2024/08/02 - 2024/08/02
4946位(同エリア5889件中)
おやじさん
旅行の申し込みのため近鉄名古屋駅を訪れ、要件をすましたあと名駅南側の神社を参拝してきました。
中村区太閤3「須佐之男社・迦具土社」
名駅の南を東西に延びる太閤通り、通りを西に向かい笈瀬通交差点を左折、三本目の通りの角に神社は鎮座します。移動時間は15分はかからないと思います。
また、南西150m先には厳島社も鎮座しています。
- 旅行の満足度
- 2.0
- 観光
- 2.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 徒歩
-
中村区太閤3「須佐之男社・迦具土社」
名駅の南を東西に延びる太閤通り、通りを西に向かい笈瀬通交差点を左折、三本目の通りの角に神社は鎮座します。移動時間は15分はかからないと思います。
写真のカッパの像が見つかれば、そこが神社になります。
河童と神社は直接の繋がりはなく、関わりは嘗てこの辺りを流れて笈瀬川にあります。 -
嘗ての当地は当地は伊勢神宮の神領で、この地には「御伊勢川」と呼ばれた川が流れていました。
この名が後の笈瀬村や現在の笈瀬通りの名に繋がっています。
上は尾張名所図解の挿絵にある笈瀬川。
笈瀬川には子供好きの河童伝説が伝わっており、宝暦6(1756)年7月3日、曙の景色を見ようとして押切田面を歩いていると、小児が一人あとを付けてきた。
これが「河童」であり、強い力で老士の肩に力をかけて引き倒そうとした。
老子は勇強な男でこれを捕え、睨みつけると河童は笈瀬川へ飛び込んで逃げていったという。
その様子が当時の挿絵に描かれています。
その川も都市化に伴い、暗渠になり河童の痕跡は微塵もありません。
笈瀬本通り付近を歩いていると河童のモニュメントが見られますが、なぜ河童なのか、これまで気にも留めずスルーしてきたがこの伝承を伝える目的で置かれています。 -
上は台座に埋め込まれている河童の由来。
「その昔、川でおぼれていた子供を河童が助けたという。
以来「人助けのかっぱ」と親しまれ、この河童に肖り、笈瀬本通り商店街は家計を助ける「河童商店街」となったとという」
名古屋の玄関口でありながら、駅の西辺りは遊郭や下町風情も残り、東側の町並みとは対照的ですが、リニアの工事に伴いそうした風情も薄れていくのでしょう。 -
人助けのかっぱ像の裏側に須佐之男社・迦具土社の本殿が鎮座しています。
-
駅近くの市街地に玉垣で囲われた社地と街中の歩道の真中に御神木の楠木が聳えています。
根は歩道のタイルを押し上げるほどで、市街地故に通行の妨げになるとして伐採されがちだが、地元から御神木として大切に護られている。
境内は西から入り、鳥居と社殿は南向きに鎮座します。
歩道側の入口には社標はありません。 -
石造の神明鳥居から本殿の眺め。
鳥居の寄進年は昭和13年(1938)7月健之とあった。
太平洋戦争開戦が昭和16年、名古屋への初空襲が昭和17年、名古屋大空襲は昭和19年、標的となる施設が多かったこの地域にあって、鳥居は戦災を免れたようだ。 -
境内の手水鉢、年代は未確認。
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本殿全景。
手前に一対の狛犬、本殿域に繋がる石段の両脇に社標がある。 -
石段上り口で守護する狛犬も昭和13年7月に寄進されたもの。
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二つの社標、左が迦具土社で右は須佐之男社。
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6本の鰹木と外削ぎの千木が載る本殿は、社標から迦具土神と須佐之男命を祀る二社相殿。
神社の由緒は定かにはならず、創建時期も定かではありませんが、この地域に鎮座する椿神明社、牧野神明社、稲穂社、厳島神社とともに、牧野5社のひとつに数えられています。
明治の地図には鳥居の記はなく、創建時期の推測が付かないけれど、笈瀬の集落の除災として創建されたものでしょう。
戦禍から護られたのもこの二柱によるものなんだろう。 -
下町の風情が残る神社南からビル群が林立する名古屋駅東側の眺め。
大きな影の出来ないこの辺り、小さな影を探しながらの神社巡り、何社巡れるだろう。
須佐之男社・迦具土社
創建 / 不明
祭神 / 迦具土神、須佐之男命
所在地 / 名古屋市中村区太閤3-6-10
名古屋駅から徒歩 / 近鉄名古屋駅から太閤通りを笈瀬通交差点左折徒歩15分 -
中村区太閤5に鎮座する嚴島神社。
名古屋駅から南西900m程の中村区太閤5に鎮座する嚴島神社。
名古屋駅西側は駅近の好立地ながら、こうした住宅が立ち並び下町の趣が漂う所が多い。
嚴島神社はそんな町並みの中に埋もれるように鎮座します。 -
上は明治31年の地図で右はほぼ現在の地図。
笈瀬村牧野集落の南西に位置し、当時集落の周囲は田園地帯で、吹き抜ける風も心地よかっただろう。
今や水田は姿を消し、アスファルト化された街を吹き抜ける風は熱波でしかない。
水辺でもあれば少しは違うのだろうが、河童が出没した笈瀬川も今はありません。 -
柳街道沿いの河童がいた須佐之男社から西の通りにあたり、西向きに写真の社頭があります。
社頭右に昭和33年寄進の「嚴島神社」社標と正面に提灯櫓、左に由緒書きが建てられています。 -
社頭由緒の内容は以下。
「嚴島社
御祭神 市杵島比賣命
祭事
1月 元旦祭
10月 甘酒祭
10月 秋季例大祭
12月 大祓
由緒
延享4卯年(1747)9月16日当地に御鎮座あり。
古くより宮裏神明社、椿神明社と共に牧野三所社の一なり。
明治初年無格社と定められる。
後年昭和37年(1962)椿神明社と合併、椿神明社境外末社となる。
毎年10月16日執り行われる甘酒祭は、往古悪疫流行の際、御伊勢川(簗瀬川)の清流を汲みて作りし甘酒を神前に供し悪疫を鎮めたりとの口碑あり。」
見た目から長い歴史を有する神社に見えないかも知れないが、古くからこの地の守護神として崇敬され、この地の移り変わり見てきた神社。 -
境内に入ると一対の常夜灯があり、参道先の左に南向きに鳥居が建てられています。
-
竿の一部が欠損した常夜灯、寄進年は明治32年(1899)と読めました。
太平洋戦争以前からここに立っている燈籠です。 -
鳥居に続く参道は幅が狭く、鳥居正面から本殿の姿を入れて撮影できないほど。
本殿域は全周を水路で囲まれており、鳥居から本殿へは神橋が架けられています。 -
鳥居から嚴島社本殿と狛犬。
-
望遠もなく、狛犬にはここまでしか寄れず寄進年など読み取れなかったが、外観に欠損・罅など見られず空襲や震災の影響は受けていないようです。
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見世棚造りの本殿。
延享4卯年(1747)創建の当神社、現在の社殿が何代目かは不明ですが、氏子により現在に至る迄受け継がれて来たものです。
街中にあって、人の目が届かない水路で囲われた無人の神社、リスク管理の対応でしょう、鳥居から先は立ち入り禁止となっています。
その昔は笈瀬川の流れを引き込んでいたと思われ、大きな金魚や鮒が泳ぐこの水源、どうなっているのか興味のあるところです。 -
参道東側から社頭の眺め。
正面から見た神明鳥居と本殿の姿は到底望めるものではない。
駅近の小さな神社かもしれませんが、牧野集落を見守り続けてきた三社のひとつです。
厳島神社
創建 / 延享4年(1747)
祭神 / 市杵島比賣命
所在地 / 名古屋市中村区太閤5-1-13
参拝日 / 2024/08/02
須佐之男社・迦具土社から厳島神社 / 南西へ徒歩2分
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