2025/08/06 - 2025/08/24
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j-ryuさん
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★福島の四季折々の花や自然風景を紹介している
“福島・四季・彩々”は回を重ねPart,130になりました。
単独ネタにするには写真が少なかったり
あまり脈絡がないネタだったりですが、
それらを強引につなぎ合わせたのが“福島・四季・彩々”では
福島県の自然のネタと言う事以外には
あまり共通点はありません。
今回も当町や周辺の玉川村、矢吹町、天栄村などに自生する
夏後半の野の花を中心にご紹介します。
今年の夏も全国的に連日連夜高温に見舞われる異常気象でしたが
果たしてこの猛暑&酷暑は異常気象なのでしょうか?
昨年も今年ほどでは無いものの異常気象の夏でした。
こうも歴史的異常気象が続くと
この気象は決して異常気象ではなく、
ごく当たり前の夏になるのも知れませんね。
福島県は長らく南限植物や北限植物の境界線と言われてきましたが
北限植物は目に見えて北上し、南限植物は後退し始めています。
海洋生物の分布域の変化も同様で以前福島県沖では
あまり獲れなかったフグやイセエビなど温域の魚がたくさん獲れるようになったり
逆に冷域を好むシャケやサンマなどは不漁続きです。
当然ながら山野草も地球温暖化の影響は免れません。
特に自分で積み上げてきた開花データが
当てはまらないケースが増えてきてとても困惑しています。
このまま手をこまねいていると地球は目に見えて
壊れていくのではないでしょうか・・・・
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
★ 福島・四季・彩々・Part123~酷暑の候:Map2
(※Google mapに加筆)
◎岩瀬・玉川地域 Map
https://www.google.co.jp/maps/@37.2460556,140.3599282,12725m/data=!3m1!1e3?hl=ja&entry=ttu&g_ep=EgoyMDI1MDYwNC4wIKXMDSoASAFQAw%3D%3D -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
全国28都道府県で絶滅危惧種に指定され
我が福島県でも絶滅危惧種1類に指定されている
我が家のバアソブが見頃になりました。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
◎バアソブ(婆そぶ/キキョウ科ツルニンジン属)は
北海道~九州に自生するキキョウ科の蔓性の多年草。
山地の林内や林縁で稀に自生し、日本以外では朝鮮半島や中国東北部、
ロシア沿海部のウスリー地方に分布します。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
バアソブは近年、福島県での自生報告は殆ど無く
私も今までずっと見たことがありませんでした。
ところが、メルカリに種が出品されていたので
ダメ元で5年前に種を買い求め蒔いてみました。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
発芽はしましたが、その年は20cmくらいで秋を迎え
地上部は枯れてしまいました。
バアソブは多年草なので問題無ければ翌春に再び発芽するはずです。
翌春に期待通り再び新芽が大きく成長しましたが
残念ながら花は咲きませんでした。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
花が咲いたのは種を蒔いて3年目の夏でした。
それからは3年連続で花を咲かせています。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
バアソブという不思議なな名は木曽地方の方言に由来し、
「老婆のそばかす」を意味します。
これは別名をジイソブ(下記)という近縁のツルニンジンに対する命名。
いずれも花にある斑点模様を年寄りのソバカスに見立てもので
バアソブの方がジイソブ(ツルニンジン)より小型でなので
「婆そぶ」になったそうです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~ジイソブ(ツルニンジン)
こちらがジイソブこと、ツルニンジンです。(※2024/8/26撮影)
同じ地域ならバアソブの方が早く開花します。
◎ツルニンジン(蔓人参/キキョウ科ツルニンジン属) (8/25撮影)
ツルニンジンは、茎がツルになり、
根が高麗ニンジンに類似していることからキキョウ科ですが
ツルニンジンと呼ばれ韓国、日本、中国などに分布しています。
ツルニンジンの花色は外側は白~黄緑色
内側小豆色が多く濃い色から白っぽい色まで様々。
筋模様や斑点があります。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~ジイソブ(ツルニンジン)
ツルニンジン(ジイソブ)とぱっと見はそっくりですが
全然違うのは花の大きさです。
それぞれ個体差はあるものの
バアソブはジイソブの1/2から2/3と
かなり小さい。
写真では分かりにくいですが、実物を見れば
バアソブは手の親指の第一関節くらいしかありませんが
ジイソブは足の親指くらいあるので
すぐ分かると思います。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
バアソブとジイソブの違い
◎ジイソブの正式名はツルニンジン
花の大きさ(長さ)は4cm、
花径は2.5cmほど。
花色は表面は白~黄緑色
葉は表裏ともほぼ無毛
花期は8月~10月
種子には翼があり風に乗って飛ぶ
◎バアソブ(別名ヒメツルニンジン)
花の大きさ(長さ)2~3cm
花径は1.5cm~2ccm
花色は表面は白~黄緑、紫色
内側は白~紫色で筋模様や斑点
葉の裏と縁に白毛が多く
種子には翼が無いので風で飛ばない。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~バアソブ
バアソブは多年草なので今のところ毎年同じ株が芽生えて
花を咲かせています。
ただ多年草は複数年に渡り花を咲かせますが
木のように何十年も生きるわけでは無く、
2,3年~十数年と種類によってまちまちです。
バアソブも今年、花が咲いたから来年も咲く保証は無いので
種を蒔いて世代交代させる必要があります。 -
◆バアソブの日本レッドデータ
(※レッドデータ検索システムより)
https://jpnrdb.com/database/species/detail/13756/?s=%E3%83%90%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%96
バアソブは28都県で絶滅危惧種にしていされ
愛知県では絶滅種、我が福島県や宮城県など
14都県では一番危険度の高い絶滅危惧種1類に指定されています。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
田んぼ脇の草むらでオグルマ(小車/キク科オグルマ属)が花盛りです。
北海道~九州の日当たりのいいジメ地や土手などに自生し分布域は広いですが東京では絶滅、石川、大阪、愛媛、香川では絶滅危惧Ⅰ類に指定され18都府県で絶滅危惧種になっています。
福島県は指定こそされていませんが、あまり見かけません。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
オグルマに良く似た花には、
湿地に自生するサワオグルマ(沢小車/キク科オグルマ属)写真や、
やや乾いた草地に自生するカセンソウ(歌仙草/キク科オグルマ属)下記が
があります。
サワオグルマの花期は6月なので判別は容易ですが
カセンソウは花期も花もほぼ同じなので判別が難しいです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~カセンソウ
◎カセンソウ(歌仙草/キク科オグルマ属)北海道~九州まで
低地~山地の明るくやや湿った草原などに自生し、
草丈は40~80cmくらい茎は細く、毛が密生し茎の上部で枝分かれし
花径3.5cmほどのキク科らしい舌状花を数個咲かせます。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
オグルマは北海道~九州の日当たりのいいジメ地や土手などに自生し
分布域は広いですが東京、石川、大阪、和歌山、愛媛、香川では
絶滅危惧Ⅰ類に指定され18都府県で絶滅危惧種になっています。
福島県は指定こそされていませんが、私的にはあまり見かけませんが・・・
指定されていないってことはどかにたくさん自生しているのでしょうか? -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
-
★オグルマとカセンソウの違い
カセンソウとオグルマの見分け方は
カセンソウの葉は長楕円状披針形で先が尖り、基部は茎を抱きます。
葉質は硬質で、ざらざらし、葉の裏には隆起する脈があります。
判別で一番分かりやすいのは総苞片(ガク)で花を下から見上げると
総苞片(ガク)の数や幅があきらかに違います
カセンソウのガクはやや幅広で数はそう多くありません。
オグルマのガクは細くたくさんあります。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
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★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~オグルマ
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★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
郊外林縁でタムラソウが咲き始めました。
◎タムラソウ(田村草キク科タムラソウ属)は
本州、四国、九州に分布し、山地の草原などに自生します。
国外では朝鮮半島に分布。
福島県では絶滅危惧種の指定はありませんが
見る機会がとても少ない山野草の一つです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
木質の根茎は横に這う。茎は直立し、高さ30-140cmになり、
多数の縦線がある。茎葉は互生し、下部の葉は大きく、
上部の葉ほど葉柄が短くまたは無柄になり、羽状に全裂し、
両面に細毛が生える。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
花期は8-10月。紅紫色の頭状花序は径3-4cmになり、
数個枝分かれした枝先に上向きにつき、一見アザミ属のように見えます。
総苞は長さ25mmになる広卵状球形で、総苞片は7列で覆瓦状に密接してつき、
外片は広披針形で、中片から内片にいくにしたがい小さくなり、
片の先端は鋭く刺状になる。
頭花は筒状花だけで構成されており、周辺の一列の小花は
長さ25-28mmになり、3-5裂し、雄蕊、雌蕊が無く結実しない。
中の筒状花は長さ22-26mmになり、両性花で結実する。
花柱の先は2分して反曲する。果実は痩果で、
長さ6mmの円柱形で基部は狭くなる。冠毛は長さ11-14mmになります。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
花はアザミにそっくりですがアザミ属のような刺はありません。
下部の葉には長い葉柄があり、その葉身は卵状長楕円形で
羽状に全裂または深裂し、裂片は長楕円形で4-7対になり、
縁には粗い鋸歯があって、表面は緑色、裏面は淡緑色。
最下部の葉柄の長い葉は、花時には枯れて、無い場合もあります。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
和名タムラソウ(田村草)の「語源は不明」であると牧野富太郎は述べています。
似た名前にアキノタムラソウ(下記)がありますが
アキノタムラソウはシソ科で花も全く似ていません。 -
◎アキノタムラソウ(秋田村草/シソ科アキギリ属)
名前に秋が付くのでいかにも秋の花のようですが、
実際は7月~10月くらいまで咲き続ける花期の長い花です。
名前の言われは坂上田村麻呂の鬼退治に由来するそうです。
そう言えば春にUPしたラショウモンカズラも
鬼退治に由来した名でした。
同じシソ科の青い花ですが、偶然の一致でしょうかね?
ちなみにアキノタムラソウの学名は
日本のサルビア(Salvia japonica)だそうです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
-
★キツネアザミ&ノアザミ
タムラソウは名前こそシソ科のアキノタムラソウに似ていますが
花は同じキク科のキツネザミやノアザミ、ノハラアザミなどに似ています。
◎キツネアザミ(狐薊/キク科キツネアザミ属)は
日本(本州 - 沖縄)、朝鮮半島、中国、インド、オーストラリアなどに
分布します。
日本には古い時代に渡来したと考えられている史前帰化植物の一つです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
タムラソウの日本レッドデータで、福島県は無指定ですが
ここ以外ではまだ見たことがありません。
私的には希少種だと思いますが、
他にたくさん自生している地域があるのだろうか・・・・ -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
ノハラアザミと花期がかぶるので
遠目では両者は見分け辛いです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
個体差はあるものの草丈はノハラアザミよりタムラソウの方が高く
スリムな印象がし、茎が上部で多く分岐します。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~タムラソウ
-
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~カラスウリ
我が家の庭で2年前からなぜかと突然カラスウリが生え
昨年は花は咲かなったものの今年は
神秘的な花をたくさん花を咲かせました。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~カラスウリ
◎カラスウリ(烏瓜/ウリ科カラスウリ属)は
中国・日本(北海道・本州・四国・九州)に分布し
低地から低山地に自生する多年草です。
福島県では浜通りでは見られますが、
中通りや会津では何故かほとんど見かけません。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~カラスウリ
夏から初秋に葉のつけ根に花弁の先がレース状になった白い花が
夕方(日没後)から開花します。
雌雄異株で、一つの株には雄花か雌花かのいずれかのみがつく。
雄花は短い房状で花芽は1か所から複数つき、数日間連続して開花する。
対して雌花は花序をつくらず、花芽はおおむね単独でつくが、
個体によっては複数つく場合もある。
花冠は白色で、5裂した裂片はやや後部に反り返り、
縁部が糸状に細く裂けて、レース状に広がって垂れる。
花は翌朝、日の出前にはほぼ萎みます。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~カラスウリ
カラスウリは雌雄別株で我が家に生えた2本のカラスウリは
どちらも雄株(=雄花)だったので
残念ながら実はなりません。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~カラスウリ
雌株(=雌花)なら受粉すれば結実し、青い実をつけ
秋には赤く熟します。
雄花と雌花は良く似ていますが、シベの先端が
雄花は割れませんが、雌花は3つに分かれるので見分けがつきます。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~キカラスウリ
我が家ではずっと昔からキカラスウリも勝手に生えて
毎年カラスウリに似たレース状の白い花を咲かせますが
カラスウリのレースは長く伸びますが
キカラスウリのレースは直ぐにカール状になります。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~キカラスウリ
◎キカラスウリ(黄烏瓜/ウリ科キカラス属)は
日本全国に広く分布し、当地ではカラスウリは稀でキカラスウリです。 -
★ 福島・四季・彩々・酷暑の候~キカラスウリ
キカラスウリは名前のように実が熟すと黄色くなるので
黄烏瓜と呼ばれています。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)ルートMap1
(※Google mapに加筆)
https://www.google.co.jp/maps/@37.2708772,140.0541993,7930m/data=!3m1!1e3?hl=ja&entry=ttu&g_ep=EgoyMDI1MDgwNi4wIKXMDSoASAFQAw%3D%3D
8/24に7/28以来1ヶ月ぶりに天栄村羽鳥湖高原の明神滝へ
オタカラコウなど山野草の花々を見に行きました。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)ルートMap1
(※Google mapに加筆)
https://www.google.co.jp/maps/@37.2863528,140.0693001,3751m/data=!3m1!1e3?hl=ja&entry=ttu&g_ep=EgoyMDI1MDgwNi4wIKXMDSoASAFQAw%3D%3D
明神滝へは天栄村羽鳥湖高原の118号線沿い大平集落から、
猪苗代湖方面に向う県道235号羽鳥・福良線( 馬入峠)に入ります。
道なりに2kmほど進むと明神滝の案内板があるので左折します。
また道なりに1kmほど行くと橋があり、
その橋の右下に明神滝が見えます。
橋手前の路側帯に車3台ぶんくらいの駐車スペースがあります。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)
県道235号羽鳥・福良線から黒沢林道に入り安藤峠方面に
1kmほど進むと明神滝橋があり、
橋の手前右側に車3台分ほどの駐車場があります。
明神滝は橋から上流側に見えます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)オタカラコウ
天栄村羽鳥湖高原の明神滝へは7/28から約1か月ぶりの訪問ななので
明神滝そのものに大きな変化が無いどろか、
まるで前回のコピペみたいな写真ばかりです(^-^;。
でも前回との大きな違いはオタカラコウなど晩夏の野の花が
見頃になりました。
明神滝は橋の上から見下ろせるお手軽滝なので、
老人子供、障害者の方も簡単に観賞できます。
ただ黒沢林道は交通量が少ないとは言え公道なので
車の往来には十分お気をつけ下さい。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)オタカラコウ
明神滝は会津布引山(1081m)や安藤峠(1027m)周辺に源を持つ
黒沢にある滝で落差、幅とも8mほどの小ぶりな分岐瀑です。
通常は2筋に分かれ落ち小さいながらも中々優美な滝で、
滝の傍らでは様々な花が咲く花の滝としても人気があります。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)オタカラコウ
黒沢林道の安藤峠方向みて橋のたもと左側に
ガードレールの切れ目があり、
そこから谷底左岸まで下りることができます。
そして見えてきたのが前回はまだ葉っぱだけだった
オタカラコウが予想通り見頃を迎えていました。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)オタカラコウ
オタカラコウを近くで撮影する場合はタマアジサイ脇を少し
藪漕ぎしながら進むます。
明神滝(橋下左岸)にはこの数株の他に左岸上部や
橋脚傍にも自生していますが、それらの株はまだ咲き始めでした。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)オタカラコウ
滝に一番近い株がほぼ見頃です。
花は花序の下から上へと咲いていき
先端が開花する頃は下の方が枯れ始めるので
花序全部の花が一斉に満開になることはありません。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)オタカラコウ
明神滝のオタカラコウは滝近くのこの場所に咲く株が
一番早く見頃になりますがここは滝から一番近く、
滝からの風圧や滝飛沫が降りかかり
楽な撮影ではありません。
一番難儀なのは風圧で長い花序が絶えず揺れているので
シルキーな滝を撮るためにスローシャターにすると
花がブレブレになってしまい、
シャッタースピードと絞り値の折り合いがかなり難しいです。 -
◆下郷町中山風穴のメタカラコウ
オタカラコウに良く似た花に近縁種のメタカラコウがあります。
◎メタカラコウ(雌宝香/キク科メラタカラコウ属)は本州以南の
主に深山の渓流沿いや湿った谷間に自生します。
蕗(フキ)に似たハート形の根性葉から50cm~100cmほどの
花径を伸ばし、頭状花を多数咲かせますが、舌状花(ハナビラ)は
1枚か2枚、申し訳程度にあるか全く無く少々華やかさに欠けます。
近似種のオタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)(写真上)に比べ
華奢なことから雌宝香と呼ばれます。
花期はオタカラコウより早く7~8月頃です。
メタカラコウもオタカラコウも葉は蕗に似たハート型ですが
メタカラコウの方が小ぶりでやや面長。
オタカラコウの葉もハート型ですがメタカラコウより大きく
丸みがあります。 -
◆メタカラコウとオタカラコウの違い
オタカラコウのハナビラ(舌状花)は一つの花に
8~12枚ほどありますが、
メタカラコウは1枚かゼロでいかにも貧弱な印象がします。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
今回の明神滝の目的はオタカラコウですが、
前回7/28の目的だったタマアジサイがまだ咲いています。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
タマアジサイは一般的なアジサイより開花時期が遅く
さらに花が一斉には開花せず
少しずつ開花していくので花期がとても長いのが特徴です。
最初の開花からなんと1ヶ月以上花が楽しめます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
花期が長いのは嬉しいですが、
花期の後半になると前半に咲いた花が
枯れた状態で残るので全体の見た目が開花当初より
少し汚らしく見えてくるので
写真的には咲き始めの頃の方が美しく撮れると思います。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
◎タマアジサイ(玉紫陽花/アジサイ科アジサイ属)は
主に福島~岐阜県と四国・九州の一部に限られて、
山あいの川筋など湿度の高い所に自生しアジサイ科の中では唯一、
蕾が玉状なので自生していれば開花前に
タマアジサイだとすぐ分かります。
この周辺のタマアジサイはほぼ北限の群生地で
とても貴重なんですが、
山あいに行けば良く見られるアジサイなので地元の殆どの人は
その貴重さを知らないようです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
玉紫陽花とは正に言い得て妙。
左上のまん丸いのが蕾で
それがパカッと割れて数個の装飾花と真の花の集まりが
現れます。
少しややこしいのは蕾がパカッと割れて出てきたのが
これまた蕾です。
蕾から蕾が現れる不思議なアジサイです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
粒々の真の花は開花し受粉すると直ぐにパラパラと
散れてしまいますが装飾花はしばらくそのまま残ります。
このパラパラ散った真の花が葉っぱの上などに落ちると
タマジサイの葉っぱはザラザラしているので
中々地上に落下せず見た目があまりキレイではありません。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
明神滝のタマアジサイは滝そばの両岸に咲いていますが
なんと滝の岩壁にもへばりつくように咲いています。
大雨後などは滝一杯に激流が流れ落ちますが
その激流にもめげず毎年花を咲かせるド根性タマアジサイです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
明神滝のある黒沢は雪解けの頃や大雨長雨後でもなければ
水量がそう多いわけでは無いので川の中や渡渉し
川中や右岸からも撮影できます。
胴長を着用すれば水深を気にすることなく
好きなポイントで撮影できます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
明神滝の名前の由来は滝の左岸頂上にある
直立した大きな一枚岩の傍らには、
宗像三神の一つ田心姫命が祭られています。
その御神体は蛇体であるとされ、
日照りの時でもこの社に祈ると、必ず雨が降ると言い伝えられ、
いつしか明神滝と呼ばれるようになったそうです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)タマアジサイ
田心姫命が明神と言うより、
中世頃から神が本来の名前で呼ばれることは少なり、
神様の名前を省略し通称で「明神」や「権現」などと
大まかに言うそになったそうで、
天栄村の明神滝も神のご利益がある滝という意味で
『明神滝』と呼ばれたと思われます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)
明神滝とは県道235号羽鳥・福良線の馬入峠を挟んで
郡山市湖南町側に隠岐津島神社があります。
貞観八年(866年)の六月、筑紫の国宇佐郡の宗像大社より勧請し、
隠津島神社の号を称した。
寛永年間(1643年ごろ)に会津藩主・保科正之公が
藩内の神社を調査し隠岐津島神社は延喜式内社であるとされた。
さらに正徳元年(1711年)に神職である桑名氏が
吉田家へ講じて延喜式内社隠津島神社の社号に復し、
この年、会津藩主である松平容保公の命により社殿を造営させた。
現在の社殿は明治二十二年に拝殿・幣殿・本殿を改築。
隠津島神社は勧請元である宗像大社に模して、
会津布引山の南麓(黒沢)に
宗像の奥津宮にあたる社を、高井原山の東麓(三代)に
宗像の辺津宮にあたる社を建てたのだという。
しかし黒沢の社(奥津宮)は廃絶し、
現在は三代の社とご本社のみになったそうです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)ツリフネソウ
明神滝の左岸ではツリフネソウやキツリフネも咲いています。
◎ツリフネソウ(釣り舟草、吊り舟草/ツリフネソウ科ツリフネソウ属)は
東アジア(日本、朝鮮半島、中国、ロシア東南部)に分布。
日本では北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布し、水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。
キツリフネは山間部に多く見られますが、
ツリフネソウは里地の田んぼの畦などでも見られます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)ツリフネソウ
ツリフネの由来は生け花用の花器の吊り舟に由来すると言わるので
本来漢字表記なら吊り舟だと思いますが
釣り舟と表記するのが多くなってきています。
釣り舟だとまさに釣りをする舟のことですが
生け花の吊り舟は舟の形をした花器を吊るして使うことから
吊り舟なのであって、同じ発音のツリフネでも元々の意味は違います。
つまりツリフネソウは生け花の花器(吊り舟)に似ているので
吊り舟草や黄吊り舟が正解ですが
言葉は時代とともに変遷するので目くじらを立てるほどのことでは
無いと思いますが知っていた方が賢いかも。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)キツリフネ
◎キツリフネ(黄釣り舟、黄吊り舟/ツリフネソウ科ツリフネソウ属)
ユーラシア・北米大陸に広く分布し
日本では北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布し、
水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。
赤紫色のツリフネソウより冷涼な場所を好みます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く明神滝(天栄村)キツリフネ
日本に自生しているツリフネソウの主な仲間は
黄色いキツリフネ、
赤紫色のツリフネソウ
白色の白花ツリフネソウ
ピンク色のハガクレツリフネなどがあり
他にも地域変移種が何種類か見られます。 -
◆ツリフネソウとキツリフネの違い
キツリフネとツリフネソウの見た目の大きな違いは
筒状の花の細い密壺がツリフネソウはクルクルとカールしていますが
キツリフネは緩やかに曲がっているだけです。
花の咲く場所も違います。
キツリフネは葉っぱの下の付け根から花序を伸ばし咲きますが
ツリネソウは茎の先端から花序を伸ばして咲きます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村二岐温泉:白花ツリフネソウ
◎白花ツリフネソウ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属)は
赤紫色のツリフネソウのと突然変異と言われ
独立した種とはみなされていないようです。
ツリフネソウやキツリフネソウからしたら自生数は圧倒的に少ないです。
そんな数少ない白花ツリフネソウですが天栄村二岐渓谷、御鍋林道沿では
けっこうたくさん自生しています。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く立矢川(天栄村)ルートMap1
(※Google mapに加筆)
https://www.google.co.jp/maps/@37.2945979,140.062982,1064m/data=!3m1!1e3?hl=ja&entry=ttu&g_ep=EgoyMDI1MDgwNi4wIKXMDSoASAFQAw%3D%3D
立矢川は明神滝の尾根一つ越えた北側にあります。
立矢川へ到るルートは幾つかありますが、
一番分かりやすいのは更目木集落の赤石川と立矢川の合流地点から
立矢川を沢登りすれば迷うことなく到達できます。
が、長靴では少し厳しく胴長のほうがベストです
(危険な場所はありません)。
もう一つは合流地点脇の山道から途中の畑や森を抜けて行くルートです。
胴長は必要ありませんが、少し分かり難いルートです。
以前は立矢川林道からもアクセスできましたが、
現在は一般車両は進入禁止ですし、
林道途中にチエーンで一般車輛通行止めにしてあります。
現在は基本的に立矢川林道を徒歩で向かいます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く立矢川(天栄村)オタカラコウ
明神滝のある黒沢から尾根一つ隔てた立矢川沿いにも
オタカラコウが自生しています。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く立矢川(天栄村)オタカラコウ
以前は立矢川渓谷沿いの立矢川林道を利用できたのですが
現在は関係者以外は利用できないので
通行止めゲート地点から徒歩で向かうしかありません。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
ただ立矢川林道からはオタカラコウは見えないので
渓谷の谷底に下りる必要があります。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、花咲く立矢川(天栄村)オタカラコウ
オタカラコウは水分を好むので
川岸ギリギリの地点に自生しています。
極まれに渓流釣りの人を見ることがありましたが
立矢川林道が利用できなくなってからは
まだ1組の釣り人にしか出会っていません。
立矢川渓谷ではこの自生ポイントの他に
もっと上流や立矢川の支流沿いにも自生地があります。
でも陽当たりが悪いせいか花付きは良くなく
葉っぱだけの株がけっこう多いのが特徴です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
天栄村には上記の明神滝や立矢川沿いの他にも
同じ湯本地区の小さな沢沿いにもオタカラコウが自生しています。
ここは国道294号から近いのですがガサ薮が死角になり
国道からは全く見えないので知る人はあまりいないと思います。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
-
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
この自生地は6,7年前に車窓から偶然発見した自生地です。
正確に言えば車道からはオタカラコウが群生しているのは見えないのですが
道路沿いにたまたま1株だけ咲いていたので
常識的には1本だけ咲くことは少ないので
近辺に群生地があるだろうと予想し
車を止め周辺を探索し探し当てました。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
◎オタカラコウ(御宝香/キク科メタカラコウ属)は
主に福島県南部~九州に分布し、
深山の谷川や湿った斜面に自生します。
福島県より北でもわずかに自生するそうですが稀なようです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
福島県で羽鳥湖高原以外でオタカラコウが自生しているのは
福島県と茨城県の県境近くで多く見られますが
羽鳥湖高原は1か所の自生数はさほど多くないものの
6か所ほど確認できています。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
福島県におけるオタカラコウの自生地は点々とした隔離分布で
分布地が線や面でつながっていません。
オタカラコウは花後の種は綿毛になって風に飛ばされ
自生地を広げていくタイプですが
おそらく綿毛は県内一円に飛ぶ可能性があると思いますが
オタカラコウが好きな環境に上手く辿り着き芽吹くのは
相当難しいのかなと想像します。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
天栄村のオタカラコウは羽鳥湖高原の3km四方くらいの
エリアに分布自生しているので、
おそらく綿毛が飛んで自然に増えたのかなと思います。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
オタカラコウはキク科の花としてはハナビラがかなり少ない方ですが
近縁種のメタカラコウの貧弱さを知っているので
これでも華やかに見えてくるから不思議です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
ただ花が一斉に開花せず株によって開花時期が
微妙に違い、この2つの株は隣り合っているにも関わらず
左側の花は既に終盤を迎えています。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
この真ん中の株はまだ咲き始めです。
もっと一斉に咲いてくれた方が
花の状態としては美しいのですが
開花にタイムラグがあると言うことは
おそらく何らかの危機に際し
時期を少しずらすことにより危機を回避しているのではないかと
思われます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
オタカラコウは大型植物なのでそう簡単に盗掘されるものではありませんが
やはり人目につけば狙われやすくなります。
国道から死角になっていたので人知れず花園を形成できたのかも。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
雄宝香の宝香(たからこう)とは
香木から取り出される竜脳(りゅうのう)のことで
オタカラコウがその竜脳の香りに似ているので付けられた名前です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
◎竜脳(りゅうのう)とは
リュウノウジュ(フタバガキ科)の心材の空隙に結晶として析出したもの。
スマトラ・ボルネオで産出され、薫香料や防虫剤として用いられる。
日本のマルコ山古墳から出土し、その芳香が認められて話題になったそうです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:オタカラコウ
香木のリュウノウジュの匂いは嗅いだことはありませんが
オタカラコウの他にも山野草にリュウノウギク(竜脳菊)があり
こちらもやはり香木のリュウノウの匂いに似ていることから
付けられた名前です。
リュウノウジュの香りは知らなくても
オタカラコウやリュウノウギクの香りはキク科特有の匂いで
一番分かりやすいのは春菊の匂いかと思います。
もしオタカラコウやリュウノウギクの匂いが
リュウノウジュの匂いに似ているなら
極端な話、リュウノウジュは春菊のよう香りがするってことかしらん?? -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:ホシホウジャク
ハチドリのようにホバリングしながら蜜を吸う
ホシホウジャクが吸密していました。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:ホシホウジャク
ホシホウジャクは、スズメガ科ホウジャク亜科のホウジャク属に
属します。
この属だけで13種もありますが、基本的に南方系のグループで
多くは南西諸島以南に産し、本州に産するものは僅か5種だけです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:ホシホウジャク
日中、花に訪れる蛾で秋に見られます。
飛んでいる時はオレンジの鮮やかな色が見えますが、
止まっている時は見えません。
少し大型で、黄色い部分が直線的なクロホウジャクもいます。
幼虫はヘクソカズラの葉を食べます。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:ボタンヅル
オタカラコウの近くの土手でクサボタンも花盛りでした。
◎ボタンヅル(牡丹蔓/キンポウゲ科センニンソウ属)は
蔓性多年性植物で、本州から沖縄に分布しています。
センニンソウに似ていますが、ボタンヅルは茎が木質化し、
葉に切れ込みがあることで、センニンソウと区別がつきます。
名前の由来は葉がボタンに似ているためです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村湯本温泉:ボタンヅル
-
☆センニンソウ(仙人草/キンポウゲ科センニンソウ科)
ボタンヅルと良く似ているのがセンニンソウです。
福島県でボタンヅルはどこでも見られますが
センニンソウは主に沿岸部(浜通り)に多く自生します。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
羽鳥湖高原の沿道ではクサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センインソウ属)が
花盛りでした。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
◎クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属)は
本州の山地の林縁や草原に自生し当地では標高500mくらいから
見ることができます。
名前は葉がボタン(牡丹)の葉に似るところによります。
でも、キンポウゲ科はボタンの葉に似ているものが多いし、
クサと言いながら草では無く半低木です(^_^;)。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
クサボタンはボタンズルやセンニンソウ、カザグルマ、テッセン、
クレマチスなどと同じセンニンソウ属ですが、
他はみな蔓性なのにクサボタンだけは蔓になりません。
ハナビラに見えるのはガクであるのは他のセンニンソウ属と同じです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
クサボタンは雌雄別株で雌・雄株共に、雄しべ・雌しべはありますが
雌株の雄しべの葯は貧弱で、雄株の雌しべは外観からは
見えなく結実もしません。
遠目では雌株も雄株もほぼ同じなので、
花を確認しないとどちかは分かりませんが、
結実後に綿毛のような痩果(そうか)があれば雌株です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
おそらくこの株は雌株&雌花 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
こちらは雄株&雄花 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
雌花雄花
中央の綿毛のような痩果(そうか)が花後の雌株&雌花で、
そのすぐ左で何も実っていないのが花後の雄株&雄花です。
雌株と雄株が並んでいると見分けやすいです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのクサボタン
花だけ見ていると雄花なんだか雌花なんだかよく分かりません(^^;)。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのサラシナショウマ
羽鳥湖高原でサラシナショウマの群生が見頃になってきました。
◎サラシナショウマ(晒菜升麻/ キンポウゲ科 サラシナショウマ属)は
全国の低山帯から亜高山帯の草原や林中に自生し、
所によっては大群生を形成します。
福島県でもそう珍しいわけではありませんが大きな群生は少なく、
ここは数少ない群生地です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのサラシナショウマ
サラシナショウマは他のキンポウゲ科の花と同じように
ハナビラはなく蕾の頃シベを包み込んでいたガクは
開花後ほとんど落下し花のように見えるのは全てシベの集合体です。
そのシベも受粉すると落花し骨のような形の花序と実が残ります。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのサラシナショウマ
雄花と両性花とがあり、花序の先端で実をつけているのが
明らかに両性花で
その下の花序は雄花である場合が多く結実はしません。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのサラシナショウマ
ミドリヒョウモンが吸密していました。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのサラシナショウマ
名前の由来は春先に若葉を2日ほど小川の清流などで、
よくさらしてアク抜きをしてから茹でて、
おひたしなどの山菜料理にするところから
「さらし菜」と名づけられたそうです。
升麻とはこの花又は近縁種の中国名で漢方では
根茎を解熱、解毒、抗炎症薬として
身熱、頭痛、咽喉痛、感冒、麻疹、脱肛などに利用するそうです。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのアケボノソウ
羽鳥湖高原の湿地や小川の淵でアケボノソウが見頃を迎えました。
◎アケボノソウ(曙草/リンドウ科センブリ属)は
北海道~九州に分布する2年草で山あいの湿地や沢のほとりなどの
湿った場所に自生します。
1年目は根生葉だけのロゼット(注)で生育し
2年目に地上茎を出して花を咲かせ、晩秋には枯れてしまいます。
キレイだからといって採ったり切ったりすると
種ができなくなり翌々年からはその場所で花が見られなく恐れがあるので
必ず自生地で愛でましょう。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのアケボノソウ
アケボノソウの草丈は大きいものでは1mを越え、
花を含む全体の姿はやや地味な印象ですが、
花をクローズUPすると気品のあるとても美しい花です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのアケボノソウ
名前の由来は花びらの先の小さな黒っぽい点々と
黄緑色した2つの点(蜜腺)を夜明けの星に例えたロマンある名前です。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのアケボノソウ
アケボノソウの花びらは通常5弁花ですが
稀に6弁花や4弁花もあります。
四葉のクローバーみたいに運だめしに探すのも面白いかも(^^ゞ。 -
◆福島・四季・彩々・残暑の候 、天栄村羽鳥湖近くのアケボノソウ
これで◆福島・四季・彩々・Part130~残暑の候 はお仕舞です。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
ではまた。 j-ryu
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この旅行記へのコメント (2)
-
- yamayuri2001さん 2025/10/04 11:48:14
- 滝の写真
- j-ryuさん、こんにちは。
j-ryuさんのお考えの通り、猛暑は今後常態化し、
更には、もっともっと暑くなるんでしょうね。
考えたくもないぐらい恐ろしいです。
バアソブは、初めて見ました。
ちょっと見、アフリカなどにありそうな植物ですけれど、
思ったよりも、北の方にある植物なんですね。
ネーミングが楽しい植物ですね。
オグルマも絶滅危惧種として登録されている県があるんですね。
日本の古来の植物が、
次々と絶滅危惧種になっていると言う事は、
やはり、外来種の勢いが強いんですね・・・
からすうりの実は何度も見ましたが、
そういえば、花を見た事はありませんでした。
からすうりの花って、白いんですね。
しかも、とってもチャーミングな花なんですね。
明神滝の写真を拝見して思ったんですが、
やはりj-ryuさんが撮影なさる滝の写真は秀逸で、
ちょうど、植物の写真を見ながら、
滝の写真も見たいなと思っていたところでした。
不思議ですね。
タマアジサイも本当に珍しいですね。
横浜では、見ることのない花です。
アケボノソウもとても珍しい花ですね。
こちらも、横浜には咲いてないなと思いました。
j-ryuさんの旅行記は、本当に心癒される旅行記です。
yamayuri2001
- j-ryuさん からの返信 2025/10/05 01:44:57
- Re: 滝の写真
- yamayuri2001さん ,おはようございます。
いつも、ご来訪&いいね&コメント、ありがとうございます。
>猛暑は今後常態化し、
更には、もっともっと暑くなるんでしょうね。
考えたくもないぐらい恐ろしいです。
≫地球温暖化と言う言葉の響きはそう悪い感じはしませんが、
実際は温暖化ではなく、温暖化と言う名の熱病に冒されている気がします。
早急に治療しないと手遅れになるのでは無いかと心配です。
>バアソブは、初めて見ました。
ちょっと見、アフリカなどにありそうな植物ですけれど、
思ったよりも、北の方にある植物なんですね。
ネーミングが楽しい植物ですね。
≫けっして一般受けするような美しい花ではありませんが、飾らない素朴さが好きです。
>オグルマも絶滅危惧種として登録されている県があるんですね。
日本の古来の植物が、
次々と絶滅危惧種になっていると言う事は、
やはり、外来種の勢いが強いんですね・
≫今や地球はボーダレス時代なので動植物も病原菌も国境など無いも同然なので、いつまたコロナのような世界的なパンデミックが起きるか分かりませんよね。
>からすうりの実は何度も見ましたが、
そういえば、花を見た事はありませんでした。
からすうりの花って、白いんですね。
しかも、とってもチャーミングな花なんですね。
≫カラスウリもキカラスウリも暗くなってから開花するので、
夜に出歩かない人が見ることはまず無いと思います。
この写真は照明器具を点灯させて撮りました。
>タマアジサイも本当に珍しいですね。
横浜では、見ることのない花です。
アケボノソウもとても珍しい花ですね。
こちらも、横浜には咲いてないなと思いました。
≫都会の人はやはり遠出しないと中々見られない花だと思いますが、
田舎でも山野草に興味がなければ目に入らない素朴な花たちです。
華やかで美しい園芸種の花からは元気や活力をもらえますが
素朴な山野草は飾らぬ優しさや癒しをもたらしてくれ、
私の人生の良きパートナーの一つです。
ではまた。 j-ryu
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