2022/10/12 - 2022/10/12
5238位(同エリア5910件中)
おやじさん
浅間神社から趣のある四間道を歩いていくと、趣のある町並みの軒下に幾つかの屋根神を見ることができます。
一歩中に入った小道には子守地蔵尊が祀られており、表玄関の雑踏とは程遠い情緒漂う光景が残っています。
- 旅行の満足度
- 2.5
- 観光
- 2.5
- 交通
- 2.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 徒歩
-
四間道から堀川に架かる中橋方向に向かいます。
正面に見えるのが中橋。
上流に架かる五条橋と下流の伝馬橋の間に架かる事から中橋と付けられ、現在の中橋は1917年(大正6)に架けられたもので、堀川に現存する橋の中では最古の部類に入る。
現在は下流に桜橋(1937年)が架けられているので桜橋と五条橋の間に架かる中橋とでもいうのか。
中橋の袂に朽ちた小さな覆い屋が立てられている。 -
堀川は名古屋城下と熱田の海を結ぶ運河として、家康が1610年(慶長15)福島正則に命じ開削されたもの。
当時は堀川七橋と呼ばれた五条橋、中橋、伝馬橋、納屋橋、日置橋、古渡橋、尾頭橋が架けられ、中橋はそのなかの一つ。
写真は堀川上流の五条橋方向の眺め。
随分と水質は良くなり一見綺麗に見える堀川なんだけど、よく見れば相変わらずでもある。 -
Gマップで調べて見るとこの小さな社は「龍神」とある。(現在は屋根神さまに修正)
赤い覆屋の下に赤い台座の上に祀られたこの社、社名札はなく龍神を思わせるものは何も見られなかった。
むしろ、地に降ろされた屋根神さまの印象が強い、右手の解説にこの社について何も記されていない。 -
美濃路見取絵図(1806)の堀川と中橋。
左が名古屋城で当時の絵図には中橋の辺りにそれらしき姿は見つけられず、地史など目を通すも社について記したものに出会えず龍神様の実感はない。
中橋上流の五条橋の袂にも見るからに屋根神さまが祀られています。
この付近の四間道は軒下に社を祀る屋根神さまが見られる町。
この小さな社も、以前は近隣の屋根に祀られ、中橋の袂に移されたもののような気がしてならない。
ここでは「中橋の袂で佇む屋根神さま」としておこう。 -
不明社全景。
社の上を覆う朽ちた覆屋の下には茅葺の神明造の社が収められている。
内削ぎの千木と鰹木も付くが台座を含め全体に傷みが進んでいる。
名古屋の観光名所四間道と妙に綺麗な看板のイメージに対し、横を流れる堀川と朽ちた不明社の姿は今一つ。
そんな堀川の水質も近年大きく改善されただけに、観光名所四間道の屋根神さま、名古屋市で支援の手を差し伸べるなりすればイメージアップにつながると思うのだが。 -
円安を追い風に好業績を続け内部留保に精を出す企業の中から、一社でも地元に手を差し伸べれば一瞬で見違えるのだがねぇ。
-
中橋の袂に佇む屋根神さまを側面から眺める。
思いがあって建てられた社、倒壊しそうな外観は背中を支える者が現れるのを待っているようでもある。
「中橋の袂で佇む屋根神さま」
社名・創建・祭神 / 不明
所在地 / 名古屋市西区那古野1-37 -
名古屋の古い町割りの通りを歩いていると、軒下に祀られた大小様々な祠を見かける事があります。
四間道のすぐ西にあたる西区那古野1-33。
狭い路地の一画町屋の軒下に立派な唐破風の覆屋が見えてきます。
四間道の屋根神さまと云えば必ず取り上げられる知られた存在で軒を連ねる重層長屋の軒下に建てられた立派な覆屋が視界に入ってきます。
視界に入らなかったとしても、白い「子守地蔵尊」の幟は嫌でも目に入ってくるでしょう。
路地の正面はお洒落な飲食店が多い四間道。 -
那古野1-33「屋根神」
銅葺葺の唐破風の下には、造までは良く見えないが立派な社が祀られている。
名古屋市博物館の屋根神さまの概説は以下。
「民家の屋根に設けられた小さな祠は「屋根神様」などと呼ばれ、名古屋市域で多くみられる。
「軒の神様」、単に「神様」などと呼ばれることもある。
場合によっては軒下や台の上などで祀られ、このような信仰の形は全国的にみても珍しい。
昭和50年から51年にかけて行った屋根神の実態調査によると、分布は千種区2、東区36、北区6、西区129、中村区26、中区9、昭和区4、瑞穂区4、熱田区12、中川区16、市外10と圧倒的に西区が多い。
屋根神のはじまりは明治初期からで、昭和初期に広まったと考えられている。
屋根神には津島神社、熱田神宮、秋葉神社の三社が祀られることが多く、住居が密集した下町で祀られる。
特に火事の被害は深刻な問題であり、火難除けで有名な秋葉神社が祀られた。
また、疫病を防ぐ天王信仰で有名な津島神社が屋根神の信仰に結びついたのは、人口の多い町では伝染病もまた深刻な問題であったためである。
火難や疫病除けの信仰に熱田神宮の信仰も加わり、屋根神は様々な性格を持つ神様としてまつられたのである」
調査から既に半世紀を経て、建物の建替や屋根神を維持する組への加入者減少などを背景にその数は更に減少している事だろう。
幸いにも四間道周辺の狭い範囲には、今も複数の屋根神が残っています。 -
那古野1-33の屋根神さまはその中でも規模の大きな部類に入ると思われます。
覆屋の木鼻や梁の透彫り、兎毛通の彫など、手の込んだ意匠が施されている。
祭神は津島神社、熱田神宮、秋葉神社。
屋根神
創建 / 不明
祭神 / 津島神社、熱田神宮、秋葉神社
所在地 / 名古屋市西区那古野1-33 -
屋根神さま右脇の白い幟の先には細い路地があり、突き当りの小さな堂が「子守地蔵尊」
-
堂は瓦葺の小さなものですが、町内会と子守地蔵尊運営委員会が組織され綺麗に管理されています。
-
堂には立派な額「地蔵尊」と紫が鮮やかな幕が架けられ「子守地蔵尊」の提灯が吊るされている。
-
内部には以前は金色に光り輝いていただろう厨子が安置され、開けられた厨子の中に一体の地蔵が安置されていました。
写真ではよく分からないけれど、地蔵の顔は筆で目と眉が描かれ、やさしい表情が窺える。 -
子守地蔵の由来は定かではないけれど、祠の前の解説には以下の様に記されていた。
「地蔵尊研究家の調査から宝永7年(1710)の作とされる。
其の後事故に依り地中に埋もれ、約120年前現在の御堂の20㍍南に井戸を掘っていた際に発見された。
御佛の御名にあやかり子守地蔵尊と呼ばれ近隣の信仰を得て居ります。
明治28年(1895)現在御堂が再建され今日に至る。
大祭 8/23~24
子守地蔵尊運営委員会」とある。
解説を見て井戸を探して見たが見つける事は出来なかった。
子守地蔵尊
所在地 / 西区那古野1-34 -
屋根神さまから四間道に出る。
屋根神誕生のきっかけにもなった、家屋が密集するこれまでの道幅に比較すると広々とした道幅で、東側には蔵が連なっている。
一度火の手が上がれば延焼は免れない、密集地の四間(約7㍍)の道幅は、そこで延焼を食い止めるバッファーの役割を持つ、云わば100㍍道路のミニチュアでもある。 -
四間道を北に150㍍も進むと左の古美術商の二階軒下にも小さな屋根神が祀られています。
目の前に円頓寺商店街のアーケードも見えてきた。 -
地球堂美術。
四間道の軒を連ねた瓦葺の長屋も建替や取壊しに依り歯抜けが増えて来たように思う。
普段は扉は閉じられているが、毎月1日と15日には紫の幕が張られ、「熱田神宮」「秋葉神社」「津島神社」の提灯を吊るすのが良く見る光景。
神様を祀る土地の余裕が無かったため、二階の軒下に祀られるようになったのが始まりと云われ、普段の御世話は「神様当番」により梯子を架けて行われるのが習わし。
それも、時代の移り変わりと共に組への参加辞退、高齢化により一階に降ろされたりと姿を変えつつあり、こうした光景は消えゆくものなのかも知れない。 -
この屋根神さまがいつ頃祀られたものかは定かではないけれど、概ね明治初期から昭和初期に広まり、空襲による焼失などもあり、昭和中頃には廃れていったようです。
幸運にも戦災を免れた屋根神さまも、建物の老朽化で古い家屋は取り壊し、新しいものを作る、そんな時代の流れの中で居場所は減っていったようです。 -
この屋根神さまの御世話は個人なのか、町内なのか分からないけれど、社の中にはお札の姿が見られ今も現役の様です。
こうした屋根神さまが地域住民の結びつきを強くしていたのは間違いなく、屋根神さまが残る地域ではご近所さんの結びつきは強い事だろう。
高い塀で囲われた一見綺麗な街並み、表札もなくお隣との接点を持たない個の集まる空虚な街、おかしな世の中になってきたもんだ。
屋根神さま(西区那古野1-35)
創建 / 不明
祭神 / 不明
所在地 / 名古屋市西区那古野1-35-3
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