2023/06/12 - 2023/07/07
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さいたまさん
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現在も、世界中で猛威をふるっているのは、マラリアです。
マラリア原虫を介し、伝染が広がります。
ビルマ(現在のミャンマー)からインドのインパール及びコヒマにおいて、旧日本軍が構築したであろう洞窟壕を目にし、マラリアに悩まされた現実を思い知らされました。
日本軍は、ガダルカナルやインパールの戦いにおいて、マラリアに悩まされました。
航空戦力に劣る日本軍は、米軍や英国軍の航空火力からの被害を避けるため、
夜間を利用して行動を秘匿しました。
マラリア原虫を持つ蚊は、夜間に活動するため、日本軍の夜間行動と競合する
のです。
日本軍に、マラリア患者が多かった理由の大きな要因の一つです。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
太平洋戦争中、戦局が厳しさを増す頃、大本営は、戦力の不足に悩みました。
就中、マラリアを主として、戦病による兵力の減少に苦慮していました。
当時、市ヶ谷にあった大本営の悩みは、マラリアの脅威だったようてです。防衛省 (市ヶ谷台) 美術館・博物館
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大本営の資料には、マラリアという文字が、随所に見られます。
マラリアは、大本営にとって、頭痛の種であり、大きな問題だったことが解ります。 -
「増兵をいくらやっても、マラリア患者を作るようなものなり」
大本営の悩みが伝わってきます。 -
各地においてマラリアのため、多数の将兵が損耗して行きました。
マラリア対策、特に医薬品の不足は、否めない事実だったのです。
中目黒公園の近くの研究所には、各種の資料が残されています。中目黒公園 公園・植物園
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マラリアは、マラリア原虫による発熱が原因の病気です。
マラリア原虫を持つ蚊に刺されることにより、罹患します。 -
マラリアは、日本軍が進出した地域に、未だもって蔓延しています。
インパール、ニューギニア、ガダルカナルは、最も影響を受ける地域です。ソロモン諸島国立博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ニューギニアでのマラリアの存在は、生きては帰れぬものとして、恐れられていました。
ポートモレトビー空港の奪取は、日本軍の果たせぬ夢でした。ポートモレスビー ジャクソン国際空港 (POM) 空港
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マラリア原虫を持つ蚊に刺されないことが大きなポイントになります。
日本軍も、ラバウルにおいて、写真に示された対策を実施したところ、マラリア患者が減少しました。 -
ガダルカナルの激戦においても、マラリアの脅威は大きなものがありました。
戦死による損害よりも、戦病死による損害が多く、特にマラリアによる損害は、12%にも及んでいます。
その大きな原因は、劣悪な衛生状態と医薬品の不足でした。 -
ガダルカナルの地形は、山岳地帯とそこに滞留する劣悪な水質が問題だったのです。
山岳地帯において防御する日本軍にとって、過酷な環境でした。
ガダルカナルのキタノメンダナホテルに宿泊し、日本軍将兵の遺骨収集に参加しました。ソロモン キタノ メンダナ ホテル ホテル
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米軍の戦闘地域に関する現存の資料です。
激戦は、山岳地帯を刻する河川地域において、生起しました。 -
当初、ガダルカナルの飛行場建設は、海軍が担当しました。
海軍のマラリア関連の医薬品です。 -
海軍のマラリア関連の医薬品です。
陸軍の一木支隊が、増援部隊として派遣されましたが、地図も、情報もなく、
医薬品については、知識も準備もありませんでした。 -
ガダルカナルにおいて日本軍が行動した丸山道の状況です。
夜間での移動を余儀なくされたため、マラリア原虫を持った
蚊に悩まされました。 -
ガダルカナルの山岳地帯には、小河川が多く、マラリア原虫を持った蚊が、卵を産み付ける繁殖の場になっていました。
日本軍が、マラリアの被害にさらされやすい環境でした。 -
マラリア原虫を持つ蚊は、夜間に行動します。
日本軍の将兵は、米軍航空機の昼間攻撃を避けるため、夜間に移動しますので、蚊からの被害を受けることとなります。 -
マラリア原虫を持った蚊は、小河川の水中や葉の裏に卵を産みます。
蚊の繁殖とマラリアの被害は、重なる部分が多いのでしょう。 -
ガダルカナルの河川を形成する山岳地帯です。
マラリアの発生に関係する蚊の繁殖地帯となる地域です。 -
ガダルカナルの激戦の地となった飛行場地域です。現在は、ホニアラ国際空港になっています。
滑走路が確認できます。
小河川が流れています。ホニアラ国際空港 (HIR) 空港
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インパール作戦時、英国軍の将兵の戦病死等による損耗は、マラリアによる戦病死が、主たるものでした。
赤痢への罹患も、多かったのは、否めない実態でした。インパール戦没者墓地 観光名所
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インパール作戦のナガランド州コヒマ正面において、日本軍の攻撃が頓挫し、戦線から離脱を始めた段階で、英国軍の第33軍団は、追撃に移れませんでした。
その理由は、多く将兵が、戦病に悩んでいたからです。その戦病は、まさにマラリアでした。直接、戦闘に伴う損害が、1%以下だったのに比し、戦病で追撃に参加できなかった将兵が、半数に及んでいたのです。マラリアの脅威は、戦勝を得た英国軍にとっても、大きな脅威でした。ナガランド州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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ビルマ、インパールにおける英軍のマラリア患者の発生状況です。
インパールにおける日英両軍の戦いにおいて、日本軍はマラリアに悩んでいたのに反し、当初、敗退を余儀なくされていた英軍は、航空輸送の充実に伴い、マラリアによる戦力低下が減少し、戦勢を支配するようになりました。 -
インパール作戦のコヒマ正面における、日英両軍のマラリアによる死亡率には、大きな差異が見られます。
マラリアに罹患する割合は、投入兵力が多い英軍の方が高いのですが、死亡率は、逆に、低くなっています。
太い赤色線に示されているように、日本軍のマラリアによる死亡率が高い実態が目立っています。
医療分野における態勢の差異かもしれません。インパール戦没者墓地 観光名所
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英軍による制海権のもと、インパール作戦における輸送経路として、海上輸送に頼らず、陸上からの補給を可能とする、泰(タイ)緬(ビルマ)鉄道が建設されました。
英国軍は、当初、タイとビルマの間の鉄道建設を計画したのですが、5年の歳月と風土病(マラリアと赤痢)等の理由から断念しました。
日本軍は、タイとビルマの間の山岳地帯を縫うようにして、泰緬鉄道の建設を決心し、1年余りで完成させました。
過酷な建設であったことが理解できます。カンチャナブリー 旧泰緬鉄道 鉄道系(地下鉄・モノレールなど)
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大東亜戦争において、ビルマ作戦のための泰緬鉄道建設が開始されましたが、マラリアに対する懸念が無視できませんでした。
昨現地たるタイからの支援があったため、インパールに比し、医療態勢が比較的、良かったとも言われています。
マラリア対策の医薬品は、少ないながらも、準備されました。
しかし、捕虜及び現地労務者のマラリア患者発生の割合が高かったのが、目につきます。カンチャナブリー 旧泰緬鉄道 鉄道系(地下鉄・モノレールなど)
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泰緬鉄道の象徴として有名なクウェー川にかかる鉄橋です。
泰緬鉄道の経路においてトンネルは、ありません。
建設に必要とされる工事所要量を削減するためです。クウェー川鉄橋 建造物
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泰緬鉄道建設に伴う犠牲者を慰霊するに日本軍建立の慰霊碑です。
クウェー川鉄橋の南側にあります。日本軍建立の慰霊碑 モニュメント・記念碑
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泰緬鉄道には、工事資材が足らないため、トンネル建設を避け、切通しによる屈開のみとされています。
チョンカイの切通です。マラリア等による犠牲者も少なくなく、戦没者を弔う墓地もあります。建設工事の過酷さを垣間見る思いです。チョンカイ共同墓地 モニュメント・記念碑
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マラリア原虫をもった蚊の繁殖には、水が必要です。
蚊の繁殖には、卵を産むための水が必要となります。 -
蚊は、水分を含んだ樹木の陰や葉の陰に、卵を産みます。
マラリア原虫を持つ蚊の繁殖には、水が必要となるのです。 -
地下壕の後背には、繁茂する草や樹木が見られます。
マラリア原虫を持つ蚊の繁殖に適した環境です。 -
泰緬鉄道周辺の山岳地帯は、繁茂する樹木ばかりです。
英国軍が建設を断念した理由が理解できます。 -
泰緬鉄道の山間部を縫うように屈開された通路です。
建設期間を短縮するため、工事所要量を削減する方策として、クウェー川やアンダマン海にそそぐ小河川を縫うように工事経路が選定された間接的な影響でしょう。 -
日本軍が建設した泰緬鉄道を防護するように、地下壕が設置されています。
地下壕の前には、樹木が繁茂しています。
地下壕の存在を秘匿するための必要な処置なのでしょう。 -
地下壕の銃眼口と思われます。
地下壕や銃眼口の存在を秘匿するため、植栽を利用した陣地の遮蔽手段かと思われます。 -
日本軍の陣地の後背地区に繁茂する樹木や草の状況です。
マラリア原虫を持った蚊が繁殖しそうな環境です。 -
地下壕の周囲には、草木が見られます。
敵側からの視察を避けるためなのでしょう。 -
草木に隠されている銃眼口です。
内部には、水が溜まっています。 -
地下壕の銃眼口には、樹木が繁茂しています。
地下壕内部には、水が溜まっているようです。 -
日本軍が建設したビルマ側の陣地跡です。
泰緬鉄道の西側(アンダマン海)に面した地下壕です。 -
泰緬鉄道の西側における日本軍の地下壕です。
地下壕の内部には、水が溜まっています。 -
地下壕内に流れ込む水や、樹木や草は、蚊の繁殖に必要とされています。
日本軍が、マラリアに罹患する大きな問題点となる環境です。
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