバイ(登り窯を築くために用いた耐火レンガの廃材など)を使った先人陶工の碑があります。上有田駅 駅
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〔泉山磁石場(国指定史跡)〕
先人陶工の碑の奥には、17世紀初めに陶工・李参平が陶器の原料を発見し、採掘が始まった泉山磁石場が残されています。
現在は採掘を行っていないためか、広い磁石場は静寂に包まれています。泉山磁石場 名所・史跡
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磁石を削り取った岩面がそのまま露出しています。
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この地で掘り出された陶石から「有田焼」が生まれたのですね〜。
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〔有田町歴史民俗資料館東館・有田焼参考館〕
となりには、有田町歴史民俗資料館の別館があり、当時の窯を再現した模型や、古窯跡の陶片などが展示されています(入館料100円)。有田町歴史民俗資料館東館 美術館・博物館
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建物の外には当時の唐臼や赤絵窯なども展示されています。
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〔石場神社〕
資料館から少し上有田駅の方へ進んだところに、泉山磁石場の山神を祀ったとされる石場神社が鎮座しています。 -
こちらがちょっと小ぶりな本堂です。
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そのとなりには、陶工・李参平の像もあります。
この李参平は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、当地の大名であった鍋島直茂公が朝鮮から連れ帰った陶工で、現在も有田焼の祖として尊ばれているそうです。 -
岩肌をくり抜いたところに仏像が置かれています。
これも山の神様をお祀りしているからでしょうか。 -
〔口屋番所跡・有田の大公孫樹(国指定天然記念物)〕
さらに進んで行くと、当時の番所跡が残されています。
こちらは、江戸時代に佐賀藩の役人が常駐し、陶石や焼き物の持ち出しを監視していた番所だそうですが、現在は散策者のための休憩スペースになっています。有田の大公孫樹 自然・景勝地
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そのすぐ奥には、樹齢約千年といわれる大公孫樹(おおいちょう)の木が!
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幹回りは11.6メートル、高さは40メートルもあるそうです。
それにしても堂々たる太さですね〜。 -
イチオシ
ぜひ秋の大公孫樹も観てみたくなります〜。
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イチオシ
〔トンバイ塀のある裏通り〕
さらに西の方へ向かい、上幸平信号のあたりで路地の方へ入ってみると、トンバイ塀のある裏通りが今も当時の雰囲気のままに残されています。トンバイ塀 名所・史跡
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なかなか味のある塀ですね〜。
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こちらは、江戸期より禁裏御用(現在は宮内庁御用達)を務めた有田の名窯である辻精磁社のお屋敷です。
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小さな川沿いには遊歩道も整備され、小散歩もできます。
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お地蔵さまも秋風が心地よさげ…。
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〔有田陶磁美術館〕
トンバイ塀のある裏通りを抜けると、ちょうど有田陶磁美術館の前に出ます。 -
〔陶山神社〕
JR佐世保線の線路を渡った先にあるのは、有田焼繁盛の「陶祖の神」として創建された陶山神社(すえやまじんじゃ、通称とうざんじんじゃ)です。陶山神社 寺・神社・教会
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イチオシ
なんと鳥居が陶器でできています!
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こちらが社殿です。
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やっぱり灯籠もとても立派な陶器です。
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社殿の扁額まで。
さすが有田の地に鎮座する神社ですね…。 -
〔有田皿山の街並み(皿山通り)〕
このあたりの街並みは、有田皿山の街並みとして国の重要伝統的建造物群保存地区として指定されているそうで、さまざまな窯元の建物が残されています。
こちらは、1894年創業の深川製磁の深川製磁参考館です。皿山通り 名所・史跡
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深川製磁参考館の道路を挟んで向かい側には、1876年に建造された有田異人館が残されています。
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さらに進むと、1875年創業の香蘭社古陶磁陳列館の青い建物が見えてきます。
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こちらは、江戸期より佐賀鍋島藩の御用赤絵師である今右衛門窯の今右衛門古陶器美術館です。
このあたりには、老舗の窯元がたくさん集まっています。
いくつかの窯元をのぞいてみて、繊細な絵付けで美しいものが多いなあという印象を持ちましたが、(もちろん安いものもありましたが)高いものは1つウン百万円の世界…。今右衛門窯 美術館・博物館
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こういう街は郵便ポストもこだわりがあっていいですね〜。
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〔桂雲寺〕
このお寺では1896年に最初の陶磁器品評会が開かれ、これが今ではGW期間中に100万人も集まる有田陶器市のルーツだそうです。 -
江戸時代に、佐賀藩の本陣(当時の大名などが宿泊した旅館)があった場所に、本陣という名のレストランがあったので、ここで休憩がてらちょっと遅めの昼食を。
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有田名物のごどうふが入った定食をいただきました!
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おなかも満足したところで、一路有田駅を目指して散策を再開します。
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有田皿山の街並みを進み、有田駅の近くまで到達しました。
昔ながらの建物が残る静かな道が続いていて、散歩にはとてもいいですね。有田駅 駅
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〔佐賀県立九州陶磁文化館〕
最後に訪れたのは、有田駅の南側にある佐賀県立九州陶磁文化館です。
有田焼をはじめ、九州各地の陶磁器が展示されていますが、特に「蒲原コレクション」の古伊万里は一見の価値があると思います(入場無料です!)。 -
こちらの建物は高台に位置しているので、有田の街並みが望めます。
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有田駅に戻り、16:12発のみどり22号で佐賀駅へ戻ります。
これで、窯業の里の小さな旅も終わりです…。
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