イギリスロングステイ2024夏（3）時間が止まった村レイコック

2024/07/22 - 2024/07/23

今年も昨年に引続き、息子が住んでいるイギリスバーミンガムを拠点にして、35日間の海外ロングステイです。
バーミンガムからレンタカーでケンブリッジ～ウィンザー　そしてコッツウォルズ地方を3泊4日でドライブしました。
この旅行記はレイコックの記録です。中世からほとんど変わらない姿であろう村の静かな時間を感じることが出来ました。
カメラで撮影したSDカードが破損し、写真の多くが消えてしまい、サブカメラとして使っていたデジカメとIphoneの写真です。
よろしかったらご覧くださいませ。

【旅程】
7/18木　21:40　羽田NH203→翌05:20フランクフルト
7/19金　07:55フランクフルトNH6241→08:30　バーミンガム
7/20土　バーミンガム
7/21日　レンタカー旅　ケンブリッジ
7/22月　ウィンザー→カースルクーム→レイコック泊
7/23火　レイコック→バース→ペインズウィック→コレスボーン泊
7/24水　バイブリー→バーフォード→ボートンオンザウォーター→ブロードウェイ→チッピングカムデン
7/25・26　バーミンガム
7/27土　列車旅　セブンシスターズハイキング・イーストボーン泊
7/28日　ライ→ちょこっとロンドン→バーミンガム
7/29・30　バーミンガム
7/31水　日帰り列車一人旅　ノッティンガム
8/1.2　バーミンガム
8/3土　バーミンガム空港→フランクフルト経由→ザルツブルグ（オーストリア）
8/4日　ザルツブルグ→バス→オーバートラウン泊
8/5月　ハルシュタット泊
8/6火　ハルシュタット→列車→リンツ泊
8/7水　リンツ→バス→チェスキークルムロフ泊（チェコ）
8/8木　チェスキークルムロフ→バス→プラハ泊
8/9・10　プラハ　
8/11日　プラハ→フランクフルト経由→バーミンガム
8/12・13　バーミンガム
8/14水　日帰り列車一人旅　グロスター
8/15木　日帰り列車・バス一人旅　ロワー＆アッパースローター
8/16金　ロンドン
8/17土　ロンドン→バーミンガム
8/18・19　バーミンガム
8/20火　NH6240　05:55BHX →08:30FRA　NH204　12:10→
8/21水　08:10羽田着

エリア イギリス

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

カッスルクームからレイコックの村へ

レイコック 旧市街・古い町並み

夕方5時頃、到着しました。
日帰りの観光客はもう帰ってしまったのでしょう。
村はとても静かです。

イギリスでは白い紫陽花は人気のある花のようで
よくみかけます

可愛らしい階段…

薔薇の季節はもう過ぎてしまったのに…

咲いていてくれてありがとう^^

レイコックは「ハリーポッターと賢者の石」
「ハリーポッターと秘密の部屋」
「ハリーポッターと謎のプリンス」
のロケ地となった村です。

西日に照らされた　美しいこの教会は聖シリアク教会

聖シリアク教会 寺院・教会

映画の設定では、ハリーの両親が眠っている「ゴドリックの谷の教会」です。

教会の隣の家は、ハリーの生家として撮影されました。
教会からは鐘が鳴り響き、中世からほとんど変わらない姿であろう村の時間を感じることが出来ました。

夕食は村のパブ兼ホテルのレッドライオンで…

レッド ライオン - B&B ホテル

私はビーフステーキ
夫はポークチャップ
どちらも美味しい

レッド ライオン - B&B ホテル

ビールを1パイントづつ飲んで、お会計は8300円ほど
イギリスにしては、リーズナブル

夕食後、ひとりでレイコックの村を散策します。

この村はナショナルトラストに管理されていて、どこも趣があり
映画の世界観に浸ることが出来ました。

この美しいお宅は…

死喰い人から逃れるため隠れていたスラグホーン教授の家です。
映画ではハリーとダンブルドア先生がこの家を訪れました。

夕暮れのレイコックは歩いている人もいなくて静まり返っていて…

中世の時代にタイムスリップしたかのようです。

小さな村なので、一回りしてレッドライオンまで戻ってきてしまいました。

この村が観光地であることを思い出させる唯一の手掛かりは
民家のポーチにちょっとした小物や手作り布バックが置かれていること。
２￡（400円）ほどのコインを入れるようになっています。
購入したかったのですが、私は現金を持っていません。

イギリスはキャッシュレス世界で、去年日本を発つ時空港で両替した２万円を４０日滞在しても余らしてしまったので、今回は全く両替をしなかったのです。
なので手持ちの現金はゼロ。1￡さえありません。
郊外に出るなら少しは現金を持つべきでした。

今夜のお泊りは、サインオブエンジェル

（＊サインオブエンジェルで登録しましたが、この写真で表示されるサインオブエンジェルの位置は間違っているのでご注意下さい）

サイン オブ ザ エンジェル ホテル

＊サインオブエンジェル＊
（この写真の位置情報がサインオブエンジェルの正確な位置です）

1階にあるレストランのレストランの片隅に、２階のホテルの部屋への階段に通じるドアがあるのですが、そのドアがよくわからなくて、なんども教えてもらいました。
宿のスタッフの女性は　とてもフレンドリーで感じの良い人でした。

この宿は、15世紀に建てられた木造の馬車宿を改装して作られた５室だけの小さなホテルです。
15世紀の建物ということで、古いとはわかっていて、それがよいと思って予約したのですが、想像を超えていました。

お写真は共用部のお写真です。
幸か不幸か、私のお部屋の写真はSDカードが破損したため、残っていません。

床は軋み、立っていると平衡感覚がおかしくなるほど、床は歪んでいました。
部屋の木のドアには穴があき、ヘンテコな蝶番をあげて、紐をひっぱらないと開閉できません。
水回りだけはリノベされて綺麗で、それが妙に浮いた感じがしました。
エアコンはもちろんありません。（それはイギリスのホテルでよくあることですが）
窓が小さいので窓を開けても風が通らず、
気温２２度くらいの日だったので耐えられましたが、暑いと地獄でしょう。

セキュリティが気になる人や、快適さを求める方にはおすすめできません。

この宿は古いものを愛する方々には好評のようで、googleの評価は高く4.4 です。
しかし夫の評価は1.0　「勘弁してくれ。今まで宿泊したホテルのなかでも最悪だ」でした。料金も決して安くなく（朝食込みのツインで約33000円）
昨日宿泊したケンブリッジのプレミアインの3倍のお値段です。
夏秋の評価は、そうですね、、、　古いものは好きなので悩ましいところです。

翌朝、また一人で散歩に出かけます。
ホテルのラウンジに昔のレイコックの村の様子が描かれた本があり、その絵の場所と現在の村の様子の対比を写真に収めたくて、歩いてみたくなりました。

一晩お世話になった15世紀に建てられた宿　サインオブエンジェル
出窓の造りが美しい

サイン オブ ザ エンジェル ホテル

絵の描かれた場所を探しながら、誰も歩いていない早朝の村を歩いていくと
目的の場所はすぐに見つかりました。
サインオブエンジェルから歩いて3分程のところにある
1361年に建てられた宿　ジョージイン

ジョージ イン 地元の料理

こちらの家屋は、印象的な三角屋根も当時のまま…

昨晩食事をした THE RED LION

ハイストリート沿いのポーチハウス
17世紀の羊毛貿易で栄えた裕福な羊毛職人の家です

14～１５世紀にかけて建築された聖シリアク教会

聖シリアク教会 寺院・教会

聖シリアク教会を通り過ぎると古い橋がありました。
左側に見えている橋は、人が渡る橋で、車は右側の水路を通過します。
コッツウォルズ地方では、このような浅瀬を車が通る　ford を時折見かけます。
fordとは「馬車、自動車が渡れる川の浅瀬」のことです。
この浅瀬を車で通過するには勇気がいりそうです。

早朝家探しオリエンテーリングを楽しんだ後、部屋に戻ると夫が起きていました。
さぁ朝ごはんにしましょう。

夏秋家　最古のホテルの朝食は最高でした。
フレッシュなクランベリージュースは甘酸っぱく身体に染みわたり
ヨーグルトに添えられた　コンポートもおいしい

＊イングリッシュブレックファースト＊

何度もホテルで朝食を頂きましたが、ブラックプディングが出てきたのは初めてでした。
ブラックプディングとは、イギリスの伝統的な朝食で供されるソーセージで、
豚の血にオーツ麦やハーブ、スパイス類と豚の脂肪分を混ぜ合わせて作られたソーセージです。

見た目は木炭化されたかのような黒い物体
かじるとかりっとした食感、少し焦げ臭いような　香ばしいような味がして、血のソーセージといった味わいではありません。
私は好みではないですが、夫は宿の古さに文句を言っていたことを忘れたかのように上機嫌になりました。

イングリッシュマフィンにトロトロ卵と
カリカリベーコンが２枚ものったエッグベネディクト
ベーコンは少し塩辛かったけれど、満足、満足、、、

朝食をたっぷり楽しんだあとは、チェックアウトをして
歩いてレイコックアビーへ向かいます。
ホテルには駐車場がなかったので、車は昨夕、アビーのパーキングに停めました。
（1晩停めても駐車料金は無料です）

１０時オープン、入場料は２０￡
レイコックアビーは今回のコッツウォルズのメインと考えていましたが、
期待が大きかった分、少しがっかりしました。

レイコック アビー 博物館・美術館・ギャラリー

ハリポタファンの夏秋としては、
レイコックアビーの回廊はホグワーツ魔法魔術学校の一部として撮影されたので
ハリーポッターの聖地のように捉えていましたが…

レイコックアビーは、タルボットさんという　ネガポジ式の写真を開発した１９世紀の物理学者の住まいを再現した博物館がメインの場所でした。

タルボット氏は１６世紀までは修道院だったレイコックアビーを買い取り、暮らしていたのでした。

アビーのメイン展示は、アビールームとよばれ、

フォックスタルボット写真博物館 博物館・美術館・ギャラリー

タルボット一家が実際に使用していた家具などが展示されていました。

この木馬はタルボットさんのお子様が遊んだのかしら

椅子などの丁度品の上には、乾燥した植物がおかれていて、
これはなんだろう？と思ってみていると
ボランティアスタッフの方が、
「これは、座ったり、触ってはだめという印ですよ」と教えてくれました。

そんな意味があったのですね…
とげとげしていて、座ったら痛そうです。

映画で使用された回廊は、想像していたよりずっと短くて…

以前はハリポタの展示もあったらしいですが、
現在はハリーの面影はなく、普通の回廊でした。
去年訪れたアニック城や、ダラム大聖堂　
そしてこの後訪れるグロスター大聖堂のほうがずっと映画の世界に浸れるので
ハリポタ巡礼が目的の方には、レイコックアビーはおすすめできません。

それでも、広大な敷地は美しく、建物も優美で…

入口付近からながめた広大なお庭越しのアビーの姿は夢のように美しかった…
でもその写真を撮影したSDカードは破損して、今は見ることができません。

あの多くの写真たちは
私の瞳の奥で　こんこんと眠り続けていくのでしょう…

次はバースの街へ向かいます。